新薬師寺のおたいまつを見てきました!!
更新 : 2013/4/10 12:35
夫・聖武天皇の病気平癒を願い、光明皇后の発願により創建された新薬師寺は、作家・志賀直哉旧宅や入江泰吉記念奈良市写真美術館などがある閑静な住宅街・高畑に佇む古刹です。
お名前が似ていることから、「新しい薬師寺」かと思っていましたが、「新」は「あらたかな」と言う意味で、西ノ京の薬師寺が法相宗なのに対し、新薬師寺は華厳宗です。
東大寺の別院として七堂伽藍を誇る大寺院でしたが、天災により焼失。
現存する本堂は奈良時代後期の作と伝わり、国宝に指定されています。
堂内には、ご本尊の薬師如来坐像(平安時代初期・国宝)の周囲を十二神将立像(奈良時代・国宝)が護っています。
毎年4月8日には、夕刻より本堂で法要が営まれ、19時からは長さ7m余りもの大松明を11本奉納する豪快な行事「おたいまつ」が行われます。
間近で燃え盛る松明を目にすることができるとあって、既に18時頃には境内はたくさんの人だかり。
満開の桜を眺めながら、おたいまつの始まるのを待ちました。
雅楽が奏でられるなか、松明に先導されてお坊さま達が本堂へ。
その後、ご本尊の御前でお経を唱え、法要が営まれます。
この間、一般の参拝客も堂内でお参りすることができ、少しですが椅子の用意もありました。
独特の声明に耳を傾けていると、「金峯大菩薩」「住吉」や「室生竜穴」など、聞いたことのある神さまや神社のお名前を聞きとることができました。
これは、全国13,000柱余りの神々を勧請する「神名帳」と呼ばれるもので、始めはゆっくりと、どんどん節回しが早くなって、最後は聞き取れないほどの早口言葉!
実際に聴くのは初めてだったので、その鮮やかな切り回しに驚きました。
雅楽が流れ、神仏習合の奈良を感じられる行事、新薬師寺の修二会は毎年4月8日に営まれます。
暖かくなり、夜のお出かけも楽しめるこの季節、来年はぜひ足を運んでみられてはいかがでしょうか?
【新薬師寺 修二会】
日時 : 毎年4月8日 17:00〜法要、19:00〜おたいまつ、法要
※この日は17時以降拝観料無料
アクセス:JR奈良駅@乗り場から市内循環バス利用、「破石町(わりいしちょう)」下車、徒歩約10分