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2020.04.29

新幹線の自由席と指定席の違いや座席の種類・きっぷの買い方や無線LAN&電源事情も

新幹線に乗ることになりました!ドキドキ!
予約ってどうしたらいいの?きっぷはいつ、どこで買うの?乗り遅れたら変更したり払い戻したりできる?安く買うには?荷物が多い時の座席選びのポイントは?無線LANは使える?電源は?
そんなもろもろの疑問を、新幹線旅行の達人「旅行総合研究所タビリス」の中の人に聞いてきました!

記事配信:じゃらんニュース

必要なきっぷは「乗車券」と「新幹線特急券」

新幹線

新幹線に乗るには、原則として「乗車券」と「新幹線特急券」の2枚が必要です。

乗車券は、移動区間に対するきっぷです。たとえば普通列車に乗る場合でも、同じ区間を乗るなら同じだけかかります。基本料金的なものですね。

新幹線特急券は「新幹線という特別な早さ&サービス」に対して、上乗せして支払うものです。

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きっぷは基本、2枚発行されます。自動改札に通すときは2枚重ねて一緒に通せばOK!

きっぷの種類により1枚にまとまっていることもありますが(回数券など)、内容は同じです。

新幹線のきっぷの購入場所

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きっぷを買う場所は、ざっくり言うと「駅の窓口」「自動券売機」「ネット予約」の3つ。

駅の窓口は、「JR全線きっぷうりば」や「みどりの窓口」と表記されている場所です。
1:どこからどこまで乗るか
2:乗る日付、時間(発車時間でも到着時間でも検索してくれます)
3:指定席or自由席
4:片道or往復
などを伝えれば、駅員さんが検索して発券してくれるのでスムーズ。

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自動券売機は、たいてい改札口の近くにあります。JR各社により「みどりの券売機」「指定席券売機」(でも自由席も買えます)などと表記されています。

上の1~4を入力するんだと分かっていれば、それほど迷うことはないはず。直前に素早く買えるのがメリット。

窓口、自動券売機、どちらも現金とクレジットカードが使えます。

ネット予約は、JR東日本・JR北海道の「えきねっと」(新幹線eチケット)、東海道・山陽新幹線の「スマートEX」、JR西日本の「e5489(いいごよやく)」といったサイトから予約・購入するもの。専用スマホアプリもあります。

メリットは、わざわざ駅まで行かなくても予約から支払いまで完了できること。また、早めに買いやすいため、「えきねっとトクだ値」「EX早特」などの割引を利用しやすくなります。

逆に、ギリギリで駅に向かいながらスマホでちゃちゃっと押さえる…といったことも可能。座席図を見ながら座席指定もできます。

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きっぷは乗車前に券売機や窓口で受け取ります。新幹線eチケットやスマートEXでは、きっぷを受け取らないチケットレス乗車も可能。

支払いのためにクレジットカード登録が必要ですが、e5489はコンビニや駅窓口での現金支払いも可能になっています。

ちなみに、3つのどの場合でも、きっぷは乗車日の1ヶ月前の午前10時から買うことができます。

新幹線のきっぷを安く買うなら?

お安く買いたい!そんな人のための王道は3つ。

・ネット予約を駆使する
前述のネット予約では、日時や区間を入力すれば、「えきねっとトクだ値」「EX早特」などの早割が選択肢として自動表示されます。わりと親切。

また、「エクスプレス予約」などの有料会員になると、グッと安い「会員限定きっぷ」なども。最近は、最安値の割引きっぷの多くが、ネット予約専売です。

・回数券を利用する
回数券はだいたい6枚綴りになっていて、1枚あたりの値段は正規料金より数%安価です。

GW・お盆・年末年始に使えない、有効期間が3ヶ月…といったシバリがありますが、家族やグループで利用する場合などはオススメ。金券ショップで売っている新幹線格安チケットの多くは、回数券のばら売りです。

・旅行会社商品を利用する
旅行会社(代理店)が独自に販売する「交通機関だけ設定されたツアー商品」も狙い目。たとえば、JR東海ツアーズで取り扱っている「ぷらっとこだま」などが代表的です。

改札口が限定されたり、予約後の指定列車の変更がしにくいなど独自の制約がありますが、割引率が高かったり、ワンドリンク引換券が付いていたりとメリットも大。旅行会社のサイトをいろいろチェックしてみましょう。

きっぷの払戻しや変更はできる?

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列車や座席の変更は、指定席の場合、原則として1回だけ手数料なしで可能です。その場合は以下が条件。
・予約している列車が出発していないこと
・変更先に空席があること

発車してしまった(乗り遅れた)場合は、変更という手続きはできません。ただ、同日の列車の、自由席には乗ることができます。

別の日に変えたい!変更2回目だよ!という場合は、「払い戻してから再度買い直し」という形になります。

ただし、払い戻しには手数料がかかりますのでご注意を。ヤダわりとお高い…。
・乗車券:220円
・自由席特急券:220円
・指定席特急券:340円(出発2日前まで)
・指定席特急券:30%(出発前日から出発時刻まで)

そもそも自由席きっぷの場合は、同じ日ならどの列車にも乗れます。日付や乗車区間を変えたい場合は、手数料なしで1回だけ変更可能です。

また、ネット予約のチケットなら、きっぷを受け取るまで何回でも変更できます。

座席の種類と特徴:自由席・指定席・グリーン車

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・自由席
良いところはなんといっても、好きな時間に好きな便に乗れる気軽さ。

指定席の料金は閑散期~繁忙期で上下しますが、自由席は年間を通して一定!

指定席との差額は330円から、季節や区間によっては1000円ほどにも。

ただし混んでいれば当然立たなければなりません。狭いデッキに数時間立つのは苦行…。

ちなみに自由席で座るコツがあるのだとか。それは後述します!

・指定席
確実に座れる、新幹線旅のキホン。また、たとえば山陽新幹線・九州新幹線のN700系の一部車両などだと、指定席座席の方が、ゆったりした作りの場合もあります。

乗り遅れはコワイですが、ネット予約ならスマホでちゃちゃっと変更することも可能。

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・グリーン車
ひとことで言うと、特別料金を払って乗る豪華車両。最大の特徴は、普通車(自由席と指定席)の座席が2+3の5列であるのに対し、2+2の4列となっていること。

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前後の空間も広めで、肘掛けも大きく、充電用コンセントや読書灯、シートヒーターなどが備えられているゴージャスな世界。

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グリーン車料金はざっくり言うと「100km=1000円」ぐらい。東京~大阪なら5400円、東京~仙台なら4190円です。

座席選びのコツ

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普通車の席は1列が横5席。3列シートの窓側から順に、ABCDEとなっています。

東海道・山陽新幹線の場合、座席の予約状況は、おおまかに言って、
E→D→A→C→B
の順で埋まることが多いようです。

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・景色が見たい人
Eは富士山が見えます。また、北側なので日も当たりにくいというメリットもあります。

ちなみに、静岡駅近くの安倍川を渡る付近では、短時間だけAからも富士山を見ることが可能。

また、東北・北海道・上越新幹線なら、午前中はA、午後はEに日が当たります。時間帯によって使い分けるとベスト。

・ゆっくり眠りたい人
Bがもっとも埋まりにくいため、Aはとなりに人が座る可能性が比較的低い…という点でお勧め。

通路側であるCは、人が前を通るケースがどうしても発生しますが、逆に自分がトイレに行くのに気を遣わなくていいというメリットも。

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・荷物が多い人
車両の一番後ろの席は、シートの裏側に大きな荷物を置きやすいことは有名ですね。

東海道・山陽新幹線では、2020年5月20日より、「特大荷物スペース付き座席」として、指定席と荷物スペースがセットで販売されます。シートの裏側に荷物を置きたい人は、セット予約ができるようになります。

東北・北海道・上越・北陸・秋田・山形新幹線の多くの車両や、九州新幹線の800系車両の一部には、デッキや車内に荷物置き場が設けられています。

それらをチェックしたり、座席を早めに予約するためにもネット予約がやはり便利。座席表や車両図を見ながら、いろいろ計画を練ることができます。

・自由席だけどどーしても座りたいワガママな人
ずばり、2号車に並びましょう。東海道新幹線「のぞみ」なら自由席は1~3号車ですが、運転席やトイレの関係上、2号車がもっとも席数が多く(約100席)、確率が少し高くなります。

途中駅から乗車する場合、改札口から遠い1号車側ドアに並ぶ方が、降りてくる人が少なく、早めに車両に入れる可能性も。

「こだま」や「やまびこ」の場合は、12号車~16号車あたりにも自由席が設置されている場合があり、こうした2ケタ号車も狙い目です。

また、東海道新幹線の場合なら新大阪発着、東北新幹線の場合なら仙台発着の便は、比較的空いています。他にも名古屋、広島、越後湯沢など、途中駅発着便が狙い目です。

新幹線の無線LAN・電源事情

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2020年現在、JR各社のほとんどの車内で無線LANが使用可能。最初にメールアドレスで登録して使用開始するパターンです。

一部、古い車両だと使えない場合もあるので、「ケータイ電波でなく無線LANを使いたい」という場合は、新しい車両を選びましょう。

ちなみに現在ケータイ電波は、JR各社のほとんどの区間で、トンネル内でも良好に通じています(絶対ではありません)。

電源コンセントは、現状では最前列と、最後列、窓側の席に付いていて、それ以外の通路側席にはないケースが多数。2020年登場のN700S系には、全席に付いています。

新幹線のホームに上がるときは

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ホームに上がるには、エレベーター、エスカレーター、階段がありますが、改札口から遠い場所ほど階段です。

つまり階段の先は、自由席など車両のはしっこ、エレベーターやエスカレーターの先は、グリーン車などの多い車両中央部ということですね。

自由席の行列先頭を狙う元気いっぱいな旅人は、荷物を背負って階段をかけ上る体力が必要かも!?

意外と迷う!?新幹線⇔在来線の乗り換え方

新幹線の駅まで在来線で行く場合、在来線→新幹線の改札を通る必要があります。

「新幹線」と書かれた方に向かい、乗車券と特急券の2枚を重ねて通しましょう。

つまり新幹線のコンコースは、新幹線ユーザーだけのスペシャル空間(大げさ…)。お土産売り場などいろいろありますが、遠方客向けの品揃えだったりして、見て回るのも楽しみの一つですね。

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また、新幹線を降りたあとに、在来線に乗り換えて移動するケースは多いと思います。新幹線→在来線への改札で2枚重ねて通すと、特急券は戻らず乗車券1枚だけ戻ってきますので、それを持って在来線に乗りましょう。

注意したいのが新幹線ホームから一気に外に出られる改札もあること。一度出てしまうと在来線に乗るには再度きっぷを買う必要があります。初めての駅では、通る改札に気をつけて。

まとめ

新幹線の乗り方、いかがでしたでしょうか。
かしこい利用術を身に付けて、新幹線を使いこなせば、旅の達人になれるはず!

【監修】
◇新幹線旅行研究所/ 鎌倉淳
旅行総合研究所タビリス代表。放送局記者などを経て2012年に旅行総合研究所タビリスを開設。
https://shinkansen.tabiris.com/

※この記事は2020年4月時点での情報です
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください
※旅行・お出かけの際は、安全、体調に十分に配慮しましょう。お出かけの際は公式ホームページなどで最新の情報をご確認ください

ミキティ山田  ミキティ山田

旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。