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モロさんの山梨県の旅行記

南アルプス山麓(奈良田) 秘湯で一泊ドライブ旅行

  • 夫婦
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数年前の身延山の観光旅行では、悪天候のため、久遠寺や奥の院は降雨の下での参拝となり、2日目の観光を取り止めるなど、十分に楽しむことができなかった。そのリベンジも含めて、その際と同じく、甲州いろは坂経由で身延まで抜けて身延山を再度参拝した後、先回宿泊した雨畑の先の南アルプスの麓の温泉を目指すドライブ旅行を計画した。宿泊予定の旅館の数km北側の奈良田は、南アルプス 北岳への登山口の一つであり、奈良田の先の道路は一般車の通行が規制されているという正に秘境と言うべき場所である。富士川の支川である早川では、河川氾濫・護岸浸食防止の為に、堆積土砂の除去工事が国土交通省によって恒常的に行われ、加えて中央リニア新幹線のトンネル掘削工事も行われていて、通常であれば地元民の車以外は殆ど通らないような辺鄙な南アルプス街道には非常に多数のダンプ等の工事用車両が行き来していて少々びっくりした。とは言うものの、道路の狭隘箇所や工事用車両の出入口には必ず誘導員が配置されていると共に、一般車両優先や速度違反防止のルールが徹底されていて、普通の道路よりも安全であるようにも感じられた。旅行中の天候は今回も生憎の雨模様で、富士山や南アルプスの山並みを望むことは叶わなかったが、傘を差すこともなく、予定通りの行程を消化することができた。

神社ツウ モロさん 男性 / 60代

1日目2023年9月21日(木)
08:00-09:00

本栖湖展望公園

1000円札に描かれている富士山と同じ姿が観られる場所である。何度も訪れているが、これまでこの場所から富士山を頂上まで完全に拝められたのは初冬に訪れた際の1回だけである。今回も富士山の裾野のみしか見えない残念な天候であった。8時過ぎの早朝であったが、何組かの観光客が訪れ、中ノ倉峠を目指す人達も見られた。

08:00-09:00

南アルプス展望台

中ノ倉峠の下を貫く“本栖みち”のトンネルを抜けた直ぐ先にある展望台である。先回は悪天候で遠方が全く観ることができなかったが、今回も雲が多く、展望台の名の通りの美しい南アルプスの山並みを観ることは叶わなかった。

09:00-10:00

身延山久遠寺

身延町(南巨摩郡)

「身延山久遠寺」を   >

2回目の参拝である。カーナビの案内に従って県道805号線を通って向かうと、久遠寺南側、女坂上部の駐車場に出た。県道805号線は急勾配、急カーブが連続する山道であるが、結構便利な近道である。今回は、久遠寺→身延山ロープウェイ→展望台・奥の院→(表参道)法明坊・三光堂・丈六堂→久遠寺 の順で廻った。今回も小雨模様の中での参拝であった。奥の院表参道を歩く予定であったので、今回は男坂、山門、日蓮聖人御廟は省略することにした。境内に参拝者の姿は殆ど見られず、甘露門、仏殿、拝殿、祖師堂、本堂をのんびり参拝、見学することができた。桜や紅葉の季節ではないが、それでも美しい境内である。

09:00-10:00

身延山ロープウェイ

身延町(南巨摩郡)

「身延山ロープウェイ」を   >

登りの片道のみ利用した。20分毎の運行であるが、運良く待たずに乗車することができた。3年前に利用した古い車両から、最新の車両に代わっていた。以前より少し大きくなって、明るく奇麗な車両である。経路の途中までは下界の久遠寺の境内をしっかりと望むことができた。

10:00-12:00

身延山久遠寺奥ノ院表参道

先回、ケーブルカー山頂駅付近の展望台からは荒天で全く視界が利かなかったが、今回も南側、北側、東側の各所の展望台は深い雲に包まれて全く視界が利かず、非常に残念であった。思親閣と各展望台を巡った後、今回は奥ノ院表参道経由(ハイキング東コース)で久遠寺まで下ることにした。下山口は東展望台の脇にある。沿道には上の山東照宮、法明坊、三光堂・大光坊、丈六堂、鬼子母神堂、本地堂等の多数の参拝処があり、距離程(頂上:四十八丁付近、麓参道入口:六丁付近)を確かめながら歩くのも楽しかった。緩急の未舗装の山道を45分程下ると三光堂に着いた。三光堂・大光坊はトイレや休憩所もある参道唯一の場所で、瀟洒な御堂を眺めながら一息つくことができた。三光堂から下流は舗装道で、墓地の区画も多く見られ、苔生した墓石群が輝くように見えて美しかった。未舗装の区間で一部に緩勾配の箇所があったものの、舗装箇所は概ね急勾配が続き、下山のみとは言え、歩行距離5km弱、歩行時間約2時間、標高差約800mの結構ハードな参道であった。下山1組、登山3組程と行き会い、結構利用する観光客も多いようである。

13:00-14:00

新倉断層(フォッサマグナ)

南アルプス街道をかなり北上し、トンネルが連続する区間に入って直ぐのトンネル間の沢の左脇に新倉断層見学者用の駐車場があった。早川の支川 内河内川の沢で、駐車場入口には表示や、駐車場内には「南アルプス東部 早川沿いの糸魚川−静岡構造線 観察ガイド」の立派な掲示板も設置されている。沢の奥に中央リニア新幹線のトンネル工事現場があるらしく、駐車場はダンプの待機場所も兼ねていて、数台のダンプが停車し、出入口には誘導員が配置されていた。内河内川の上流方向に5分程歩くと橋があって、橋の袂の川縁の平場が断層を観察する場所になっている。断層を示す“赤い矢印”が立っているが、川の対面の断崖の何処が断層なのか判別が難しい。専門家の同伴が必要である。駐車場から観察場所の間には「新倉湧水」もあって、中々奇麗であった。幅3m程の狭い林道は、時々ダンプの車列が通るために注意が必要である。県道からも近く、立寄り易い場所である。

13:00-14:00

西山ダム

奈良田の里の前の奈良田湖を形成する堤長110m程、堤高40m程の比較的小さなダムである。堤頂に立ち入ることはできず、下流側は樹木が茂っていて道路からダムを観ることもできないのが残念である。早川上流からの土砂の流入が激しいせいか、湖はほぼ埋没し、水深は数mしか残っていないように見えた。ダム上端の越流堰からは、川の流水の全てがそのまま流れ落ちているようで、ダムの役割は機能していないようである。埋没した湖内にダンプが出入りし、浚渫作業を行っているようであった。以前訪れた雨畑湖と同じ状態である。

14:00-15:00

奈良田八幡社公園

西山ダムの上流400m程の場所に、湖を横断する吊橋(塩見橋)があった。県道脇には工事業者の仮設ハウスが建つ駐車場もある。吊橋を渡った先が奈良田八幡社公園である。駐車場に車を停め、吊橋を渡った。吊橋は工事用足場板を2列敷いた幅50cm程、橋長は120m程で、上下左右に結構揺れて楽しい。橋上からは西山ダムや奈良田の里が眺望でき、晴れていれば南アルプスの山並みまでが望めそうな素晴らしい場所である。奈良田八幡社公園は中木の広葉樹が疎らに植えられた凹凸が多少ある比較的広い芝生の公園であった。隣接して発電所が建っている。吊橋のアンカー部分に、“奈良田の七不思議”を解説した看板が立っていた。公園の北側左奥の山の斜面に奈良田八幡社があった。小さな神社である。神社の左脇に“奈良田の七不思議”の一つ、「塩の池」があった。流石に溜水の味を確かめることはできなかったが、曰く有り気な雰囲気であった。吊橋を渡るのも楽しく、湖畔からの景色も奇麗なので、お勧めの場所である。

14:00-15:00

南アルプス邑奈良田の里

早川町(南巨摩郡)

「南アルプス邑奈良田の里」を   >

奈良田の里の街並みを通り越した所に50台程が駐車可能な比較的広い観光客用の駐車場があった。駐車場脇の急勾配の道路を登って5分程、100m強で里の見所がある区画に着いた。「女帝の湯」は長さ40m程の建物である。温泉は宿泊予定の近隣の旅館で入るので、今回は受付付近を見学するのみにした。入浴、休憩している客の姿も多数見られた。趣のある温泉施設である。「古民家カフェ 鍵屋」で「南アルプス山岳写真館」と「早川町歴史民俗資料館」の共通入館券を購入して見学することにした。「南アルプス山岳写真館」は鍵屋の右隣に建っていて、美しい山々の写真が多数展示されていた。地下の休憩室から見える外部の景色が美しかった。どの見学施設も勝手に入り、電気を点けて見学する方式である。「早川町歴史民俗資料館」は鍵屋の左側50m程に建っている。早川付近の昔の生活全般の様子や使用されていた道具類が細かく展示されていて、解説する小さな文字を読みながら周っていくと非常に面白く、思ったより時間を要してしまった。資料館に隣接した「山城屋」は無料の施設で、古民家を移築して近年開設された“奈良田の七不思議”を伝承するための施設であるようだ。老女が方言で言い伝えを話す音声が流れているが、理解しにくかった。掲示されている“奈良田の七不思議”を読んでいくと面白い。奈良田の里は約1時間の滞在となった。

15:00-23:00

全館源泉掛け流しの宿 西山温泉 慶雲館

「全館源泉掛け流しの宿 西山温泉 慶雲館」を   >

世界最古の温泉旅館と言われることから是非訪れてみたいと思っていた。旅館の外観自体は近代的で立派な建物である。泊った“月見台”付きの部屋の月見台は早川の支川 湯川沿いで、南アルプス街道の湯川橋が直ぐ左上に見えて余り良い配置ではなく、山が迫っているので、晴天でも月見は難しいだろう。涼んだり、ビールを飲んだりするには最高の場所である。到着直後に貸切風呂の予約をしたが、夕食前の時刻は既に満杯状態であった。翌朝の朝風呂で予約したが、満室の場合は貸切風呂に入れない場合もありそうだ。大風呂「石風の湯」、男女入れ替わり制の露天風呂「望渓の湯」、露天風呂「渓流野天風呂 白鳳の湯」の3か所の風呂全てが貸切状態の様に空いていて、のんびりと入浴できた。「貸切野天風呂 川音」は2人には十二分の広さの岩風呂で、熱めの湯が目覚ましに丁度良かった。別室で提供された夕食の料理は、特に山の物があるわけでもなく、普通の内容であったが、質量共に十分で、ひき肉を詰めたトマトの煮物と3種の牛肉の石焼きが美味しかった。3合を超える量であると聞き諦めた3種飲み比べの代わりに頂いた地酒の冷酒も、すっきりした飲み口で非常に美味しかった。朝食の御粥がお腹に優しく、美味しかった。“月見台”が少々期待外れだったが、4種類の風呂はどれも気持ち良く、食事、施設・設備、接客対応も非常に良い、再度訪れてみたい旅館である。

2日目2023年9月22日(金)
09:00-10:00

西山温泉

旅館出発前に旅館付近を散策してみた。県道、湯川橋の反対側にも小規模の旅館が建っていて、結構沢山の客が訪れているようであった。古い県道の橋も残っていて、中々風情がある場所である。朝日に照らされた宿泊した旅館と山河の景色が非常に美しかった。

11:00-12:00

大柳川渓谷

富士川町(南巨摩郡)

「大柳川渓谷」を   >

西山から大柳川まで、当初、十谷峠越えの林道経由で向かうことも考えていたが、崩落の情報もあり、所要時間もほぼ同じことから、早川を下って国道経由で向かうことにした。工事関係車両も気にならず、非常にスムーズな道程であった。大柳川集落の手前で渓流公園・キャンプ場の表示を見付け、脇道に入り、急勾配・急カーブの道を下ると川に面した大柳川渓谷観光用の駐車場があった。駐車場の直ぐ先が渓谷の遊歩道の始点である。入口から数10m先に1つ目の吊橋「竜門橋」があった。川面からも観ることができて、上々の滑り出しである。少々勾配のある吊橋を渡り渓流沿いを10分程進むと「竜神橋」があった。高低差が非常に大きな階段状の珍しい吊橋である。その先、「夫婦岩」、高低差がある「竜仙橋」を超えると落差10m弱の滝「天渕の滝」があった。大きな岩盤を流れ落ちる奇麗な滝で、以前は滝壺近くまで行くことができたようだ。その先、勾配が急で滑り易い「天渕橋」を超えて、「かわせみ橋」から「観音滝」を眺め、「竜馬淵」まで行って引き返した。「竜馬淵」は深く神秘的な滝壺である。往復約一時間のハイキングであった。途中で1組の観光客に行き会うのみだったが、好天、紅葉の季節は混雑するであろう素晴らしい景観の観光地である。集落にも渓谷観光用の駐車場があるが、渓谷までの上り下り(結構高低差がある)が省略できる川沿いの駐車場が非常に便利である。

13:00-14:00

吉田うどんしん堀

富士吉田を訪れて昼食を摂る際は必ず立ち寄るお店である。いつも比較的空いていて、トッピングの品数は限定されているが、うどんは太く腰があって非常に美味しいので気に入っている。

14:00-15:00

パノラマ台

山中湖村(南都留郡)

「パノラマ台」を   >

雲が低く、富士山は山中湖北岸の道路からも裾部分しか見えなかったが、せっかく近くを通ったので寄ってみた。2回目で、先回は早朝であったので、山中湖に掛かる雲海が消えゆく様子も見ることができた。今回は山中湖と富士の裾野が見えるだけであったが、樹海まで見渡す雄大な景色は感動的である。

14:00-15:00

道の駅 どうし

道志村(南都留郡)

「道の駅 どうし」を   >

山中湖村から道志村を抜けて相模原に至る国道413号線 通称“道志みち”は、沿線にキャンプ場が非常に多く、数か所の立寄り温泉もあって、一度走ってみたいと思っていた路線であった。オートキャンプ場も多いのでツーリングには打って付けの道路かと想像していたが、予想に反してヘアピンカーブや急勾配の区間が多い、注意を要する山道であった。「道の駅どうし」は道志村の中心地の西側、道志みちの中間付近にある。道路沿いの道志川での渓流釣りをする人も多い様で、道の駅から竿を持って川に下りる人の姿も見られた。道の駅の店内では地元で採れた沢山の新鮮な野菜類が販売されていた。建物2階のデッキから観る景色も奇麗である。

15:00-16:00

雄滝・雌滝(山梨県道志村)

道志村(南都留郡)

「雄滝・雌滝(山梨県道志村)」を   >

道志村中心部から東へ2.5km程進んだ先の左側に「雄滝・雌滝」を示す看板があった。入口付近には旧道が残り、都合の良い駐車場になっている。生憎の本降りの雨模様の中、車を停め、狭い脇道を上って行くと直ぐに滝に向かう山道があった。山道に入り、尾根を廻ると直ぐに滝が見えた。国道から物の数分の場所であった。滝に近付くと左側の谷筋にもう一つの滝が現れた。両方の滝は、共に落差10m程であり、比較的流量が多い。最初に見えた右の谷筋の滝は、1筋に流れ落ちる、猛々しさがある「雄滝」で、左の谷筋の滝は下半分が2筋に分かれて、着物の裾のように見える「雌滝」であった。2つの滝を分ける尾根の先端から滝までの懐の深さが2つ共ほぼ同じ距離で、同じ落差、同じ流量というコンビネーションが素晴らしい。中間の尾根の前に立って2つの滝を観る景観が実に美しかった。何ヵ所かの同様な2つの滝を観てきたが、道志村の雄滝・雌滝の見栄え、美しさはそれらの中でも格別であろう。雨模様でも立寄ってみて大正解であった。

南アルプス山麓(奈良田) 秘湯で一泊ドライブ旅行

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