メタボ大王さんの長野県の旅行記

雪形を追って白馬から安曇野へ(雪形Part2)
- 1日目2018年5月6日(日)
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09:00-10:00
道の駅白馬
本日の出発点。道の駅白馬(みちのえき はくば)は、長野県北安曇郡白馬村神城にある国道148号の道の駅である。 長野冬季五輪のクロスカントリー会場だった場所。少し東に行くと白馬三山など白馬連峰が望める。
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09:00-10:00
今回は、白馬村から南へ向かうルート。まず白馬連峰の北の端。左から小蓮華山と白馬乗鞍岳。山の場所は小谷村で新潟県との県境。雪形の宝庫。
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09:00-10:00
白馬乗鞍岳には全面に大きなポジ(白)型の「尾長鶏」。その右にネガ(黒)型の小柄な「種まき爺さん」がかごを持っている。鶏の姿は遠く安曇野からもわかる。
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09:00-10:00
白馬乗鞍岳と小蓮華山への鞍部に「仔馬」。小さいが黒が濃いので安曇野からもわかる。その左下に笠をかぶった「種まき爺さん」。仔馬の右下の谷沿いの黒の集団が、小谷村から見ると「嫁岩」で白扇を持つ連れ女、マントの仲人、島田頭の花嫁の3人が鮮やかに見え芸術品らしい。
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09:00-10:00
白馬乗鞍岳の「嫁岩」。真ん中の3か所の雪形。後日(5/10)小谷村落倉地区から撮影した。白扇を持つ連れ女、マントの仲人、島田頭の花嫁の3人。もう少し時期がたたないと頭がはっきりしない。
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09:00-10:00
白馬乗鞍岳から小蓮華山への途中に「種まき爺さん」と「種まき婆さん」。爺さんは籠や鍬を背負っているとも。その右に腰を曲げて種をまく小柄な婆さんが。小柄ながら腰の曲がった人形で、頭も手も、種をまいている様子がリアルだ。その下も人に見える。 (婆さんの出現した5/16撮影)
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10:00-11:00
白馬(はくば)村の象徴、白馬岳(しろうまだけ)。この山の雪形から名前が付いたとも。頂上付近の黒の「雄馬」はわかりずらいが左側に胴体と足、右斜面に黒い頭ができる。そして右斜面の鞍部に大きな黒の「代かき馬」。黒い雪形なのに白馬とはなぜ。本当は代掻き馬の「代馬岳(しろうまだけ)」だったのに、地図製作の時に白馬と当て字してしまい、以後白馬になったようだ。
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10:00-11:00
「代かき馬」は白馬岳を稜線を右に下り鞍部の下にある。中間の雪山の稜線の上だが、頭から首にかけてまだ完成ではないが、尾を右上に跳ね上げまさに白馬岳に駆け上がろうとしている。この「代かき馬」が山の名前の由来。「代馬岳」が間違って「白馬岳」になってしまい、最後には村の名前にもなってしまったようだ。長野オリンピックでは滑降、ジャンプ、クロスカントリーの会場となり世界的に有名となり、今も外国人スキーヤーの憧れの地だ。パウダースノウを求め南半球から来る方が多く、住み着いてしまった人も。歴史を変えた誤字だった。
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10:00-11:00
中央が白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)。その右は杓子岳。手前は八方尾根。白馬鑓ヶ岳には「鶴首と双鶏」の雪形があるが、当日確認できず後日撮影。
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10:00-11:00
白馬鑓ヶ岳の「鶴首と双鶴」。当日は確認できず後日(5/10)撮影したが、雨上がりで霧がかかる。丁度中央付近の霧の中。
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10:00-11:00
左上部で右下に向った黒いとんがりの先に「鶴首」。鶴の上半身で右下に長いくちばし。その右の「双鶏」は親子の鶏。親鶏の右下に二羽の雛がいる。霧の晴れ間に何とか撮影。(5/10)
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10:00-11:00
八方尾根は日本を代表するスキー場。長野冬季五輪の滑降会場だった場所。写真は八方尾根南面の上部で今は全面雪で雪形はないが、7月に最後に残った雪で「そばまき爺さん」一家4人が現れる。
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10:00-11:00
八方尾根の雪形探し難度Aの「手斧打ち」がある。この日確認できず後日(5/10)撮影できた。八方尾根はその名の通り尾根がいくつもあり勘違いしていた。
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10:00-11:00
八方尾根の「手斧打ち」。手斧を持ち、左を向いた爺さん。白馬村深空地区で撮影。短期で崩れてしまうようなので幸運だった。(5/10撮影。雨上がり半日待ち)
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10:00-11:00
五竜岳。頂上付近に「武田菱」が現れるのだが、位置が悪くはっきりした武田菱に見えなかったが、後日(5/16) 白馬大橋付近から撮影した。かろうじてわかる。時期・場所が大切だ。五竜岳の山名の由来は、武田菱の「御菱(ごりゅう)」からとの説と、「後立山」を音読みしてゴリュウとした説があるらしい。
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10:00-11:00
青木湖から見る小蓮華山と白馬乗鞍岳。種まき爺さん、仔馬、尾長鶏などが確認できる。新緑と白い雪山が水面に揺れ、絵画のような風景。仁科三湖で一番北にあり面積も大きく水深も58mで透明度が高い。四季を通じて美しい風景があり「思索の青木湖」と言われている。芽吹きの木々と残雪の白馬連峰を写す湖面は、いつまで見ていても飽きない。夏はキャンプ、冬はスキー客で賑わう。
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11:00-12:00
中綱湖は仁科三湖で一番小さいが釣りの人気場所。ヘラブナ、マブナ、ウグイの他、冬にはワカサギの穴釣りもできる。簗場駅の「簗場」のように昔から魚も豊富だったのかもしれない。
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11:00-12:00
仁科三湖で一番南にある木崎湖。青木湖とほぼ同じくらいあり、こちらでは、ボート、ウィンドサーフィンなどアウトドアスポーツが盛んで「レジャーの木崎湖」と言われている。丁度田植えの時期で、山の向こうに白い山が見えるのは爺ヶ岳の山塊か。木崎湖の水は南に流れ大町市社の大町市民俗資料館前で高瀬川に合流、安曇野の明科で犀川、長野市で千曲川、新潟県に入り信濃川となり日本海に注ぐ。昭和初期までは明科あたりで鮭漁が行われていたようだが、清流の高瀬川も遡上したのではないか。
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11:00-12:00
木崎湖南方から見る鹿島槍ヶ岳。りんごの白い花と残雪の白い峰が新緑に映える。
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11:00-12:00
大町市三日町付近から見る鹿島槍ヶ岳。双耳峰の南峰の下に現れている。山頂から下の手前の山の稜線までの大きな嫁さん。その右足脇に飛び立とうとする鶴。嫁さんの右に駆け下りる獅子だ。
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11:00-12:00
鹿島槍ヶ岳を駆け下りる獅子と飛び立つツル。大町市山岳博物館からも望めるが、非常に雄大でわかり易い。覚えるとわかるが、初めてだとこれに気が付かない。二つの間の山頂から下までの大きな人型を島田に結った髪の「嫁さん」とも。
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11:00-12:00
大町市西原付近から見る爺ヶ岳。南峰の安曇野からも見える大きな「種まき爺さん」。その右側に小さな「種まき爺さん」。主峰には「婆さん」。
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11:00-12:00
南峰の大きな「南の種まき爺さん」の右に小さな「北の種まき爺さん」がわかる。こちらの方がそれらしい。現在鍬の刃ができつつありそれを担ぐ姿に。その姿は多くの「種まき爺さん」の中でも秀逸のよう。大町以北でしかわからないその変化を地元の方は自慢し楽しむらしい。主峰に「婆さん」がいるが山の由来は「爺さん」から。
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11:00-12:00
黒部ダムへ行く大町アルペンラインの向かう先に見える稜線。右側の爺ヶ岳から続く最初の小さなとんがりが岩小屋沢岳。中央の黒いとんがりが鳴沢岳。左端に赤沢岳。鳴沢岳と赤沢岳の中間に扇沢があり、そこから関電のトンネルトロリーバスで黒部へ。
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11:00-12:00
爺ヶ岳手前の白沢天狗岳か。爺ヶ岳主峰の婆さんが顔を覗かせている。右の鹿島槍ヶ岳の獅子もわかる。左端の稜線は岩小屋沢岳。田植え前の水を張った田に写る風景も美しい。
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11:00-12:00
大町では最も大きな山容を見るのが蓮華岳だ。両翼を裾野にまで広げているので堂々としている。田に水が入りこれから田植えが行われる。
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11:00-12:00
右が蓮華岳。中央に北葛岳(きたくずだけ)。この谷が高瀬渓谷で七倉ダム、高瀬ダムへと続く。北葛岳から左南方に七倉岳、不動岳、南沢岳、烏帽子岳、野口五郎岳、三俣蓮華岳と続き、黒部川源流部として立山連峰と合流する。
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12:00-13:00
山遊食堂 岳
大町温泉郷にある食堂。「岳のまち・大町」をそのままに「岳」。アルプスにちなんだメニューが。お店の看板メニューはチーズたっぷりの焼カレーとのことで、これとオムレツハンバーグカレーを注文。濃厚な味だが山男には少し量が足りないかも。
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13:00-14:00
3階の展望ラウンジから後立山連峰と雪形が展望できる。アルプスの成り立ち、日本の登山史がわかる。裏にはカモシカがいる動植物園があり子供連れも多い。写真は大正・昭和初期に登山の案内などを始めた百瀬慎太郎が経営していた旅館「對山館」の扁額(外額)で南画家で書家の長井雲坪の書を基に拡大模写したもの。雲坪は明治29年1月から3ヶ月間同所に滞在しているが、慎太郎の父金吾が雲坪を招いたもの。明治22年に大町で大火があり、問屋業をしていた金吾は家財をなくし、翌年旅館を開業した。大火当時、雲坪も滞在しており宿泊していた家で画材道具をなくしていたが、大町を再訪した。旅館を立ち上げた金吾のために揮毫したものだろう。慎太郎が家業を発展、日本の登山史に名を残したが、雲坪の評価も昭和初期には最高で昭和9年には東京府美術館で雲坪遺墨展が開催された。
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15:00-16:00
安曇野ICを降りて北方に来ると「安曇野スイス村」があるが、その先に「ビレッジ安曇野」がある。どちらも安曇野観光の拠点。こちらは、風呂、物産館、レストラン、ガラス工房、そして田淵行男記念館がある。
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15:00-16:00
物産館、レストランの「安曇野の里」に隣接した田淵行男記念館。山岳写真家として有名な田淵行男であるが細密な蝶の画は驚くばかりだ。5/27まで高山蝶の特別展が開催されている。
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15:00-16:00
東京で教師をしていた田淵が戦争の疎開で安曇野に移り住む。鳥取の大山の麓で育った田淵は北アルプスと高山蝶に魅せられ半生を捧げる。膨大な写真とカラー写真の代わりに描き始めた高山蝶の細密画は、東京高等師範の博物科を卒業した情熱をそのまま生涯を通じ持ち続けた証しだ。今回の「雪形」めぐりも田淵の本に触発されたものだ。あまりにも当たり前に見ていた北アルプスのすばらしさを再認識した。記念館では雪形マップを購入できる。
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16:00-17:00
東常念岳の黒い「常念坊」。前回より1週間余り過ぎ回りが溶け始めている。その代わりその左にある白い「万能鍬」が完成に近づいてきた。いわゆる備中鍬だが歯が3本以上ある。
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16:00-17:00
常念岳から続く蝶ヶ岳。安曇野市豊科から望む。中央少し左に白い扇がくっきり残る。白の蝶の胴体部分に1本の黒い線が入り蝶らしくなる。田植えの時期だ。
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16:00-17:00
蝶ヶ岳の雪型。一番左の白い蝶は真ん中に黒い筋ができると完成。右端は「黒い蝶」。写真家の近田信敬氏は著書「信州雪形ウォッチング」で黒い蝶の左側も黒い蝶ではないか、更に白い蝶の右側の大きなネガ(黒)の若い娘の雪形を「振り袖娘」と名付けている。
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17:00-18:00
長峰山からは安曇野はもちろん後立山連峰が一望できる。左から岩小屋沢岳、爺ヶ岳、中央が鹿島槍ヶ岳、その右の黒いのが五竜岳、更に唐松岳と白馬三山。
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17:00-18:00
長峰山眼下は川の合流地点である。一番下の川が犀川、真ん中が穂高川、右から蛇行してくるのが高瀬川。昭和初期まではこの辺りで鮭漁ができたらしい。わさびの湧水群もある。
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17:00-18:00
展望台直下にパラグライダーの発射台がある。ここから見ると湧水群が多いかわかる。正面にあるのが有明山。
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17:00-18:00
200mmの望遠で本日のおさらい。はっきり確認できるのは、右よりの白馬乗鞍岳の白い鶏。
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17:00-18:00
左の双耳峰が鹿島槍ヶ岳。獅子と鶴が確認できる。「嫁さん」はいまいち。右の黒い岩峰は五竜岳。
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17:00-18:00
爺ヶ岳の南峰の「南の種まき爺さん」と主峰の「婆さん」がわかる。南峰の小さい「北の爺さん」ははっきりしない。
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17:00-18:00
右手前の山が安曇野の信仰の山、信濃富士「有明山」。左に大天井岳、東天井岳、横通岳。
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17:00-18:00
右奥が大天井岳、左の黒い三日月があるとんがりが東天井で、その左下に白で左を向いた犬の顔のような形があるが、これが、最終的に右を向いた白い「仔犬」となる。下からは肉眼では見つけるのが困難のようだ。
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17:00-18:00
右奥が大天井岳、東天井岳、中央の黒い手前の山、横道岳、左端が常念岳。
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17:00-18:00
常念岳に続く中央が蝶が岳。一番左の平らな山が大滝山。長峰山から360度のパノラマであり、東は浅間山から八ヶ岳、中央アルプス、御岳などが一望できる。麓から頂上までは40分くらいの山道であるが、その眺望はすばらしい。田に水が入った頃の夕日がすばらしいようだ。
雪形を追って白馬から安曇野へ(雪形Part2)
1日目の旅ルート
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