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モロさんの群馬県の旅行記

盛夏の碓氷・妙義 一泊ドライブ旅行

  • 夫婦
  • 2人

COVID-19感染防止対策のStay Homeも、いよいよ県境を越えた移動制限までが緩和された。今回の旅行はそれを見越して3か月ほど前から計画・予約していたものであるが、規制緩和時期の予想がぴたりと的中した。榛名山方面には伊香保温泉などの温泉地や隣接する浅間山などの観光スポットも多いため度々訪れているが、碓氷峠の上り口は常に通過地点であり、妙義山も車窓から遠くに眺めるだけになっていた。今回は付近の数少ない温泉地に一泊し、碓氷・妙義周辺の観光スポットを、時間を掛けて巡るドライブ旅行を計画してみた。西日本で大雨の降る中、1日目に通り雨に見舞われた程度で、旅行の両日とも曇りがちながらも比較的良好な天候に恵まれた。観光地での混雑を予想していたが、比較的マイナーな観光地であったためか混雑に巻き込まれることがなかったことが幸いである。

神社ツウ モロさん 男性 / 60代

1日目2020年6月26日(金)

道の駅 ららん藤岡

藤岡市

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大昔の、施設が出来たばかりの頃に立ち寄り、ラーメンを食べた覚えがある。今回はまだお店や遊園地が開店する前の朝早い時間帯に訪れたために、観光客の姿は皆無であった。通常であれば子供たちがずぶ濡れになって遊んでいるのであろう施設中央の噴水が立ち上る姿が妙に空しく見えた。

こんにゃくパーク

甘楽町(甘楽郡)

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週末には行列ができるほどの人気の観光スポットであるらしい。訪れたのが平日の比較的早い時間帯であったこともあり、来場者は皆無に等しい状態で、こんにゃくの製造工程を巡る無料の見学コースものんびりと周ることができた。コロナ感染防止のために、無料で提供されている「こんにゃくバイキング」は開催されていなかった。売店で、500円詰め放題に時間を掛けて挑戦し、お湯の入っていない足湯で写真を撮って記念とした。空いていれば、無料のバイキングなしでも十分に楽しめる施設であると思う。

甘楽町歴史民俗資料館

甘楽町(甘楽郡)

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明治から大正時代に全国で振興された養蚕で栄えた町の一つであるが、織田家が長く統治していたということは余り知られていない。町内に当時の面影が余り残っていないことも少々残念である。資料館には紡績機械や繭玉、甲冑などとともに、織田家に纏わる三つの家系図が貼られているが、途中で途切れて、現在までの繋がりが分からない。平常時であれば館内には解説者がいて、頼まずとも説明をしてくれて、その問答を楽しむことができたであろうが、この時期では到底それも叶わず、非常に残念であった。甘楽町を散策する起点として立ち寄ることをお勧めする。

雄川堰

甘楽町(甘楽郡)

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歴史民俗資料館に車を停めたまま、大手門方向、水路沿いの300m程を散策してみた。水路を挟んで県道197号線の山側の旧道は桜並木になっていて、養蚕で栄えた頃の古い家々が残され、非常に物静かで趣がある街並みである。水路は想像以上に水量が多くて勢いがあり、水草の間で鯉が戯れているような穏やかな水路とは異なる。沿道の築百数十年の家の中には無人と思われる家も見られ、高齢化・過疎化の影響が表れているようである。途中の小幡八幡神社に入ってみた。県道近くの鳥居から神門まで150m程の比較的明るく広い、片側が桜並木になっている参道があり、参道沿いに民家が建ち並んでいて、通常の神社とは少々景観が異なっている。境内は広くはないが中々趣がある。神門の両脇が物置のようにステージ状になっていることが珍しい。祭事や行事が頻繁に開催される、地域に根付いた神社であるように感じた。裏山は公園になっている。

国指定名勝「楽山園」

甘楽町(甘楽郡)

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来場者は我々を含め数組で、閑散としていた。庭園内の施設や草木は近年に整備されたもののようで真新しく奇麗であるが、高木が十分に育っていないためか全体的にガランとして空間に締まりがないように感じる。木戸を入り左折すると「凌雲亭」がある。建物正面の芝生越しに庭園の西側にある小さな池を眺めることができる。茶屋で抹茶と和菓子を頂き一服した。抹茶は苦みのない、あっさりとした味であった。池は丁度蓮の花の見頃で、水辺に近づくと錦鯉が人懐っこく寄って来た。時計方向に順路を進むと「昆明池」の「滝口」がある。昆明池越しに小山の上に建つ「梅の茶屋」や「腰掛茶屋」が見え、庭園内の林や背景の山々がうまく借景になっていて良い撮影ポイントになっている。梅の茶屋からは庭園全体を眺めることができる。ここからの景観は庭園の背後に甘楽町の建物が見え、背景の山々が借景になっておらず、奥行きが感じられない。高木が育った数十年後にはより美しい庭園になっているであろう。

食違い郭

甘楽町(甘楽郡)

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楽山園の入口から100m程のT字路の角にあり、注意していないと通り過ぎてしまうような観光スポットである。幅10m、奥行き7〜8m程の区画であり、幅2m程の通路の両側に高さ1.5m程の石組みが積まれている。通路の奥には民家があり、立入禁止になっている。城壁の超小型版といったところか。通路の上に育った松が良く手入れされていて美しい。

城下町小幡

甘楽町(甘楽郡)

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食違い郭がある路地一帯を「小幡の中小路」と呼んでいるらしく、路に面した数件の武家屋敷跡が無料で公開されている。「松平家大奥」は庭園の中までは入ることができず、入口近くの生い茂った樹木の間からも庭園を観ることが難しい。「高橋家武家屋敷跡」は庭園内まで入ることができて、池や庭石、奇麗に剪定された樹木を鑑賞することができる。丁度庭の真ん中の紫陽花が見頃を迎え、彩を添えていた。

富岡製糸場

富岡市

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平日であったためか非常に空いており、正面入口近くの駐車場も駐車車両はほんの数台であった。1時間毎に出発するガイドツアーに申し込んだ。混雑時は整理券が発行されるほどの人気のツアーであるようだが、今回は十名強の少人数であった。出発時から運悪く通り雨が降り始め、各施設前での説明は取り止め、「東置繭所」内の通路で説明の大半が行われた。イヤホンが用意されていることが有難い。製糸場の歴史や女工さんに対する手厚い福利厚生などの話を20分程聞いた後に、雨の中を隣接する「繰糸所」まで移動し、施設のレンガの積み方などの特徴の説明を聞いた。繰糸所内の多数の紡績機械が並ぶ様子は壮観そのもので、当時の養蚕・製糸業の繁栄振りが象徴されている。ガイドツアー後に本来はツアー中に周る予定であったであろう「西置繭所」や「社宅」などを巡ってみた。西置繭所は最近耐震改修が終了し、展示場として10月頃から一般公開されるらしい。耐震改修されていない建物は今後建物を分解して、耐震改修しながら復元し、一般公開されるそうである。ガイドツアーも利用し、時間を掛けて観光する価値がある施設であると思う。

磯部温泉

安中市

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信越本線の磯部駅前には観光客を迎えるアーチ状の看板が掛かっている。地図に用いられている温泉記号(逆さクラゲ)の発祥の地であるらしい。「舌切り雀」の所縁の地としても有名で、由緒ある温泉地である。駅から碓氷川付近までが商店街になり、土産物店や飲食店が建ち並んでいたようだが、駅の看板も含めて過去の遺産のようにそれらは全て寂れ果て、かつての繁栄の面影は殆ど残っていない。駅を訪れた時に丁度下りの列車が到着したが、降りてきたのはほんの数人であった。昭和初期の様子を空想してみるには面白い場所かもしれないと思った。

夕焼け小焼けのお宿高台旅館

安中方面の数少ない温泉地の一つ、磯部温泉にある旅館で、温泉街から川を挟んだ高台の好立地に建っている。中規模な旅館にしてはフロント奥の広い空間の装飾が際立って立派で、広い宴会場も有している。今回利用した部屋は、宿で2部屋のみに備わる露天風呂付の一室であった。窓からは目の前に妙義山が一望できる。窓の下に見える庭を散歩してみた。ロビー前の小奇麗な庭園を通り、池に掛かる赤い橋を渡り少し進むと、草木が鬱蒼と茂った庭がある。高木も中途半端に上方の幹が切られ、草木の種類の区画分けもされていない、私的には良く手入れされているとは到底思えない、雑然とした庭であった。夕方になると、妙義山の北側に落ちて行く太陽の光が部屋の窓から直接差し込み、眩しく、熱く、“妙義山が見える部屋”の特典はこの時点では少々微妙となってしまった。大風呂は比較的広く、無色透明・無臭のお湯は適度な湯温で、バテ気味の身体を良く癒してくれる。部屋食の料理はごく普通の内容であったが、質量共に十分で、追加した肉三昧は中々の美味であった。ただ、布団の準備のためか、デザートの配膳と同時に残りの料理を片付けられてしまいそうになり少々慌てた。明朝に、部屋の窓から観える朝日に照らされた妙義山が非常に美しく、この部屋の特典を実感することができた。少々古さを感じるが、趣があり、費用に見合ったサービスが得られる、再訪したくなるお勧めの良い宿であると思う。

2日目2020年6月27日(土)

碓氷峠鉄道文化むら

安中市

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この日最初の観光地として訪れ、時刻も早かったために、観光客の姿もまだ疎らで、入口前の駐車場も空いていた。「峠の湯」行きのトロッコ列車の初便の予約をして、出発までの時間に近くに施設を見て回った。屋内展示のEF63の運転席にも並ばずに入ることができ、鉄道ファンではない家内も興味深そうに運転席に座って計器類を触っていた。鉄道ファンであれば至福の時間であろうと思う(実感)。トロッコ列車は片道乗車で、復路は旧軌道敷きの遊歩道を、自然を散策しながら下ることとした。トロッコ列車は時速5km程度で6%を超える急勾配を登っていく。JRの列車がまだ運行されていた頃に利用した際に、その運行速度の遅さに驚いた記憶が蘇った。木々に囲まれて沿線の景色はそれ程綺麗ではないが、当時の運行状況を十分に味わうことができる。復路は途中のレンガ造りの変電所や碓氷関所跡などに立ち寄り45分程、下り坂であることもあり、非常に楽な道程であった。1時間毎のトロッコ列車運行時の間にEF63の体験運転が運行され、走行する姿も見ることができた。遊歩道から鉄道文化むらの西端へ再入場できるルートがあれば有難いと思う。鉄道ファンならずとも1度は訪れてみると良い施設である。

碓氷関所跡

安中市

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碓氷峠鉄道文化むらのトロッコ列車乗車後、徒歩で遊歩道を下ってきた途中でたまたま立ち寄った場所である。旧中山道に建ち、関所跡は元の場所から30m程離れた道路脇に移設されたものである。明治初期に政府の廃関政策の煽りを受けて取り壊されたが、江戸後期に改築されて間もなかったこともあり、勿体ないと思った近隣住民が解体された部材を保管していたものが近年発見されて、今の場所に復元されたらしい。扉の開閉方向が反対であったり、飾られた絵が本来の場所と異なっていたりと、少々荒っぽいところがあるものの、地元のボランティアのおじさんたちが資料室で待機し、観光客に面白い話を聞かせてくれて楽しむことができる。実際の場所ではない少し石段を上った場所にあることが妙に趣を加えている。休憩がてらに立ち寄ってみることをお勧めする。

妙義神社

富岡市

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国道18号線から車で10分ほどの距離のアクセスに便利な場所にある。道の駅の駐車場に停めると目の前の岩山の中腹に白い「大の字」が見える。大鳥居から少々急な参道を300m程上ると総門に至る。総門も立派であるが、社務所との10m程の高低差に造られた垂直の石積みが立派である。更に二つの急な石段を上ると、本殿に繋がる長い、急な石段が現れる。意を決して登り始めたが、途中で挫折しそうになる程のきつい石段であった。本殿は意外と小振りであるが、緑色を基調とした鶴などの彫刻が美しい。復路は北門を抜けて渓流を渡る北側のルートで下った。北門脇の岩の上に生えた巨大なモミジや水神社、登山口、下側方から見る本殿など、中々見所の多いルートである。波己曽社社殿脇の小池も趣がある。正味1時間程の参拝で歩行距離も大したことはないが、かなり体力を必要とする神社である。あの「大の字」までは更に1時間ほど山道を登ってから、鎖を蔦って岩山を登らなければならないようで、相当な覚悟が必要であることが理解できた。

中之嶽神社

下仁田町(甘楽郡)

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中之嶽神社の広い駐車場からは妙義山の切り立った奇岩の連なりが良く見えて美しい。奇岩に沿って登山道があり、何箇所もの展望所を超えた先が妙義神社に繋がっているが、登山者の姿は駐車場からは確認できなかった。神社の鳥居の向こうに金色の大きな大黒様が見える。大黒神社前宮までの百数十メートル程の参道沿いには、社務所や土産物屋が並び、“大黒天らしい”賑やかな景観を作っている。中之嶽神社は大国様の頭上に見える轟岩を御神体とする神社で、大黒神社とは別物のようであるが、名称が少々複雑である。前宮から轟岩の下の拝殿に向かう参道は非常に急な石段で、妙義神社の本殿前の石段より短いものの、登り始めるまで少々覚悟を必要とする。拝殿は轟岩の下の祠の中に建っていて、側方から眺めるとその造りが良く分かる。拝殿脇の案内板の「轟岩」に従って左方向に向かってみた。50〜60mほど進むと経路が曖昧になり、獣道のような所を登っていくと急斜面の壁面があった。家内を残し一人で20m程壁面を登ると2本の切り立った岩山の尾根に達した。右が「轟岩」であろうと察した。踏み締めた跡があるので、物好きは登ってくるのであろうが、鎖道になっているわけでもなく、案内板が不親切であると思う。石門巡りは装備不十分なので想定していなかったが、見晴台まで行く体力を「轟岩」で使い果たし、見晴台方向の登山道の途中で引き返し、中之嶽神社の参拝を終えることにした。

盛夏の碓氷・妙義 一泊ドライブ旅行

1日目の旅ルート

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