壮大なスケールと迫力で知られる大阪の「岸和田だんじり祭」は、300年以上の歴史を誇る伝統的な祭りです。だんじりの屋根に乗った「大工方」の指示で、綱を操る曳手がだんじりを動かす豪快な様子が圧巻!
今回の記事では、魅力たっぷりの「岸和田だんじり祭」の日程や見どころについて、詳しく説明します。おすすめの観覧スポットも紹介するので、ぜひ見に行ってくださいね。
(TOP画像提供:岸和田市)
「岸和田だんじり祭」とはどんな祭り?
2024年「岸和田だんじり祭」の日程・場所・アクセス
「岸和田だんじり祭」の見どころ
「岸和田だんじり祭」おすすめ観覧スポット
事前に「岸和田だんじり会館」を見学するとさらに楽しめる
「岸和田だんじり祭」とはどんな祭り?
「岸和田だんじり祭」は、1703(元禄16)年、当時の岸和田藩主・岡部長泰(おかべながやす)が、五穀豊穣を祈願して行った稲荷祭が始まりといわれています。
重さ4tを超えるだんじりが、各町内を勢いよく曳行(えいこう)します。曳行とは、だんじりを引っ張って進むこと。曳行のなかでも、一番の見どころは、スピードを落とさずに道路の角を直角に曲がる、豪快な「やりまわし」です。夜は、提灯に彩られた美しいだんじりの姿に心を奪われます。
「岸和田だんじり祭」は例年9月と10月の2回にわたって開催。月により、だんじりを出す地区が異なり、9月の祭礼では浜手側が、10月では山手側のだんじりが曳行します。
祭礼当日は数多くの屋台が出店。さらに、9月の祭礼では、泉州地方の特産品やグルメを販売する「だんじり祭キッチンカーマルシェ」も登場します。祭とともにローカルグルメが楽しめると好評です。
2024年「岸和田だんじり祭」の日程・場所・アクセス
祭礼は9月と10月の2回!
2024年の開催日時は以下の通りです。
9月祭礼
宵宮:9月14日(土)6~22時
本宮:9月15日(日)9~22時
10月祭礼
宵宮:10月12日(土)6~22時
本宮:10月13日(日)7~22時 ※地区により異なる
また、試しにだんじりを曳行する試験曳きも行われます。観光客も比較的少ないので混雑が苦手な人におすすめです。
9月試験曳き
9月8日(日)14~16時
9月13日(金)14~16時
10月試験曳き
10月6日(日)13~17時
開催場所は岸和田駅周辺が最大規模
9月の祭礼では、岸和田地区と春木地区の34町で開催。規模の大きい岸和田地区は南海電鉄の岸和田駅周辺で、春木地区は南海電鉄の春木駅周辺で催行されます。
10月の祭礼では、東岸和田地区、南掃守地区、八木地区、山直地区、山直南地区、山滝地区など45町で開催。地区ごとにパレードがあったり、それぞれのエリアならではの神事が催されたり、岸和田地区とはまた違った雰囲気が魅力です。
会場が複数あるので、公式ホームページのイラストMAPを参考にすると、詳細な情報が記載されているのでわかりやすいですよ。
会場へのアクセス
「岸和田だんじり祭」へは、公共交通機関と車、どちらでも気軽にアクセスできます。
公共交通機関では、南海電鉄岸和田駅の利用が便利です。車でアクセスする場合は、阪神高速岸和田南ICから約5分、阪和自動車道岸和田和泉ICから約20分かかります。
祭期間中は無料の臨時駐車場が設けられますが、交通規制が実施されるなど周辺道路が大変混雑するため、公共交通機関での来場がおすすめです。
「岸和田だんじり祭」の見どころ
1. 美しいだんじりの意匠
街なかを豪快に躍動するだんじりは、本体自体の素晴らしい彫り物も見事です。漆塗りや金箔など豪華な意匠はなく、ケヤキの木目を生かした総檜造で作られています。
夜になると提灯が灯され、昼とは違った幻想的な美しさを見せます。
彫り物の題材は、歴史上有名な合戦や出来事などが中心です。人物や霊獣、馬、文様まで種類もさまざまで、だんじりごとに彫刻が異なります。
熟練の彫師が丹念に施した細やかな造りは“動く芸術品”と呼ばれるほど。曳行していない休憩中などに、ぜひ間近で観賞してみてください。
2. 迫力満点のやりまわし
「岸和田だんじり祭」の最大の見どころは、4tものだんじりがスピードを落とさずに道路の角を直角に曲がる「やりまわし」です。
屋根の上でうちわを持って舞い後梃子に指示を出す「大工方」をはじめ、旋回させる前梃子やかじ取り役の後梃子、綱を引く青年団など、だんじりを曳行するすべての役割が息をぴったり合わせることで、初めて成功します。
交差点を勢いよく曲がるダイナミックさが圧巻で、「やりまわし」が成功すると観光客からも歓声があがります。
3. にぎやかな鳴り物
「鳴り物」とは、祭を盛り上げるのに欠かせない祭囃子のこと。
青年団から選出された5名が、舞台柱に取り付けられた小太鼓や、だんじりの腰回りの内部に綱で吊るされている大太鼓、篠笛、鉦(かね)で、鳴り物を担当します。
小太鼓や鉦が状況に応じて拍子を切り替え、それに合わせて大太鼓が力強いバチさばきで独特の旋律を奏でるのが特徴です。
夜には、子どもたちが鳴り物を担い、昼とはまた違った趣きを感じることができます。
「岸和田だんじり祭」おすすめ観覧スポット
1. 岸和田駅前通商店街
岸和田駅前から北西に延びる「岸和田駅前通商店街」はアーチ形の天井まで10.6mあり、だんじりの曳行コースになっています。祭の初日にはパレードが行われ、観光客にも評判です。
2. カンカン場
「カンカン場」は、岸和田駅から「岸和田駅前通商店街」を抜けて、北へ10分ほど歩いた岸和田港交差点付近のこと。広い道でダイナミックに行われる「やりまわし」を次々に見られるビュースポットとして知られています。祭期間中は、有料観覧席も設けられる予定です。
3. 小門・貝源交差点
「カンカン場」を通っただんじりが、次に向かう交差点が「小門・貝源交差点」です。曲がった先の道が細いため、やりまわしの難所と言われています。道幅が狭いので、より間近でやりまわしが観賞でき、右折と左折の両方を見ることが可能です。
事前に「岸和田だんじり会館」を見学するとさらに楽しめる
一年中「岸和田だんじり祭」が観賞できるミュージアム
「岸和田だんじり会館」は最新の映像技術やさまざまな展示を通して、「岸和田だんじり祭」を紹介するテーマ館です。
岸和田城を背景に、実際に活躍していただんじりの前で撮影できるフォトスポットや実物のだんじりの展示によって、祭の熱気と迫力をリアルに再現した「イベント広場」は必見。
没入感のある3面シアターでの映像をはじめ、実物のだんじりや鳴り物の展示、岸和田市内各町の紹介パネルなどを活用し、「岸和田だんじり祭」の伝統や文化が楽しめる空間となっています。
祭の花形として活躍する「大工方」の気分が楽しめる体験コーナーも評判です。
事前に訪れて「岸和田だんじり祭」への理解を深めてから祭に参加すると、より一層楽しめること間違いなしです。祭礼当日も開館していますよ。
大阪府岸和田市本町11-23
10時~17時(最終入館16時)
月(祝日の場合は開館)、2024年12月29日~2025年1月3日
【大人】600円【小・中学生】300円
岸和田駅より徒歩10分/阪神高速道 岸和田南ICより5分
なし(近隣に有料駐車場有)
「岸和田だんじり会館」の詳細はこちら
「岸和田だんじり会館」のクチコミ・周辺情報はこちら
まとめ
300年の伝統を誇る「岸和田だんじり祭」。見どころやおすすめの観覧スポットを参考に、ぜひ実際に足を運んで祭の魅力を体感してくださいね。
※この記事は2024年8月2日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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福尾 こずえ
大阪生まれ大阪育ちのフリーライター。関西の街ネタをはじめ、旅やグルメ、キャンプ、スイーツ、ファッションなど幅広く情報を発信。ビール検定2級合格など酒ネタも得意!