さとけんさんの東京都の旅行記

【御茶ノ水駅発】東京を歩くその5。文京区を歩く。湯島神社・小石川後楽園一帯【御茶ノ水駅着】
- 1日目2018年2月18日(日)
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時刻は6時39分、御茶ノ水駅を出てすぐ、東京医科歯科大学のキャンパス入口付近に御茶ノ水貝塚の石碑が立っています。キャンパス内ですので近づくことはできません。
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神田明神にお参りでございます。だいこく様とえびす様とまさかど様が祀られている神社です。ここの平将門に祈願すると勝負に勝つといわれています。人の少ない境内でゆったりとお詣りをいたしました。
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妻恋坂は緩やかで長めの坂です。坂上には妻恋神社があります。
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妻恋神社にてお詣りをしました。
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時刻は7時ちょうど、霊雲寺にやってきました。門を入った境内には1976年築の立派なお堂と桜の樹があり、季節になれば美しい花が咲くだろうと思いました。
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湯島天神にやってまいりました。本日は梅まつりが開催されるようですな。
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なでられてピカピカの牛でございます。
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いやー、綺麗に咲いていますね。寒さの厳しい今年の冬も、そろそろ終わりなのではないかと、そんな気分にさせる梅の花です。
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湯島天神の裏手から切通坂を上ります。石川啄木も上った切通坂です。
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湯島天神の北、旧岩崎庭園の西にある三菱経済研究所内に三菱史料館があります。
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三菱史料館の近くの講安寺にお参りします。
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「白い土蔵造りの本殿が1708年築かもしくは1789年ごろの建築としても現在まで残っていることは貴重で、昔の姿を今に伝える第一級の文化財である」と案内板にありました。
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麟祥院にやってきました。春日局にゆかりの深いお寺で、境内には綺麗な梅が咲いており、とても静かです。
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1579年に生まれた斎藤福(さいとう ふく)さんは三代将軍・徳川家光の乳母を務め、後に朝廷から「春日局」の称号を下賜されて、1643年に亡くなりました。お墓の脇には薄紅色の梅が咲き、穏やかな美しさです。
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時刻は8時3分、櫻木神社にやってまいりました。元々は太田道灌が江戸城内に創建した神社であったのが、1691年から現在地にあるとのこと、以来330年近く、この地の歴史を見守ってきた神社です。石川啄木もこの神社をお詣りしたのかなと、ふと思いました。
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櫻木神社から国道254号線を渡って2分ほどで到着します。石川啄木が住んでいた場所です。石川啄木の最も優れた作品が生まれたのはこの喜之床時代の後半の1年間と案内板にありました。
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石川啄木の旧居跡から国道254号線を渡って2分ほどの所にある文京区の歴史博物館で、入館料は100円です。
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文京ふるさと歴史館からわずかに100mほど北へ歩いたところに下り階段があって、 その左側のマンションの塀際に案内板がたっています。20代後半であった坪内逍遙が、明治17年からの3年間を過ごした場所です。
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お宅は、案内板によれば「東京第一の急な炭団坂の角屋敷、崖渕上に」あったそうで、今は階段となっている炭団坂の下から崖の角を眺めてみました。なかなか急です。
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坪内逍遙旧居跡から炭団坂(たどんざか)の階段を下って突き当りを左に折れ、昔ながらの長屋が並ぶ通りから更に細い路地へ入ると樋口一葉旧居跡です。一葉が使っていたと伝わる井戸があり、階段の両脇には古い建物も残っています。
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狭い路地に急な階段、樋口一葉さんがいらしたころは、いったいどんな景色であったのか、一度で良いからみてみたいと思いました。
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こちらは金田一京助・春彦さんの旧居跡です。文京区は坂が多いですね。若いころは良いだろうが歳をとってからは少し大変だろうなと思いました。
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こちらは菊富士ホテル跡です。
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こちらは明治から昭和初期にかけて活躍した小説家の徳田秋声旧宅で、彼は1905年から1943年に亡くなるまでこの家に住んでいたとのことです。
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灯台の赤門のほぼ正面に法真寺の参道があります。ここは樋口一葉ゆかりの場所でもあり、樋口家が一番豊かで安定していた時代である、彼女が4歳から9歳までの間を過ごした場所とのことです。
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法真寺をお参りいたしました。
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東大の赤門です。本日は2月18日、来週は入試会場となる東大です。
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おお。東大じゃ東大じゃ。学校内は外国からの観光客の方も多く歩いておられます。ひょっとすると、私のことを東大生か何かと間違えているかもしれませんな。フハハ。
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東大の構内に育徳園跡があり、その池は通称・三四郎池と呼ばれています。東大の敷地は、元は加賀藩の上屋敷であり、育徳園はその大名庭園でありました。ここでも池の鴨を見ながら、のんびりとお散歩をいたします。
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東大の弥生門を出ますと、目の前に弥生美術館と竹久夢二美術館があります。
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竹久夢二美術館と弥生美術館は、共通入館料900円です。
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弥生美術館から北西に歩き、言問通りに突き当たって右折して100mほどで「弥生式土器ゆかりの地」碑があります。1884年・明治17年3月2日にこの弥生の地で縄文式土器と異なる土器(壺)が発見されて、弥生式土器と名付けられたそうです。
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こちら、東大のすぐ近くの鳳明館という日本旅館です。鳳明館の本館は登録有形文化財に指定されています。
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鳳明館のすぐ近くの求道会館です。大正4年に竣工し昭和28年まで仏教の説教場として使われていましたが、その後使われず、約50年後の2002年に修理が完成・復元されました。
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近くの蕎麦屋で天ぷらそばを食べました。なんだかとてもぼやけていますが、安くてうまかったです。
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こちらは白山通り沿いに樋口一葉終焉の地です。1894年にこの地に移り、1896年11月23日に亡くなりました。
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こんにゃくえんまにやってまいりました。本堂にはこんにゃくが沢山お供えされていました。
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こちらはこんにゃくえんまの境内の塩地蔵です。写真右手の金属の杖で、お地蔵様の思うところを撫でてお参りします。
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こんにゃく閻魔の源覚寺から善光寺坂を上って徒歩5分ほどで慈眼院・沢蔵司稲荷に到着です。
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慈眼院の御本尊は阿弥陀如来、本堂前にて合掌一礼のお参りをいたします。本堂の右手に、お稲荷さんへ通じる参道がありますので、そちらに向かいます。
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1620年創建の沢蔵司(たくぞうす)稲荷です。沢蔵司は1618年ごろに人間に化けて伝通院にて仏教を修行し、わずか3年ほどにて浄土教の奥義を修得された狐様と言われているお方でございます。なんでも、蕎麦が大好物で、ひいきにしていた蕎麦屋「稲荷蕎麦・萬盛」が現在も営業しているとか。
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澤蔵司稲荷から歩いて4分ほどで井上公園に到着しました。明治時代の哲学者・詩人で東京大学の教授を務めた井上哲次郎さんの旧宅跡です。1903年築と1919年築の土蔵二棟が公園の脇に今も残っていました。
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文京区立井上公園の井上哲次郎旧居跡から歩いて6分ほどで念速寺に到着です。
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念速寺には日本で最初の献体者である美幾さんのお墓があります。1869年に亡くなった美幾(みき)さんは、医学の発展のために、自らの意思で自分の遺体を解剖に提供した日本で最初の方です。
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透明の板によって保護された墓石の前で、そのはかなくも立派な人生に手を合わせました。
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念速寺から歩いて6分ほどで真珠院に到着です。本堂内では、ちょうど法事が行われいる最中のようで、丸い本堂の前にて御本尊の阿弥陀如来に手を合わせます。
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伝通院の近くまでやってきました。この辻付近に、伝通院の塔頭寺院である処静院があり、幕末の1863年、その処静院で浪士隊の結成が行われました。
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伝通院の門前に福聚院があります。こちらの御本尊は大黒天尊です。
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伝通院の門の横に石柱が立っています。「不許葷酒入門内」と刻まれたそれは伝通院の塔頭寺院であった処静院の石柱とのことです。その石柱から西へ80mほどの所にかつて存在した処静院にて文久三年に浪士隊の結成が行われ、2月8日に伝通院を出発、中山道を上り2月23日に京都壬生の新徳寺に到着しました。
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写真の左手に、処静院の石柱があります。それでは境内に入ってみましょう。
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伝通院の本殿です。合掌一礼でお参りいたします。
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伝通院の墓地内に入りますと、徳川家康公の実母・於大の方のお墓があります。1603年に伝通院に埋葬されて以来400年を超えて、ここにありました。墓前で手を合わせます。
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こちらは千姫のお墓です。織田信長の妹のお市を母方の祖母、徳川家康を父方の祖父とする千姫は1597年に生まれました。1615年の大坂夏の陣・大坂城落城を一番近くで体験された方がここにいらっしゃるのだと思い、感慨深いものがあります。
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永井荷風の生育地にやってまいりました。作品を読む限り、実世界での他人の評価や人間関係のしがらみなど、まったく気にも留めていないような彼は、エリート官僚のお坊ちゃんとして、1879年にこの地に生まれました。
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地下鉄丸ノ内線が地上を走っています。文京区の永井荷風生育地から印刷博物館へ向かう道程にて。
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永井荷風生育地から歩いて5分の所にある博物館です。人類の発明における偉大なもの一つと言われる印刷の過去・現在・未来について知ることができます。
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北野神社にやってきました。綺麗に梅が咲いているのが遠目からでもわかります。
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北野神社の拝殿にて二礼二拍手一礼のお詣りをいたしました。
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境内では梅まつりが催されており、とても賑わっております。こちらは紅梅の下で行われている野点の模様です。
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そして私も境内で振る舞われる甘酒をいただきました。ああ、美味しいと、一息つきました。良い季節、良い時に訪れる良いお詣りができてよかったです。
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小石川後楽園にやってまいりました。
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入口を入ってすぐのところに枝垂れ桜が何本か植わっています。季節になったら綺麗に咲くのでしょう。
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西湖の堤とは、中国・杭州にある西湖の堤に見立てたものとのことです。
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京都嵐山の大堰川に見立てた流れです。江戸時代にはもう少し流れがあったらしいですね。
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屏風岩です。三代将軍・家光がこの近くの枝に手ぬぐいをかけて腰をおろしたそうです。
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大堰川と西湖の堤を一望します。
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京都清水の舞台に見立てたお堂が建っていたとのこと、関東大震災で焼失してしまいました。
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こちらは通天橋、京都・東福寺の通天橋に倣った橋です。
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「仁を求めて仁を得たり」という論語の一節に因む名称だそうです。得仁堂。
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こちら円月橋は水面に写る姿が満月になることからつけられた名前とのこと。橋の上は立入禁止です。
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5月6月には綺麗な花を咲かせる菖蒲の畑も、今は休耕中ですね。
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そしてこちらが急こう配の「愛宕坂」、京都愛宕山の中にならって造られたそうです。石段は立入禁止です。
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こちらは八卦堂跡です。関東大震災で焼失してしまいました。
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江戸時代の後楽園には神田上水の水が引き入れられていたそうです。この場所付近が神田上水と示されています。
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後楽園の梅が綺麗に咲いていました。
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梅の香りが漂います。寒かった今年の冬も、そろそろ終わりを迎えることでしょう。
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水戸光圀が農民の苦労を夫人に教えるために、園内に作った田んぼが田端と呼ばれています。現在でも地元の小学生が田植えから稲刈りまでを行っている場所です。
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園内では大道芸が行われていて、人が集まり時折、拍手が聞こえます。穏やかな良い碑ですね。
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江戸時代の風流な酒亭を現した建物だそうです。戦災で焼失し、昭和34年に再建されました。
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昔の田舎のわびた茶屋の佇まいを現した建物とのことです。こちらも戦災で焼失し、昭和41年に復元されました。
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琵琶湖の唐崎にある一つ松に因んだ松です。
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九八屋の奥へいくと赤門が現れました。
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こちらは笠が大きな異形灯篭です。
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水面がキラキラとしております。
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ここは木曽山と名付けられた場所で、もとは古木が空をおおって昼なお暗かったとのことですが、今日は明るい小径です。
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この流れは木曽川に見立てられているそうで、写真中央の水が落ち込む場所が寝覚めの滝と呼ばれています。
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園内の内庭との境に唐門跡があります。戦災で焼失するまでは、この場所に極彩色の唐門が建っていたそうです。
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ここは小石川後楽園の内庭、もとは水戸藩の書院の庭でした。
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小石川後楽園を出て東京ドームにやってきますと、日曜日の15時前ということで、とても賑わっております。東京ドーム周辺には競馬の場外馬券売り場があるのです。
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小石川大神宮にやってきました。ビルの壁際に鳥居が建っています。
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こちらは文京シビックセンター1階の文京区観光案内所です。私はこちらで石川啄木のパンフレットを手にいれました。
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水道橋駅近くの金比羅神社にお詣りです。
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本郷給水所公苑にやってきました。金刀比羅神社東京分社と宝生能楽堂の辺りから、丸橋忠弥に因む忠弥坂を上って突き当りが本郷給水所の施設で、その二階部分が公苑になっています。ここに公園があるとは気が気つにくい場所で、苑内には日曜日午後の穏やかな空気が流れていました。
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本郷給水所公苑は、和式庭園のゾーンと洋式庭園のゾーンに分かれていて、洋式ゾーンにはバラが沢山植えられています。バラの季節に訪れてみたいですね。
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東京都水道歴史館にやってきました。本郷給水所公苑の隣りの建物です。入場は無料、音声ガイドも無料で借りることができます。
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時刻は15時過ぎ、私は16時までの湯島聖堂に行く予定でしたので少し急ぎ足で限られた時間の見学でしたが、とても興味深い展示が所々にあって、またじっくり訪れたいと思いました。
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湯島聖堂にやってきました。1923年の関東大震災で大きな被害を受け焼失した大成殿は1935年に再建されたもので、迫力があります。
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こちらは昌平坂です。江戸時代、昌平坂学問所の周辺にある三つの坂を等しく昌平坂と呼んでいたそうで、その中でも湯島聖堂の東にある坂が団子坂と呼ばれていました。土塀が良い雰囲気ですね。
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昌平坂から歩いて15分ほどのデリー上野店でカシミールを食べました。辛い辛い、とても美味しいカレーでした。本日のお散歩はこれにて終了でございます。デリーを出た後、再び御茶ノ水駅まで歩き、そこから電車に乗って帰りました。
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本日の歩行数は47,760歩、距離にすると36kmほどでした。
【御茶ノ水駅発】東京を歩くその5。文京区を歩く。湯島神社・小石川後楽園一帯【御茶ノ水駅着】
1日目の旅ルート
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