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2021.01.31

2021年の「パントレンド」予想!ベーカリープロデューサー岸本さんに聞きました

ここ数年続いている高級食パン専門店のブームや、コロナ禍の“おうち時間の増加”によっておいしいパンを味わいたいという人が増えています。2021年のパントレンドも気になりますよね?

そこで、食パンブームの仕掛け人の一人と言われているベーカリープロデューサーの岸本拓也さんに来年のトレンドについて伺ってみました。昨年も、プロデュースした店舗が続々とオープンしている、そんな岸本さんが考えるトレンドとは?

※この記事は2021年1月21日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

2020年のパン業界、岸本さんはどう見ていましたか?

2021年の「パントレンド」予想!

編集部(以下、編)「岸本さんがプロデュースされている新店も続々オープンしていたと思いますが、2020年のパン業界を振り返っていかがでしょうか」

岸本さん(以下、岸)「昨年はコロナ禍が最大のポイントとなりました。外食から中食へシフトチェンジし、家の中で少し贅沢を楽しむ方々が増えてきましたね」

編「私も外出自粛などの影響で、大好きなパンを取り寄せすることが増えましたし、でかけるついでにパンをまとめ買いすることも多かったです。ちなみに地域による違いなどもあったのでしょうか」

岸「都市部より居住性の高いベッドタウンで繁盛していました。エリアとしては以前と逆転した感じですね」

編「リモートワークが増えたことなどの影響もありますよね」

岸「そうですね。ほかには食パン専門店が多様化したこともあり、純粋に新しいパンだけでなく、パンを楽しむ副商材が増えていました」

編「副商材というとジャムやスプレッドなどですか?確かにじゃらんニュースでも“パンのおとも”を紹介する記事が人気でした。家電量販店に行ったときに、高級トースターも売れ行きがよいという声も聞きました!」

2021年に注目していること・ものはありますか?

2021年の「パントレンド」予想!

編「岸本さん、2021年はどういったポイントに注目されていますか?」

岸「まずはカレーパンの進化です。元々パン屋さんのカレーパンは生地と具材の相性だったんですが、具材に対するアプローチ(選択肢)が増えたんです」

編「岸本さんが札幌にオープンした『カレーパンだ。』も連日行列とのこと。しかも牛肉ステーキが入ったカレーパンなんですよね!?」

岸「具材ももちろんですが、カレーパン自身のプレゼンテーションが多様化しています。今までは厨房で作ったものを販売店舗へ運ぶのみで、目の前で揚げるというリアルにライブをしているところがあまりなかったですが、『カレーパンだ。』では揚げる様子をライブで見せる演出を行っているんです。

また、これまでのように家で食べるだけでなく、揚げたてを楽しむ需要も増えるなど、カレーパンを楽しむ需要も多様化しているため、カレーパンは進化し、専門店が増えてきています」

編「確かに揚げたてのカレーパンって美味しいですもんね!岸本さんがおっしゃっていた“街の活性化のため地方出店をメインに、カレーパンを大衆化させる”という計画がすごくいいなと思いました。

美味しい“ご当地カレーパン”みたいなものが増えると、その土地で楽しんでもらえるグルメとして話題になりそうですね♪」

岸「さきほど、都市部よりベッドタウンのほうが繁盛している、と言いましたが、もう1つの予測としては今後、都市部でのパン屋さんの開店が減るのではということ。

コロナ禍で人の移動が減少し、都市部だけでなく、地方人口5万人の街で主食である食パン専門店が増えるのではないかと考えています」

編「実際に、都市部から郊外や地方へ転居されている方もいらっしゃいますもんね」

岸「合わせて、自宅などでパンを楽しむ方が多くなったため、よりパンを美味しく味わえるアイテムやグッズなども増えるのではとも予想しています」

編「私も自宅でパンを切る機会が増えたのでブレッドナイフを新調したり、おうちできれいな写真が撮りたくて切ったパンをのせる木製カッティングボードを探したりしました(笑)パン好きとしてはそういうアイテムが充実すると嬉しいです」

2021年にパン(業界)に関して取り組もう・挑戦しようと考えていることはありますか?

2021年の「パントレンド」予想!

編「2020年もたくさんのパン屋さんをオープンされていますが、2021年にチャレンジしよう!と考えていらっしゃることを教えてください」

岸「ファミレスなどの外食が淘汰されている中でそれを再活用しながら、異業種のオーナー様に郊外でサンドイッチ店をやっていただくなど、食パンをベースにした楽しみ方のカルチャーを作っていき、日常品である食パンを派生させたいと思っています」

編「食パンの派生!!すごく楽しみです!サンドイッチなどは具材でいろいろなバリエーションが作れますし、岸本さんがプロデュースされた『題名のないパン屋』で和惣菜とパンの組み合わせも衝撃でした。これまでにない発想でしたが、お惣菜と合う…!と驚きました。

高級食パンを使ったフレンチトーストなども美味しいに違いないですね」

最近注目しているパン屋さんはありますか?

編「可能でしたら伺いたいのですが、岸本さんが気になっているパン屋さんって教えてもらうことはできますか…?」

岸「広島県の『ブーランジェリ・ドリアン』さん。カンパーニュなどのハード系パンの価値をどれだけ広げていけるかを考えていらっしゃるパン屋さんなので気になっています」
※ブーランジェリ・ドリアンさんは2021年1月時点でインターネット販売のみの営業

編「ハード系のパン好きとしては気になります。ごくり」

岸「そして沖縄県の『宗像堂』、埼玉県の『サンドイッチパーラー楽楽』さん。パンを楽しむカルチャー、スタイルを伝えているところがステキだなと」

編「宗像堂さんには伺ったことがありますが、内装とかディスプレイがすごく好きな雰囲気でした!パン屋さんってお店に入るだけで本当に幸せな気持ちにしてくれますよね…」

岸「その他にも地方で頑張っているパン屋さんは、特に気になりますね」

編「日常的にパンを楽しむ方が増え、そのパンを楽しむカルチャーまで広がる。2021年のパントレンド・パンを取り巻く環境もどうなるのか楽しみです♪」

※ご紹介したパン屋さんは休業日や営業時間など変更している可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に最新の情報を確認のうえおでかけください。



【プロフィール】
ベーカリープロデューサー岸本拓也さん
ベーカリープロデューサー 岸本拓也

日本全国で様々な人気ベーカリーをプロデュース。鹿児島・福岡・熊本・岡山・香川「偉大なる発明」、大阪・兵庫「わたし入籍します」等、行列の絶えない高級食パン専門店は大好評を博している。また高級食パン専門店の仕掛人として数々のメディアにも出演。

※パン画像出典:写真AC
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。ご利用の際には、あらかじめ最新の情報をご確認ください。
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じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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