話題のご当地グルメ『牡蠣カバ丼』

浜松と言えばうなぎの蒲焼を連想する人も多いかもしれませんが、ここでご紹介する『牡蠣カバ丼』はボイルした牡蠣を蒲焼のタレで焼き、ご飯の上に乗せた牡蠣の上に玉ねぎと海苔をトッピングしたもの。香りづけに添えたみかんの皮がほどよいさわやかを加えてくれます。 5年ほど前から地元の食材を使った新たなご当地メニューを開発しようと、「かんざんじ温泉」観光協会が試行錯誤を重ねた末に完成しました。2010年日本テレビ系列の『全国新・ご当地グルメ選手権』で見事準優勝を果たしてから、その知名度が一気にアップ。今では浜松市内の多くのレストランで提供されている定番メニューとなっています。各店の牡蠣カバ丼の食べ比べも楽しいですよ。

自然の恵みの宝庫 浜名湖

浜松市の西側に位置する浜名湖は日本で10番目の大きさを誇る湖で、その南端が直接太平洋とつながる『汽水湖』です。一日2回の潮の干満によって大量の海水が出入りするため、海の恵みの宝庫。有名なところではうなぎやあさり、ほかにも海苔や車えびの養殖が行われています。その中でも牡蠣の養殖は明治20年ごろから行われており、実はうなぎの養殖以上に古い歴史があるのです。浜名湖産の牡蠣は身が大きく、ミネラル分も豊富で全国的に有名な牡蠣の産地である広島や宮城産にも負けず劣らずのモノ。素材本来の味を楽しめるシンプルな焼き牡蠣もおすすめですよ。ただし、牡蠣が味わえるのは寒い時期だけ。3月中旬までしか食べれらないのでお早めに。

新鮮な遠州灘産“天然とらふぐ”を召し上がれ

ふぐと言えば下関のイメージが強いですが、実はその多くが遠州灘で獲れたものだって知っていましたか?ふぐの内蔵には毒があるため、加工には特別な資格が必要です。そのため、遠州灘で獲れたふぐの8割近くは多くの専門調理師がいる下関へ送られていましたが、せっかく遠州灘で水揚げされるふぐを地元の特産品として育てようという気運が高まり、2003年に念願のふぐ加工処理工場を設立。地元で気軽に味わえるようになったのです。地元産ですから、新鮮で安く食べられるのが魅力。ちなみに資源保護のため、天然とらふぐ漁は2月までしか認められていません。そのため、冬の味覚の王様が味わえるのも2月までなのでご注意を。

ココがオススメ!

浜松餃子や静岡おでんなど、流行りのB級グルメも美味しいものがたくさんあるのですが、この時期に静岡を訪れるなら個人的には、今しか食べられない冬の味覚をぜひ味わってほしいですね。冬の浜名湖の味覚と言ったら、断然「カキ」がオススメ!自然の恵みに感謝して、春が来るまでのもう少しの間を乗り切る滋養をつけてくださいね。

その他の見どころ

  • うなぎ料理
    浜名湖周辺や大井川周辺の吉田町は、全国屈指のうなぎの養殖地。富士山の湧水で身を締めてから料理される三島うなぎも評判
  • 石垣いちご
    静岡は石垣で栽培される“石垣いちご”の発祥の地。久能海岸通りではビニールハウスがずらりと並びいちご狩りが楽しめる
  • みかん
    冬でも暖かい静岡県はみかんの三大産地のひとつ。浜名湖周辺、静岡や伊東などで栽培が盛んでみかん狩りができるスポットも多い
  • 金目鯛
    下田港は金目鯛の水揚げ量日本一。塩焼きや煮付けなどの定番料理のほか、じゃがいもに金目の身を入れてカラリと揚げた「きんめコロッケ」も注目