ニイチャンさんの山梨県の旅行記

2泊3日塩山・甲府ウォーキングの旅
- 1日目2018年11月12日(月)
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09:00-10:00
JR塩山駅の改札を出てすぐ右側にキオスクがありますが、この中に観光案内所もあります。最初は気づかず、南口の階段を降りて探してしまいました。今日はまずここで地図をもらい、塩山のまち歩きに出発です。
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10:00-11:00
於曽屋敷
土塁が残る中世の豪族、於曽氏の居館跡です。およそ100m四方の広さがあり、その西半分には今でも子孫の方が住まわれており、市に寄贈された東半分が公園として整備されています。県の史跡にも指定されています。
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10:00-11:00
塩山駅から南に下る街道沿いに甲斐ワイナリーはあります。天保5(1834)年に酒造業を創業し、今ではワイナリーを営んでいます。地域の特色を有する大型民家の主屋をはじめ、蔵など4棟の建物が国の有形文化財に登録されています。新酒の仕込みをしている酒蔵を見学させてもらいましたが、ぶどうを絞ったり瓶詰めする機械やタンクが近代的で思ったより小さく意外でした。
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10:00-11:00
甲斐源氏の祖・新羅三郎義光以来、鎮守として位置づけられ、その後裔・武田氏の篤い保護を受けてきた菅田(カンダ)天神社。本殿手前に代々武田氏が受け継いできた重宝「小桜韋威鎧(コザクラガワオドシヨロイ)」通称「楯無しの鎧」が納められていると思われる新羅宮がありました。この鎧は国宝に指定されており、通常は公開されていません。
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11:00-12:00
「塩山」の地名の由来となった塩ノ山の南麓に向嶽寺は位置します。臨済宗の古刹で、仏殿前の池の端に赤く色づいた楓が水面にその美しい姿を映していました。檜皮葺四脚門の中門は室町時代のもので国の重要文化財に指定されています。
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11:00-12:00
塩山温泉郷の裏通りを歩いていると古い旅館が目に入りました。明治36(1903)年創業の老舗旅館、廣友館です。去年この近くにある国の有形文化財に登録されている中村屋旅館にお世話になりましたが、この廣友館も趣のある旅館で、ずっと残してほしい建物です。
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12:00-13:00
JR塩山駅北口ロータリーを渡るとすぐそこが甘草屋敷です。甘草は甘味料や薬の原料となる薬草です。屋敷の主屋は大規模な古民家で19世紀初めに建てられたと言われています。特徴的な2段の突き上げ屋根には秋の風物詩、見事な吊るし柿が下がっていました。この主屋を含め、敷地内のほとんどの建物が国の重要文化財に指定されています。
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12:00-13:00
甘草屋敷の主屋の手前にある馬屋。お母さんたちが馬屋の妻壁にも竿を渡して柿を吊るしていました。
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14:00-15:00
塩山から今日の宿がある甲府までは電車で約30分。来年2019年はこうふ開府500年ということで色々な記念行事が予定されているらしいです。甲府駅北口ペデストリアンデッキには甲府の歴史などが展示されたメモリアルギャラリーが設置されていました。(来年3月31まで)
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14:00-15:00
甲府駅で明日明後日の予定を立てる参考にしようと観光案内所を探します。甲府駅コンコースの南口側の階段を下りると、バスターミナルの大屋根の先にありました。ミラーガラスの外壁と建物上部がターミナルの大屋根に隠れ、分かりにくい。地図をもらいに入ってみたところバスセンターを兼ねているからなのかバスルートでの案内が主体で、徒歩での市内観光を考えていないみたい。バスを使わないと甲府市内の観光は難しいことは実感したけど、もう少し対応の仕方があってもと思いました。
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15:00-23:00
旅館明治
今日明日連泊で甲府・湯村温泉の旅館明治に泊まります。文豪・太宰治ゆかりの宿だそうですが、料金が安い。施設の古さは否めませんが、かけ流しの温泉や美味しい料理は、その料金以上の価値があります。
- 2日目2018年11月13日(火)
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10:00-11:00
湯村温泉入口からバスに乗って約40分、昇仙峡の滝上バス停に着きました。甲府市街から案外近いのですね。ロープウェイ乗り場に行ってみると前の便がちょうど行ったばかりで次は20分後。天候も曇りで頂上からの展望も期待できないので、川沿いを歩いて下っていくことにしました。
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10:00-11:00
滝上バス停から静観橋を渡ってすぐにある食堂の間に仙娥滝の入口があり、狭い階段を下りていきます。急な階段にもかかわらず、反対側から多くの人が上がってきます。お年を召した方もかなりいます。上から来た方が楽なのにと思いながら下っていくと、多くの人が写真を撮っている所が滝の正面でした。上にいっぱいある土産物屋さんには下から上がっていくルートの方が都合が良いのでしょうかネ?
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10:00-12:00
昇仙峡は紅葉真っただ中でした。主峰・覚円峰や石門、天狗岩などの名前が付けられた奇岩・名勝を眺めながら昇仙峡口バス停まで、およそ1時間半の紅葉ウォーキングを楽しみました。
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11:00-12:00
長潭橋
長潭橋の紅葉。昇仙峡口バス停のすぐそばに長潭橋(ナガトロバシ)という大正14(1925)年に架けられた美しい鉄筋コンクリートアーチ橋があります。土木学会の選奨土木遺産になっています。
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13:00-14:00
昇仙峡からのバスは甲府駅を経由して県立美術館まで1本で行けます。ミレーの「種をまく人」をはじめバルビゾン派の絵画の所蔵で有名です。訪れた時には、ドービニーの特別展が行われており、バルビゾン派と言われる彼を印象派の先駆けと解釈する力のこもった展示で見ごたえがありました。
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15:00-16:00
山梨県立美術館から舞鶴城公園まで旧甲州街道を歩いてみました。甲府は昭和20(1945)年7月6日の夜中に空襲を受け、市街地の74%を焼失しました。そのため旧甲州街道を歩いても戦前の古い建物や街並みをまったくと言っていいほど見かけることができず、逆に不思議な印象を受けました。甲府城も天守は石垣が残るのみですが、展望台になっており、今の甲府の市街が一望でき、天気が良ければ遠く富士山も望めます。
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15:00-16:00
旧甲府城の堀に架かる遊亀橋を渡り正面入口から舞鶴城公園に入り、天守台に向かい坂を上っていくと途中に和風の建物が見えたので近くまで行ってみると武徳殿がありました。甲府市街にわずかに残る戦前の建物で、昭和8(1933)年に竣工しました。今は山梨県警の武道場として使われています。
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16:00-17:00
山梨文化会館
今でも甲府で最も目立つ現代建築、山梨文化会館。甲府駅に降り立ち、北口ペデストリアンデッキの外に出ると真っ先に目に入ってきました。舞鶴城公園の天守台跡から北側を眺めても最近できたと思われる高層マンションとこの建物が目立ちます。昭和41(1966)年に竣工したこの建物の設計者は建築界の巨人・故丹下健三。今でも古さを感じさせず、すごい存在感のある近未来的な建物です。
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16:00-17:00
甲府駅北口広場に擬洋風の明治建築があります。明治8(1975)年、旧睦沢村(現甲斐市亀沢)に睦沢小学校の校舎として建てられました。昭和40年代に一度武田神社境内に移築された後、国の重要文化財に指定され郷土資料館として使われてきました。平成22(2010)年、甲府駅北口の再開発に伴い再度移築されて市民や観光客の交流ガイダンス施設としてよみがえりました。スタッフの女性がとても気さくな方でこの建物や甲府の街づくりについて話が弾みました。12月には隣接地に武田信玄の父・信虎の像が建つそうで、仮囲いが設置され工事が行われていました。ちなみに館名にある藤村とは、明治時代前期に公共建築や街並みの洋風化・近代化を推し進めた山梨県令・藤村紫朗(フジムラシロウ)からきています。
- 3日目2018年11月14日(水)
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00:00-10:00
2日間お世話になった湯村温泉、旅館明治の玄関わきに「良純法親王謫居阯」いう石柱がありました。良純(リョウジュン)法親王とは後陽成天皇の第8皇子で京都知恩院の初代門跡にもなりましたが、江戸幕府により甲斐国天目山に配流されたとのこと。のちに天目山から移って住まわれたのがこの辺りらしいということが分かりました。旅館明治は太宰治だけではない歴史の宿なのですね。
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09:00-10:00
旅館明治を後にして、温泉街の通りを北に歩いていくと塩沢寺という古刹があります。その地蔵堂は江戸前期の建物で国の重要文化財に指定されています。桁行4間梁行3間の小ぶりですが端正なお堂です。山門手前の長い枝が伸びるクロマツ、県の天然記念物「塩沢寺の舞鶴松」も見どころです。
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10:00-11:00
山梨を代表する人物と言えば戦国武将の武田信玄でしょう。塩山駅の北口にもありましたが甲府駅の南口にも立派な銅像があります。昨日は県立美術館から甲府駅まで旧甲州街道を歩いたので、今日はその続きで甲府駅から東へ歩いて甲斐善光寺に行ってみることにしました。
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10:00-11:00
甲府駅前から南に歩いていくと立派な近代建築が目に入りました。昭和3(1928)年に竣工した県議会議事堂です。その南側に同じようなデザインの県庁舎別館があり、一部が山梨県にゆかりのある近代の人物を紹介する山梨近代人物館として公開されているとのことで中に入ってみました。すると旧知事室や3階正面にある正庁もきれいに復元改修されていました。トップライトから光が降り注ぐ中央階段室の造形も見事。この建物の設計には佐野利器が関与したと言われ、清水組(現清水建設)の施工で昭和5(1930)に竣工しました。県議会議事堂とともに県の有形文化財に指定されています。
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11:00-12:00
山梨県庁舎から旧甲州街道を歩いて約40分、甲斐善光寺に到着です。武田信玄が信濃善光寺の焼失を恐れ仏像やその宝物を遷すために作ったお寺だということです。現在の金堂は寛政8(1796)年に再建されたものですが、間口や高さは信濃善光寺に匹敵するくらい大きく、屋根形態をはじめ様式もよく似ています。立派な重層楼門の山門とともに国の重要文化財に指定されています。
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11:00-12:00
甲斐善光寺から西に歩いて約10分、鎌倉時代に蘭渓道隆(ランケイドウリュウ)が再興したという禅宗寺院で、甲府五山にも位置付けられた東光寺があります。入母屋檜皮葺の仏殿は室町時代後期の禅宗様仏殿で国の重要文化財に指定されています。禅宗様にもかかわらず、垂木はまばらで扇垂木も見られない面白い様式です。前庭もよく手入れされていてきれいでしたけど、本堂の裏に県の名勝に指定されている庭園があるなんて気が付かずに見逃したのが残念でした。
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12:00-13:00
甲斐善光寺や東光寺のすぐそばに山梨県地場産業センター・かいてらすがあります。土産にワインを探そうと立ち寄りました。係のお兄さんに色々とお話を聞きながら試飲をさせてもらい、結局白1本、赤2本をお買い上げ。2階のレストランでほうとうの汁に麺をつけて食べるおざらを頼んでみました。山梨の名物料理のほうとうは煮込んだものとばかり思っていたのですが、新しい食べ方を発見し、美味しくいただきました。
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13:00-14:00
今回の旅も終わりです。かいてらすからはJR酒折駅が近いので歩いていくと途中に酒折宮という神社がありました。日本武尊(ヤマトタケル)が東夷征伐の帰りに立ち寄り、歌を詠んでやりとりをしたという故事から、連歌発祥の地として有名らしく、境内には多くの歌碑がありました。
2泊3日塩山・甲府ウォーキングの旅
1日目の旅ルート
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