やんまあさんの滋賀県の旅行記

◆滋賀湖西F◆石山寺&三井寺パーフェクトガイド-天皇御即位特別公開-
- 1日目2020年3月18日(水)
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石山寺の本尊は、世界で唯一、天皇の許可がないと開扉できない本尊である。西国三十三所として33年に一度だが、天皇即位翌年の令和2年開扉!!最近では「西国草創千三百年」がはじまり、2016年に見仏済み(記録は『◆滋賀◆2016SP◆33年に1度の御開帳!!石山寺!!』参照。)
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過去旅行記
石山寺・三井寺周辺のメイン所は「◆滋賀:大津・湖西@:大津パワスポ◆石山寺,三井寺,近江神宮,日吉大社,延暦寺ets有名どころ(https://www.jalan.net/travel-journal/000035779/)」
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過去旅行記
33年に1度の御開帳!!石山寺!!は「◆滋賀大津・湖西A◆2016SP◆33年に1度の御開帳!!石山寺!!(https://www.jalan.net/travel-journal/000037192/)」
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過去旅行記
作例数が少ない黄不動こと「不動明王立像@重文」と「護法善神立像@重文」が金堂で特別公開!「◆滋賀湖西E◆三井寺特別開扉&大津南部の仏像展(https://www.jalan.net/travel-journal/000104461/)」
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過去旅行記
三井寺と石山寺の新緑共同企画!!新緑の石山寺・三井寺「◆滋賀大津湖西C◆石山寺・三井寺合同企画・あお若葉!岩間寺秘宝公開(https://www.jalan.net/travel-journal/000081741/)」
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パンフ。
- 2日目2020年3月19日(木)
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天皇即位を祝し2020年3月18日から2020年6月30日まで、本尊「如意輪観世音菩薩@重文」を期間限定で特別公開。平安時代作の特徴である二臂の如意輪観世音で高さ約5メートルと、私が見仏した中では福岡・観世音寺の次に大きい。残念ながら初代は同時期に火事で焼失したと伝わり2代目である。原則、開扉には天皇の許可がいるが、聖武天皇の勅願で747年に開基されるなど、皇室と縁が深いことから、天皇即位時にも公開された。天皇即位時の開扉は1465年の後土御門天皇まで遡り、実は久しぶり。そして、2020年は西国三十三札所千三百年記念でもある!!
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参道入口の門。入母屋造、瓦葺きで、建久元年(1190)源頼朝の寄進により建立と伝える。本堂の礼堂が建立されたのと同時期の慶長年間に大修理を受けている。仁王像は鎌倉期の仏師・運慶と息子の湛慶の作と伝えられている。
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西国三十三霊場でもあり、源氏物語の作者「紫式部」と所縁もある寺。駐車場600円に入山料も必要ですが、じっくり観てください。石山寺は琵琶湖の南端近くに位置し、琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川の岸にあります。駐車場の近くの東大門の脇には松尾芭蕉の句碑などがある。両側には塔頭があり、その中で美しい庭を持つ拾翠園や公風園白耳亭などは拝観・入館可能。
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聖武天皇の発願により、良弁(東大寺開山・別当)が聖徳太子の念持仏であった如意輪観音をこの地に祀ったのがはじまりとされている。全7巻に、良弁による開基、宇多天皇らの参詣、参籠して源氏物語の構想を練る紫式部といった霊験譚33話が描かれている。
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左に毘沙門堂があり、西国33ヵ所の全ての尊像を安置している。石山寺の御本尊の如意輪観音を中心に西国三十三所の観音様を祀られたものです。観音信仰の根強さを感じるお堂です。
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◆毘沙門堂◆本尊「兜跋毘沙門天立像@重文」は像高174cmで、極彩色が施され、左手に宝塔、右手に三鈷戟をもつ兜跋形式の毘沙門天。脇侍に「吉祥天」と「善膩師童子立像」を安置している。「善膩師童子立像」は毘沙門と吉祥天の末っ子の息子です。京都の鞍馬寺も毘沙門を本尊としていますが、同じ三尊形式になっている。ちなみに毘沙門天は四天王の多聞天を単独で祀ったときの呼び名になります。
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◆蓮如堂◆蓮如上人6歳の御影や遺品、鹿の子の小袖、数珠を安置。三十八所権現社の拝殿ですが明治時代の神仏分離令(廃仏毀釈)により神式が廃され、蓮如上人の御影や遺品を祀ったことから蓮如堂になった。
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急な階段を登りきると正面に現れます!!初めて来たときは「おお~」と思った人も多いのでは?本堂は国の天然記念物の珪灰石(「石山寺硅灰石」)という巨大な岩盤の上に建ち、これが寺名の由来ともなっている(石山寺珪灰石は日本の地質百選に選定)。最後に、東大寺の大仏を作っているとき、金が足りなくて、ここに観音様を祀り願ったところ、金が産出されたとか。
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紫式部の「源氏物語」にはこの石山寺のことが数か所記載されていることから、ここで作成されたものとされています。
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滋賀県最古の建物で国宝。奈良時代に東大寺の開祖良弁上人が如意輪観音を安置する。京都清水寺と同様礼堂部は懸造になっている。
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本尊に「二臂如意輪観音」を安置しています。密教で時代は鎌倉辺りになると六臂で人差し指に如意輪を持っていますが、ここは持っていません。奈良の明日香にある岡寺もそうですが、初期の如意輪はこの型が多いです。33年に一度の御開帳で厨子に守られ、内陣までの距離があるためか、衣文の模様が綺麗に残っています。前回御開帳時は奈良・長谷寺の十一面観音に似ている気がしたが、甲賀・櫟野寺の仏師が造りそうとも思った。脇侍は「金剛蔵王像」、「執金剛神像」の三尊形式。本堂内陣の裏手にある「塑造金剛蔵王立像心木−塑像」は脇侍の蔵王権現の内部にあった支えの心木。金剛蔵王像自体は江戸時代の作だが、心木は奈良時代創建時のもので、重文です。
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本堂横には源氏物語の著者・紫式部の説明や人形がある。源氏物語以外にも「蜻蛉日記」「更級日記」「枕草子」などの文学作品にも登場する寺である。
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石山寺の鎮守社。本堂近くにある蓮如堂はこの社の元拝殿です。と言うところを考えると、本堂の位置って昔から今のところにあったのかなと疑問に思えます。それはさておき、祭神は「神武天皇から天智天皇までの38代の天皇」を祀る権現社で、こう見えて重文です。
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現存最古の多宝塔で国宝です!!この多宝塔は上部は円形で下部は方形で、内陣には快慶作「大日如来坐像@重文」が安置されている。
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1194年頃の作成で、奈良・円成寺に安置されている運慶作の「大日如来坐像@国宝」と双璧の仏像。2017年に行われた奈良博『快慶展』&2018年の大津博物館に出展されたときは美仏に囲まれ存在感は薄かったが、寺で見るときは存在感抜群です。
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源頼朝寄進と伝えるが、様式等から鎌倉後期のものと考えられている。今回は塔の下からの写真を掲載。
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◆豊浄殿◆毎年春(3/18−6/30)と秋(9/1−11/30)に「石山寺と紫式 部展」を開催。ほぼほぼ源氏物語に関してになっています。仏像は三体のみですが、普段は春と秋しか見られず300円のため見ることをお奨めします。ちなみに写真の仏像は現在の本尊の前の本尊のお前立という説もあります。
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光堂は木造平屋建て、入母屋、本瓦葺き、懸造(舞台造)、内部には光堂の本尊となる阿弥陀如来像が安置されている。石山寺は広大で、山内の一番高いところにある豊浄殿があり、反時計回りに梅園や牡丹園のある道を下っていくと光堂の標示がある。標示に従い急な道を上っていくと途中に紫式部像があり更に上の高みに光堂が建っている。雄大なお堂で、石山を発祥の地とする東レが2009年に寄進したお堂。鎌倉時代に存在した光堂を復興したもので懸造りが見事!!ここにも仏像が多く安置されている。
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◆御影堂◆弘法大師、東大寺とも繋がりの強い石山寺開基の良弁僧正、の遺影を安置するお堂です。中央は弘法大師で仏の後ろは画があります。
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◆大黒天堂◆行基が作った大黒天が安置されています。残念ながら秘仏で見れなかったですが、大黒天グッズがたくさん売られています。この秘仏はいつ公開されるのだろうか・・。
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今回はキャンセル。なんか駐車場待ちが発生していた・・。
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石山寺から立木観音、佐久奈度神社に行く途中にある昼処「きらり」。結構、人気店のようで、食べ終わって、佐久奈度神社参拝後に帰って来ると駐車場は車でいっぱいだった。お味の方は並ですが、コスパは良く、窓辺の席で景色を見ながらいただくのがオススメ!!
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昨年、大津市歴史博物館で行われた「大津南部の仏像-旧栗太群の神仏-」に宝物展示されていたので、やってきた!!石清水八幡宮などと同じく、水の要所に鎮座している気がする。
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神道において最高の祝詞とされる「大祓詞」に関係する神々を祀る。祭神は各神社の1発目に現れる「祓戸社」の神々で、瀬織津姫命、速秋津姫命、気吹戸主命、速佐須良姫命となっている。境内社として、境内入口の左手に、比売大神・応神天皇・神功皇后を祀る八幡社となぜかビー玉が置かれているor奉納されている?稲荷社がある。社殿右手には天御柱大神を祀る焼鎌社と国御柱大神を祀る敏鎌社がある。奈良・大和神社並みに古来は今よりもっと重要な神社だったのではないかと思わせる。
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穢れを払い、気枯れを治して家に戻ることにした。まず最初に登場する川神・瀬織津姫命が、勢いよく流れ下る川の力により、罪穢れを大海原に押し流してくれます。次に、海神・速開津姫命が、その大海に流れ出た罪穣れを勢いよく呑み込んでくれます。つづいて風神・気吹戸主命が、その罪穢れを地底(根の国、底の国)へと吹き放ちます。最後に、地底に住む速佐須良姫命がこれを浄化・消滅させて、祓いは完了。空を見ると4羽のトンビが羽ばたいていた。
- 3日目2020年3月20日(金)
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三十三年に一度の御開帳である本尊が天皇即位を記念して公開された!!!!
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三井寺(長等山園城寺)は古代最大の内乱・壬申の乱で敗れ自害した、大友皇子の子・大友与太王によって建立された。大門は1601年に徳川家康によって甲賀の常楽寺@湖南三山から移築されたもの。
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室町時代の釈迦堂@重文は福井・中山寺や京都・千本釈迦堂などと同じ素晴らしい佇まい。本尊は「清涼寺式釈迦如来立像」が安置されており、なかなかの大きさがあり見ごたえがある。左に宝厳寺を意識したか弁財天が池に真ん中の社に祀られている。
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京都宇治・平等院、京都高雄・神護寺と合わせて日本三名鐘で有名。本寺にある弁慶鐘にならって新鋳しており、弁慶鐘と大きさが同じで造られている。そして、水みくじが・・・。
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なんか水みくじ(占い)アトラクションが出来ていた。三井の晩鐘横の小屋で水みくじは頂ける。また梵鐘は300円で打てる。
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本尊は絶対秘仏。仏像宝庫です。獅子に乗っていない「文殊菩薩坐像@文殊堂本尊」、「金剛界式大日如来坐像@勧学院本尊」、「普賢菩薩坐像@普賢堂本尊」など期間限定で公開されるときがある。3体とも腕のある仏師が作成したことがわかる出来栄えで、近い場所に座ると目が合い、表情が和らぐ美仏。
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閼伽井屋@重文は天智、天武、持統天皇の産湯に用いられた泉が湧くところ。今でも湧いている音が聞こえる。正面上部には寺の彫師でおなじみの左甚五郎作の龍の彫刻がある。ちなみに、石山寺にもあります。
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金堂を後にし、立て看板にある順路通り進むと開祖に所縁が強い「熊野神社(熊野三山のお堂)」があり、階段を登ると孔雀が3羽飼われていた。美しい!!結構、隠れスポット!!
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霊鐘堂は弁慶鐘とも呼ばれ、 昭和初年に古鐘堂の古材を生かして改築したもの。堂内には重要文化財の霊鐘「弁慶の引摺鐘」として名高い大鐘と「弁慶の汁鍋」が安置されている。
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桜はまだまだです・・・。夜桜推奨だが、2020年度はコロナのため夜間拝観中止のようだ。綺麗な孔雀で我慢した。
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映画撮影スポットがあちこちある。
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この寺は映画の撮影でも使われているらしく、いたるところに撮影スポット紹介がある。写真手前の橋は『るろうに剣心』や『武士の献立』に使われたらしい。
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内部には一切経を納める回転式の巨大な八角輪蔵が備えられている。ちなみに、一切経蔵は1602年に毛利輝元によって山口・国清寺から移築されたそうです。
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実はこの塔は、奈良吉野・世尊寺の東塔からの移築である。1594年に豊臣秀吉によって伏見城に移され、さらに1601年に徳川家康によって移建されたもの。三重塔奥の大師堂には唯一無二の黄不動明王立像が安置されている。この黄不動を気に入ったら、京都木津川・神童寺の白不動明王立像@重文を見るべし!!この2寺でしかない不動明王立像である。塔内の須弥壇には、木造・釈迦三尊像が安置されています。
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最も神聖な場所である大師堂と三重塔などを纏めて唐院という。太子堂は開祖である大師の遺命そのままに、唐院の奥深くの大師堂に厳重なる秘仏「智証大師坐像(御骨大師) 」と「智証大師坐像(中尊大師)@国宝」を安置している。「智証大師坐像(中尊大師)」は10月29日に開帳する。また、黄不動こと金色の「不動明王立像@重文」も安置されている。
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東寺、醍醐寺、法隆寺などと並び、国宝・重要文化財は100以上を数える。文化財収蔵庫@500円がある。「べんべん」の初日デビューは私たちが相手をしました。いきなり法螺貝を吹きだしてびっくりしたのを思い出す。それから数回来たが、それ以降いないですね。見仏好きの見どころは、古刹に多いズングリムックリ系の「十一面観音立像@重文」と鬼子母神こと「訶梨帝母倚像@重文」ですね。
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べんべんと会える「園城寺文化財収蔵庫」前のお堂。本尊は「天智天皇」の御念時仏といわれる「十一面観音」で、貴重な「黄不動の御朱印」が頂ける。前回、バカぼんの作者・赤塚不二夫がデザインした十一面千手観音立像がいたのだが、異動させられたそうな。。
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パワースイーツ
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園城寺文化財収蔵庫と微妙寺から坂を登って、三井寺観音堂に向かう途中にある。本来は伽藍を守護する神だが、 一般には「ねずみの宮さん」と呼ばれ、人々に親しまれている。
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西国三十三箇所観音霊場の第十四番礼所で、本尊は「如意輪観音@重文」で、天皇即位に伴い、2020年3月から6月に特別開扉される。本尊は一面六臂で、寄木造、彫眼、漆箔像のバランスの取れた美仏で、脇侍は大阪・歓心寺周辺の多い毘沙門天立像と愛染明王坐像の所謂「歓心寺式三尊」(勝手に命名)である。
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本尊は秘仏「如意輪観音坐像@重文」で、両脇侍としては「愛染明王坐像@重文」、「毘沙門天立像@重文」。
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水観寺は西国薬師四十八番札所です。チーム薬師が揃っており、本尊・薬師如来立像と脇侍の日光・月光菩薩立像は金ピカすぎて、新しいのかと疑う。十二神将は護摩焼けしており、古いのだろうと思わせる。それはさておき、チーム薬師左手に「黄不動明王立像」を発見!!「黄不動の掛け軸」と唯一無二の「黄不動明王立像@秋公開」は秘仏なのだが、ここに小さなものがあった。もしかして、モックアップかも。
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滋賀県大津市三井寺町4-1。天智天皇が近江大津宮へ遷都の際にスサノオを志賀の長等山岩座谷の地に祀られたのが始まり。京都の今宮神社と雰囲気が似ています。特に朱色の楼門が好きです。
- 4日目2020年3月21日(土)
- 5日目2020年3月22日(日)
- 6日目2020年3月23日(月)
◆滋賀湖西F◆石山寺&三井寺パーフェクトガイド-天皇御即位特別公開-
1日目の旅ルート
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