夏のキャンプにチャレンジしたい!夏もテントで快適に過ごすには?今回は夏のキャンプを楽しむためのコツや、おすすめのテント・タープ、虫除けランタンなどのギアについて、アウトドアグッズ専門店「アルペンアウトドアーズ港北ノースポートモール店」のスタッフ・坂井心平さんに教えてもらいました。
キャンプ初心者もこれを読めば、すぐに準備ができるはず!暑さや強い日差し、虫対策など、夏ならではの不安要素を解決したら快適な夏のキャンプができちゃいます。
涼やかな高原の風、川や湖などの水辺での水遊び、楽しくて美味しいバーベキュー、煌めく星空…さぁ、夏のキャンプへでかけましょう。
暑いし虫がいっぱい!?夏のキャンプを快適に過ごすコツ
夏のキャンプの一番の敵は「暑さ」「日差し」「寒暖差」、そして、蚊やアブ、ブヨなどのやっかいな「虫」です。
強烈な日差しと暑さに汗びっしょりで、昼間はぐったり!?夜は涼しいけれど、朝日が昇ると同時にテント内が温室のよう…高原など標高の高いところでは、急な冷え込みで寒さに震え、虫刺されでキャンプの楽しさ半減…といったことにもなりかねません。
夏のキャンプを楽しく過ごすにはどうすればいいのでしょうか?
出発前の情報収集と、風通しや日差し対策の施されたテントやタープ、虫除けランタンなど夏向けのギアを揃え、そして行く場所に合ったアイテム選びをすることで快適な夏キャンプになるそうです!
早速、ポイントをチェックしていきましょう!
【過ごし方】キャンプ場選びのコツ&設営場所の工夫を!
現地の気温をチェック!

夏におすすめなのは、標高の高い高原や、川や湖など水辺にあるキャンプ場。どちらも涼やかな風で心地よく過ごせるはず。
高原のキャンプ場は、手が届きそうなところにある星空が魅力。水辺のキャンプ場なら、暑い日中は水遊びも楽しみですね。
「行きたいキャンプ場と日程が決まったら、現地の天気と気温をチェックしましょう。忘れずにチェックして欲しいのが『最低気温』です。
標高の高い高原などは寒暖差が激しいので、実は寒さ対策も必要なんです」(坂井さん)
地形・ 風通しを考えた設営をしよう

キャンプ場のサイトは大きくわけて、区画が決められていて車を横付けでき、テント設置範囲が決められているオートキャンプ場などの「オートサイト」、区画が決められていない「フリーサイト」の2種類。
「フリーサイト」の場合は、テントをどこに設置したらよいのか場所に悩むことも。設置場所選びのポイントをお聞きしました。
「絶対に避けたいのは窪地。ちょうどテントとタープが立てられそうな広さがあると、ついそこに立てたくなりますが、急な雨で水が溜まり、テントに浸水するなどのトラブルになります。
また、川沿いなら、中州や水辺に近いところも避けるべき。
少し高台の傾斜していない平地がベストです。
そして、設置場所が決まったら、次に気をつけたいのがテントの向きです。
夏の暑さ対策と、料理の時の煙対策のために、風の流れを考えてテントの向きを決めます。焚き火やBBQコンロはもちろんテントの外に設置しますが、テントの入口よりも風下に設置するのがおすすめ。
テントは背面がメッシュの窓になっているものを選べば風通しが確保されます。焚火やBBQコンロが風下なら、テント内に煙や火の粉が入ることを防ぎやすくなります」(坂井さん)
水鉄砲や釣り、キャンプ場のアクティビティを満喫

気温の高い昼間はテントの中でなく、日陰で風通しの良い場所で過ごしたり、水辺のアクティビティで涼しく楽しく過ごしましょう。川や湖の近くのキャンプ場なら、水辺で涼しく遊ぶことができます。
じゃぶじゃぶ水遊びはもちろん楽しいし、水鉄砲や魚釣りもおすすめ。水着を持って行って、昼間は水鉄砲などで楽しんだり、釣り堀や、釣り竿の貸出があるキャンプ場なら、水辺で涼しく過ごせます。
もう少し本格的なアクティビティを楽しみたいなら、カヌーやカヤック、SUPなどが楽しめるキャンプ場を見つけてチャレンジしてみるのも◎。
ただし、いくら水深が浅くても、特に子どもは溺れてしまう場合があるので、水辺では決して目を離さないで。また、お酒を飲んだ後の水遊びも危険!安全に楽しい思い出づくりをしましょう。
【対策グッズ1】寝苦しさを解消!夏も眠れる「テント」を選ぼう
夏のキャンプで使うテントは、どんなものがよいのかお聞きしたところ、1つのテントの中にリビングスペースと寝室がある2ルームテントで、かつ網戸のようにメッシュで風通しの良いものがおすすめとのこと。
テント選びのポイントを詳しく教えてもらいました。
夏キャンプにおすすめのテントは2ルームのメッシュタイプ


ファミリーでもデュオでも過ごしやすそうな、コールマンのタフスクリーン2ルームハウス。通気性抜群で夏も快適に過ごせそう。
「上下左右など複数の通気口によって室内の空気を自然に循環し、涼しく過ごせるものを選ぶと◎。テント内の温度上昇を抑える機能のあるテントも最近は人気です。
写真のコールマン タフスクリーン2ルームハウスはリビングも寝室も3方向が開き、すべてメッシュにすることができるので通気性抜群です。
カヤのように虫の侵入を防ぐこともできます。また、寝室側は遮光性に優れた素材でできているため、日光によるテント内の温度上昇を抑え快適に過ごせます」(坂井さん)


先ほどのコールマンのタフスクリーン2ルームハウスよりも少し小さめなスノーピーク ヴォールト。サイズはいつも一緒に行く人の人数に合わせて検討を。
「スノーピーク ヴォールトは3本のフレームからなるシンプルな設計で、初心者の方でも設営がしやすいのでおすすめです。
こちらも通気性がいい2ルームタイプで夫婦やカップルなど大人二人や親子3人でもゆったり過ごせるサイズです。比較的手の届きやすい価格帯が魅力です」(坂井さん)
【対策グッズ2】「タープ」で日差しと暑さ対策を
キャンプを快適に過ごすには、日よけにも、急な雨よけにもなるタープがあると便利。特に夏は、タープ内はひなたと比べて2~4度も気温が変わります。
特に大人数のグループキャンプなどではタープスタイルがおすすめ。テーブルや椅子を並べても広さに余裕のあるものを選びましょう。
熱中症対策のためにも、遮光性の高いコットンやポリコットン素材のタープでゆったり過ごせるスペースを確保することが大事だそうです!
夏キャンプでのタープ選びのポイントは遮光性とスペースの広さ

タープにはレクタ型、ヘキサ型、スクエア型、ウィング型など様々な形状がありますが、1パターンではなく、様々な張り方にアレンジできるタイプもあります。


「アルペンアウトドアーズ AOD_2 TARP キャンプ タープテントは、多彩なバリエーションで楽しめる変形タープ。
タープとしてだけでなく、シェルターやティピー(インナーがないがテントのように使用できる)としても使用できるので、場所にあわせてアレンジしながら快適に使えます。遮光性と耐久性の高い生地なのも魅力です」(坂井さん)

「6人用のテーブルと椅子を並べてもゆったり過ごせる大型のタープはグループキャンプやファミリーキャンプにおすすめです。
写真は長方形の形をしたレクタ型タープ。張り方のアレンジも様々でき、開放感があります。
長方形なので、収納する際も畳みやすい!スノーピーク HDタープ シールド レクタ M Pro セットは生地を通す光を軽減するシールド加工で、体感温度が低くなり、夏も快適に過ごせます」(坂井さん)

「使い勝手のいい、4人向けサイズの幅440cmヘキサ型(六角形)タープ。ロゴス ソーラーブロック ウイングヘキサタープはUVカット率99.9%以上・遮光率100%のソーラーブロックコーティングで、ひなたとの温度差が最大15度(ロゴス調べ)と夏の強烈な日差しをシャットアウトしてくれるので、夏にぴったりです」(坂井さん)
【対策グッズ3】暑さを逃がす「便利グッズ」をフル活用
蒸し暑い夏のキャンプ場で過ごすのに便利なサーキュレーター、冷たい飲み物や食べ物の保存に欠かせないクーラーバッグ。夏のキャンプを快適にするおすすめギアを教えてもらいました。
サーキュレーターとクーラーバッグは夏の必需品

リチウムイオンバッテリー(別売り)対応の小型扇風機で、どこでも好きな場所に運んで使用可能。重量は1.3kgと軽量ながら、最大風速は180m/分とハイパワー。風のない暑い日に大活躍。
「電動工具のMakitaとの共同開発なので、機能性抜群。スノーピークらしい自然になじむ色、デザインもいいですよね」(坂井さん)

重量わずか600gと軽量なワイヤレスサーキュレーター。付属の三脚スタンド以外にもハンドルがあり、天井からぶら下げて使うこともできます。ファンは上下45度に手動で角度調節ができ、送風場所を調整できるのも便利。
「USB電源ポートにはゴムカバーを設置しているため、生活防水、防塵で気軽に屋外にも連れていけるタフさが魅力。ブラックはアルペンアウトドアーズ限定モデルなんです」(坂井さん)

大容量51Lのスチール製クーラー。2Lのペットボトルがタテに入り、家族3人、1泊2日分の食料、飲み物が入ります。厚さ3cmの発泡ウレタン入りトップ&ボディーで保冷力も抜群。
「丈夫なクーラーバッグは長く使えるからこそ、機能にもデザインにもこだわって選んで欲しい。これは使い込むほどに味わいが出てくるのが魅力です」(坂井さん)

AO Coolers のクーラーバッグは重量1360gと軽量さが特徴のクーラーバッグ。丈夫で高品質、5層構造で断熱保冷性も抜群。総容量は約22.7Lで、350ml缶なら24缶+氷約6.3kgが収納可能。
「ショルダーベルト付きで持ち運びに便利なのに保冷力もしっかりあるんです。カラーバリエーションが豊富なのも人気のポイントです」(坂井さん)
【対策グッズ4】夏キャンプにおすすめの「服装」をチェック
夏のキャンプは暑いからといって、Tシャツと短パンでOK、と思っていたら間違い。日差し、汗対策に加えて寒暖差を考慮した準備も大切。おすすめのアイテムもチェックしながら、素材や収納性など、服装選びの参考にしましょう。
服装は素材選びがポイント!日差しと汗対策も忘れずに

日差し対策、熱中症対策に必須のハット。洗濯しやすく乾きやすいポリエステル素材で、たたんでバッグに入れていても型崩れしにくいのも便利です。
「夏はぐるりとつばのあるタイプがおすすめ。これは内側がメッシュで、肌に当たる部分に汗取りクッションがついているので、夏も蒸れにくくなっています」(坂井さん)

UVケア(UPF15-30、紫外線カット率85%以上)機能を持つ人気のハット。頭囲にぐるりと配置したベンチレーションメッシュパネルで通気性を確保しています。
「薄くて軽く、ポケットに入るくらいに折りたためるのも便利です」(坂井さん)

フィッシングベストとハンティングベストのディテールからヒントを得たベスト。Tシャツにもスウェットにもコーデネートしやすく、収納力抜群のポケットで、リュックを背負うことなく活動できます。
「アウトドアをもっとおしゃれにと開発されたアルペンのオリジナルブランドです。タウンユースでもおしゃれに使いこなせますよ」(坂井さん)

オーガニックコットンにポリエステルを混紡した、軽く肌触りのいいシャツと、水の中でも外でも着用できる頑丈な多機能型ショーツ。どちらも速乾性に優れているため、水遊びに最適。
「パタゴニア製品は、機能的なことはもちろん、素材のほとんどを漁網などのリサイクル素材を使っていて、環境に配慮されているんです」(坂井さん)

生地はコットンのようなナチュラルな風合いながら防風性を併せ持つため、急な冷え込みにも活躍するジャケット。ゆったりしたシルエットで、中にスウェットなどを着ていても動きやすい。
「コンパクトに収納できて、撥水加工が施されているなど機能性抜群。高原など標高の高いキャンプ場は夏も防寒が必要なので、こういったジャケットを一つは持っていくと安心です」(坂井さん)
【対策グッズ5】「虫よけグッズ」で虫対策を万全に
夏のキャンプエリアには蚊、アブ、ブヨやハチなどやっかいな虫もたくさんいます。自分にあった虫よけスプレーはもちろんですが、今、注目の虫よけ対策を紹介してもらいました。
最新虫よけアイテム5つをチェック!
・身に着ける虫よけグッズ

オニヤンマの食べ物は、虫。食べられたくない虫は、近寄らないという天敵効果を利用した虫よけグッズ。
「帽子など、虫の視界にはいる位置に取り付けるだけ。殺虫剤も忌避剤も使わないし、何年でも使えると、じわじわと人気上昇中なんですよ」(坂井さん)

フランス生まれの植物由来の有効成分を原料とした虫よけリストバンドです。バンドはサイズ調整可能で、シンプルな大人用、可愛いイラスト入りの子ども向けなどデザイン種類が豊富。
「天然成分であることと、デザインの可愛さでファミリーに人気です。1つのペレットで15日間虫よけ効果が持続します」(坂井さん)
・虫よけランタン

虫が好む紫外線で誘導して、電撃殺虫器で一撃。イヤな虫の被害を減らしてくれるランタン。音が静かなので枕元に置いて使うこともできます。防水設計で水洗いもOKなので、メンテナンスが簡単なのも魅力。
「USBの充電式で、置いても、吊しても、持っても、場所を選ばず使えるのが便利。6段階の調光&調色ができ、電撃殺虫用に紫外線ライトのみでも使うことができます」(坂井さん)

虫には感じにくい波長の長いオレンジ色に発光するガス式のランタン。660ルクス(230W相当)で、人間には十分な明るさです。
「ランタン部分を収納でき、コンパクトに持ち運びできるのも便利です」坂井さん

クラシカルなデザインとムード感たっぷりの炎が楽しめると人気のオイル式ランタン。燃料はパラフィンオイルを使用。ユーカリやミントなどの防虫効果の高い天然ハーブ入りのスターパラフィンオイルを燃やすことで、煩わしい蚊や虫を寄せ付けません。
「オイルランタンの優しい灯りには根強い人気があります。引火点が低く、揮発性の低いスターパラフィンオイルは扱いやすく、オイルランタン初心者にもおすすめです」(坂井さん)
【まとめ】夏キャンプ持ち物リスト
ここまで紹介したアイテムも含め、キャンプでのベーシックな持ち物などもまとめた持ち物リストをご紹介します。
<キャンプに必要なもの>
テント
タープ
ペグ・ハンマー
寝袋
テントマット
ランタン
懐中電灯・ヘッドライト
テーブル&イス
焚き火台・コンロ・BBQグリル
燃料
火おこしアイテム
調理器具
食器・カトラリー
ウォータータンク
クーラーボックス・保冷剤
食材・飲み物・調味料
キッチンペーパー、布巾、ゴミ袋、洗剤、スポンジ
着替え・タオル
アメニティ
常備薬・救急セット
<夏キャンプで必要なもの>
虫よけスプレー・虫よけグッズ
日焼け止め
サーキュレーター・扇風機
帽子
寒暖差対策の防寒着、防寒具
熱中症対策ドリンク・グッズ
これで夏キャンプの準備も万端!暑い夏も、アイテム選びの工夫や便利なグッズの活用、過ごし方次第でキャンプが何倍にも楽しくなります。素敵な夏の思い出を作ってくださいね。


◆記事監修・アイテム紹介
アルペンアウトドアーズ港北ノースポートモール店 坂井心平さん
総合スポーツ用品店・アルペン勤務歴13年。野球、バスケットなどスポーツ全般が得意。近場のキャンプ場を中心にアウトドアを楽しんでいる。
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-25-1 ノースポートモール 地下1階
10時~21時
なし
【電車】横浜市営地下鉄センター北駅より徒歩2分
あり (平日)1時間無料、以降30分200円、土日祝1時間400円※店舗購入金額で割引あり
「アルペンアウトドアーズ港北ノースポートモール店」の詳細はこちら
https://www.instagram.com/alpen.outdoors.kohoku/
アルペン公式オンラインストア:https://store.alpen-group.jp/
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※この記事は2022年4月28日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
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中林 貴美子
旅のライター歴=じゃらんライター歴20余年。2人の子どもを育てつつ、西へ東へ取材行脚の日々。観光地と観光地のはざまにあるのどかな里山風景やそこで暮らす地元の人との触れあいが好き。食いしん坊が幸いしてご当地グルメや道の駅グルメ関連も多数。