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  • しんしんと降る雪は

    更新 : 2023/2/14 18:54

    皆様こんばんは。

    近頃春へ向けて暖かくなってきたなというところへ、
    この間は関東圏でも雪が降りましたね。
    雪というと何かとクリスマスと結び付けられがちなものですが、
    関東に住んでいると雪とは2月が専らその季節です。

    私は前日に天気予報の降雪予想を見て、
    イヤしかし絶対雪なんか降るはずはない、
    来る前にこれだけ大騒ぎしていれば、
    地震だって起こらないし雪だって降らないし、
    ポール・マッカートニーだって来日しないんだ
    と、豪語しては周りに吹聴していましたが、
    まあ私の地元のほうでは少し積もるくらいには降りました。

    いや参りましたね。
    何しろちいちゃい折り畳み傘しか持っていなかった上に、
    ボクは生来せっかちなものですから雪上でもその性質を一切直せませんで、
    早歩きをしては挙句滑るようなのを繰り返しては、
    非常に愚かな姿を呈しておりました。


    雪といえば北国のほうでは、しんしんと降る雪は怖い、と聞いたことがあります。
    それにちなんでここで小咄をひとつ。


    北国の端、人口も幾らもない寒村で、男はひとり暮らしておりました。
    家々も一軒一軒が遠く離れ、隣家の明かりが蛍のように小さく見える。
    外は暮れにかけて雪が散り始め、陽のすっかり落ちた今頃は粒の大きな灰雪が音もなく、しんしんと降っている。

    何か気味が悪い、と男の思ったのは、飯も終わって寝の支度が済んだとき。
    薄ら寒きは説明のつかない妙な心持。
    心の臆病からのものとしてもありありと感じるのは、
    四面八方からの無数の視線であった。

    男は背中に当たる視線に幾度も振り返った。
    居るはずもない亡霊を疑っては拭い去れぬ恐怖を心に宿した。
    自分の一挙手一投足を凝然と追う無数の瞳が、好奇の色を為していた。

    外にはしんしんと降り積もる雪。
    粒の大きい丸い雪が、無数の瞳のように、男の家を包んでいた。……


    とまあこんなところで。
    しかしごうごうと降る雪や、パラパラ降る雪では、
    同じような気味の悪い心持はしない、
    ただしんしんと降る雪だけがこういったじろじろという視線を思わせるのだそうですね。


    なんでかって?

    そりゃあ興味しんしんだからですよ。


    お後がよろしいようで。

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