古い温泉の湯治部です。２辺が障子で外は人が通るすごい部屋でした。

古くからの温泉場なので、湯治客用の部屋がありました。フロントの真正面に伸びる薄暗い土間の廊下の両側に障子が続きます。一番手前の障子を開けると、和室がありました。土間と部屋の高さの差は腰くらいあって、柱に掴まりながらよじ登ります。反対側にも同様に障子があって、開けて見るとなんとお風呂の入り口が真ん前です。そこは屋根のない屋外で、日帰り客などは、こちらの部屋の縁側に座っていたりします。部屋の両側の障子の向こうを人が行き来するという状態が信じられませんでした。さすがは、歴史ある温泉場。西郷隆盛が浸かったというのが自慢です。
お風呂は夜９時までなので、急いで入らないとなりません。通路を挟んで反対側の部屋は普通に宿の外に臨む窓になっています。どちらに当たるかハラハラな宿です。２階は一般の宿泊客が泊まる部屋で、こういう宿なので、誰もが静かにしていて、落ち着いていました。