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須賀谷温泉〜戦国武将が通った歴史の秘湯〜のお知らせ・ブログ
江姫ゆかりの地 実宰院
更新 : 2010/3/8 14:36
父の浅井長政が小谷城で自らの命を絶った時、お市の方とその娘たち(茶々、お初、お江)は、どのようにして城を抜け出したのか?肉親と今生の別れを告げて、住みなれた城を後に落ちて行かなければならなかった4人の気持ちはいかばかりであったことか。戦国の世の常とは言え、考えるだにつらい、残酷な仕打ちである。後ろ髪引かれる思いとは、まさにこの時の彼女たちの気持ちを表す言葉であろう。
お市の方の気持ちはいかばかりであったことか?愛する夫である長政を失った心の動揺はまだ収まっていないけれど、遺された姫たちだけは命を賭しても守っていかなければならない。浅井家の血を後の世につないでいかなければならない。お市の方の胸中には自分のことなど微塵もなくて、3人の姫のこと、浅井の血を絶やしてはいけないという使命感、それだけしかなかったのではないかと推察される。
落城に際して長政は、姉である見久尼に三姉妹の養育を依頼したと伝えられている。実宰院にいる見久尼を頼って、茶々、お初、お江の三姉妹はお市の方とともに城を脱出した。そしてこの庵に匿われた三姉妹を、尼自らが養育したと伝えられている。
質素な門をくぐると、すぐ正面に木造の本堂が見える。当時のものとは思えないが、落ち着いた風格のある本堂である。この本堂の中に、本尊である観世音菩薩像と淀君が寄進したとされる見久尼の像が安置されている。
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