宮津市里波見（さとはみ）にある「京都府立丹後海と星の見える丘公園」から眺めた景色を撮影してみました。右手に見えるのは日置の市街地です。左手には栗田半島が見えます。日置は丹後地域では最も古くから開けた港湾都市で、万葉集にも歌にうたわれています。作者は天武天皇の孫とその家族を全員自殺させた「長屋王の変」を演出した藤原宇合（ふじわらのうまかい）ですので、奈良時代に興味のある方が現地を見られたら意外な発見があるかもしれません。また丹後地域には星の観測をするのに適したポイントがいくつもあります。この海と星の見える公園もそのひとつですが、不思議なことに、他地域では当然存在するはずの星の観測とかかわりのある地名が丹後にはほとんどと言ってよいほど存在しないのです。この当然あるべきはずのものが存在しない理由をさぐっていけば古代史の意外な真相が見えてくるかもしれません。
雅良生