自然豊かな北海道・富良野エリア。その中でも、初夏から秋にかけて、広大なラベンダー畑にはほかのエリアではなかなか見られない絶景が広がります。
そこで今回は富良野のおすすめラベンダー畑をご紹介!一面に広がる淡い紫の絶景はもちろん、現地で味わえるラベンダーグルメやお土産にも注目です。スポットごとに魅力も違うので、チェックして出かけてみてください。
(トップ画像提供:写真AC)
ラベンダーとはどんな花?
濃い紫色と爽やかな香りが魅力

ラベンダーは、細い茎の先に紫色の小花を咲かせる可憐なハーブ。心地良い香りがあり、古くから衣類や化粧品などの香りづけに利用されてきました。
日本でラベンダーの本場といえば北海道の富良野地区。美しく雄大なラベンダー畑が各所にあることで知られています。
ラベンダーの花言葉は?
花言葉は「沈黙」「清潔」「あなたを待っています」

鎮静作用や抗菌作用などがあるといわれるラベンダー。そのことから連想される「沈黙」や「清潔」といった様々な花言葉を持っています。
また、「あなたを待っています」という花言葉もあり、これは恋心を伝えられないまま一輪の花になってしまった少女の伝説から生まれたそう。可憐な花姿に似合う、ロマンチックな由来ですね。
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富良野のラベンダーの見頃は?
見頃は6月下旬~8月上旬

ラベンダーは品種によって見頃が違います。
早咲きのものは6月下旬から開花。遅咲きのものは7月上旬から始まります。8月に入ると刈り取り作業をスタートする畑もあるので、旅行前に必ず開花情報をチェックしましょう。
それでは、ここからおすすめのラベンダー畑をご紹介します。
【中富良野町】ファーム富田
1958年から栽培が続く歴史あるラベンダー畑



日本のみならず海外からの観光客も多く訪れるファーム富田。20haの敷地内に、5haのラベンダー畑が広がる絶景スポットです。ファーム全体が最も華やぐのは7月中旬から下旬にかけて。可憐なラベンダーが連なる圧巻の光景に加え、100種類ほどの季節の花々が咲き誇り畑を彩ります。
園内で食べられるのは、ラベンダーを使ったスイーツやアイスクリーム。お土産ショップには、ラベンダー関連の商品が豊富に揃っているのでショッピングを楽しめるのも魅力です。
花畑は全部で12カ所。絶景写真を撮ろう


花々が咲く畑やフラワーガーデンは12カ所。そのほかに白樺の自然林や、季節問わずラベンダーを観賞できる温室などもあります。さらに、車で10分ほどの場所には東京ドーム3つ分のラベンダー畑「ラベンダーイースト」があります。
敷地内の畑の中でも原点と言えるのが「トラディショナルラベンダー畑」。6月下旬から開花を始め、7月中旬には斜面一面がラベンダー色に染まります。この絶景をカメラに納めるなら、ぜひ早朝に訪れましょう。丘の上から人混みが写り込まない状態で紫の花畑を撮影できます。

「彩りの畑」もファームを代表する畑。紫のラベンダーを始め、白のカスミソウ、赤のポピー、ピンクのコマチソウ、オレンジのカリフォルニアポピーなど7色の花々がゆるやかな丘を彩ります。見頃は7月中旬から下旬。丘の下から撮影すると、広大な斜面が際立った立体感のある写真が撮れますよ。
ラベンダー土産を探してショップ巡りも楽しい
ラベンダー畑を訪れたら、ラベンダーを使ったグッズは忘れずチェックしたいもの。ファーム内には、お土産店が点在していますが、まずはウェルカムハウスにもなっている「花人の舎(はなびとのいえ)」を訪れましょう。ここには資料館のほか、オリジナル商品を販売するショップが入っています。

お土産人気ランキング1位はしっとりとした使用感の「ラベンダーソープ」。なかでも特に香りが良いとされる品種「おかむらさき」を使った石鹸は、コールドプロセス製法で1つずつ手作りされ、ラベンダーの奥深い香りに包まれるアイテムです。

また、お風呂や枕元に垂らすと安眠効果があるといわれる「ラベンダーオイル」もおすすめ。「おかむらさき」を蒸留したオイルは品質も良く、園の東側にある施設「蒸留の舎」では7月中旬から下旬に蒸留作業を見学することができます。
ファーム富田オリジナルスイーツを味わおう

訪れた人のほとんどが食べるというのがラベンダーエキス入りの「ラベンダーソフトクリーム」。ラベンダーの香りがふわりと香る、爽やかな一品です。ソフトクリームはほかに、北海道産生クリームを使った「バニラソフトクリーム」、北海道産メロンの果汁が入った「メロンソフトクリーム」などがあります。北海道ならではの美味しさを堪能できる嬉しいラインナップですね。「ポピーの舎」「ラポートの舎」などファーム各所で味わえます。

ラベンダーが咲き誇る7月ならひんやりとしたかき氷もいいですね。薄紫色が美しい「自家製ラベンダーシロップのかき氷」は、美瑛街のレストラン「バローレ」のオーナーシェフ・才田誠さんプロデュースしたメニュー。こちらは「カフェルネ」で注文できます。
ぜひ冷たいスイーツで、休憩タイムもラベンダーを満喫してくださいね。
0167-39-3939
北海道空知郡中富良野町基線北15号
9時~17時(時季や季節により異なる)
なし
入園無料
【電車】JR ラベンダー畑駅(夏季のみの臨時駅)より徒歩7分、JR 中富良野駅より徒歩25分【車】道東道 占冠ICより1時間10分
500台
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(画像提供:ファーム富田)
【中富良野町】北星山ラベンダー園
リフトに乗って上空から眺める花畑


中富良野町のシンボル・北星山(ほくせいやま)の斜面に広がるラベンダー園。7月上旬から8月上旬にかけ、「濃紫早咲(のうしはやざき)」や「おかむらさき」、「ラバンジン」などのラベンダー3品種が咲き乱れ、マリーゴールドやサルビアなどの花々が彩りを添えます。リフトに乗って空からラベンダー畑を楽しんだら、今度は頂上の展望スペースで十勝岳連峰の大パノラマを眺めましょう。ラベンダー畑の向こうに広がる山々と富良野盆地ののどかな田園風景は、ここならではの絶景です。
頂上から徒歩での登り下りも可能。坂道に階段が整備されていて歩きやすいのですが、急勾配の場所もあるので、ゆっくり歩きましょう。階段の途中には撮影スポットがあります。ここで撮影すれば、まるで花畑の中で佇むような一枚を撮れますよ。
北星山の麓にはレストハウスがあり、軽食やドリンクを味わいつつひと休みできます。お土産として販売されているラベンダーのポプリは、畑を訪れた記念にぴったりです。
0167-44-2133(中富良野町役場企画課)
北海道空知郡中富良野町宮町1-41
9時~17時(時季や季節により異なる)
なし
【入園】無料【観光リフト】高校生以上400円、小・中学生200円
【電車】JR 中富良野駅より徒歩9分【車】道東道 占冠ICより1時間10分
100台
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【中富良野町】なかふらのフラワーパーク
ラベンダー畑を眺めながらランチタイム


北星山ラベンダー園と隣接している、なかふらのフラワーパーク。中富良野開基100周年の際に作られた芝生の公園です。丘陵地を利用したラベンダー畑のほか、宿根草などの花壇が整備されているので、四季折々の花々を眺めながらのんびり散策を楽しめます。

園内には「北のカレー工房 きらら」があり、中富良野産の野菜をふんだんに使ったカレーを味わうことができます。眺めの良いショップなので、大きな窓からラベンダー畑を眺めつつランチタイムをとるのもいいですね。
また、ラベンダー園では毎年7月中旬にラベンダー祭りを開催。夜になると花火が打ち上げられ、時にはラベンダーにちなんだ紫色の花火が上がることも。一日を通してラベンダーを満喫できるので、開催日をチェックしてお出かけしましょう。
0167-44-4488
北海道空知郡中富良野町宮町2-1
8時30分~17時
11月~4月
入園無料
【電車】JR 中富良野駅より徒歩15分【車】道東道 占冠ICより1時間10分
50台
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【上富良野町】日の出公園ラベンダー園
キャンプも楽しめる、見晴らし抜群のラベンダー園


6月下旬から8月上旬頃のラベンダーの開花時期になると、約4.2haの丘陵地一面が鮮やかな紫色に染まる日の出公園ラベンダー園。
展望台からは十勝岳連峰や芦別岳(あしべつだけ)、上富良野市街地を一望することができます。ふわりと風にのって漂うラベンダーの香りとともに、見晴らしの良い絶景を楽しみましょう。駐車場から展望台へは徒歩のほか、車で行くこともできます。敷地が広大なので、車でもアクセスできるのは嬉しいポイントです。


毎年7月上旬から中旬にかけて開催される「ラベンダーフェスタかみふらの」では、期間中の夜間にラベンダー畑がライトアップされます。ぜひイベント時に訪れて、昼間とはまた違う、幻想的な光の中のラベンダー畑を歩いてみてください。
0167-45-6983(上富良野町役場)
北海道空知郡上富良野町東1線北27号
入園自由
なし
入園無料
【電車】JR 上富良野駅より徒歩15分【車】道央道 旭川鷹栖ICより1時間
300台
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【上富良野町】フラワーランドかみふらの
トラクターバスに乗って花畑を周遊


旭岳や、噴煙が上がる活火山・十勝岳、そしてその麓に広がる広大な富良野盆地。このダイナミックな景色を一面の花畑越しに見られるのがフラワーランドかみふらのです。15haの花の丘陵は、6月のルピナスに始まり、7月のラベンダー、8月のサルビアやダリア、9月のケイトウと主役を交代しながら美しく鮮やかに変化していきます。
おすすめは1周10分から15分のトラクターバスに乗ること。のんびりと流れていく穏やかな風景に心癒されるはず。


園内の売店ではラベンダースイーツも販売しています。ラベンダーがほんのり香るソフトクリームは少しシャリシャリ感があってさっぱり。夏の暑さがすっと落ち着きます。バニラとラベンダーソフトクリームをミックスしたタイプや、かき氷とソフトクリームを合わせたタイプもあるので好みでチョイスしてくださいね。
0167-45-9480
北海道空知郡上富良野町西5線北27号
9時~17時(時季や季節により異なる)
12月~2月
【入園】無料【トラクターバス】600円
道央道 旭川鷹栖ICより車で1時間15分
100台
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【上富良野町】深山峠ラベンダーオーナー園
ラベンダーのオーナーになれるラベンダー畑

深山峠(みやまとうげ)ラベンダーオーナー園は、その名の通りオーナー制のラベンダー園。十勝岳を背景にした丘陵地帯に広々としたラベンダー畑が広がり、オーナーはもちろん、一般の観光客もその美しい景色を楽しむことができます。
オーナー制度は、かみふらの十勝岳観光協会に申し込み、1万1000円を支払うと1年間5株を所有できるシステム。刈り取り時期に訪れれば、自分のラベンダーを自由に刈り取れます。頻繁に畑へ行けなくても、管理は観光協会にお任せできるので安心です。
エッセンシャルオイルや上富良野産メロン、ドライフラワーが届く嬉しいプレゼントもあります。上富良野へ自分のラベンダーに会いにでかける…そんな旅の目的も面白いですよね。
0167-45-3150(かみふらの十勝岳観光協会)
北海道空知郡上富良野町西9線北34号
入園自由
なし
入園無料
道央道 旭川鷹栖ICより車で55分
なし
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【上富良野町】かんのファーム
農園で収穫された産直グルメも要チェック!


国道237号沿い、上富良野町と美瑛町の境界にある農園、かんのファーム。園内にはラベンダーはもちろん、クレメオ、サルビアなど30種類以上の花々が咲き誇り、6月中旬から10月中旬までと比較的長い期間花畑を楽しめます。
かんのファームのラベンダーの特徴は、様々な色や形、大きさの異なる花を見られる点。ほかのラベンダー園では一面同じ品種なことが多いのですが、ここでは早咲きの「濃紫3号」と遅咲きの「おかむらさき」のほかに、「ラバンジン」など様々な姿形のラベンダーを種から育てているのだそう。じっくりそれぞれの違いを観察してみてください。



売店では、お土産のほか、牧場直送のソフトクリームや、じゃがいも、白いトウモロコシといった獲れたて農産物を販売。おすすめは、熱々ほくほくの「じゃがバター」。富良野の大地が育てたじゃがいもの、滋味深い味わいを堪能しましょう。ほかに、複数のカラフルなじゃがいもが入った珍しいメニューもあります。
0167-45-9528
北海道空知郡上富良野町西12線北36号
9時~17時
10月下旬~6月上旬
入園無料
【電車】JR 美馬牛駅より徒歩18分【車】道央道 旭川鷹栖ICより51分
50台
「かんのファーム」の詳細はこちら
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【南富良野町】かなやま湖森林公園
湖とラベンダー畑の美しいコントラスト


かなやま湖の北岸に整備された、かなやま湖森林公園。カラマツやトドマツの人口林で周囲を覆われた自然豊かな場所です。
7月中旬から8月上旬まで、園内のラベンダーは満開に。まるで紫の絨毯を広げたような花畑と、その向こうの湖、そして緑豊かな山々が美しいコントラストを成し、心洗われるような絶景が広がります。ラベンダー畑の一角にはハスカップ畑もあり、自由に摘み取りOKなので、収穫を楽しんでくださいね。
公園内には大浴場を備えた「かなやま湖 保養センター」もあります。ラベンダー畑と合わせて、癒しのひと時を過ごすのもいいですね。
0167-52-2115(南富良野町企画課商工観光係)
北海道空知郡南富良野町字東鹿越
入園自由
なし
【入園】無料【日帰り入浴】大人(中学生以上)410円、小学生200円
【電車】JR 東鹿越駅より徒歩35分【車】道東道 トマムICより32分
1165台(臨時駐車場あり)
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まとめ
ひと口にラベンダー畑といっても、その楽しみ方は様々。花畑で写真撮影を楽しんだり、グルメを満喫したり、あるいは近隣のスポットと合わせて観光したり…。それぞれの施設ならではの魅力をチェックしてから、富良野のラベンダー畑に足を運んでみてくださいね。
※花の見頃は例年のものです。気候・天候等により変わる場合があるため、事前にご確認の上、お出かけください。
※掲載している写真は、本年イメージや昨年以前の様子となります。
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※この記事は2023年5月2日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。
星 マチコ
東北・宮城県在住のライター、兼2人の子どもの母。見て、聞いて、触れて、温度感のある観光情報を発信中。雪山が好き。休日はマニアックで美しい絶景を求め、東北をあっちこっちさまよっている。