写真は灯篭流しの翌日に獅子崎の海岸で撮影した灯篭です。灯篭の向こうに見えるのは天橋立です。精霊を送る８月１６日には、宮津では灯篭流しがおこなわれます。宮津の灯篭流しは歴史が古く、地元の人によると千年以上もさかのぼることが出来るといいます。近畿圏の他の地方の灯篭流しは戦後に始まったものがほとんどですから、かなり特異といえます。日本で灯篭流しが始まったいわれについてははっきりしたことはわかりませんが、台湾の雲林県の金湖で毎年おこなわれている灯篭流しがあるいはその起源を探る手がかりになるかも知れません。台湾の灯篭流しは、「牽水旋」といって、
１５０年前に雲林の沿岸地域を襲った津波で亡くなった３０００人あまりの霊を慰めるために始まったのが起源です。宮津も大宝元年と桃山時代の大津波で沿岸部が全滅するほどの被害を受けてますから、あるいはそのあたりに灯篭流しの始まった起源を求めることが出来るかもしれません。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雅良生