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アパホテル〈神田駅東〉(2025年2月客室設備リニューアル)のお知らせ・ブログ

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  • まさのホビーライフ#42「東京銭湯物語B」

    更新 : 2014/9/14 5:31

    まさです。物語もいよいよラストです。

    ―雄介の足は、ゆっくりと店の中に。彼女を目視。一番奥の席に座っている。店には悪いが、彼女の雰囲気は店に合わない。こういうギャップは、…見事だ。
    『大将!生中といつもの煮付けね!』
    イメージと違うハツラツとした声。このギャップもまた…見事だ。
    ―「あいよ、そっちの兄ちゃんは?」
    大将の唐突な問いかけに、雄介は思いもしない言葉を発してしまう。
    「えっ、じゃあ同じものを。」
    !?。同じもの!?全く関係ない人と同じもの!?
    ―「兄ちゃん、面白いね」
    大将、とどめの一言。最悪だ。彼女の方を見ると、彼女もこっちを見ている。
    人生最大の失態。築き上げた恋愛妄想は、跡形もなく崩れ去っていった。火照っている。嫌な汗が出ている。雄介は待つ…うつむき、静かにビールを待つ。
    「…(笑)」
    この笑みは!?銭湯に入る前に、観たあの謎の笑み。同じだ。
    『一緒にどうですか?』
    何が起きた…。雄介の思考回路はショート寸前。頼む、夢なら覚めろ。彼女は、ジョッキを持って近づいてくる。
    『乾杯。』 
    何がどうなってるんだ。
    『ここの煮つけね、魚嫌いな私でも食べられるくらい美味しいの。』
    「はあ…。」
    ふり絞った言葉(息)。
    『あなたなら分かってくれると思う。出張先の大都会に、何だか惹かれる銭湯があって、わざわざホテルからタオルを持ってきて…』
    彼女が鞄からタオルを出してきた。私が持っているのと同じ、アパのタオルだ。
    「あなたも?」
    『そう!職場から歩いていたら、銭湯見つけてテンション上がっちゃって!』
    …全く同じだ。
    『そしたら、あなたが私以上にニコニコ来たから、この人も出張かなって。それに風呂上りのフルーツオレ!思わず吹き出しちゃった。それで、この人ならここの煮つけも美味いって言ってくれるかなって思ってさ。店に入ってくれてよかった!』

    ―「はい、煮付けお待ち!」
    そこに来たのは2種類の魚。かさごと菊鰈。
    『美味しそう!ここ、毎回魚がちがうんだよね〜。』……?『さあ、はんぶんこね!』
    なるほど…。私は完全に彼女の術中にハマっていたわけだ。
    『美味しい〜!』
    1人なら食べれないから…。しかし、彼女の言うとおり…美味い。芯に沁みる。
    『美味いでしょ〜。言わなくても分かるぞ♪』

    …全く。気持ちを読むのが早い彼女だ。(終)

    銭湯が起こした出会い。そんな出会いを、あなたにも?

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