1. 宿・ホテル予約TOP >  みんなの旅行記 >  新春の南房総 鋸山ハイキングと洞窟の宿で一泊

モロさんの千葉県の旅行記

新春の南房総 鋸山ハイキングと洞窟の宿で一泊

  • 夫婦
  • 2人
  • 温泉
  • 芸術・文化
  • 史跡・歴史
  • 自然
  • グルメ
  • ハイキング・登山

2020年4月以来、約5年振りの房総の旅行である。新春 極寒期の旅ではあるが、暖かであろう房総なので山登りも含めて、車で幾つかの観光地を巡り、朝日を拝める海岸線の宿に泊まることにした。山登りは新春のお参りも兼ねた鋸山である。その他の観光地は2020年度の訪問先を逆順で再度訪れてみることにした。旅行日の天気は1日目が曇天、2日目は晴天であったが、両日共気温は低く、防寒対策を行っての観光となった。“暖かな房総”は少々期待外れであったものの、陽光は暖かく、空気は澄んで、遠望は最高、多様な温泉と美味しい料理が満喫できた上々の年始の旅行であった。

神社ツウ モロさん 男性 / 60代

1日目2025年1月16日(木)
09:00-14:00

鋸山日本寺

鋸南町(安房郡)

「鋸山日本寺」を   >

初めての参拝であった。今回は日本寺境内とその先の鋸山山頂までを巡ることにした。全行程:6km、標高差:300m程のハイキングである。鋸山観光自動車道を上った駐車場に車を停め、境内は中腹→大仏→羅漢→日本寺山頂の各エリヤを巡った。9:00の開門を待って東口管理棟から入山した。東口の西側は寺の本殿等が建つヤードであるが、現在改修中で立ち入りできなかった。南西端まで行って石造りの“通天窟”を観て引き返した。東口を北東方向に100m程上ると日本寺大仏がある。高さ30m余の石仏が鋸山山頂を背にして鎮座する姿は非常に立派で、奇麗なお顔をしていた。大仏広場脇の階段を標高差80m程上り、“座禅石”で左折して山腹沿いの小径を進むと「東海千五百羅漢」エリヤである。“百躰観音”“甚五郎の墓”“維摩窟”等、数か所の壁面の大きな岩窟に無数の石像が祀られている。摩崖仏ではなく、他所で彫られた石像を祀ったようだ。羅漢の中に自分に似た顔は見付けられなかった。“座禅石”から標高差40m弱下るとエリヤ終点の“不動滝”で、滝から標高差30m強上ると“西口管理所”に出る。直進して階段を標高差30m強上ると“十州一覧台”である。曇天であったが、湾奧にスカイツリー、正面に三浦半島や湘南・伊豆が観える素晴らしい眺望であった。西口前まで下り左折して標高差40m程上ると“山頂展望台”に到着した。東口から1時間20分程であった。

10:00-11:00

鋸山日本寺展望台

鋸南町(安房郡)

「鋸山日本寺展望台」を   >

展望台は広く平らなヤードである。ヤードの一画で“地獄のぞき”の岩が突き出ている。岩をワザと切り残したような、直壁上に張り出した展望所である。50m程下に“百尺観音”のヤードが見える。想像したよりも怖くない場所であった。展望台ヤードの東側に5m程高く突き出た岩があって、そこが日本寺の山頂であった。“十州一覧”と同じく、非常に眺望が良い。展望台から西側150m程に“十州一覧”、東側200m程に“東京湾を望む展望台”が見える。どちらも手が届きそうな近くに見えるが、切通しや谷で隔てられて、行き着くには大変な労力・体力を必要とする。展望台の周囲は南方向以外は石の採掘によってできた垂直の壁面である。眺望を堪能した後、40m程下って“百尺観音”に向かった。展望台直下の垂直な壁面の岩窟内に彫られた大きな観音様である。深く彫られてはいないが、美しい摩崖仏であった。そのヤードの先端にある“北口管理所”を出て、鋸山の山頂に向かった。

10:00-13:00

鋸山

富津市

「鋸山」を   >

“北口管理所”の先は一気に標高差80m程を下る急登である。横に“ラピュタの壁”を観ながら下って行く。途中の展望所では、QRコードを読み込むと採掘作業員と一緒に写真を撮ることができる。急登の最下部には金谷に向かう登山道の分岐があり、分岐から標高差40m程上ると“石切場跡(岩舞台)”に出る。南側は高さ60m程の直壁である。東側に4段程の小段が残っていて20m程上って先端まで行くことができる。数台の採掘用の機材が残されて朽ち果てていた。岩舞台から少し下ると“切通し跡”で、奇麗な場所であった。その先は標高差80m程を一気に上る、途中に鎖場のような箇所もある、凄まじい急登であった。登り切ると小さな平場があり、その脇を20m程上ると“東京湾を望む展望台”に出た。湾奥部、三浦・伊豆半島、伊豆大島が一望できて、関東随一と言っても良い展望台である。平場から上り下りのある急な登山道を500m、標高差40m程上ると鋸山の頂上に達した。標高330m程の山頂からは、東京湾の湾口越しに三浦・伊豆半島、南西には伊豆大島を眺望できた。北口から1時間20分程であった。帰路は日本寺展望台まで戻り、ヤードの南東側の大仏に向かう下り口から下山した。途中で“西国観音”“二天門”が観られる。日本寺・鋸山の登山道は上り下りが非常に多く、殆どが急登である。累積の標高差は1,200m程にもなり、想像以上にきついハイキングであった。

15:00-23:00

磯香の湯宿 鵜原館

「磯香の湯宿 鵜原館」を   >

“鵜原理想郷”の入口を入り、素掘りの小さな隧道をくぐると宿の駐車場に出た。宿は本館・南館・西館の3棟で構成され、各館は小さな素掘りの隧道で結ばれている。女中さんによれば操業100年余りで、改修しながら現在に至っているそうである。本館2階の部屋は、内側に畳部屋、リビング、ベッドルームがあり、仕切りの外に半露天風呂・休憩処、更に仕切りの外に小さなベランダが付いていた。風呂の熱気のお陰か、ベランダは結構暖かく、ベランダで港越しに太平洋を望みながら飲む風呂上がりのビールが最高であった。風呂は有料の他、男女別の展望風呂、随時貸切制の洞窟風呂、男女入替制のトンネル風呂の3種類があり、夫々特色のある、景色は素晴らしく、年季を感じる適温・良質な温泉であった。本館1階の食事処で提供された食事は、新鮮な魚介類がふんだんに使用され、食べ切れない量の料理であった。船盛、金目鯛の煮付けが絶品であった。翌朝、宿の西側にある浜辺に行ってみた。本館を出て小さな素掘りの隧道を30m程進むと西館に出る。出口手前には洞窟があって、その先の吊橋を渡ると有料貸切露天風呂である。小さな吊橋も奇麗であった。西館を超えると施設外に出る。小径を50m程進むと浜辺に出た。白い鳥居(八坂神社 一の鳥居)が海上に建つ穏やかな浜辺であった。古いながらも非常に奇麗な特色の多い宿泊施設である。ロビー前の展望デッキから眺める景色もまた美しい。

2日目2025年1月17日(金)
09:00-10:00

鵜原理想郷

勝浦市

「鵜原理想郷」を   >

15年程前に“かつうら海中公園海中展望塔”観光後に“手弱女平”の鐘を鳴らしに寄ってみたことがある。今回は理想郷内に建つ旅館に宿泊したので、宿出立前に遊歩道の一部を散策してみた。40分程で廻れる2.3kmの周回ハイキングコースが紹介されているが、宿の女中さんに聞くと、遊歩道の整備が余り良くないとのことで、前回と同じ“手弱女平”まで行って引き返した。0.8km、往復30分程である。“手弱女平”からは雄大な太平洋が見渡せ、東側には海中公園が見えて非常に美しい景観である。“幸せの鐘”の紐が擦り切れてしまっていて残念な状態である。

10:00-11:00

誕生寺

鴨川市

「誕生寺」を   >

宿泊先の勝浦から濃溝の滝に向かう途中の海岸沿いにあったので寄ってみた。寺に面する道は“伊南房州通往還”と呼ばれる古い街道であった。寺は日蓮の生家跡に建つ日蓮宗大本山で、身延山と並んで日蓮宗の聖地の一つである。今回で生地と墓所2ヶ所をお参りしたことになった。非常に広く立派な伽藍であるが、仁王門(身延山は三門と呼ばれる)は久遠寺の方がかなり大きい造りである。祖師堂の屋根の高さは驚くほどである。祖師堂は内覧できなかったが、非常に複雑な構造をしていて、中央の仏壇の後ろに更に仏間があって金色の日蓮上人像が祀られている。外観も内部も素晴らしいお堂であった。駐車場の配車係の話によると、日蓮誕生時の逸話のせいで、付近では鯛を獲ることも食べることもできないそうである。寺の前の港から出る遊覧船は、沖に出て蒔いた餌に集まる鯛を売りにしているそうだが、妙な話である。

11:00-12:00

濃溝の滝

君津市

「濃溝の滝」を   >

2回目の観光である。写真映えスポットであるが、時間帯のせいか、今回も観光客は非常に少なかった。河原に下りて“亀岩の洞窟”の前で写真を撮ると、水面に丸い反射光が写っていた。川の流量が非常に少なかったせいで、今回は下流の“濃溝の滝”近くまで行くことができた。非常に段差の小さな滝であった。“濃溝の滝”を目の前で見ることができて満足である。

12:00-13:00

養老渓谷

大多喜町(夷隅郡)

「養老渓谷」を   >

今回は養老渓谷駅付近の少しマイナーな「バンガロー村・弘文洞跡ハイキングコース」の一部を訪れることにした。県道81号線 葛藤集落の有料駐車場に駐車し、出世観音、中瀬遊歩道、向山・共栄トンネルを観て歩いた。出世観音入口の養老川に“観音橋”という朱塗りの二重太鼓橋が架かっている。比較的大きな奇麗な橋で、撮影スポットにもなっている。橋の右岸の袂近くから養老渓谷に下る小径は“中瀬遊歩道”と呼ばれ、ハイキングコースの一部を成す遊歩道であるが、近年の大雨により途中で通行止めになっている。川縁に下りて直ぐの川を渡る飛び石の手前で立入禁止になっていた。県道に戻り“向山・共栄トンネル”に向かった。観音橋から600m程の場所である。向山・共栄トンネルは、共栄トンネル新設時の向山トンネルの改修により路面高さが下がったせいで、トンネル内空高さが異常に高くなり、向山トンネルの昔の出口の下に共栄トンネルが見える不思議な景観のトンネルである。トンネル内に日光が入るせいか、トンネル内に間隔をあけて設置された照明の下の壁面に薄っすらと苔が生えていて、写真を撮ると緑色に壁面が光っているように写る。肉眼では白色にしか見えない不思議な現象である。トンネルの先の橋の左岸の袂から“中瀬遊歩道”に下りてみると、下流300m程の川を渡る飛び石の手前で立入禁止になっていた。観光名所の“弘文洞跡”が観られないのが残念であった。

13:00-14:00

チバニアン(地球磁場逆転地層)

市原市

「チバニアン(地球磁場逆転地層)」を   >

2020年に訪れた際は、前年の台風による被害の跡が酷く残り、少々荒れた状態であった。ビジターセンターで説明員からチバニアンの発現年代や、繰り返される地磁気の逆転現象、地層が露頭する付近の状況、加えて房総の地形や素掘りトンネルによるものも含めた河川の流れの変遷等、非常に幅の広い詳細な説明を頂くことができた。地磁気逆転時の宇宙線による生物への影響は余りなかったようで、“安心”した。路頭箇所の川縁まではビジターセンターから500m程離れていて、途中には急勾配の坂道があって結構大変である。近年にも大雨被害に見舞われたそうで、路頭箇所前の河原にはまだ土や岩石が堆積している。路頭箇所への経路が逆向きに代わっていて、観易く整備されている。壁面には国際地質連合から授与された“ゴールデンスパイク”が、誇らしげに設置されていた。現在のビジターセンターの近くに、新たに屋上庭園を備えた大きく立派なビジターセンターを建設する計画が進んでいるとのことで、非常に楽しみである。

14:00-15:00

笠森観音

長南町(長生郡)

「笠森観音」を   >

5年振りの再訪であった。重要文化財に指定されている大岩の上にそびえる懸造の観音堂で有名なお寺である。改めて見る子授楠も奇麗であった。急な木造の階段を上り観音堂の中に入って内部を良く見ると、柱に昔の装飾の塗料が残っていた。柱や梁、外壁の構造木材に傷みは有るはずであるが、強風・大雨・地震に耐えてきた堅牢な造りには驚くばかりである。御堂内外には散水設備が備えられていて防火対策も万全である。日本唯一の四方懸造りを良く見るために御堂の下を一周してみた。南東側下方から観る観音堂は柱のタッパが最も高く、迫力があって奇麗であった。

新春の南房総 鋸山ハイキングと洞窟の宿で一泊

1日目の旅ルート

みんなのコメント(0件)

投稿する

投稿に際しては、必ず観光ガイドご利用規約をご確認ください。
皆様がより快適にご利用いただくための「投稿上のルール」や、
投稿内容の利用に関して記載しております。

閉じる

この旅行記は参考になりましたか?参考になった!1

この旅行記をもとに旅の計画をつくる
この旅行記をカスタマイズして、あなたの旅の計画を作りましょう

モロさんの他の旅行記

  • 春の上州 赤城山ハイキング

    2025/4/21(月) 〜 2025/4/22(火)
    • 夫婦
    • 2人

    10数年前の正月明け、老神温泉に向かう途中で赤城山の大沼に寄ったことがある。カルデラの内側は雪が積...

    70 1 0
    • 夫婦
    • 2人

    退職後にやってみたいことの一つであった「東海道53次の踏破」を、退職後4年目にして実行に移すことにし...

    184 1 0
  • 秋の壱岐・対馬 3泊4日の島巡り

    2024/10/8(火) 〜 2024/10/11(金)
    • 夫婦
    • 2人

    予ねてより訪れてみたいと考えていた九州地方最北端の地 壱岐・対馬を巡る旅である。3年振りの島旅行で...

    848 5 0
    • 夫婦
    • 2人

    今年のお盆の帰省に合わせた観光旅行先は、東北地方の有名な温泉地の中で何故か未だ訪れていなかった銀...

    277 2 0
(C) Recruit Co., Ltd.