市内のあちこちに見所が点在する京都の街。
お得に効率よく巡るには、バス・地下鉄が乗り放題になる一日乗車券がオススメです。
1枚あれば指定区間内の乗り降りは自由で、しかも定番観光施設の割引優待付き。
余った時間でもう1か所名所を巡るもよし、浮いたお金をお土産に回すもよし。
お出かけ前にぜひチェックしてみましょう。
<目次>
■一日乗車券の種類って?
■観光地をたくさん巡りたい/マニアックなスポット巡りなら、地下鉄・バス一日(二日)券がお得で便利
■初めての京都旅行/有名観光地のみを訪れるなら、バス一日券がお得で便利
■地下鉄駅近くの観光地を巡りたい/時間に制約のある旅行なら、地下鉄一日券がお得で便利
一日乗車券の種類って?
ここで紹介するのは、京都市交通局が発行する「地下鉄・バス一日(二日)券」「バス一日券」「地下鉄一日券」の3種類のフリーチケット。
それぞれに使える乗り物や区間、優待内容は異なります。
どんな時に、どのチケットを選べばいいのか、詳しく見ていきましょう。
観光地をたくさん巡りたい/マニアックなスポット巡りなら、地下鉄・バス一日(二日)券がお得で便利
「地下鉄・バス一日(二日)券」


「地下鉄・バス一日(二日)券」の概要
京都市営地下鉄・市営バスの全線、京都バス(一部路線を除く)、京阪バス(一部路線を除く)が一日または連続二日間乗り放題となります。
初乗り料金はバスが大人230円、地下鉄が大人210円~。
つまりバス・地下鉄を一日券なら計5回以上、二日券なら計8回以上利用する予定があれば、このチケットの購入がお得になります。
また地下鉄とバスを組み合わせられるため、移動も大変スムーズです。
有効区間は以下の通り。
◎京都市交通局…地下鉄全線(烏丸線・東西線)、市バス全線(均一区間外を含む)
◎京都バス…大原・岩倉村松・岩倉実相院・市原・大覚寺・清滝・苔寺を限度とする範囲内の路線(比叡山頂行きなどの季節運行路線は除く)
◎京阪バス…山科・醍醐エリアおよび京都市内中心部の路線(京都比叡山線、京都比叡平線,京都松井山手線,京都交野なんば線,定期観光バス,高速バス,空港リムジンバスなど一部の路線を除く)
下で紹介する「バス一日券」「地下鉄一日券」でカバーする全エリアはもちろん、市バスや京都バスの均一区間外、さらには京阪バスまで乗り放題となります。
定番観光地はもちろん、知る人ぞ知る観光地までほぼすべてのスポットを巡れます。
「地下鉄・バス一日(二日)券」はこんな人におすすめ!
一日または二日の予定で、京都の観光地をたくさん巡りたい方におすすめ。
また何度も京都観光に来ていて、少しマニアックなスポットを巡りたいという方もぜひ。
地下鉄+バスの乗り継ぎが便利な「上賀茂神社エリア」に加え、三千院や寂光院などの「大原エリア」、神護寺などがある「高雄」エリアを観光する際に活躍します。
一日券(大人900円)に比べて、二日券は大人1700円とさらに割安に。
京都に2日以上滞在する場合などは、お得になる場合も多いはずです。
さらに下で紹介するように、京都市内の約60箇所の施設にて割引などの優待が。
巡るスポットが多くなるほど、どんどんお得さが増していくのも魅力です。
「地下鉄・バス一日(二日)券」の観光モデルルート
〇王道コース(市内エリア)

京都駅
↓ 地下鉄烏丸線・市バス101系統などで23分
金閣寺
↓ 市バス102系統などで35分
銀閣寺
↓ 市バス100系統などで22分
清水寺
↓ 市バス207系統などで9分
四条河原町
↓ 徒歩および地下鉄烏丸線で4分
京都駅
〇ちょっと遠出コース(大原エリア)

京都駅
↓ 地下鉄烏丸線・京都バス19系統・徒歩で1時間
寂光院
↓ 徒歩27分
三千院
↓ 徒歩2分
実光院
↓ 徒歩2分
宝泉院
↓ 徒歩及び京都バス19系統・地下鉄烏丸線などで1時間
京都駅
※最寄りのバス停・駅までの所要時間の目安です。
「地下鉄・バス一日(二日)券」の注意点
「地下鉄・バス一日券」と下の「バス一日券」「地下鉄一日券」との差額は1人300円。
購入前に移動ルートをしっかりと調べ、どちらがお得になるか検討しておきましょう。
また鞍馬寺や貴船神社がある「貴船・鞍馬エリア」は、このチケットでも有効区間外となっています。
「地下鉄・バス一日(二日)券」の施設優待
利用日当日に「高台寺」「知恩院」「平安神宮」「二条城」「東映太秦映画村」「京都水族館」「京都タワー」「京都鉄道博物館」「南禅寺 順正」など約60施設で優待割引が受けられます。(優待施設の一覧はこちら)
受付などで「地下鉄・バス一日(二日)券」を提示するようにしましょう。
「地下鉄・バス一日(二日)券」の使い方
地下鉄の場合は乗車駅・降車駅にて、カードを自動改札機に入れます。
(この時に利用日の日付が印字されます)
改札機を出る際には、カードの取り忘れに注意してください。
2回目以降も同様に、自動改札機の利用を繰り返します。
京都市バス・京都バス、京阪バスの場合は、降車時に磁気カードを運賃箱の読取機に入れます。
(この時に利用日の日付が印字されます)
※市バス100系統・東山シャトル(臨時便)は先払い式です。乗車時に磁気カードを運賃箱の読取機に入れてください。
2回目の乗車以降は、カード券面の有効日を乗務員に呈示するだけでOKです。
整理券方式のバスに乗車した場合は、乗車時と降車時にカードを読取機に入れてください。
なお京阪バスを乗車1回目に利用の場合は,表面に油性マジックで利用日を記入してください。
「地下鉄・バス一日(二日)券」の発売場所
●市バス・地下鉄案内所、定期券発売所、地下鉄各駅窓口、市バス営業所
●京都バスの営業所(嵐山・高野)、案内所(出町柳)
●京阪バスの営業所(山科)、案内所(山科駅・京都駅八条口)
●市内特約ホテル、旅館、店舗
初めての京都旅行/有名観光地のみを訪れるなら、バス一日券がお得で便利
「バス一日券」

「バス一日券」の概要
京都市バス・京都バスの均一区間内であれば一日中何回でも乗車できます。
均一区間内の初乗り料金は、両バス会社ともに大人230円。
つまりこの区間内で3乗車以上する予定があれば、このチケットの購入がお得になります。
均一区間の範囲は以下の図の通り。
JR京都駅はもちろんのこと、東は清水寺などがある「東山エリア」から、西は「嵐山エリア」まで、観光地が集中するほとんどのエリアをカバーしていることが特徴です。
ただし高雄方面、桂・洛西方面、大原方面などは均一運賃の区間外となります。
「バス一日券」はこんな人におすすめ!
均一区間内には京都市内のほとんどのメジャー観光スポットが含まれています。
このため、京都旅行が初めてという方や有名観光エリアのみを訪れる予定という方に最適。
また「銀閣寺エリア」→「金閣寺エリア」など
地下鉄で直接結ばれていない市内の2エリア以上を巡る予定がある場合は、このチケットが便利です。
「バス一日券」の観光モデルルート

京都駅
↓ 市バス100系統などで14分
清水寺
↓ 市バス100系統などで25分
銀閣寺
↓ 市バス204系統などで38分
金閣寺
↓ 市バス101系統などで34分
京都駅
※最寄りのバス停・駅までの所要時間の目安です。
「バス一日券」の注意点
・均一区間外にある以下のようなスポットを訪れる場合は、追加料金が必要になります。
●「大原エリア」(三千院・寂光院など)(※)
●「高雄エリア」(神護寺など)
●「貴船・鞍馬エリア」(貴船神社・鞍馬寺など)
※「大原エリア」は「地下鉄・バス一日(二日)券」がオススメです。
また京都市内はバス交通網が非常に複雑です。慣れないうちはルートなどを事前にしっかり予習していくようにしましょう。
一方、桜の時期やゴールデンウィーク、紅葉の時期などに訪れる際は、交通渋滞にも注意したいところ。
特に清水寺などの「東山エリア」、市内一の繁華街「四条河原町エリア」、平安神宮などがある「岡崎エリア」、渡月橋などで知られる「嵐山エリア」などの周辺はかなりの渋滞が予想されます。
この時期には、先に紹介した「地下鉄・バス一日(二日)券」を使い、地下鉄移動を効率的に組み入れることも考えておきたいところです。
「バス一日券」の施設優待
利用日当日に「弥栄会館ギオンコーナー」、「京都水族館」、「よしもと祇園花月」、「東映太秦映画村」および「京都鉄道博物館」での優待割引が受けられます。(「弥栄会館ギオンコーナー」は大人券・大人料金のみ割引適用)
「バス一日券」の使い方
京都市バス・京都バスともに料金は後払い式。降車時に磁気カードを運賃箱の読取機に入れます。
(この時に利用日の日付が印字されます)
※市バス100系統・東山シャトル(臨時便)は先払い式です。乗車時に磁気カードを運賃箱の読取機に入れてください。
2回目の乗車以降は、カード券面の有効日を乗務員に呈示するだけでOKです。
整理券方式のバスに乗車した場合は、乗車時と降車時にカードを読取機に入れてください。
※市バス100系統・東山シャトル(臨時便)は先払い式です。乗車時に磁気カードを運賃箱の読取機に入れてください。
「バス一日券」の発売場所
●京都市バス・地下鉄案内所、定期券発売所、京都市バス営業所、京都市バス車内、地下鉄駅窓口(大人券のみ)など
●京都バス営業所、京都バス案内所、京都バス車内など
実際にバスに乗ったあとでも運転手さんから購入できますが、枚数に限りがあります。
また車内が混雑していたり、降車するバス停に気づくのが遅れ、慌てて買い逃してしまう場合も。
事前に、京都駅前のバスチケットセンターなどで購入しておくのがおすすめです。
地下鉄駅近くの観光地を巡りたい/時間に制約のある旅行なら、地下鉄一日券がお得で便利
「地下鉄一日券」

「地下鉄一日券」の概要
京都市営地下鉄の全線が一日中乗り降り自由となるカード乗車券です。
地下鉄の初乗り料金は大人210円~。
つまり3回以上地下鉄に乗る予定があれば、このチケットの購入がお得になります。
京都市営地下鉄の路線図は以下の通りです。
他エリアからの玄関口となるJR京都駅と地下鉄京都駅が接続しているほか、
烏丸御池駅を中心に、南北をつなぐ「烏丸線」、東西をつなぐ「東西線」の2路線があります。
「地下鉄一日券」はこんな人におすすめ!
訪れたい観光地・エリアが地下鉄駅の近くにある場合は、迷わずこのチケットで。
具体的には平安神宮、南禅寺などの「岡崎エリア」、京都御苑・二条城などがある「市内中心部エリア」を観光する場合は、地下鉄利用が便利です。
また日帰り旅行や1泊2日など、比較的時間に制約がある旅の場合、地下鉄駅周辺の観光スポットを中心にスケジュールを組めば、効率的にいろんな観光地を巡ることができます。
「地下鉄一日券」の観光モデルルート

京都駅
↓ 地下鉄烏丸線・東西線で13分
南禅寺
↓ 地下鉄東西線で9分
元離宮二条城
↓ 地下鉄東西線・烏丸線で6分
京都御苑
↓ 地下鉄烏丸線8分
京都駅
※最寄りのバス停・駅までの所要時間の目安です。
「地下鉄一日券」の注意点
バスの交通網に比べると、やはり行先が限られてしまうのが地下鉄のデメリット。
以下のようなスポットを訪れる場合は、バスや電車、タクシーなどへの乗り継ぎが必要になります。
●「嵐山エリア」(渡月橋・天龍寺など)
●「金閣寺エリア」(金閣寺・龍安寺など)
●「伏見稲荷大社エリア」(伏見稲荷大社・東福寺など)
また注意しておきたいのが、特定区間への私鉄の乗り入れです。
烏丸線(竹田方面)では一部の電車がその先の近鉄線へ乗り入れ、東西線(六地蔵方面)の御陵駅より先では一部が京阪線に乗り入れます。
これら有効区間を超えてしまった場合は、別途運賃が必要となるため注意してください。
「地下鉄一日券」の施設優待
利用日当日に「二条城」「京都文化博物館」「京都市動物園」「無鄰菴」「京都国際マンガミュージアム」「弥栄会館ギオンコーナー」「京都水族館」「よしもと祇園花月」「京都府立植物園」「東映太秦映画村」および「京都鉄道博物館」での優待割引が受けられます。(「二条城」「京都市動物園」「無鄰菴」「弥栄会館ギオンコーナー」「京都府立植物園」は大人券・大人料金のみ割引適用)
「地下鉄一日券」の使い方
乗車駅・降車駅にて、カードを自動改札機に入れます。
(この時に利用日の日付が印字されます)
改札機を出る際には、カードの取り忘れに注意してください。
2回目以降も同様に、自動改札機の利用を繰り返します。
「地下鉄一日券」の発売場所
●地下鉄各駅の窓口・自動券売機(当日券のみ)
●京都市バス・地下鉄案内所、定期券発売所
まとめ
いかがでしたか。
京都観光の際には、ぜひお得なフリーチケットを活用し、よりリーズナブルかつ効率的に観光地を巡るようにしたいものです。
またここで紹介した一日乗車券以外にも、京都市交通局や私鉄各社からさまざまなタイプの乗車券が発売されています。
お出かけ前にぜひ一度、チェックしてみてくださいね。
※この記事は2019年3月時点での情報です
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じゃらん編集部
こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。