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モロさんの神奈川県の旅行記

真冬の湯河原 温泉旅行

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両親が健在であった頃、毎年熱海と箱根に宿泊し、その旅程で度々湯河原の山間の温泉街を通ったことがあった。渓流沿いに落ち着いた雰囲気の高級感がある旅館が建ち並び、一度宿泊してみたいと思っていた温泉地であった。今回は冬の最中、観光は主目的とはせず、公共交通機関を利用して、ゆったりと温泉を楽しむ旅行を計画した。湯河原までは下北沢経由、小田急線の快速急行とJR東海道線の普通列車を乗り継いでの2時間半の旅である。極寒の時期ではあるが、旅行両日は良く晴れて暖かく、薄着でも日光の下では汗をかく程の陽気で、日当たりの良い場所では既に満開の梅も見られた。旅程は予定通りにこなすことができて、宿泊先では部屋がランクアップされる幸運もあるなど、非常に満足できる今年最初の旅となった。

神社ツウ モロさん 男性 / 60代

1日目2024年1月18日(木)
12:00-13:00

不動滝(神奈川県湯河原町)

湯河原町(足柄下郡)

「不動滝(神奈川県湯河原町)」を   >

JR湯河原駅からバスに乗って千歳川と藤木川沿いを10分程走った山際の巳我和利不動尊の境内にある滝である。不動滝に向かう石段の入口には、駐車場や公共トイレも整備されていて、訪れる観光客が多いことが窺える。石段の先は鬱蒼と繁った木々に覆われて薄暗い。石段を上ると直ぐに茶屋・土産物店があった。茶屋の裏側には、源泉が湧出する湯取場があり、湯気を上げている。丁度小腹がすく時間帯であったので茶屋で味噌田楽とお汁粉を注文して休憩することにした。茶屋では100円で足湯に入ることもできる。味噌田楽とお汁粉は冷えた身体を温めて、非常に美味しかった。正面の崖に滝が観える。落差20m弱の、非常に水量が多い滝であった。茶屋から少し登ると滝の下流に橋が掛かり、橋の上が滝見台となっていて、薄暗い谷間の中に、真正面に不動滝、左上方に巳我和利不動尊、右脇に出世不動尊の全体の景観を楽しむことができて素晴らしい。滝見台の先の渓流沿いを進むと滝の真下や巳我和利不動尊まで行けるようであるが、現在は鉄柵に鍵が掛かり、立入りが出来なくなっていて残念であった。滝見台右側の石段を10m程上った出世大黒尊から観る谷間の景観も奇麗である。県道から直ぐ近く、非常に趣があり、立寄り易い観光スポットである。

13:00-14:00

湯河原温泉

湯河原町(足柄下郡)

「湯河原温泉」を   >

不動滝から万葉公園の間の1.2km程の温泉街を観て歩いた。県道沿いには小さい頃に見た半世紀程前と変わらぬ温泉街の雰囲気も一部に残っているが、昔の旅館の痕跡も所々に見られるほか、近代的な高級な大型ホテルも建ち、道路も拡幅されて奇麗に整備されていて、昔の温泉街の風情は大分変化してきているように感じた。路面が石畳で奇麗に整備された「湯河原温泉 湯元通り」の小径は、古い旅館も残っていて風情はあるものの、活気に欠けていて残念である。県道沿いには有形文化財に指定されている「富士屋旅館」のような古く大きな木造の旅館も残っている。宿泊した旅館のスタッフによると、一時期の湯河原温泉の利用客の減少や、観光客の趣向の多様性、海外からの観光客の増加、労働者不足等に対応して、湯河原町では湯河原温泉街の再生プロジェクトが進められていて、古さを残しながらも最新の設備に改修し、露天風呂付きなどの高機能・高級化が行われたり、部屋食を食事処食に変更したりしているそうである。また、廃業された旅館の再生や経営者の入れ替わりも進んでいるそうである。日本各地には同様の状況の温泉町が沢山あるが、箱根と熱海に隣接する隠れ湯的な鄙びた湯河原温泉の個性を残してもらいたいと強く感じた。

13:00-14:00

万葉公園(神奈川県湯河原町)

湯河原町(足柄下郡)

「万葉公園(神奈川県湯河原町)」を   >

不動滝から県道を1km強下った千歳川と藤木川の合流部に掛かる橋が公園の入口になっている。事前に入手した園内の地図を参考に、郷土資料展示室、万葉亭、惣湯テラス、狸福神社、熊野神社を経由して日帰り温泉施設「こごめの湯」までを巡ってみることにした。今の期間限定なのか、アニメ「鬼滅の刃」の登場人物の絵を巡っていく「万葉公園散策コース」があり、その順路に従って歩いて行った。万葉亭は近代建てられた茅葺屋根の珍しい建築様式の小さな建物である。万葉亭が建つ小さな岩山の下にトンネルがあり、千歳川渓流沿いの散策路の始点になっている。トンネルの先に対岸から流れ落ちる落差5m強の滝があって、非常に美しい景観を創っていた。散策路の途中の渓流の奇麗な景観が観られる地点には展望所や休憩テラスが設けられ、「鬼滅の刃」の登場人物の絵が掲示されている。200m強の散策路であるが、中々美しい景観を楽しむことができた。惣湯テラスは臨時休館中で外観のみの見学であった。狸福神社は湯河原温泉が発見された言い伝えに感謝を込めて建立された神社である。小さな社の脇に立つ3匹の狸の石像が可愛らしい。他の観光客と殆ど居合わすこともなく、のんびりと巡って、40分程の滞在時間であった。北側出入口の対面の「こごめの湯」は、結構沢山の客で賑わっていた。

15:00-23:00

万葉の里 白雲荘 

「万葉の里 白雲荘 」を   >

予約した部屋の不都合のため、宿で最上級の露天風呂・サウナ付きの部屋を利用することになった。広い和洋式の部屋で、露天風呂・サウナ・展望処が配置され広いガラスで屋内と仕切られたベランダが特徴的である。ベランダからは相模湾や渓流沿いの景色を観ることができた。宿到着後直ぐに貸切風呂を利用した。宿泊棟から20m程離れた川縁の質素な造りの建物内の貸切風呂は、内部は石張りの壁の中々立派な造りである。ただ、屋根と壁面の間の20cm程の隙間から外気が通り冬場は少々寒い。風呂は2槽繋がった貼り石造りの浴槽で、個々にバブルや超音波の出る造りである。湯温が低目で長時間の入浴に向いている。椅子に腰掛けて寛げる設備もあって、入浴後には無料のビールと牛乳を飲み、30分程のんびりと利用させて頂いた。梯子して利用した大浴場は内風呂・露天の岩風呂共に相応の広さがあり、露天は内風呂よりも更に湯温が高く、真冬でも最高の心地良さだった。提供された料理は女性向きの見栄えの良い、少量多種の懐石料理で、目の前で料理された伊勢海老の石蒸しは面白い趣向である。部屋の半露天風呂の2名入浴では余り有る広さの浴槽には超音波も付いていて、掛け流しの湯は入浴する際は水を足し、良く掻き混ぜないと入れない程の熱さであった。サウナは15分程で90℃まで温まり、狭いながらも最高であった。宿全体の設備・雰囲気も良く、応対も文句無しの宿泊施設であった。

2日目2024年1月19日(金)
10:00-11:00

五所神社(神奈川県湯河原町)

湯河原町(足柄下郡)

「五所神社(神奈川県湯河原町)」を   >

往路のバスから立派な境内や社が見えたので復路に立ち寄ってみることにした。宿泊先の送迎車で神社前まで送って頂けたので非常に楽な2日目の観光の出だしとなった。神社は東海道新幹線の高架の直ぐ脇に建っている。社の県道を挟んだ対面の、昔は神社の境内の一部であったような場所には巨大な楠の古木と石仏が立っている。参拝を終え、境内を散策してみると、境内にはもう1本の楠の古木と樹齢800年を超える銀杏の巨木が立ち、七福神が祀られていることが解った。県道の対面の石仏もその1つであった。比較的狭い境内で社も小振りであるが、3本の巨大な古木や七福神の石仏など、見所の多い神社である。

12:00-14:00

石垣山一夜城

小田原市

「石垣山一夜城」を   >

昨年の大河ドラマでも合戦の舞台として登場した場所で、良い機会なので立ち寄ってみることにした。早川駅で途中下車し、タクシーで公園まで向かった。公園は早川駅の西側の山の頂上にあり、駅から10分足らずの距離であった。公園の入口前には広い駐車場や公共トイレも整備されている。駐車場からの入口に掲示された城の紹介に記載された築城期間や白い紙での”応急処置”の記述が面白い。城跡内の構造物は入り組んで積み上げられた比較的低い石垣のみで、東・南・西・本丸・二の丸の各曲輪や天守台の跡は林の中に開けたただの平場のようで、石垣がなければ荒れ果てた耕作地の様でもある。石垣の多くは関東大震災で崩壊し、その後は風化が進み、傷みが激しい。井戸曲輪等の一部には震災でも崩れずに残った立派な石垣が見られて、築城当時の面影を推察することもできる。本丸の端部に造られた展望台や物見台からは眼前に攻め落とす小田原城がはっきりと見えると共に、相模湾が一望できて非常に奇麗であった。徳川幕府誕生からの年月の流れを実感する場所である。帰路は歩いて駅まで向かった。2km強の道程で、下り坂なので非常に楽である。両側にミカン畑がある急勾配の狭い道をのんびりと30分程で駅に到着した。早川駅から歩いて上るのはかなりきつい。土曜・休祭日には1時間毎に小田原駅・早川駅・石垣山を結ぶバスも運行されているようである。

14:00-15:00

小田原市郷土文化館

小田原市

「小田原市郷土文化館」を   >

建物は終戦直後に他の用途で建てられ、その後郷土文化館になった古いもので、外観に趣があると共に、板張りの床がギシギシ鳴って懐かしい記憶を呼び起こすような施設である。1階と2階の展示室の個々は余り広くはないが、土器から古い生活農具・民具(二宮尊徳所縁の品々)、近隣の動物・鳥・昆虫・魚、小田原近辺の歴史等が網羅されて、実物や写真、剥製を用いて分かり易く展示されている。小規模ではあるが目を引く展示物も多かった。

14:00-15:00

常盤木門SAMURAI館

小田原市

「常盤木門SAMURAI館」を   >

二の丸にはNINJA館もあるが、今回はSAMURAI館のみに立ち寄ることにした。天守閣と共通の入場券がある。1階に土産物売場と甲冑姿に着替えができるブースがあった。有料の2階に上がると薄暗く、オレンジを基調にした照明の中で多数の甲冑や刀剣が展示されている。甲冑のどれもが美しく立派であるが、余りにも奇麗すぎて映画の衣装の様であった。中央に甲冑が鎮座したプロジェクションマッピングの展示は、観る価値のある短時間のショーであると思う。海外からの観光客向けの施設であろう。

14:00-16:00

小田原城

小田原市

「小田原城」を   >

小田原は今までは旅行の途中に土産物店による程度で、余り興味がなかった町であり、小田原城は“観光用に造られた城”程度の認識であった。最近の城ブームや大河ドラマのお陰か、小田原城全体の規模等をかなり詳しく紹介するテレビ番組もあって、認識を改めてしっかりと見てみたいという気になった。小田原駅の南東側に残る堀に向かい、正面入口(馬出門土橋)から入城した。正面入口付近からは、再建された堀の石垣、櫓、門と共にそれらの先の高台に常盤木門、天守閣が観えて非常に美しい。初めて東側から見る城は中々壮観な姿をしていた。馬出門を抜け、馬屋曲輪→銅門→郷土文化館→常盤木門・SAMURAI館→天守閣 の順で廻った。再建された建物のほぼ全ては鉄筋コンクリート造で少々趣に欠けるが、外観だけを見れば良く再現されていて、観光客(特に海外の)向けの良くできた施設である。天守閣内部では、築城した北条氏や戦国時代以降に統治した武家の歴史や、小田原合戦、明治維新後の廃城や関東大震災による被害状況、城再建の経緯等が詳細に展示されていて非常に興味深かった。滞在時間2時間弱、鎌倉と共に相模地方の歴史を知るための良い施設であろう。

1日目の旅ルート

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