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メタボ大王さんの石川県の旅行記

師走に金沢文芸の旅

  • 家族(子連れ)
  • 3人〜5人
  • 芸術・文化
  • 史跡・歴史
  • ショッピング

講演会聴講のため金沢に行く機会があり、文芸関係めぐりをしました。泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星の三文豪記念館、金沢文芸館、五木寛之氏が通った喫茶店、三つの茶屋街などです。三人の文豪は奇しくも三つの茶屋街でそれぞれ育っています。そして鏡花、秋聲は浅野川(女川)、犀星はもちろん犀川のほとりです。記念館・文芸館の観覧料は割引を利用すると合わせて1000円足らず。三人を育てた金沢は今はないかもしれないが、新たな作家を育てる土壌を感じました。また、金沢城公園、21世紀美術館、武家屋敷跡など、兼六園しか知らなかった親子が少しは金沢に触れられたか。

長野ツウ メタボ大王さん 男性 / 70代

1日目2016年12月1日(木)
13:00-14:00

ひがし茶屋街

金沢市

「ひがし茶屋街」を   >

金沢東IC方向から来ると東茶屋街前信号機を過ぎた右手に何か所か駐車場があり、混んでいたので迷っているうちに迂回するようになった。道路を渡ると茶屋街である。午前中、土砂降りだった雨も小降りになり、濡れた路地に茶屋街らしい趣きがあった。おしゃれな土産物店も多い。

13:00-14:00

ひがし茶屋街

金沢市

「ひがし茶屋街」を   >

昼食をとった後だったが麩の甘味処に誘われ入った。黒い暖簾の端に「不むろ」という白い字が映え、格子戸の前にメニューが置かれていた。奥の座敷きに案内されたが、窓の外に手入れがされた坪庭が見えた。

13:00-14:00

ひがし茶屋街

金沢市

「ひがし茶屋街」を   >

「みぞれ田楽麩」(480円)と「あべかわ麩」(500円)を注文。食後であったが麩なので腹にたまらない。甘味は別腹というが。

13:00-14:00

ひがし茶屋街

金沢市

「ひがし茶屋街」を   >

街の一角に菅原神社。立札には「加賀藩12代藩主斉広の時、妓楼を置くことを公許され芸妓たちの鎮守の神として菅原道真を祀り」「茶屋街の鎮守社」とあった。花街に学問の神様がどうしてとの疑問があったが、道真公は加賀の殿様の御先祖ということらしい。

14:00-15:00

徳田秋聲記念館

金沢市

「徳田秋聲記念館」を   >

茶屋街の小路を抜け浅野川に沿って上流に歩くと当館となる。街の風景と溶け込んだ建物で作家の生地とのこと。名前を知るも読んだ本はなかった。 明治維新後まもなく生まれた秋聲は武士だった父が職を失ったため貧困の中で育ち、病弱だったこともあり金沢に対し「異端者」との意識を持ったとされている。四高に入学するも父が亡くなり学校を中退して上京、働きながら同郷の泉鏡花に勧められて尾崎紅葉の門下生となるも世に出るまでに苦労があったようだ。花街で豪奢に遊ぶお大尽を尊ぶ風潮は貧しき者に冷たかったのだろうか。作品を朗読した録音テープを目をつむり聞いていると文章の巧みさから情景が鮮やかに浮かび物語に引き込まれてしまった。 会館二階から浅野川が望める。

16:00-17:00

金沢文芸館

金沢市

「金沢文芸館」を   >

橋場町交差点に建つ昭和初期の建物で文芸の拠点。1階は交流サロン。2階は五木寛之文庫で、全作品、生原稿、愛用品、氏の写真パネル、百寺巡礼ブース、玲子夫人の装版画などを展示。本棚、展示ケース等の選定から展示方法まで氏が指導したとのことで重厚だ。玲子夫人の作品に添えられた五木の言葉はその才能を高く評価すると共に感謝と慈愛に満ちていた。3階は金沢市が主催する泉鏡花文学賞、市民文学賞の全作品、資料がある。多くの作家を輩出した金沢であるが、文芸館の活動が新たな作家を育てているようだ。

16:00-17:00

泉鏡花記念館

金沢市

「泉鏡花記念館」を   >

金沢文芸館から駅に向かう大通りを渡って金沢蓄音機館横を入る。暗くなっていたため入口に迷う。記念館は鏡花の幼少時代に過ごした生家跡に建つ。入ると「高野聖」の一場面を再現した演出に驚かされる。鏡花は世界的にも熱狂的ファンが多いと聞いた。加賀象嵌の彫金師を父とし、能楽師の娘を母として秋聲が生まれた2年後の明治6年に生まれた。9歳で母を亡くし、17歳で尾崎紅葉を慕い上京、翌年、紅葉に入門を許され、玄関番として住み込みながら修行、天賦の才を発揮して行く。館全体に怪しい不気味な空気が漂っており、妻に促されて出てしまった。

16:00-17:00

主計町茶屋街

金沢市

「主計町茶屋街」を   >

鏡花会館から西側の浅野川沿いが主計町茶屋街だ。五木寛之の名付けた「あかり坂」は暗く狭い階段がある小路であった。浅野川に出るころは茶屋街の明かりが灯り始めた。街を見る時間がなく通り過ぎただけであった。

17:00-18:00

東横INN金沢兼六園香林坊

「東横INN金沢兼六園香林坊」を   >

ホテルに駐車場がなく提携駐車場まで徒歩で5分位かかる。マンションを改装した長期・家族向け。大浴場と朝食は向かいの系列ホテルに行く。チェックイン後、直ぐに街に出た。

17:00-18:00

ローレンス

金沢市

「ローレンス」を   >

ホテル近くだったが夕方で暗くなったため迷った。このビルの3階の喫茶店が若き五木寛之が毎日かよい小説を書いていた場所。直木賞受賞をこの店の電話で受けたという。オーナーの女性は話好きで、作家が座っていた場所、受賞を受けた電話機などを説明してくれた。定番のホットミルクコーヒーを注文したが、大き目のカップに菓子が付いてくる。寒いが暖房は入れていない。照明も暗く店内も古色蒼然としており五木ファンでなければ直ぐに退散したくなるかも。先客は無言で本を読んだりしていた。店の名前は亡父がD・H・ロレンスにちなんで名付けた由。年中無休だが営業時間は体調によるらしい。 (写真は翌日の午前中に撮影)

2日目2016年12月2日(金)
12:00-14:00

JR金沢駅

金沢市

「JR金沢駅」を   >

午前中、講演会を聴講。車で金沢駅に行きホテル日航裏の駐車場に置き、駅構内のレストランで昼食をとり土産を買った。鼓門と「もてなしドーム」が印象的であり、北陸新幹線の終発着駅であり混雑していた。

14:00-15:00

長町武家屋敷跡界隈

金沢市

「長町武家屋敷跡界隈」を   >

長町武家屋敷跡をめぐる。加賀藩士が暮らした場所で外観の土塀から往時を偲ばせるが、中を覗くと現在の暮らしが垣間見える。「長町研修塾」があり金沢らしい文化と伝統を守り、新たな街づくりに努力されていることがわかる。

14:00-15:00

大野庄用水

金沢市

「大野庄用水」を   >

武家屋敷跡の中を大野庄用水と鞍月用水の二つの用水が蛇のようにうねりながら流れている。築城の際、木材を運搬するため犀川から用水を引いたのが始まりで、「大野庄用水」は城の荷を運んだので「御荷川」、その後「鬼川」になったようだ。

15:00-16:00

室生犀星記念館

金沢市

「室生犀星記念館」を   >

武家屋敷跡から犀川を渡って室生犀星記念館に行く。作品、遺品などが展示されており、系図を見ると母親が「生母」とだけあり名前がない。父親は加賀藩士で正妻がいた。生まれて直ぐ雨宝院住職・室生真乗と内縁関係のあった女性にもらわれている。13歳で高等小学校を中退して働き始める。昨日回った2人の文豪より更に不遇な少年時代だ。「室生家の犬猫年譜」を見ると終生猫を飼っていたことがわかる。犀星と火鉢にあたる雄猫ジイノの姿に思わず笑ってしまったが、それをじっと見つめる犀星がやさしい。貧しさや逆境が心に秘めた不屈の精神を養い、自然や生き物へ繊細な眼差しを育てたのか。小さく弱々しい字ながら克明にあらゆることを記録している。

17:00-18:00

金沢21世紀美術館

金沢市

「金沢21世紀美術館」を   >

娘とも合流して3人で街に出た。美術館は現代的建物で外にも作品が置かれている。無料の交流ゾーンと有料の展覧会ゾーンがあるが無料ゾーンだけでも楽しめる。現代アートにありがちな難解・奇抜な作品は少なく、子供でも楽しめる作品が多かった。妻と娘には好評。

18:00-19:00

金沢城公園

金沢市

「金沢城公園」を   >

金沢城公園と玉泉院丸庭園は金・土・祝日の前日は日没から午後9時まで夜間ライトアップされ、無料で見学ができる。玉泉院丸口から入り、三十軒長屋、本丸園地、五十軒長屋等を回って元の入口から出た。建物には入れないが城の広さが十分わかる。ライトアップされた紅葉の木々や城は幻想的でさえある。本丸園地内には照明がなく真っ暗な場所もあるので女性や男一人だと怖い。(ボケた写真でスミマセン)

3日目2016年12月3日(土)
09:00-10:00

にし茶屋街

金沢市

「にし茶屋街」を   >

早朝であり観光客の姿はほとんどなく、茶屋街はまだ眠っているようだった。土産物店もぽつぽつ開き始めていた。やはりこのような場所は夕暮れか夜に来なければ。また、お茶屋遊びもしなくては。お茶屋を守ってきたのは旦那衆だが、最近は女性にも人気らしい。

09:00-10:00

金沢市西茶屋資料館

金沢市

「金沢市西茶屋資料館」を   >

大正時代のベストセラー作家・島田清次郎が育った妓楼「吉米楼」がそのまま資料館になっている。父が死に貧しさから西の廓で妓楼を経営していた祖父に育てられ、20歳で文壇の寵児となり天才作家と騒がれたものの、傲慢となり女性問題もあり人気が失墜、精神を病み31歳の若さで亡くなっている。その名は知らなかったが、一躍頂点に立たなければ樋口一葉、石川啄木など早熟の天才や金沢三文豪に肩を並べたかもしれない。2階は当時の妓楼のお座敷が再現されている。入館無料。

10:00-11:00

長町武家屋敷跡界隈

金沢市

「長町武家屋敷跡界隈」を   >

金沢の冬の風物詩に雪吊りとこも掛けがあるが、雪吊りはほとんど終わっており、丁度こも掛け作業を行っていた。いかにも日本人らしいやさしさがある。伝統家屋の保存には地道な努力の積み重ねが必要だ。

10:00-11:00

旧加賀藩士高田家跡

金沢市

「旧加賀藩士高田家跡」を   >

加賀藩五百五十石の藩士高田家の跡地。上級武士のみに許された長屋門。

10:00-11:00

旧加賀藩士高田家跡

金沢市

「旧加賀藩士高田家跡」を   >

長屋門を入ると正面から右手に大野庄用水から水を引き入れた池泉回遊式庭園。左側に厩舎や作業場、仲間(奉公人)部屋が残っており武士の生活の一端を見ることができる。

10:00-11:00

茶菓工房たろう 鬼川店

金沢市

「茶菓工房たろう 鬼川店」を   >

「野村家」の隣にある和菓子店。かわいいお菓子が並んでおり女性客が引きも切らず。妻と娘も土産を買っていた。奥にイートインがあり、和菓子付き抹茶、白玉ぜんざいなどを注文した。窓越しにミシュランで評価された野村家の庭園を見ながらゆっくりできた。

11:00-12:00

尾山神社神門

金沢市

「尾山神社神門」を   >

武家屋敷から近江町市場に向かう途中、前田利家を祀った尾山神社を参拝した。神社は明治になって創建されたもので、神門は西洋と和を調和させた独特の形をしている。

11:00-12:00

尾山神社

金沢市

「尾山神社」を   >

拝殿はお寺の本殿のような雰囲気。この右方向に馬に乗った前田利家公の銅像と大河ドラマを記念して作られた正室「お松の方」の座像があった。

12:00-13:00

近江町市場

金沢市

「近江町市場」を   >

金沢観光の最後としてお土産を買うために行ったが、外国人観光客も多く混雑していた。やはり市場は活気があっていい。試食を頂いたりしながら、かぶら寿司、佃煮、海苔などを購入した。

1日目の旅ルート

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