昔ながらの日本の温泉旅館

夫婦恒例の正月伊豆温泉旅館巡りの途中で立ち寄りました。HPを繰り返し見ていた家内が前々から「一度は訪れてみたい」と言っていた旅館で、じゃらん経由で申し込んだものの旅館のHPは未確認のままでした。職員の対応も人情を感じさせてくれる好感が持てるもので日本の旅館らしさを醸し出していました。例えば、日本の風情を求めて訪れる外国人旅行者で、ビジネスホテルよりは余計にお金を出してもいいと思う方などにお勧めです。
まずはお勧めポイントから。場所は熱川駅至近に位置し、駅前も広場が小さいので自動車や電車の音が夜中も全く気にならず、昔からの静かな日本の温泉情緒を楽しめます。そしてセールスポイントの97度の源泉かけ流しが館内全てのお風呂にひかれ、特に部屋付きの檜のお風呂は良好でした。2日目は晴れだったので朝風呂は実に快適でした。逆に言うと所謂「大浴場」や予約制の野天風呂が大いなる期待外れ。この感想を書くに当たって念のためHPを再度確認したのですが、最初同音異名の旅館を間違えて予約してしまったと本気で思った程、私が体験した実物の大浴場との差異にびっくり。プロの技（この場合、HP作成者）はやはり凄い！家内が憧れた理由がよく判りました。また、岩盤浴が無料で利用できるという案内を受け家内と二人で行ったのですが、我々の固定観念を覆す斬新さに唖然。利用を断念し大浴場を選択したのですが、その結果は上記の通り。
　最後に宿の為にも訪れる客の為にも重要な注意点を２，３。高温の源泉かけ流しが客室内の風呂の蛇口にもそのまま？出てくるので、大袈裟ではなく危うく火傷しかけました。小さなお子さん連れは是非ご注意を。次に中高年の方で血圧が高めの方と心臓の弱い方は予約制野天風呂や木立の中の風呂は、冬場は避けた方がいいでしょう。お湯はいいのですが、脱衣場がとにかく寒い。思わず脳卒中という言葉が頭に浮かびました。更にHPでは判らない大きな弱点があります。建物の立地条件で仕方がないのですが、階段が今までの旅館で経験したことのないほど急峻で、避難階段を思い浮かべました。大浴場も食事もこの階段を利用するので足の不自由な方とお年寄りは絶対に避けた方が良いと確信します。少なくとも私達はエレベータの案内を受けていません。多分建物の強度上、設置できないのでしょう。夫婦で1泊4万数千円が高いか安いかは視点によりますが、私には高かった！