モロさんの鹿児島県の旅行記
奄美 島巡り
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本土の旅も一段落し、再び離島を巡る旅行を計画してみた。島とは言え奄美大島は日本で5指に入る面積があり、亜熱帯の自然豊かな島で、自然観察やアクティビティーの選択肢も多い。少々移動距離が大きくなることが難点であるが、できるだけのんびりできる行程を組んでみた。旅行の3日間は快晴が続き、日中は薄い長袖シャツ一枚で十分な温かな陽気であった。ただ、宿泊施設や観光名所でも旅行者の姿が殆ど見られず、このような絶好の観光日和の時期に観光客が少ないことが不思議である。島内の主要道路は比較的交通量が多く、特に名瀬中心部や龍郷、小湊を結ぶ主要幹線の交通量はちょっとした都会並みである。また、軽自動車が多く、制限速度以下で走る車がスムーズな通行を妨げているような状態にしばしば出くわした。自動車やガソリンスタンドの数の多さは異常とさえ思える。山がちな地形での道路の線形改良のために、主要幹線道路には長いトンネルが沢山造られ走り易い。子供たちや若い人達を多く見かけた。島内には地元民が利用する運動公園やビーチなどのレクリエーション施設が多数整備され、観光施設も同様に良好に整備されている。それらでは訪れた3日間だけでもダンス大会、民謡大会、町内マラソン大会などの催しを多数目にすることができた。活気のある島である。
神社ツウ モロさん 男性 / 60代
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- 1日目2019年11月15日(金)
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11:00-11:00
奄美空港
あやまる岬を観光中も離着陸する航空機を度々見かけ、離島の小さな空港の割にはかなり便数が多い空港のようである。空港の施設自体は小振りであるが、売店などの一通りのものが整っていて使い易い。また、主要なレンタカーの店舗が空港の目の前にあるため、今回は送迎の車を待たずに歩いて店舗まで行くことで、時間の節約にもなった。
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11:00-12:00
空港から北東方向へ10分ほど走った場所にあり、展望所とその海側にはグラウンドゴルフ場や子供用の遊戯施設、岩場の海岸線の散策路などが奇麗に整備されている。最上部の展望所から観る太平洋、東シナ海、サンゴ礁と外海の切れ目の波立った白いラインや喜界島の島影などの眺望は正に絶景である。海岸近くの展望所から見るサンゴ礁のゴツゴツした海岸線もまた美しい。子供連れなら半日過ごしても良いだろう。
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13:00-17:00
原生林の現地でのツアーガイドからの話で初めて知ったことであるが、奄美大島ではアマミノクロウサギやケナガネズミなどの天然記念物の絶滅危惧種や、亜熱帯の植生を守るための活動が近年活発になり、金作原などの原生林への立ち入りは、資格を持ったツアーガイドを同伴することが求められているそうである。今回は“観光ネットワーク奄美”が主催する自然体験ツアーに申し込んだ。ツアーでは、名瀬付近の海岸線や古い家並みなどを観て周ったのちに、ヘアピンカーブが続く狭隘な林道(旧道)をかなり進んで、その後に頸椎を捻挫しそうなほどの未舗装の悪路をまた暫く進んだ先が目的地の原生林であった。
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13:00-17:00
原生林の出入口には立ち入り制限地域であることを示す看板が立っている。フェンスにより車の出入りが制限された幅2m程の道路を歩きながら動植物についてツアーガイドからの説明を受ける。散策は立ち止まった箇所ごとでの説明が丁寧で、1時間強の時間ではあるが移動延長は250〜300m程度である。説明に合わせて素早く異動することを求められたので、最初は少々緊張した。今回のガイドは初代マングースバスターで、一部のツアーガイド仲間からは“奄美大島の自然保護のレジェンド”と呼ばれていて、度々テレビにも出演している越間さんという方で、ドローンも使用した写真の数々を駆使して自然保護への非常に熱い思いを聞かせて頂くことができた。ヒカゲヘゴの話は“風の谷のナウシカ”の腐海の森の誕生の場面を想起させるようで、非常に面白かった。
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18:00-
国道58号線を島の最高峰“湯湾岳”方向へ右折して、カーブの続く県道の峠を越えて海に突き当たった宇検湾の湾奧にある宿泊施設。ロッジタイプとホテルタイプから成り、隣接して地元民も利用する入浴施設“地域福祉センター やけうちの里”や、体育館・運動公園などが在る。今回はロッジを利用した。室内はベッドと机・椅子が供えられた14畳ほどの広い部屋と脱衣所・風呂、炊事場、トイレで構成されて、一軒家の様な質素な造りである。洗濯機が備わっていることが有難い。三角屋根の天井が高く、開放感がある。お風呂には大きめの浴槽が備わり、窓からは箱庭が見える。部屋からの景色は、海沿いに低い土手があり、また湾奥部が大きな生簀のように仕切られて、その土手が視界を遮っているために余り良い景色とは言えない。隣接の入浴施設は、4名ほどで一杯になる程度の広さの浴槽と洗い場で、ジェットや泡風呂、ミストサウナが備わっている。混雑していなかったので、のんびり入浴ができた。地元の住民には、通年の入浴券を購入し、毎日通っている方もいるようだ。高級な宿泊施設ではないが、スタッフの対応も丁寧で、静かにのんびり、食を楽しめるお勧めの宿であると思う。
- 2日目2019年11月16日(土)
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08:00-13:00
道の駅と併設された有料の“マングローブパーク”で構成され、パーク内ではグラウンドゴルフやマングローブの森をカヌーに乗って散策するツアーができる。今回はパークとは別の会社が主催するマングローブの森でのカヌー体験と森と滝を巡るツアーに申し込んだ。ツアー客は我々夫婦のみ、カヌーに乗って1時間半、3kmほどの距離をマングローブの森の入り組んだ水路の中を散策し、その後陸に上がり、自動車に乗って川内川に沿って集落を抜け、モダマの自生地と上流のフナンギョの滝を、1時間半ほどを掛けて散策して周るツアーであった。マングローブの森のツアーは丁度満潮からの引き潮の時間帯に当たり、カヌーでの散策には最適な水深と水流で、カヌー初体験の家内には絶好の条件であった。たまに他のツアーと交差し、渋滞が発生したものの、のんびりと自在に動き回ることができて良かったと思う。水路をアーチ状に覆ったマングローブの美しい景観を思う存分堪能することができた。また、ツアーのガイドさんが所々で撮っていただいた写真は、良い記念になり、非常に有り難いサービスであると思う。
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11:00-11:00
モダマ自生地
モダマ自生地は今年の台風の影響で全くモダマが出来ていないということで、モダマが垂れ下がる姿を見られなかったことが残念である。モダマが山一面に垂れ下がった姿は驚異的であろう。自生地近くの小さな滝と泉が幻想的で美しかった。
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11:00-11:00
フナンギョの滝
国道から4kmほど、小中学校がある集落を抜けて砂利道を少し上った林道沿いの沢にある落差35mの滝で、近くで見ることができるせいか、落差が大きく見えて美しい。滝の落下地点には大きな岩石が積み重なり、滝壺がない。大雨の際には林道の橋までもが水しぶきに覆われるそうだ。少々危険を覚悟して家内と二人で滝の下の岩の上まで行って、ガイドさんに撮って頂いた写真が良い記念になった。
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13:00-14:00
国道から急勾配のヘアピンカーブが続く狭い道路をかなり上った先に展望所がある。奇麗な駐車場も整備され、訪れた時は観光バスも止まっていた。山頂には展望所の他に3本の高い電波塔も立っている。駐車場から100m弱の一部急な登山道を上ったところに、コンクリート製の展望台が建っている。昼過ぎの太陽が天頂に近い時間帯に訪れたため、標高約500mから観る伊須湾や大島海峡、加計呂麻島などの眺望は全体的に青み掛かり、正に絶景であった。
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14:00-15:00
マネン崎の先端付近の県道沿いに奇麗に整備された展望所が設置されている。展望台から観る嘉鉄湾は真っ青で海底のサンゴ礁までが透けて見えて、正に南国の美しい海の景観そのものである。また、ヤドリ浜方向の半島と加計呂麻島を眺望する景観も素晴らしい。 マネン崎展望所の案内板に載っていた“ハートが見える風景”に立ち寄ってみた。マネン崎展望所からヤドリ浜方向に県道を3kmほど走った県道の峠沿いに案内板と展望所が在る。嘉鉄湾の一部が隠れてハート型に見える。“なるほど”と言った景色であるが、立ち寄るには便利な箇所である。
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15:00-16:00
リゾート風ホテルとキャンプ場が在り、美しい砂浜からは視界一杯に加計呂麻島と穏やかな海が広がっている。芝生で奇麗に整備されたキャンプ場では本土ナンバーの車が止まり、多くの親子がキャンプを楽しんでいた。また、初冬のこの季節でも海で泳ぐ人の姿も見られた。次回はもう少し暖かい季節に、観光としてではなく、のんびりと余暇を過ごすために数日間訪れてみたい場所である。
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15:00-16:00
直ぐ近くのヤドリ浜と全く異なった岩肌の景観と波の荒さに少々驚くとともに、そのギャップのせいで景観の美しさが際立って見える。海岸は波でもまれて角が取れた数cmから10pていどの石で覆われていて非常に歩き辛い。丁度日が傾きかけた時刻に訪れたため、山の斜面が陽光に照らされ、海岸が影になって、その明暗が非常に美しかった。また、引き潮の時間帯であったため、海岸の小さな岩山の下に空洞が現れていて、面白い景色も見ることができた。
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16:00-
食事処は屋外にもテーブルがあるリゾート風の造りである。今回夕食・朝食ともに選択した和食は特に高級な食材ではないが、地産のものを用い、地元でしか食べられないような料理が提供されて、2日間は異なったメニューで、興味深く、美味しく頂くことができた。料理についての度々の質問にも丁寧にご回答頂いた。地元の焼酎が実に美味しかった。
- 3日目2019年11月17日(日)
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10:00-11:00
奄美市市街地から車で15分ほどの位置にありながら、1kmほどの延長の美しい浜辺・海水浴場とキャンプ施設が整備された絶好の市民の憩いの場所である。波も穏やかで、水平線の彼方まで、美しい東シナ海を眺望できる。公園の中心にあるステージ広場では子供たちによるダンスコンテストが開催されて、衣装を着た子供たちと付添いの親達で賑わっていた。奄美海洋展示館では奄美の海洋生物の展示と共に、ガラス張りの水槽ではウミガメへの餌やりができて、レタスの葉を求めて50cm程度の若い亀が指先まで近寄ってくる姿が非常に愛らしい。
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12:00-13:00
瀧の表札が出ている西郷南洲謫居跡のすぐ近くの観光用駐車場に車を止めると、地元の住民と思われるお爺さんに声を掛けられえた。謫居跡はその日は鍵が掛かり、入場できないそうである。その方が“勝手に”平家の落人、地元有力者“瀧家”や西郷さんの所業などについてのお話を始めた。“ボランティア”ガイドのお話によると、謫居跡は観光案内書や知名度ほど由緒あるものではないそうである。瀧家の墓所や地産品販売所、区画整理された路地などの逸話をかなり詳細にお話し頂いた(真偽の程は不明だが・・・)。紹介された瀧家本屋敷跡はハブが出てきそうな放棄地のような状態であった。謫居跡には入れなかったものの、15分間のボランティアガイドからのお話のお陰で、充実した面白い観光ができた。
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13:00-14:00
30分毎に紬生産工場見学ツアーが出ている。訪れた際のツアー客は我々を含めて6名であった。泥染の池・屋内の染色作業所・機械織・手織りの各工程を、20分程を掛けて見学する。反物ができるまでの行程は実に労力が掛かり、繊細さが要求されることが実感できる。高齢化が進み、後継者がいないというのはどの産業でも同じ悩みである。作業工程を見学した後に大島紬お土産販売所に立ち寄ると、非常に高い価格が適当に思えてしまうことが恐ろしい。
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14:00-15:00
奄美の郷の有料ゾーンである総合展示ホール内の展示が面白い。奄美の歴史・文化を映像やフィギアによって分かり易く展示している。奄美の動植物の展示ゾーンでは目標の動植物を探し出すのにえらく時間を要してしまった。中央のステージでは地元の歌い手による民謡ショーが開催され、多くの観客で賑わっていた。展望台からの景色は真正面に喜界島を望む正に絶景だが、窓の縦桟が視界を遮っていることが残念である。田中一村記念美術館は空港到着予定時刻が迫り10分ほどの駆け足で、十分な鑑賞ができなかったが、作風は現代美術画に通ずるもので、時代が早すぎたことが残念である。十分に時間を取って周るべき観光地である。
奄美 島巡り
1日目の旅ルート
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