お持ち帰り専用のお店が各地に増えています。
カフェに立ち寄るほどではないけれど、散歩途中にフラリと立ち寄りたい。そんなお持ち帰り専用店は、何もコーヒースタンドだけではありません。クレープスタンド、チーズスタンドなどいろんなスタンドが最近のトレンド。
今回は外苑前~原宿・代々木公園までをデートの舞台に選び、散歩しながら訪れたい「スタンドデート」にオススメなお店を3店舗まとめてご紹介。どれも魅力的なお店ですが、インスタ映え間違いなしのデートスポットばかりです。
※表示価格は税込みです
1.PARLA
外観にうっとり。御苑前から原宿への道すがら、突如現れる素敵なクレープスタンド
明治神宮外苑などで公園デートをしたり、ラグビーの試合を見たり。外苑デートを楽しんだ後、東京メトロ銀座線から原宿駅へ抜けていく道に、このお店はあります。スタンドデートの1店舗目としてご紹介する、クレープスタンドのPARLAです。
オフィスビルの合間を抜けて、大通りに面したところに突如西部開拓時代のアメリカのような雰囲気のお店が現れます。
黒板には「SHOT AND CREPE(生クリームクレープとショットラム酒セット)」の文字が。
黒板のメニューや外観から予想できる通り、ここ「PARLA」はとても大人なクレープ店なんです。
店舗のあちこちに並べられた小物にも、随所にこだわりが見られます。
ガラス越しに店員の方がクレープを焼く様子がのぞけます。
生地に入った黒い粒は砕いたナッツ。ラム酒が練り込まれるなど、細かい工夫が光ります。
生地にもこだわってつくられたPARLAのクレープですが、生クリームにも大きなこだわりが。一般的なクレープでよく使われる植物性ホイップクリームでは味わえないコクやスッととろける口どけの良さからも、ただのクリームではないことが一口でわかります。
それもそのはず、乳脂肪分47%以上の純生クリームのみを使った、バターのような濃厚な味わいが特徴なんです。
「ビターショコラバナナ コーヒークランチ」のクレープはバナナ・チョコの組み合わせがびっくりするほど、見た目ほどクドくないのが特徴。チョコもビターで甘すぎることはありません。普段のクレープ屋さんでスイーツ系のクレープを頼まない男性にこそぜひ食べてほしいチョコバナナクレープです。
PARLAには2~3ヶ月に一度変わる、季節限定のクレープもあります。
取材に訪れた日にはイチゴの季節。「生イチゴ ホワイトチョコミント ライムジュレ」のクレープが提供されていました。
フレッシュないちごは甘すぎないクリームと相性抜群。ミントのジュレがさわやかで、とても意外な風味です。普通、クレープには生ミントが申し訳程度に刺さっているもの。しかしこのクレープは最後まで爽やかなミントジュレを楽しむことができました。
料理人が生み出す大人のクレープ
PARLAのメニューはフレンチ出身の料理人が中心になって開発されています。本物の技術と材料で日本発の手持ちクレープを世界に発信する、というコンセプトもあってか、クレープ生地で包むものにも料理人ならではのひと手間かけた具材が数多く並びます。中にはトリュフやキャビアなど異色の具材が並ぶほど。
そういう事情もあってか、PARLAにはフレッシュフルーツを多用するクレープはありません。「生イチゴ ホワイトチョコミント ライムジュレ」がいかに貴重なメニューなのか想像に難くないでしょう。
つづいては「ピスタチオマスカルポーネ グリオット バニラ蜂蜜」のクレープ。
マスカルポーネの新鮮な酸味をクレープで味わうのははじめてでした。これがピスタチオと意外なほど合う合う! 酸味とクリームの甘みが合わさり、クリームチーズのような不思議な味わい。
アクセントとなっているのはホワイトチョコクランチのサクサク食感。しっとり濃厚なクリーム、ふわふわの生地とのコントラストが心躍ります。
一番人気というのも頷けます。
最後にちょっとリッチな味わいの「イチジクとブルーチーズ」のクレープをご紹介。口にすると、イチジクのプチプチとした歯ごたえと甘い香りが舌の上を転がり、ブルーチーズの濃厚な香りが鼻に抜けます。最後に焼いたくるみの香ばしい香りと、生クリームが締めてくれるクレープ。
個人的にはこのクレープが一番好きでした。
クレープの聖地・原宿のすぐ近くにありながら、竹下通りにあるクレープ屋さんとは一線を画した新しいクレープスタンドでした。外苑前を散歩する時にはクレープスタンドの「PARLA」にお立ち寄りあれ。
TEL/050-5892-7169
住所/東京都渋谷区神宮前2-10-1
営業時間/12:00~17:00, 18:00~22:00
定休日/年末年始、臨時休業あり
駐車場/なし
2.ダブルトールコーヒーバー 渋谷cocoti店
外苑前から渋谷側に歩いてくると、宮下公園に突き当たります。
東京カルチャーカルチャーやGOLD GYM渋谷などの入居する複合型施設「cocoti」の1Fに、ハワイの海をイメージした色の外壁と、ハワイ日系二世の伝統の古民家をデザインしたスタンドが目を惹きます。
屋外に面したオフィスビルの1Fにあって、まさにスタンドと呼ぶにふさわしい外観です。
このコーヒーバーは、渋谷・原宿を中心に、全国に7店舗展開するコーヒーの名店、
Double Tall Cafeのスタンド版。
世界中から仕入れた豆がコーヒー通をうならせます。
豆を焙煎するのはこのスタンドから歩いて15分ほどのところにある場所。毎日新鮮な豆を使って淹れています。
いつも真剣な表情の店長・田村さん。
2017年チャンピオンのつくるカフェラテをどうぞ
実は田村さん、UCCコーヒーマスターズ2017年大会ラテアート部門にて、関東地区で優勝を果たしたほどの腕前の持ち主。
田村さんの一杯を飲むために、取材日にはなんと大阪からこのお店に来た人もいたほど。
美しいカフェラテをつくるポイントは左手。カップをゆする手が大事なんだとか。
こちらはアイスコーヒーの仕込み中。直接氷を入れてホットコーヒーを急冷させます。
見てください!このコーヒードーム。新鮮な豆であればあるほど、CO2を出してぷくぷくと大きく膨らみます。このコーヒードームは豆が新鮮な証拠でもあるのです。
ドリップしきったコーヒーを氷となじませカップへ。一杯のアイスコーヒーを淹れるだけでもこだわりが垣間見えました。
そうこうしている間にも、お客さんがひっきりなしに来訪。なかには「田村さんが来ている時じゃないと飲みたくない」と言い切る方もいるほど。
渋谷へデートでお越しの際は、宮下公園先にあるこだわりのコーヒースタンドへ足を運んでみてもいいかも。田村さんもお店にはだいたいいるそうです!
TEL/03-3409-8869
住所/東京都渋谷区渋谷1-23-16
営業時間/ 平日 9:00~20:00 土日祝 10:00~20:00
定休日/年中無休
駐車場/なし
3.& CHEESE STAND
つづいては渋谷駅から井ノ頭通りを代々木公園駅方面に歩きます。よしもと∞ホールに通う若手の芸人さんも通る小路の傍ら、最後に取り上げるのはチーズスタンド。その名も「& CHEESE STAND」です。
店舗の前には真っ白な牛がお出迎え。目立ちすぎるほど目立つ、お店の目印になっています。
店舗にはその日の朝作ったチーズとともに、チーズに合うオリーブオイルやジャムがところ狭しと並んでいます。チーズに合う組み合わせを見つけるのもたのしい!
店舗のいたるところにチーズの文字が。
こちらがチーズのショーケース。その日に作られたチーズがズラリと並びます。
まず紹介するのはこちら。出来たてのリコッタチーズです。
リコッタはチーズを作るときに出るホエイ(乳清)をかためたもの。「牛乳の甘さ」をさらに濃縮したような甘みが強く、これだけでもデザートになりうるほど。ジャムをつけて食べるとそれだけで贅沢なデザートになってしまいます。
東京の牧場から毎朝3~4時に届く新鮮なミルクで作られたモッツァレラチーズ。出来たてならではのミルク感と弾力のある食感がたのしい。塩とオリーブオイルをかけて食べてもよし、加熱してチーズが伸びる食感を楽しんでもよしの万能型チーズです。
こちらは巾着型のモッツァレラチーズで生クリームを包んだ「ブッラータ」というチーズ。日本ではまだまだ知名度が低いチーズですが、クリームのコクとチーズの味わいが混ざったハーモニーはまさにやみつき。ぜひ一度は食べてみてほしい絶品チーズです。
サイドメニューも充実
ほかにもピタサンドやグリークヨーグルト、リコッタプリンなどのサイドメニューもここで買うことができます。
ほかにも店内には出来たてリコッタチーズと一緒に使うことを想定されたパンケーキミックスやオリジナルグラノーラなどがたくさん!
店内ではチーズによく合うものをとセレクトされたワインやリキュールも。変わったところでは「イザック」という、カプレーゼによく合うイタリアのビールが並んでいます。
チーズ好きにはたまらないチーズスタンドでした。
TEL/なし
住所/東京都渋谷区富ヶ谷1-43-7
営業時間/平日 11:00~20:00 土日 11:00~18:00
定休日/月曜日・年末年始(ただし月曜日が祝日の場合翌平日休み)
駐車場/なし
まとめ
コーヒーやクレープ片手に散歩するのがたのしい季節。みなさんもぜひ、スタンドデートを楽しんでみてくださいね。
※この記事は2017年3月時点での情報です
仁田坂 淳史
1986年生まれ、大分県出身。編集者。雑誌編集を経て出版ベンチャー株式会社ZINEを設立。仕事柄、打合せや会食の機会は年間300回を超えており、全国のおいしいお店を探している。得意分野は寿司、ステーキ、パフェ、コーヒー、ウイスキーなど