皆様、こんにちは。
宮島では、先週木曜日に台風10号が直撃致しましたが、大きな事故や被害が無く、ホッとしております。
さて、本日は、厳しい自然の猛威を耐え抜いて今に伝わる、宮島の歴史的な建造物をご紹介します。
といっても、この建造物は普通に宮島を観光していたのでは、見る事が出来ません。
場所は「聖崎(ひじりざき)」という、宮島北端に位置する岬の沿岸です。
聖崎は宮島の最北端に位置し、広島方面に最も近い場所です。夜に訪れたらさぞかし夜景も綺麗なんでしょうが、付近の道路から岬までは200m近い山林があり、通常ではとても訪れる事が出来ない場所です。いつの日か観光用の歩道が整備されるといいのですが・・・
その聖崎の沖合にそびえたつ石灯籠があります。それが「聖崎灯台」です。
建造されたのは江戸時代末期の1844年(天保15年)です。
宮島は古より瀬戸内海航路の拠点として重要視され、多くの船舶が行き来していました。
聖崎周辺は浅瀬となっており、航行する船舶の安全のために灯台を設置したと伝わります。
石灯籠を模した灯台は全国各地に存在しますが、その多くは老朽化による解体、または移設、既に灯台としての役割を終えた物が殆どです。が、聖崎灯台は今でも現役の灯台として、宮島沖の大野瀬戸を行き来する船舶安全を守っています。
現在は太陽光発電により自然点灯いたしますが、昔は対岸の地御前の方々が海を渡って毎日点灯させていたそうです。
その聖崎灯台を見に行く方法ですが、宮島口発着のフェリー(JR・松大)の航路からは2km以上離れているので、点にしか見えません。
一番近くを通るのは、宮島3号桟橋発着の、広島方面行きの船からになります。
具体的には、「広島港(宇品)行き」「観音マリーナホップ行き」「平和公園行(世界遺産航路)」「呉行き(瀬戸内シーライン・土日祝運行)」、またはレストラン船「銀河(広島・宇品港発着)」の航行中に限られます。
灯台の高さは3〜4mあるので、結構目立ちますが、(レストラン船を除くと)高速船なのであっという間に通り過ぎていきます。
なかなか難易度が高いですが、宮島観光と、広島市内又は呉までの航路を組み込んで、貴重な聖崎灯台の見学を組み込んでみるのも面白いかもです。
ですが、船の便数が限られているのと、見えるのは本当に一瞬なので、どうぞお見逃しなく!