close

2024.10.09

日本各地のご当地おでん10選!金沢おでんなどの具材や出汁・特徴などを解説

寒い時期になると、体を芯から温めてくれるおでんが食べたくなりますよね!そこで今回はじゃらんニュースの10周年記念にちなんで、日本各地のご当地おでんを10種類紹介します。カニ面が美味しい金沢おでんや薬味が特徴の静岡おでん、それぞれの地域の具材、出汁、薬味についても解説します。食べてみたいおでんを見つけて、ぜひそのエリアに足を運んでみてくださいね♪

【青森県】青森おでん

味の決め手は生姜味噌!食感と味わいが癖になる青森おでん

青森おでん
生姜味噌の味はお店や家庭によってさまざま

戦後、青森から北海道へ渡る青函連絡船の乗客を温めるために、おでんの上に生姜味噌をかけたのが始まりと言われている青森おでん。出汁はカツオと昆布からとったシンプルなものですが、食べる直前にかける生姜味噌が特徴的。具材はホタテやつぶ貝などの海の幸から、根曲がり竹(たけのこ)、山の幸、さらにさつま揚げを薄く四角状にした大角天まで種類豊富です。青森市へ訪れた際は、ぜひ青森おでんを堪能してくださいね!

【青森県~宮城県】三陸おでん

三陸おでんは和風からイタリアンまで多彩なバリエーションが魅力

三陸おでん
千秋庵で提供している三陸おでん

三陸おでんは、宮城県仙台市から青森県八戸市までを結ぶ三陸沿岸道路沿いの加盟飲食店で味わえます。3つの定義があり「1種類以上の付けダレがついていること」、「店ごとにオリジナル性があること」、「三陸の食材を6割以上使用すること」です。甘味噌やゆずからしを添えて味わう和風から、海産物がメインの海バージョン、お肉と野菜がメインの山バージョンがあるイタリア風までそろい、見た目も味わいも個性豊か。具材は三陸産のホタテなどの魚介類や地元産の野菜が使われています。いろいろな種類のおでんを食べ比べしてみるのも楽しそうですね。

【静岡県】静岡おでん

真っ黒なスープが目を引く静岡おでんはあっさりとした味わい

静岡おでん
駄菓子屋でも味わえ、おやつとしても食べられている
静岡おでん
黒はんぺんは江戸時代の駿河(現在の静岡県)の料理人「半平(はんぺい)」によって作られたそう(諸説あり)

ご当地グルメとしても知られる静岡おでんは、真っ黒なスープが特徴です。濃口醤油がベースのスープに、牛スジや鶏肉からとった出汁を継ぎ足しているのでどんどん色が濃くなるそう。真っ黒な見た目ながらも、あっさりとした味わいになっています。竹串に具材が刺さっているのも静岡おでんのユニークな点のひとつで、イワシやサバといった青魚をまるごとすり身にして茹でた黒はんぺんや牛スジ、コンニャクや大根、玉子などが一般的。そのまま味わうのもいいですが、イワシの削り節やカツオ節などを混ぜたダシ粉と青のりをかけて食べるのが静岡流です。

【愛知県】味噌おでん

濃厚な味噌の味わいを楽しめる、2つの調理法がある味噌おでん

味噌おでん
コンビニエンスストアのおでんにも調理味噌が付いてくるほど親しまれている

愛知県・名古屋で長年愛されている「なごやめし」のひとつで、濃厚な味噌の味わいが魅力の味噌おでん。調理法は2つ、八丁味噌などの豆味噌のダシでグツグツと長時間煮込む方法と、醤油ベースのおでんに調理味噌をかける方法です。飲食店では煮込みタイプ、家庭ではかけるタイプが主流なのだそう。東海地方のローカルフードでもある角麩や小麦粉と餅粉を混ぜた生麩、味がしみこみやすい具材が多いのも味噌おでんならではのポイントです。(取材協力:なごやめし普及促進協議会)

【石川県】金沢おでん

金沢おでんはカニ面から加賀野菜まで地元食材が盛り沢山!

金沢おでん
北陸地方ではおなじみのかまぼこ・赤巻(一番下)も入っている(画像提供:(c)金沢市)

石川県の金沢おでんは明確な味の決まりがなく、それぞれのお店や家庭によって味わいが異なります。一般的にスープのベースとなるのは昆布や魚介からとった塩風味の出汁で、ほんのりと甘く優しい口当たりが特徴。具材には地元・金沢の食材を使うというルールがあり、カニの殻に身や味噌を詰めたカニ面やバイ貝などの海の幸、車輪のような形をした車麩、さらには、源助大根などの加賀野菜が入っています。通年楽しめるのも金沢おでんの魅力のひとつなので、訪れた際はぜひ味わってみてくださいね!

【富山県】富山おでん

とろろ昆布をトッピング!昆布の旨味を堪能できる富山おでん

富山おでん
日本海に面しているため紅ズワイガニや甘エビなどの魚介類が入る時もある(画像提供:photoAC)

カツオ節や昆布、塩でとった出汁で煮込むシンプルな味わいの富山おでん。1つ目のルールは、おでんの上にとろろ昆布をトッピングすることです。出汁を吸ったとろろ昆布のトロッとした食感と、深みのある昆布の旨味を楽しめます。2つ目のルールは富山県産の食材を1品以上使うこと。富山県ならではの薄切りのコンニャクを串に刺したあんばやし、白エビ入りのつみれ、かまぼこといった練り物、大根、玉子などが主流です。また、かつて県内ではラーメン屋とおでん屋が一緒だったこともあり、今でもラーメン屋でおでんを味わえます。

【兵庫県】姫路おでん

生姜醤油で食べる、さっぱりとした味わいの姫路おでん

姫路おでん
余ったおでんを刻んでお好み焼きに入れる家庭もあるそう

兵庫県の姫路おでんには、関東煮(かんとうだき)と呼ばれる濃く甘い味付けのおでんと薄味のおでんがあり、どちらも生姜醤油で味わいます。生姜醤油をそのままおでんにかける方法と、別皿の生姜醤油におでんを付けて食べる2通りの食べ方です。より味が濃くなるかと思いきや、生姜がアクセントになりさっぱりとした風味になります。中には生姜醤油におでんの出汁やみりん、日本酒を加え、オリジナルの生姜醤油を出しているお店もあるそう。具材は大根や玉子、コンニャクなど定番のものが多く、名産のかまぼこやタコも使われます。

【島根県】松江おでん

出汁の種類豊富な松江おでんは野菜のシャキシャキ食感が魅力

松江おでん
具材が大きいので食べ応え抜群!

松江藩の7代目藩主松平治郷(まつだいらはるさと)が当時京都で流行していた今出川豆腐を持ち帰り、そこから庶民に広まったと言われている松江おでん。出汁の決まりはなく、鶏ガラや昆布とカツオ、島根の特産のトビウオを使うこともあり、さまざまな味わいです。また、ひとつひとつの具材が大きく、地元食材の黒田セリや春菊といった葉物野菜が入っているのが特徴です。葉物野菜は一緒に煮込むのではなく、サッと出汁にくぐらせ、シャキシャキとした食感を楽しむのが松江流の食べ方。宍道湖しじみや旬の魚を使ったつくね団子などを入れることもあるそうですよ。

【鹿児島県】鹿児島おでん

味噌おでんがベースとなった鹿児島おでんはまろやかな味わい

鹿児島おでん
繁華街・天文館周辺の居酒屋で味わえる名物料理として知られている

鹿児島おでんは、味噌おでんがベースとなっています。名産の豚の旨味と甘口の麦味噌を使った琥珀色の出汁は、塩味が少なくまろやかな味わいです。中には出汁に鶏ガラを使うところや、ザラメや黒砂糖を入れてより甘さを引き立てることもあるそう。具材は大根や玉子だけでなく、豚のスペアリブやシャキシャキ食感がクセになる豆もやし、魚のすり身と豆腐、地酒を混ぜて油で揚げた郷土料理・つけあげなどが入っています。骨付きのあばら豚肉をコンニャクなどの具材とやわらかく煮込んだ、伝統料理「豚骨」から変化したとも言われているそうです。

【沖縄県】沖縄おでん

テビチや島豆腐の厚揚げなど沖縄の食文化が詰まった沖縄おでん

沖縄おでん
煮込んだ豚足は箸で崩れてしまうほどホロホロ(画像提供:photoAC)

沖縄の食文化が色濃く出ている沖縄おでんは、出汁と具材に“テビチ”と呼ばれる豚足を使います。出汁はカツオと長時間グツグツと煮込んだ豚足から溶け出した旨味がベースで、シンプルながらもコクのある味わいです。具材は大根や玉子、コンニャクなどの定番に加え、コラーゲンたっぷりの豚足やソーセージなどの肉類、結び昆布、さらにはレタスや山東菜(さんとうな)などの葉物野菜まで具沢山です。(監修:沖縄観光大使 嘉陽かずみ)

※この記事は2024年10月8日 時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。