滞在中の食事でのマナー
Q.15 楽な恰好で食事したいから、浴衣やスリッパ、部屋着で食事処へ行ってもいい?
パブリックスペースでの浴衣やスリッパ、部屋着は、他のお客様への配慮からも避けるべきです。お食事処など、浴衣がOKの場所は書かれているケースが多いもの。OKと書かれていなければ、着替えてください。ホテルのレストランなどは、外部のお客様も利用されるケースが多いので、ドレスコードは守るようにしてください。
Q.16 料理が多すぎで食べられない!もったいないから持ち帰ってもいい?
食中毒などのリスクもあるので、持ち帰りは基本的にNGです。勝手に持ち帰らないようにしましょう。また、ビュッフェスタイルなどのお食事の際には、何度かにわけて取っても大丈夫ですので、食べられる量をとって召し上がってください。お皿に大量の食事を残していくのは、マナー違反です。

Q.17 食物アレルギーがある場合、その場で伝えたら対応してくれる?
その場でも対応いただけるケースもございますが、すべての対応ができるわけではありません。食材確保ができていないため、食事内容のランクを落とさなければならなかったり、準備に時間がかかってしまう場合もあるでしょう。
施設側も、できるかぎりよいサービスを提供したいと考えています。予約時に伝えておくと、準備がスムーズですので、アレルギーや苦手な食材などは早めに伝えてください。
Q.18 旅館の部屋食やホテルのルームサービス、後片付けはしなくていい?
旅館の部屋食は、そのままで結構です。仲居さんが片付けてくださいます。多すぎて食べられなかった際などは、一言気遣いの言葉があると宿側も気持ちがよいですね。何もおっしゃらないと、「お口に合わなかったのでは?」と心配なさる宿もあります。ホテルのルームサービスは、ひとまとめにして廊下に出しておきましょう。
Q.19 日本でもホテルのレストランではチップが必要?
ホテルのレストランでは、サービス料10%を一律にとっているので、チップは基本的には不要です。お礼を伝えたいときには、ぜひ「ごちそうさまでした」「おいしかったです」「ありがとうございます」などの言葉を伝えてください。また、アンケートなどがあればよかった点などを記入いただくと、スタッフの励みになります。
滞在中のお風呂でのマナー
Q.20 体を洗ってからじゃないと、湯舟に浸かっちゃダメ?
温泉や大浴場は、多くの方が利用する場所。気持ちよく利用したいものです。かけ湯やシャワーで身体についた汚れをさっと流してから入りましょう。
かけ流しの温泉では、湯尻と湯口の温度が若干異なることもあります。湯尻側から入って湯口に近づき、自分にあった温度を探すとよいですね。他の方がいらっしゃるのに、いきなり湯口側から入るのはマナー違反です。
Q.21 すぐに拭くから濡れたまま脱衣所に入っていい?
脱衣所の入り口が濡れていて不快に感じたことはありませんか?床が濡れている状態は不衛生ですし、滑りやすく危険もともないます。お風呂場から脱衣場へ出る前に、いったん固く絞ったタオルで身体を拭いてから出るようにしてください。
Q.22 タトゥーが入っていると大浴場に入れない?
基本的にはNGとしている施設の方が多いでしょう。昔は、刺青≒反社会的勢力という印象でした。現在はファッションで入れている方も多いですが、線引きが難しいのが現状。小さいものでしたら、シールで隠せばOKとする施設もございます。
Q.23 後で使うから洗い場はキープしてもいい?
お部屋以外の施設は、すべて譲り合って気持ちよく使いたいもの。当然洗い場も同じ。キープされていたら、他の方が使えなくなってしまいます。自身の持ち込んだシャンプーや洗顔などついつい置いたままになさる方がいますが、湯舟につかる際なども必ず一旦持って移動しましょう。置きっぱなしは典型的なマナー違反です。サウナなどでも同様です。余計なものを持ち込む、置きっぱなしにする、また寛ぎすぎて寝そべる、友人同士などで大音量で話すなども周囲の迷惑となりますのでやめましょう。

Q.24 生理の日って大浴場に入っちゃだめ?
女性は避けては通れない問題ですね。せっかく楽しみにしていた温泉旅行が重なってしまうと、どうしても入りたいと思う方もいらっしゃるようです。しかし、湯舟や洗い場に経血が流れてしまっては、他のお客様のご迷惑となります。場合によっては、大浴場の使用を中止してお湯を抜いて洗わないといけないなんてことにもなりかねません。
特に出血量が多い時には、他者の迷惑となると同時に、ご自身の体調への影響も考え、温泉や大浴場は我慢しましょう。終盤など出血量が少ない日でも、タンポンや生理カップなどで絶対に経血が流れ出ないようコントロールが必要です。
Q.25 湯舟ではやっちゃいけないことがある?
長い髪は湯舟につかないようにまとめ、ヘアトリートメントなどをつけたまま入らないようにしましょう。タオルを湯舟につけるのもNGです。タオルを体に巻いたまま入らないようにしましょう。タオルの置き場に困った際は、落ちない程度の大きさに折って頭の上にのせるとよいですね。
また歯を磨きながら湯舟に入る方を目にしたことがあります。自分は絶対歯磨き粉を落とさない!と思っているかもしれませんが、他のお客様から見て気持ちのよいものではありません。歯磨きは脱衣所や部屋の洗面台などで済ませましょう。
湯舟で、身体をこすったり、汚れが落ちると思われる行為は避けてください。たとえ、本当に汚れが落ちなかったとしても、他の方から見て不衛生だと感じる行為はすべてマナー違反です。
滞在中 その他のマナー
Q.26 チェックイン後に外出するときは、部屋の鍵は持って出ていい?
宿、ホテルによっても異なりますが、基本的には預けます。カードキーなどの場合、そのままお持ちくださいという施設もあります。明記されていればそれに従い、わからなければフロントに確認するとよいでしょう。
また、施設によっては門限がある場合があります。門限をすぎると正面玄関がしまってしまうこともあるので、時間内に戻るようにしましょう。万が一遅くなる際は、宿泊施設への連絡をお忘れなく。
Q.27 お風呂が絶景!SNSにアップしたいから写真撮っていい?
お風呂場へのカメラの持ち込みは絶対NGです。たとえ、その時間に他の方がいらっしゃらなくても、やめてください。その他のロビーや施設玄関などパブリックスペースでも、長時間撮影をして占領したりしていては、周囲のご迷惑です。
また、他の方にカメラを向けて撮影することもやめましょう。撮影してよいかどうかは、施設の方に確認をしましょう。常に周囲のお客様、施設への配慮を忘れずに。

Q.28 どこの宿にも専属のコンシェルジュがいる?
コンシェルジュがいる施設とフロントで対応する施設があります。周辺の飲食店や、観光地、交通手段などを案内してくださいます。気軽に相談してみましょう。コンシェルジュがいない場合は、フロントスタッフが対応してくださいます。簡単な地図などが用意されている場合もあります。
ただし、フロントはチェックインのお客様などもいらっしゃいます。他のお客様のご迷惑にならない時間帯等、配慮を忘れずに。観光雑誌などがロビーにあるケースもございますが、宿やホテルで閲覧する用のものを持ち帰らないようにしてください。
Q.29 心付けは一律3000円?
日本のホテルや旅館ではサービス料(宿泊料金とは別に奉仕料として設定。相場は宿泊料の10%程度。事前に分かりやすく提示されている場合がほとんど)をとっているため、心づけは必要ありません。しかし、お手間をかけてしまった際には「心づけ」をポチ袋などに入れてお渡しすると気持ちがよいですね。宿泊料の1割~2割程度が目安とされ、金額では1000円~3000円程度が一般的。
旅館の仲居さんに渡す際には、到着時にお渡しすると気持ちよく感じます。ただし、最近は心づけの受け取りを断っている施設も多く、お断りがあった際には、無理にお渡ししないようにしましょう。その場でお礼を言葉で伝えたり、後日手紙を送ると感謝が伝わりますね。
Q.30 チェックイン前、アウト後に荷物を預かってくれるの?
チェックイン前でもほとんどの施設は宿泊日であれば預かってくださいます。その際は、「宿泊する〇〇です。荷物を預かっていただけないでしょうか?」と宿泊者であることがわかるように伝えてください。
ただし、小さな宿の場合、チェックイン時間前は急に行っても無人というケースも。預かってほしい場合には先に伝えておくとよいでしょう。チェックアウト日もほとんどの施設が預かり対応してくださいます。ただし貴重品は入れないこと。また、必ずその日中に引き取りを行ってください。
チェックアウトでのマナー
Q.31 前払いしているから、勝手に鍵を置いて出て行ってもいいよね?
前払いの施設であっても、チェックアウト時はフロントスタッフに鍵を戻して帰りましょう。ビジネスホテルなどではカードキーで、「返却ボックスに入れてそのままお帰りください」などの指示があるところもございます。そのような施設では指示に従っていただければOKです。

Q.32 現金しか使えないことがある?
ほとんどのホテルではクレジットカードが使えますが、宿ではクレジットカード不可のところもございます。事前にカード使用OKか確認をとるなどなさってください。
教えてくれたマナー講師はこの人!
マナー講師 松原 奈緒美さん
EXSIA代表。マナー・コミュニケーション分野のスペシャリストとして、企業研修講師、メディアなどで活躍。著書「マナー美人 マナーブス ビジネスシーン編」アマゾンkindle公表発売中。
※この記事は2022年1月19日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
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じゃらん編集部
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