宮城県仙台市を代表する温泉地、秋保(あきう)。美しい自然に抱かれ、古くは伊達家の歴代藩主も湯治に訪れた名湯として知られています。
そんな秋保エリアで癒しの時間を過ごすのにぴったりなのが、星野リゾートの温泉旅館「界 秋保」です。
宿のテーマは “彩りの渓流で伊達なひととき”。目の前を流れる名取川のせせらぎに耳を澄ませながら、伊達家ゆかりの美食や趣あるアクティビティを楽しめます。
日常から少し離れて、豊かな自然と粋な文化に身をゆだねる1泊2日の過ごし方をご紹介します。
●「界 秋保」の魅力
●「界 秋保」1泊2日滞在レポート
【1日目】15時 チェックイン・客室へ
【1日目】16時 「せせらきラウンジ」でのんびり
【1日目】17時 「温泉いろは」やご当地楽「伊達な宴」に参加
【1日目】18時 秋保の名湯を堪能しに大浴場へ
【1日目】19時 宮城の旬を取り入れた会席料理に舌鼓
【1日目】21時 生演奏に聴き入る
【1日目】22時 就寝前に、夜のテラスに立ち寄り
【2日目】7時 「渓流釣り体操」に参加
【2日目】8時 ご当地の味覚たっぷりの朝食でパワーチャージ
【2日目】10時 「界 秋保オリジナルキーホルダー作り」を体験
【2日目】11時 ショップでお土産探し
【2日目】12時 チェックアウト・「現代湯治ウォーキング」へ
「界 秋保」の魅力

JR仙台駅から車で約40分。温泉宿がひしめく秋保の中心街から少し離れた名取川の渓流沿いに、「界 秋保」はあります。全国に展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」の23施設目として、2024年4月に開業しました。
魅力は、伝統工芸や食事、体験プログラムを通して宮城の文化を感じられること。土地ごとの風情を取り入れた「界」ならではの演出は、多くの人を魅了しています。なかでも、初代仙台藩主・伊達政宗公にちなんだ数々のおもてなしは、滞在中の充実感をより深めてくれますよ。
また、すべての客室から美しい渓流を見渡せるのもポイント。四季折々に彩られた景色を眺めれば、周囲の自然と一体になるような気分に浸れます。
「界 秋保」1泊2日滞在レポート
【1日目】15時 チェックイン・客室へ

エントランスからロビーへと続くアプローチでは、宮城の伝統工芸品である松笠風鈴がお出迎え。ドアの開閉と風の吹くタイミングがあえば、涼やかな音色を耳にできます。


開放感たっぷりのロビーは、窓から望む秋保の自然と杜の都・仙台を思わせるグリーンのインテリアが調和する、落ち着いた空間です。
こけしや松川だるまなどをかたどった仙台ガラスのオブジェ、江戸時代から続く伝統工芸品・白石和紙を用いたフロントカウンターの設えと、随所に上質なぬくもりを感じられます。


美しい自然やアートは、客室でも堪能できます。
客室は49室あり、特別室を除く48室がご当地部屋「紺碧(こんぺき)の間」です。窓際の壁やカーペット、ソファ、クッションによる紺碧のグラデーションが、眼前に広がる景観を一枚の絵画のように引き立てます。
窓の下をのぞくと、清らかな川の流れを一望。春から夏はまばゆい緑、秋は鮮やかな紅葉、冬は雪化粧を施した風景と、渓流とともに望む景色は、まさに心のご褒美です。



また、客室の設えにも注目してみてください。
部屋番号をやさしく照らす白石和紙のライトや水のきらめきをイメージした仙台ガラスのウォールアート、地元で採掘される秋保石を使ったルームキーなど、宮城らしさが息づいています。
寝室の障子をよく見ると、かわいいこけし模様がチラリ。そんな、細部に宿る遊び心にほっと和みます。
【1日目】16時 「せせらきラウンジ」でのんびり


ひと息ついたら足湯付きのテラスを併設する「せせらきラウンジ」で、お菓子やドリンクを味わったり、足湯に浸かったりと、思い思いの時間を過ごしましょう。
芸術品のように並ぶ仙台駄菓子や季節ごとに替わる上生菓子は、眺めるだけで幸せな気分に。春の桜茶に夏の梅ジュースといった季節ごとの飲み物のほか、コーヒーや緑茶などの定番から、地元ワイナリーのワイン、ウイスキーまで、ドリンクは10種類以上がラインアップします。


天気の良い日はテラスでのカフェタイムがおすすめです。渓流に面して設けられたカウンターテーブルは、川のせせらぎや野鳥のさえずり、葉音のざわめきが心地よい特等席。
足湯に浸かりながらひと息つけば、体も心もいっそう満たされます。
【1日目】17時 「温泉いろは」やご当地楽「伊達な宴」に参加

毎日無料で開催する「温泉いろは」と、ご当地楽「伊達な宴」への参加も楽しみのひとつ。いずれも当日フロントで予約すれば体験できます。
「温泉いろは」では、「界 秋保」の湯守が秋保温泉の歴史や泉質に基づいた入浴方法などをわかりやすくレクチャー。途中には温泉で温めたタオルが渡され、その心地よさに肩の力がすっと抜けていきます。


温泉旅館ブランド「界」で行なわれる“ご当地楽”は、地域の伝統工芸や芸能、食などを満喫できる、おもてなしプログラム。
「界 秋保」のご当地楽「伊達な宴」では、伊達政宗公の酒席を追体験できます。
会場は、伊達政宗公の軍旗のモチーフが輝く「勝色(かちいろ)の間」です。なんでも「勝色」と呼ばれる濃い藍色は、勝負に勝つという意味から武士の間で縁起が良いとされていたそう。
宴では、伊達政宗公が酒席を大事にしていたという史実に基づき、盃の持ち方やお酒の注ぎ方など、武士の作法を学びながら仙台藩ゆかりの地酒に舌鼓。ノンアルコールの甘酒もあるので、お酒が苦手な人も参加可能です。
伊達政宗公の陣羽織をイメージした羽織をまとい、「そび、そび、ばび!」という掛け声に合わせてお酒を注ぐ、そんな非日常の体験ができるのも、ご当地楽ならでは。まるで仙台城での宴に招かれたようで、忘れられない旅の思い出になりますよ。
【1日目】18時 秋保の名湯を堪能しに大浴場へ


「界 秋保」では、岩組みの露天風呂と、「あつ湯」「ぬる湯」の2つの内風呂で秋保の名湯を堪能できます。
2本の自家源泉を引いており、露天風呂と「ゆる湯」は加水や加温などを行っていますが、「あつ湯」は源泉100%。泉質は、保温効果が高いとされるナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、サラリとした肌ざわりも魅力的です。

入浴後は、湯上がり処でひと休みしましょう。カウンターには、レモングラスの香りが爽やかな「はだか麦茶」と、華やかな酸味の「赤紫蘇ジュース」の2種類のドリンクが備えられています。
どちらも後味がスッキリしていて、湯上がりに最適。甘味がほしい人は、アイスキャンディーをどうぞ。
【1日目】19時 宮城の旬を取り入れた会席料理に舌鼓

夕食は、地元の旬食材を取り入れた会席料理「新伊達会席」です。全席半個室のため、まわりを気にせず食事ができます。
いち押しは、先付けとして登場する「牛テールのリエット」です。煮込んだ肉をペースト状にしたフランス料理・リエットは、バゲットやクラッカーに塗って食べるのが一般的ですが、「界 秋保」では仙台麩と味噌味の麩焼きせんべいを添えています。
サクッと軽やかな麩とせんべいの香ばしさが、リエットに加えられた牛テールと仙台味噌のコク深さを後押し。ブラックペッパーの風味がアクセントとなり、食べる手が止まらなくなってしまいますよ。
ほかにも、お造りと八寸、酢の物が並ぶ「宝楽盛り」、宮城県の名産であるふかひれを使った「ふかひれ利休鍋」など、食感や味の濃淡、彩りが豊かな逸品ばかり。地酒や地ビールとのペアリングを試すのもいいですね。
【1日目】21時 生演奏に聴き入る

ロビーでは毎晩21時から、仙台ゆかりの演奏家による生演奏が行なわれます。
訪れた日は篠笛の演奏でしたが、琴や三味線、フルートなど、楽器も奏者も日によってさまざま。館内に響く音の余韻に耳を澄ませる時間は、優雅なひとときです。
【1日目】22時 就寝前に、夜のテラスに立ち寄り

生演奏のあとは、もう一度温泉に浸かったり、客室でのんびりしたりと、気分にあわせてくつろぎタイム。「せせらきラウンジ」の足湯は24時まで利用できるため、夜の雰囲気を感じに立ち寄るのもいいかもしれません。
ライトに照らされたテラスは、幻想的な空間に様変わり。温かな足湯に浸かり静寂の中に身を置く、大人の贅沢を体感しましょう。
【2日目】7時 「渓流釣り体操」に参加

朝は「せせらきラウンジ」のテラスで行なわれる「渓流釣り体操」でリフレッシュ!「界」の全施設で「界の現代湯治体操」を実施しており、一部の動きは施設ごとのオリジナルになっています。
「界 秋保」の体操は、目の前を流れる名取川にちなんで“渓流釣り”をイメージ。釣竿を振るような動きを繰り返すうちに、自然と体がほぐれていくのを実感します。澄んだ朝の空気の中で体を動かせば、すがすがしい一日が始まりそうです。
【2日目】8時 ご当地の味覚たっぷりの朝食でパワーチャージ

朝食もご当地感が満載です。里芋や豚肉などの具材を味噌で仕立てた「芋の子汁」は、宮城を代表する郷土料理。口に運べば、たっぷり入った具材の旨みが体にじんわり染み渡ります。おかわり用の鍋が用意されているのもうれしいポイントです。
また、仙台の名物グルメである「三角揚げ」は、分厚く食べ応えバツグン!外はサクッと香ばしく、噛むほどに広がる大豆の甘さに思わず頬が緩みます。
スタッフさんによると、身がふっくらとした紅鮭は、いくらの醤油漬けとあわせて“はらこ飯風”にするのもおすすめなのだとか。地域の恵みで、朝からしっかりとエネルギーをチャージしましょう。
【2日目】10時 「界 秋保オリジナルキーホルダー作り」を体験

自分用のお土産に、「界 秋保」のオリジナルキーホルダーを作ってみるのもいいですね。
仙台七夕まつりをイメージしたキーホルダーには、実際に祭りの吹き流しに用いた和紙が使われており、旅の記念にぴったりです。
フロントで受付を終えたら、まずはくす玉に見立てた秋保石と吹き流し部分に使う和紙2枚を選びます。和紙は色も柄もさまざま。秋保石も凹凸の違いといった表情があり、お気に入りを選ぶ時間はまるで宝探しのようです。


道具箱に入っている説明書を見ながら、和紙を切ったり、くるくると巻き上げたりと、自分たちのペースでゆっくり取り組みましょう。20~30分ほどで完成します。
少し不格好になっても、不思議と愛着がわくもの。できあがったキーホルダーを見るたびに、心躍る時間が思い出せそうです。
[界 秋保オリジナルキーホルダー作り体験料]2400円 ※事前予約不要
【2日目】11時 ショップでお土産探し


チェックアウトは12時のため、旅に欠かせないお土産もゆっくり探せます。手にしっくりとなじむ陶器やこだわりの素材で作る和菓子など、ショップで扱うアイテムは、どれも宮城にゆかりのある作り手が手掛けたもの。
また、湯上がり処に並ぶドリンクや、「せせらきラウンジ」で提供されるお菓子、朝食に登場する調味料もラインアップ。館内で気になった味を購入できるのは、うれしい心配りです。
【2日目】12時 チェックアウト・「現代湯治ウォーキング」へ

チェックアウト後は、「界 秋保」の湯守がおすすめするウォーキングコース「現代湯治ウォーキング」へ出かけましょう。宿からは往復40分ほど。マップは受付でもらえます。
コースの折り返し地点に位置する川原が、散策のハイライト。透き通るようなエメラルドグリーンの水面と迫力ある岩壁が織り成す景色は、眺めているだけで気持ちがすっと軽くなるような感覚に包まれます。旅の最後の瞬間まで、秋保の豊かな自然を満喫してみてくださいね。
※この記事は2025年5月30日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に施設へ最新の情報をお問い合わせください。
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