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湧水量から色湯、ぬる湯まで…温泉大国ニッポンの東西温泉○○くらべ♪

2017.01.01

多種多様の泉質と歴史を誇る名湯・秘湯が綺羅星の如く散らばる温泉大国ニッポン。
今回は、大人世代が気になる、温泉にまつわる7つのテーマごとに、東日本と西日本の雄を達人が厳選、その実力を披露致します。
鉄分を含み飲泉OKな「黄金温泉くらべ」から、雲上の秘湯「高所温泉くらべ」、長風呂好きにはたまらない「ぬる湯くらべ」など、どこも一度は行ってみたくなる温泉ばかり。
是非冬旅の参考に、東西の湯の魅力をたっぷりとご覧ください!

東西の温泉・各宿を教えてもらいました

温泉カリスマ 西村りえさん

温泉カリスマ西村りえさん

温泉ライター歴20年以上、国内外で浸かった湯は1000を超える。旅行誌などで温泉記事を執筆中。温泉地の猫や犬を紹介するプロジェクト「ねこ温泉 いぬ温泉」も好評。日本温泉地域学会理事。

1.東西「湧出量」くらべ

日本一を競い合う圧倒的な湯力

1日あたり13万7040キロリットルと総湧出量が日本一多い温泉地、別府温泉郷。一方で自然湧出量として日本一を誇るのが草津温泉。豊富な湯量と強力な湯力が生んだそれぞれの温泉文化と独自の入浴方法にも注目です。

<東>草津温泉【群馬県草津町】

自噴量日本一、驚異の酸性泉。

草津温泉イメージ

草津温泉

湯力の極み1:泉質・湯量
泉質は高い殺菌作用を持つ日本有数の強酸性泉でpH2.1。1日にドラム缶約23万本分もの湧出量があり、草津のシンボル的存在・湯畑源泉だけでも毎分4000リットルの湯を湧出する。源泉により若干差はあるが高温で硫黄臭がする、ぬるりと肌を包むような浴感が特徴。

草津温泉共同浴場

湯力の極み2:共同浴場
地元の人々の生活に密着する共同浴場が多いのも草津温泉ならでは。町内に点在する地元湯のうち「白旗の湯」「千代の湯」「地蔵の湯」は観光客でも利用可能だ。それぞれ源泉が異なるので湯の違いを体感したい。

草津温泉 露天風呂

湯力の極み3:豪快露天風呂
自然湧出量日本一の湯力を実感できるのが日帰り入浴施設「西の河原露天風呂」。男女合わせて500平方メートルもの大きな湯船に100%源泉掛け流しの湯がなみなみと注ぐ。新緑、紅葉、雪見と四季折々異なる表情を見せる湯浴みは格別だ。

草津温泉入浴法

草津温泉

湯力の極み4:多彩な入浴法
高温かつ強力な湯ゆえ独自の入浴法が発達。湯温を調節し時間を区切り入浴する「時間湯」や湯温に体を慣らす「合わせ湯」などがある。水を入れず適温まで下げる伝統的な「湯もみ」も。

毎分3万2300リットルも湧き出る、効能豊かな天下の名湯。

古い歴史を持ち、江戸時代の温泉番付では当時の最高位・東大関に格付けされていたという草津温泉。湯畑をはじめ大小100カ所以上の源泉が点在、温泉街の辺り一面を覆う湯煙からは強烈な硫黄臭がぷんと漂う。絶えず湧き続ける豊富な湯量を利用し宿の露天風呂や内湯はもちろん、共同浴場など至るところで100%源泉掛け流しの湯を贅沢に享受できる。

湯は日本でも有数の強酸性。その湯力は釘を1週間も浸けておけば溶かしてしまうほど強力だ。湯に足を入れた瞬間にガツンと肌に染み渡り、否応なくその力強さを実感する。古来より効能豊かな湯を称え「恋の病以外には効果てきめん」と謳われてきた天下の名湯、正しい入浴方法を心得てそのパワーを余すところなく堪能したい。

草津(くさつ)温泉
TEL/0279-88-0800(草津温泉観光協会)
住所/群馬県吾妻郡草津町大字草津
アクセス/電車:JR長野原草津口駅よりバスで25分 車:関越道渋川伊香保ICより1時間20分
主な泉質/酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(湯畑源泉)
宿泊施設/湯畑周辺を中心に約160軒。落ち着いた風情の旅館が多い。町の外周にはリゾートホテルやペンションも。
「草津温泉」の詳細はこちら

<西>別府温泉郷【大分県別府市】

日本一の源泉数を誇る桁外れの湯力。

別府温泉郷

別府温泉郷

別府温泉郷

湯力の極み1:泉質・湯量
日本一の湯量、源泉数を誇るだけありその泉質は多種多様。塩化物泉をはじめ硫黄泉、酸性泉などバラエティに富んでいる。硫黄を含み白濁した温泉が多いのが特徴だ。「別府温泉保養ランド」では日本でも希少な泥湯に浸かれる。

別府温泉郷

湯力の極み2:共同浴場
別府八湯の共同浴場の数は約150。地元の人も利用しており、商店街や細い路地裏に密集している。築70年の重厚な和風建築が印象的な「竹瓦温泉」や鎌倉時代創設の「鉄輪むし湯」など長い歴史を持つ地元湯も多い。

別府温泉郷 露天風呂

湯力の極み3:豪快露天風呂
別府八湯の中で最も標高が高い場所にある明礬温泉「湯の里」。広々とした大露天岩風呂には乳白色の良泉が溢れんばかりにたっぷりと満ち、すっと溶け込むような肌あたり。鶴見岳など山々を見晴らす絶景も爽快だ。

別府温泉郷

別府温泉郷 入浴法

湯力の極み4:多彩な入浴法
湯の特徴や泉質によって入浴法も多岐にわたる。砂の上に横たわり温泉で温められた砂を全身にかけてもらう「砂湯」は別府の名物。別府海浜砂湯や竹瓦温泉で体験できる。温泉の蒸気で体を蒸す「むし湯」もおすすめだ。

7種の泉質を持つ圧巻の湯量。暮らしの中に温泉が息づく。

別府温泉郷の最大の特徴は、驚異的な温泉資源の豊富さにつきる。なにしろ源泉数は2294孔で、総湧出量は1日あたり13万7040キロリットルを誇り、どちらもダントツの日本一なのだ。さらに別府・鉄輪(かんなわ)・観海寺(かんかいじ)・明礬(みょうばん)など別府八湯と呼ばれる8つの温泉地では世界中にある10種の泉質のうち、実に7種が湧くというから驚きだ。鎌倉時代から続く蒸し湯や海岸にある砂湯、世界最大規模の露天泥湯など別府らしい多彩な湯浴みも多くの温泉ファンを魅了してやまない。

もう一点、特筆すべき特徴は人と温泉の密接な関わり。市内には約150もの共同浴場が点在し、別府で暮らす人々にとって温泉は常にある当たり前の存在なのだ。人と湯が作り上げた独特の湯の町風情もまた、別府の強みと言えるだろう。

別府(べっぷ)温泉郷
TEL/0977-24-2828(別府市観光協会)
住所/大分県別府市
アクセス/電車:JR日豊本線別府駅より徒歩すぐ 車:大分道別府ICより20分
主な泉質/単純温泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉など(地域により異なる)
宿泊施設/別府八湯で計300軒以上。露天風呂付き客室の温泉旅館から昔ながらの湯治宿まで目的や好みで選べる。
「別府温泉郷」の詳細はこちら

2.東西「色湯」くらべ

見目麗しき色鮮やかな湯に誘われて。

硫黄の白、腐植質の黒など温泉の不思議を視覚でも楽しませてくれる色湯。独特の香りのある湯が多く癒やしの相乗効果が期待できます。今回は全国でも珍しい色を持つ湯を東西でご紹介。もちろん湯力もお墨付きです。

<東>南玉川温泉 湯宿 はなやの森【秋田県仙北市】

森の一軒宿に湧く、希少な蜜柑色。

湯宿はなやの森
湯色に周囲の大自然が映える露天風呂。100%源泉掛け流しの湯が贅沢に注がれる

湯宿はなやの森

湯宿はなやの森
大きな窓から差し込む光を受け内湯も蜜柑色に
湯宿はなやの森
地元でとれた旬の食材を使った創作会席料理に舌鼓
湯宿はなやの森
きりたんぽ鍋や稲庭うどん、山菜など郷土色豊かな献立も季節ごとに登場する
湯宿はなやの森
客室は全20室。うち13室は100%源泉掛け流しの湯を独占する露天風呂付き客室
一度浸かればやみつきに。濃厚な蜜柑色の新鮮湯。

2005年の開湯ながら、「極上の新名湯」と温泉通を唸らせる南玉川温泉。男神山と女神山のふもとに佇む白樺林に囲まれた湖畔の一軒宿だ。名物の露天風呂へ向かうと真っ先に目を奪われるのが、湯船を満たす鮮やかな蜜柑色の湯。湯口から湧出する湯は無色透明だが、温泉成分が日光と外気に触れることにより蜜柑色に変色。季節や天候によって色合いや濃淡を変える様も神秘的だ。

賞賛に値するのはこの特徴的な色だけにあらず。露天風呂、内湯とも加温・加水一切なし、毎分300リットルもの新鮮な湯が源泉から惜しみなく各浴槽へと掛け流されている。やや熱めの湯に浸かれば、とろりと濃厚な肌触り。生まれたての湯が放つ独特の香りも心地よい。体の芯まで温まり入浴後もポカポカが持続する良泉だ。

南玉川温泉 湯宿 はなやの森
TEL/0187-49-2700
住所/秋田県仙北市田沢湖玉川328
料金/1泊2食1万9440円~※冬季期間11月下旬~4月中旬は休業
アクセス/電車:JR田沢湖駅より八幡平行き路線バスで30分、男神橋前より送迎あり 車:東北道盛岡ICより1時間30分 
日帰り利用/可(700円)
泉質/ナトリウム-硫化塩泉
泉温/源泉60.1℃
pH/6.7
「南玉川温泉 湯宿 はなやの森」の詳細はこちら

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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