富士山は女!?富士山天気予報は当たるか!?

静岡県と山梨県にまたがる富士山は、山梨側と静岡側、見る地点で異なる表情を見せます。静岡側からはなだらかなのに対し、山梨側からはごつごつとした山肌。このことから静岡は女富士、山梨は男富士なんて呼ばれています。違いを楽しんでみるのもいいですね。また、地元には『富士山が笠をかぶれば近いうちに雨』ということわざがあります。笠のようなカタチの“笠雲(かさぐも)”が山頂にかかっていると数時間後には雨が降るというわけ。これは意外に的中率が高く、古くから天気の予想に使われていました。幸運にも笠雲を見ることができた人は翌日の天気のチェックもお忘れなく。

県道223号は海の上にある!?

静岡市の清水港と伊豆市の土肥港を結ぶ駿河湾フェリー。その船の上にこんな標識があるのをご存知ですか?223とは『ふ・じ・さん』を数字で表したもので、実はこのフェリーの航路が県道223(ふじさん)号として認定されているんです。もちろんこれは駿河湾からの富士を楽しんでほしいから。清水で三保松原からの富士を見たあとにフェリーに乗って、海上から、そして伊豆からの富士を拝むのはいかがですか?ちなみに清水〜土肥間は陸路で行くと二時間近くかかりますが、フェリーだと約1時間。効率的に移動もできますよ。

世界も絶賛した富士の絶景ビューポイントは?

個人的にぜひ見ていただきたいのが達磨山(だるまやま)山頂からの富士。達磨山とは伊豆半島の北西部にある標高982メートルの山で、この山頂から見る富士はまさしく絶景です。360度さえぎるものが何もなく、特に満月を迎える1月16日前後には月明かりに照らされた雪景色の富士がぼんやりと浮かび上がり、幻想的な様相を見せます。1939年ニューヨーク万博の日本館に出展され、大絶賛されたという富士山の写真は実はここから撮影したものなのです。モノクロですが、このときの写真が伊豆市観光協会に残っています。

ココがオススメ!!

富士山は山脈などと違って、広い裾野から単独で立ち上がる独立峰。標高1,000メートルを超えることは珍しく、その優美な姿が日本人の美意識や信仰に多くの影響を与えてきました。この雄姿、移動中の新幹線や車の車窓からではなく、ぜひ大地に足をつけてその地点からの富士を味わっていただきたいです。これまでにたくさんの人を案内してきましたが、自然が作った優美な姿に感動して涙を流す人も珍しくありません。こればかりは言葉で表すことが難しいので、あなた自身が感じてみてください。

その他の見どころ

  • 雲見海岸からの富士(松崎町)
    西伊豆の雲見海岸は、富士を背景に大小2つの小さな島『牛着岩(うしつきいわ)』が重なって見える絶景ポイント
  • 岩本山公園からの富士(富士市)
    富士市の南西部に位置する岩本山公園の展望台からは間近に迫った富士だけでなく、駿河湾から南アルプスまですばらしい眺望が楽しめる
  • 田貫湖からの富士(富士宮市)
    富士の真西に位置する人造湖の田貫湖は湖面に映る逆さ富士と山頂から朝日が昇るダブルダイヤモンド富士が年に2回、4月と8月に見ることができる
  • 富士と天城高原米桜(伊豆市)
    西伊豆の西天城高原は、4月初旬から中旬にかけて見ごろを迎える米桜(豆桜)と富士山の競演が美しい