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七草粥はいつ食べる?由来や七草の意味、地域での違いをご紹介!

2020.11.26

お正月が過ぎた頃に食べる七草粥とは?

いつ食べるものなのか、セリ、ナズナなどの春の七草の種類や、食べる意味は?
この記事では、そんな疑問にお答えします。
七草粥の地域による違いや、夏の七草、秋の七草などまでご紹介します。

※この記事は2020年11月5日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

七草粥はいつ食べる?

七草粥

七草粥を食べるのは、1月7日です。
小正月である1月15日や、月遅れの2月7日に食べる地域もあったようです。何時に食べるという決まりはありませんが、朝食に食べるのが一般的。

そもそも日本には、7種類の食材を食べることで、健康を願うという考えがありました。
また、野草の生命力にあやかって、若菜を摘んで食べることもよく行われていたようです。

それらとは別に奈良・平安時代のころ、中国から陰陽道の「節句」という考えが伝わりました。
1・3・5・7・9の奇数を「陽」とし、同じ陽数が重なる1月1日(元旦)、3月3日(上巳:じょうし)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)、9月9日(重陽:ちょうよう)を、季節の節目と考えるものです。

中でも特別な1月においては、元日には鶏、2日には狗(いぬ)、3日には羊、4日には猪、5日には牛、6日には馬を大切に扱い、6日間占いを行う風習があったそうです。
そして7日は、人を大切にする「人日(じんじつ)の節句」とされました。

この中国から伝わった「1月7日=人日の節句」という考えと、日本古来の7種類の食材や、若菜を摘んで食べる風習がいつのまにかひとつになり、七草粥として根付いたと考えられています。

七草粥

七草粥を食べる意味は?

七草粥

・お正月の祝膳やお酒で弱った胃腸を休める
お粥は消化がよく、胃腸にやさしい食べ物。軽く塩だけで味付けするので刺激もほとんどありません。

・冬に不足しがちな生鮮野菜を採ってビタミンを補う
今でこそ野菜がいつでも手に入りますが、昔は冬の生鮮野菜は貴重品。寒い冬に葉を広げる七草は、まさに健康食材だったのです。

・節句料理を食べることで一年の無病息災を願う
上巳の節句にひし餅、端午の節句にちまきを食べるように、1月7日の節句に七草粥を食べることで、無病息災を祈ります。

春の七草の種類と込められた意味

春の七草

「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」という古い短歌があり、春の七草の種類を表しています。
この順番で覚えれば、「五・七・五・七・七」になっていて覚えやすいです。
ただ、時代や地域によって野菜の種類はまちまちだったようです。

セリ(芹)

セリ

日あたりのよい渓流や水辺などでよく見られる多年草。香りが強く歯触りもさわやかで、健胃、解熱作用があると言われています。
セリには「競り勝つ」という意味があるのだとか。仙台の冬の味覚「セリ鍋」では、根っこまで全部おいしくいただきます。

ナズナ(薺)

ナズナ

アブラナ科の越年草。ハート型の小さな葉が三味線のバチに似ていることからペンペン草とも呼ばれます。春に花が咲き、若葉にはミネラルが豊富です。
「なでて汚れを払う」という意味が込められています。

ゴギョウ(御形)

ゴギョウ

キク科の越年草で、別名ハハコグサ(母子草)。日当たりのよい道端や田んぼによく自生しています。
「仏さまの体」を表すと言われ、咳止めや利尿薬としても利用されてきた野草です。

ハコベラ(繁縷)

ハコベラ

道端や畑などに生えるナデシコ科の野草で、秋に発芽して越冬します。現在、市販されているのはコハコベという種類がほとんど。柔らかくて食べやすい野草です。
「繁栄がはびこる」とされ、縁起の良い野草です。

ホトケノザ(仏の座)

ホトケノザ

本来のホトケノザはシソ科の植物なのですが、春の七草のホトケノザは、実はコオニタビラコ(小鬼田平子)というキク科の別種の野草です。若葉は柔らかく、湿地を好むので田んぼやあぜ道でよく見られます。
名前の通り、仏さまの座る場所を表し、縁起が良いとされています。

スズナ(菘、鈴菜)

スズナ

スズナとは実はカブのこと。白くて丸い根菜の部分は冬が旬で、おなじみの野菜です。七草粥ではごく小さなものを葉や根も一緒に利用して食べます。
スズナという名前には、「神さまを呼ぶ鈴」という意味があるのだとか。

スズシロ(蘿蔔)

スズシロ

スズシロとはダイコンの古い呼び名。ビタミンAなどのほか、消化を助けるジアスターゼを豊富に含んでいます。七草粥では小さなものを葉や根も一緒に利用して食べます。
スズシロは清白とも書き、「汚れのない純白」という意味があります。

夏・秋・冬の七草

春以外の季節にもある、それぞれの季節の七草をご紹介します。

秋の七草

秋の七草

ハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、オミナエシ、クズ、フジバカマ
奈良時代の歌人・山上憶良(やまのうえのおくら)が、万葉集の中で短歌に詠んだことが由来となっています。
食べる習慣はなく、鑑賞して楽しむ七草です。

夏の七草

ヨシ、イグサ、オモダカ、ヒツジグサ、ハス、コウホネ、サギソウ
昭和初期に勧修寺経雄(かじゅうじつねお)という政治家が短歌に詠んだことが由来。
またこのほかにも、何パターンかの夏の七草があります。

冬の七草

ネギ、ハクサイ、ダイコン、シュンギク、ホウレンソウ、キャベツ、コマツナ
「冬の七草」という呼び方はあまり一般的ではなく、冬が旬の野菜、というイメージ。

これ以外にも、
ナンキン(かぼちゃ)、レンコン、ニンジン、ギンナン、キンカン、カンテン(寒天)、ウンドン(饂飩=うどん)
というのもあります。うどんとなると野菜ですらありませんね。

これは「冬至の七種(ななくさ)」とよばれ、どれも「ん」が2回付くことから、「運が重なる」という縁起担ぎで冬至の日に食べられたのだそうです。

地域による違い

七草粥は上述のように、もともと「7種類の食材を食べる」ということが主眼だったため、地方や時代によって七草の種類はさまざまだったようです。
七草粥も、かつては七種粥と書いたのだとか。

地域で異なる七草粥をいくつかご紹介いたします。

山形県【納豆汁】

山形県【納豆汁】

自家製の納豆をすり鉢でていねいにすりおろしてとろみを出し、味噌味に仕立てた汁です。
豆腐、厚揚げ、コンニャク、キノコ、山菜などが入るのが特徴。特に芋の茎を干した「芋がら」はマストの食材です。

納豆のとろみで冷めにくく、体が温まる料理。1月7日に食べ、無病息災を祈ります。

青森県・岩手県・秋田県【けの汁】

ダイコン、ニンジン、油揚げ、コンニャクなど、根菜や大豆製品などを昆布出汁で煮込んだ汁。地域により食材は変わりますが、7種類にまとめる点は共通しています。
「粥の汁」が語源と言われていますが、お米は入らないのが普通。旧正月に食べられることの多い精進料理です。

福岡県【七草汁】

七草をメイン食材に、味噌仕立てにした汁です。特徴は、クジラ肉やブリなど海の幸がさらに加わることもあることと、「カツオ菜」を使うこと。
カツオ菜は「高菜」に近い種類で、福岡県では古くから親しまれてきた野菜です。雑煮や吸い物に使われることも多く、「カツオの出汁がなくても同じぐらいおいしい」ことからそう呼ばれているとか。

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ミキティ山田  ミキティ山田

旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。