夏本番直前！
今が一番鹿たちが美しい時期なのです。
じつは彼ら（彼女ら）は着替えをします。
GW頃もまだ冬毛。
冬毛はボリュームたっぷりで一色、そしてモシャモシャしていて「防寒！」という感じのもの。
生え代わりの換毛期（かんもうき）は抜けおちかけの冬毛がお腹のあたりにぶら下がっていたりして、あまりかっこよくはありません。
夏直前に完全にお着換えが終わり、やっとそこで皆の知っている可愛い鹿になるのです。
夏毛はなんといっても背中の斑点が特徴です。
美しい芝、深い緑の木々をバックに美しい鹿の群れ。
本当に絵になります。

さて、キレイばかりで済まないのが少し残念ですが、そこは野生動物の宿命ですね。
実は鹿にはたいていダニがいます。
マダニはギザギザの脚で鹿の体表に食い込み、必死で血を吸っています。
ですから、少し撫でたくらいではダニに手が触れたとしても、人間に乗り移ることはまずありません。
とはいえ、ダニが芝から鹿に移ろうとしている時など、まれに、ごくまれなタイミングで人間にとまることはあります。
奈良公園は市街地に隣接してはいますが、野生動物の宝庫。
最近はイノシシも跋扈しています。
お気軽に訪れていただきたいのですが、素足にサンダルの方をお見かけすると、地元民はちょっとドキドキしてしまうこともあります。
むろん、裸足に下駄ばきでお散歩される地元のおじいちゃまもおられるんですよ。
神経質になることはないのですが、小さなお子様連れの方だと、奈良公園は「アウトドア」だと思われたほうが良いのではないかなと日々感じる次第です。

どうぞ安全に快適に奈良でのご滞在をお楽しみくださいますように。