元を取りたい!快適に過ごせて時間も短縮できる「裏技」♪
せっかくお得なきっぷを使うなら、しっかり元を取りたいですよね。また青春18きっぷを使うときは、基本的にJR線の普通・快速列車を使うので、移動時間も長くなってしまいます。そこで、お得に効率よく旅できるような「裏技」を聞いてみました!

「普通・快速列車の普通車指定席であれば、指定席券を追加購入すれば乗れます。たとえば、青森・秋田県を走る全席が普通車指定席の観光列車『リゾートしらかみ』は、快速扱いのため、数百円の指定席券を追加購入すれば青春18きっぷで乗車可能です。
また普通・快速列車のグリーン車も、自由席であればグリーン券の追加購入で乗ることができます。湘南新宿ラインの普通列車などに連結されているグリーン車です」。ほかにも上野東京ラインのグリーン車もお得感があるそうですよ。たとえばプラス800円(土休日の事前料金)で、伊東から宇都宮まで4時間、リクライニングシートに乗れます。
少しお金を追加するだけで、観光列車に乗れたり普通・快速列車のグリーン車に乗車できたりと、長時間電車に乗車している青春18きっぷユーザーにとってはありがたい情報ですよね。うまく指定席を使いながら、長距離移動していくのも必要かもしれません。
さらに、石勝線の新得~新夕張間(北海道)、佐世保線の早岐~佐世保間(長崎県)など、特急の普通車自由席に特例で乗車できる区間があるほか、2490円の「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を追加購入すると、新幹線にも青函トンネル区間に限り乗車できるそうですよ!

さらに青春18きっぷで列車以外の乗り物にも乗れちゃうんだとか!「電車だけではなく、東北の三陸海岸を走るBRT(バス高速輸送システム)や、広島県の宮島へ行けるJR西日本宮島フェリーも乗り降り自由です。
また、第三セクター線を使わないと行けないJR線に乗る場合、途中下車できないなどの条件はありますが、その第三セクター線に乗れることがあります。IRいしかわ鉄道線の金沢~津幡間などが該当します」。
乗り物だけではなくホテルもお得になっちゃうそうです!JRホテルグループ加盟ホテルに直接予約をすると、宿泊料金の割引などが受けられるそうなので、事前に確認して予約するのがおすすめです。
乗りものニュース名誉編集長流!長距離利用で疲れないコツ&欠かせない持ち物
初めて青春18きっぷを使う人が気になるのは、未知数の “長距離移動”。「どうスケジュールを組んだらいいの?」、「疲れないためにはどうしたらいいの?」など、気になる不安を解消すべく、恵さんにコツを聞いてみました。

「スケジュールに余裕を持つといいでしょう。乗り換えで、すぐに接続する列車は発車間際で席が空いてないことも多いなか、あえて1本あとの列車にすれば座れる確率も高まりますし、空いた時間は食事やお茶にして精神的にもリフレッシュできます。駅周辺を散策すると、旅先らしい風景や味覚に出会えることもあります。近くに温泉が湧いている駅も少なくないので、そこで途中下車してみるのもいいですね」。
さらに旅に持っていくと便利なものを聞いてみると…「割り箸は欠かせないですね。以前、列車で駅弁を食べようとしたら、誤って箸を床に落としてしまった経験があります…。それとウエットティッシュも、あると何かと便利ですね。列車の窓を拭くこともあります」。
確かに美味しい駅弁を食べるときに割り箸が落ちてしまってはショックが隠し切れないですよね。ぜひ手も拭けるウエットティッシュと一緒に携帯してくださいね。
他にも持っていくとよいものを伺うと、意外にも「小分けのしょうゆ」が挙がってきました。「私は魚の刺身が好きで、旅先のスーパーで耳慣れない名の魚の刺身を買い、ホテルで晩酌することがあるのですが、スーパーによっては、しょうゆを用意していないことがあるためです」。
少しマニアックな情報ですが、海鮮が美味しい地域はたくさんあるので、ぜひ参考にしてみてください。
「青春18きっぷ」の魅力はズバリ!自由な組み合わせが楽しめるところ


恵さん自身も、青春18きっぷを使ってよく旅をされるそう。どうしてそんなにもハマってしまうのか、魅力を聞いてみました!
「『JR全線乗り放題』というきっぷはあまりなく、魅惑の言葉ですね。普通・快速列車限定という条件はあるものの、乗りまくるもよし、途中下車を重ねてのんびり行くもよし、発想と行動次第でさまざまな旅の形が生まれます。また「普段着の鉄道」に乗れるところもいいと思います。地元のご高齢の方や高校生、中学生たちの方言が聞こえてくると、旅情が高まってきます」。
旅を続けていると、「あれ、あの人ずっと一緒だな」とか「さっきも見た人がいる」など、同じく青春18きっぷを使って旅をする人に出会うんだとか。特に会話をしなくても、なにやら仲間意識が芽生えてくるそうですよ!
「青春18きっぷ」は結局“近距離”でもお得
恵さんいわく、「たくさん乗ったほうがお得なのは確かですが、東京~小田原間を往復すれば1日(回)分の元は取れるので、ほどほどがいいかもしれません。疲れてしまいますし」。
無理をせず、時間と体力にゆとりを持ちながら気ままな旅を楽しんでみるのがいいのかもしれませんね。新たな発見や出会いがありそうで、出かける前からワクワクします。この夏は「青春18きっぷ」を使って、電車の車窓から楽しむ景色を満喫してみてくださいね。
◆達人プロフィール
恵 知仁(めぐみ ともひと)

ウェブメディア「乗りものニュース」名誉編集長。鉄道/乗りものライター。電車好きの子供がそのまま育ち、2007年にJR全線、2012年に私鉄を含む日本の鉄道全線に完乗。鉄道趣味の分野は「乗り鉄」がメイン。
「乗りものニュース」の詳細はこちら
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。
じゃらん編集部
こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。