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クラスターに襲われた軍艦 「100年前のパンデミック」
更新 : 2021/6/10 18:45
こんにちは。
新型コロナのパンデミック発生から早1年半。
しかし、感染症は今に始まった事ではなく、人類はこれまで何度も苦しめられました。
スペイン風邪
今から100年前の1918年から1920年にかけて、全世界的に大流行した感染症です。
全世界で5億人が感染したとされ、感染率27%、死者は約1億人と言われ、人類史上最悪のパンデミックと言われます。
新型コロナの全世界の感染者数が1.7億人、同じく死者が376万人(6/10現在)ですので、スペイン風邪の恐ろしさが伝わります。
航空機がまだ無い時代にこれだけ大流行したのは、ちょうど第一次世界大戦と重なった為とも言われています。
なお、名前はスペイン風邪ですが、現在まで発生源は特定されていません。
日本でも、1918年10月に大流行が始まり、1921年3月にかけて3回感染拡大が起きています。
当時の日本の人口5500万人に対し、約2380万人が感染(感染率43%)、約39万人が死亡します(致死率1.6%)。
島村抱月や大山捨松といった著名人も、スペイン風邪で命を落としています。
これ以降、日本では全国民に、感染症対策としてマスク着用が定着します。
旧日本海軍の軽巡洋艦「矢矧(やはぎ)」
呉を出航後、インド洋方面を経て、1918年11月9日にシンガポールに入港します。
既にスペイン風邪はシンガポールでも蔓延中ですが、乗組員の士気を考慮した艦長判断で、上陸を許可します。
そして出航後にウイルスが蔓延し、艦内は凄惨な状態になります。
乗員469名中306名が発症(感染率65%)。死者は副長を含む48名(致死率16%)。
最悪のメガクラスターとなりました。
その後海軍では、兵士の寝具ハンモックでの寝方を、頭の向きを揃えない頭足交互とし、飛沫拡散防止を図ります。
水際対策の徹底、感染発症後の隔離、徹底した飛沫予防は、いつの時代も感染症対策の基本である事を、矢矧の悲劇は教えてくれています。
スペイン風邪は発生から3年後に、ワクチンも特効薬もないまま収束します。
あまりに大勢が感染した為、集団免疫を獲得した為と考えられています。
しかし、スペイン風邪はインフルエンザの一種として、今でも存在します。
新型コロナの方はワクチン接種が始まっていますが、ワクチンは重症化を防ぐ物で、薬ではありません。凡事徹底こそが最大の感染症対策であることを、過去の歴史から学び、実践して参りたいと思います。
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