2021.03.28

連載：小さな温泉「いわきの鉱泉」編！とろりアルカリ泉の温泉３か所を紹介＜福島＞

編集部一押しのキラリと光る名湯・秘湯を、関東東北エリアからご紹介する連載「小さな温泉」。今回は江戸時代から続く“鉱泉の里”福島県南部の沿岸エリア・いわき市にある、「いわきの鉱泉」をご紹介。

紹介してくださるのは、入湯した温泉地数は国内外で1500湯以上！どの温泉にも1回以上宿泊して取材をしてきたというベテラン温泉ライターの西村さん。温泉取材歴20年のプロが伝えたい温泉の魅力や楽しみ方などぜひチェックしてくださいね。

一人旅でじっくり温泉を満喫するもよし！都会から離れ自然の中の温泉へお泊りデートにいくのも素敵。まだ出会っていないお気に入りの場所、みつかりますように。

※この記事は2021年2月9日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信：じゃらんニュース

いわきの鉱泉について

海沿いから少し奥へと入ると、のどかな農村に起伏のある山並みが連なっていてその境目のあたりに、とろみの強いアルカリ性の鉱泉水が湧き出しています。

温泉法による温泉ではない湯もあるけれども、普通の湧水とは明らかに異なる入浴感。ぜひ体験してみてほしい湯です。

現在いわき市にある鉱泉は10数カ所。落ちついた雰囲気と、経営者ご家族の顔が見えるもてなしに、心が伸びやかになっていく。おいしい魚介と自家栽培の野菜がいただける宿が多いのも楽しみ。

いわき鉱泉の3か所の温泉をご紹介します。

1.久の浜鉱泉

透明で清らかな「はちみつの湯」。

開業は昭和20年代。３年前、世界を駆け巡ってきた三代目が跡を継ぎ、古民家ゲストハウスとしてリニューアル。国内外のゲストを受け入れてきた。明るい客室からは広々とした里山風景が眺められ、暮らしの一端にオジャマしているかのよう。つい長居してしまいそうになる居心地のいい場所だ。

鉱泉水はpH9以上のアルカリ性。透明度が高い清らかな湧水で、蛇口や調理にもこの水を使っている。そのためかお米が艶やかでふっくら甘い。

お風呂は加温しているが循環はしておらず、とろりとした湯は肌に絡みつくような感触。地元の常連さんから「はちみつの湯」と呼ばれ愛されている。

2.玉山鉱泉

歴史の深い貴重な自然湧出泉。

城主の奥方の霊夢により、270余年前に浴場が開かれたと伝わる。温泉神社の参道から今も鉱泉水が自然湧出しており、辺りにはほのかに湯の香が漂っている。宿は「石屋」「藤屋」「玉屋」の3軒で、うち2軒は江戸時代の創業。

pH10のアルカリ性の鉱泉水は、加温循環ながらツルツルとろとろとしていて、白っぽい湯花が舞うことも。

3.神白温泉

飲める温泉。魚もうまい！

市街地に近いのに、ここだけ別世界のような隠れ家的な一軒宿。明治時代より「胃腸の名湯」として知られ、館内には飲泉場も設けられている。

飲むとうっすらと塩味がして、確かにお腹が動く感じ。宿の敷地内から湧くお湯はすべすべとしていて、とてもよく温まる。名物は近隣漁港で揚がるキンキの唐揚げ。

二度揚げしているためサクサクとした食感。香ばしくてうまい！

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