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2019.08.02

学芸員が選んだ!日本のおすすめ美術館16選。気軽に行ける東京の美術館も多数ご紹介

自然とアートを満喫できる美術館(青森・神奈川)

青森県立美術館【青森県】

美術館そのものをアートとして楽しめる青森のアートスポット

青森県立美術館
建築家 青木淳氏設計の建物

巨大な白い犬の彫刻、奈良美智の「あおもり犬」で有名な「青森県立美術館」。

JR新青森駅からシャトルバスに乗って10分ほどで到着。縄文遺跡「三内丸山遺跡」の隣にある美術館です。

真っ白な外観の建物は遺跡の発掘現場から着想を得て設計され、館内のサインにはオリジナルの「青森フォント」を使用するなど細部にまでこだわりが見える空間です。

青森県立美術館
館内サインにはオリジナルフォント「青森フォント」を使用

マルク・シャガールが描いたバレエ「アレコ」舞台背景画の展示は見どころの一つ。天井高19mの巨大な展示スペースに横約15m×縦約9mにもなる作品が4点展示されています。

美術館の作品は写真撮影NGのところが多いですが、こちらの大作は写真撮影・SNS投稿OK!

青森県立美術館
天井高19mの巨大な展示スペース「アレコホール」

地元の素材を使った軽食やスイーツが楽しめる併設のカフェもおすすめ。

珍しい展示スペースやこの土地ならではの体験が用意された、見どころ満載の美術館です。

大きいけれどかわいらしい「あおもり犬」に会いにいってみませんか?

■青森県立美術館
[住所]青森県青森市安田字近野185
[料金]一般 510円
[開館時間]【6月~9月】9時~18時【10月~5月】9時30分~17時 ※入館は閉館の30分前まで
[休館日]第2、第4月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始・展示替期間
[アクセス]JR新青森駅から車で約10分、青森駅から車で約20分、青森空港から車で約20分、東北縦貫自動車道青森インターチェンジから車で約5分
「青森県立美術館」の詳細はこちら

神奈川県立近代美術館 葉山【神奈川県】

葉山の一色海岸を一望できる近代美術館

神奈川県立近代美術館 葉山
葉山の自然を体感できる「神奈川県立近代美術館 葉山」

ちょっと足を伸ばして、ぜひ訪れて欲しいのが「神奈川県立近代美術館 葉山」。
葉山の一色海岸が目の前というロケーションに位置し、海を眺めながら散歩も楽しめるおしゃれな美術館です。

自然光を取り込むための設備が取り入れられ、館内は明るく開放的です。

誰でも気持ちよく過ごすことができるよう配慮されたバリアフリーの設計。
日本と世界の近現代美術を紹介する企画展を年間4~5本開催しており、心地よい空間の中で展示を楽しむことができますよ。

神奈川県立近代美術館 葉山
自然の光を取り込んだエントランス (C)Kijuro Yahagi

また、中庭からは潮風を感じながら三ヶ岡山を眺めることができ、レストランからは一色海岸の海を一望できます。レストランから望むサンセットは絶景ですよ。

神奈川県立近代美術館 葉山
一色の海を望む葉山館のレストラン (C)Norihiro Ueno

エントランスホールから中庭、レストラン、ミュージアムショップ、庭園、さらに地下1階の美術図書室などは、観覧料なしで利用できるので旅行の合間に立ち寄るってみるのもおすすめです!

■神奈川県立近代美術館 葉山
[住所]神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
[料金]企画展の観覧料は展覧会によって異なります。【コレクション展観覧料】一般 250円・20歳未満と学生 150円・65歳以上 100円・高校生 100円
[開館時間]9時30分~17時 ※入場は16時30分まで
[休館日]月曜日(ただし祝日および振替休日の場合は開館)、展示替期間(ただしレストランと駐車場は月曜日を除き営業)年末年始(12月29日~1月3日)
[アクセス]JR横須賀線逗子駅前(3番のりば)から京浜急行バス「逗11、12系統(海岸回り)」乗車→「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車(所要時間約20分)、京浜急行「新逗子」駅前(南口2番のりば)→京浜急行バス「逗11、12系統(海岸回り)」に乗車→「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車(所要時間約18分)
「神奈川県立近代美術館 葉山」の詳細はこちら

ポーラ美術館【神奈川県】

箱根の自然とアートを融合した美しい美術館

ポーラ美術館
自然と調和したガラス張りの建物

「ポーラ美術館」は、2002年に箱根の仙石原に開館した美術館。
森の中に佇むガラス張りの建物は、日本建築学会賞など多くの賞を受賞しており、自然と調和した美しいアートのようです。

ポーラ美術館
館内も明るく開放的

収蔵作品数は約1万点にのぼり、モネやルノワールなどの印象派を中心に、日本の洋画、ガラス工芸など様々な作品を堪能することができます。

また、豊かな自然環境を活かし、美術鑑賞とともに森林浴を楽しめる遊歩道を整備しているのも特徴です。
歩くと20分ほどの気軽に歩ける散策路。清々しい風を感じながら、アート作品を見つけてみましょう。

散策を終えたら館内にあるおしゃれなカフェで休憩を。
天井は高く一面ガラス張りで、箱根の四季折々の自然を眺めながらカフェタイムを過ごすことができます。

ポーラ美術館
緑を眺めながらくつろげるカフェ

箱根の自然と共にアートに触れられる、おすすめの美術館です。

■ポーラ美術館
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
[料金]【大人】1,800円【大高生】1,300円 ※中学生以下は無料(2019年8月10日(土)より)
[開館時間]9時~17時 ※入館は16時30分まで
[休館日]年中無休・展示替期間
[アクセス]箱根登山鉄道 強羅駅から観光施設めぐりバス13分「ポーラ美術館」下車
「ポーラ美術館」の詳細はこちら

アートな旅を楽しめる美術館(岡山・徳島)

大原美術館【岡山県】

名だたる巨匠の名画に会える倉敷のシンボル的アートスポット

大原美術館
ギリシャ神殿のような美術館

「大原美術館」は、江戸・明治時代に建てられた邸宅や土蔵が並ぶ街、倉敷美観地区のシンボル的存在。
1930年に設立された歴史ある美術館です。

ノスタルジックな街並みの中で一際目を引くギリシャ神殿のような美しい建物が「大原美術館」の本館です。

こちらの美術館の見どころは、世界的にも有名な画家たちの作品の数々。

本館では、エル・グレコ、モネやゴーギャン、ルノワールといった画家たちの名画がずらりと並びます。

大原美術館
ずらりと並ぶ名画のコレクション
大原美術館
クロード・モネ《睡蓮》

分館には日本作家の洋画や彫刻の作品、工芸・東洋館では中国古美術や、棟方志功、河井寛次郎の工芸作品などが展示されています。

それぞれの建物に趣があり、お庭や敷地内の至るところにこだわりが感じられる見どころ満載の美術館です。

ミュージアムショップにはレトロモダンなオリジナルグッズが並び、お気に入りが見つかるはず!

美術館初心者も楽しめる倉敷散策には欠かせないアートスポットです。

■大原美術館
[住所]岡山県倉敷市中央1-1-15
[料金]一般 1,300円
[開館時間]9時~17時 ※入館は閉館の30分前まで
[休館日]月曜日(ただし祝日の場合は開館、7月下旬~8月、10月は無休)
[アクセス]JR倉敷駅から南へ徒歩約15分 ※JR岡山駅からJR倉敷駅まで 山陽線または伯備線で約18分 ※JR茶屋町駅からJR倉敷駅までバスまたはタクシーで約25分【車の場合】山陽自動車道倉敷I.C.から車で約20分、瀬戸中央自動車道早島I.C.から車で約20分
「大原美術館」の詳細はこちら

大塚国際美術館【徳島県】

原寸大に再現された世界中の名画と空間を体験!

大塚国際美術館
鳴門公園内に設立した「大塚国際美術館」

大塚グループ創立75周年記念事業として徳島県鳴門市の鳴門公園内に設立した「大塚国際美術館」。

世界の西洋名画をオリジナルと同じ大きさに陶板で再現し展示するという世界でも珍しい陶板名画美術館です。

世界26ヵ国190余りの美術館が所蔵する古代壁画から現代絵画までの西洋名画1,000余点を陶板の上に忠実な色彩で再現し、その鑑賞ルートは約4kmにも亘ります。

大塚国際美術館
見事に再現されたスクロヴェーニ礼拝堂 ※写真は大塚国際美術館の展示作品を撮影したものです

ミケランジェロの天井画と正面壁画を再現した「システィーナ・ホール」から始まり、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」や「モナ・リザ」、ゴッホの「ヒマワリ」といった名画を一度で観ることができるのです。

大塚国際美術館
修復前と修復後の『最後の晩餐』を見ることができる※写真は大塚国際美術館の展示作品を撮影したものです

複製ではありますが、これだけの名画を原画では叶わない近い距離感で鑑賞できる美術館は他にはありません。

記念撮影をしたり優しく作品に触れることもできてしまう美術館。
たくさんのアートに触れる、他ではできない感動体験が待っています!

■大塚国際美術館
[住所]徳島県鳴門市鳴門町鳴門公園内
[料金]【一般】3,240円【大学生】2,160円【小中高生】540円
[開館時間]9時30分~17時 ※入館券の販売は16時まで
[休館日]月曜日(祝日の場合は翌日)・1月は連続休館あり・その他特別休館有り・8月無休
[アクセス]徳島バス『大塚国際美術館前』バス停下車【飛行機をご利用の場合】徳島空港より徳島バス『大塚国際美術館前』バス停下車(鳴門公園行、約30分 470円)【新幹線をご利用の場合】新神戸駅より徳島行き高速バス→『高速鳴門』下車 徳島バス『小鳴門橋』バス停 →『大塚国際美術館前』バス停(鳴門公園行、約15分 280円)
[駐車場]あり 340台(無料)
「大塚国際美術館」の詳細はこちら

他にはない特別な展示を楽しめる美術館(千葉)

DIC川村記念美術館【千葉県】

作品の個性に合わせて作られた展示室が素晴らしすぎる

DIC川村記念美術館
広大な敷地内にある美術館  撮影:渡邉修

印刷インキや有機顔料など色彩関連の製品で知られる化学メーカーDICが運営する「DIC川村記念美術館」は、千葉県佐倉市にある同社研究所の広大な敷地内にあります。

20世紀美術を中心としたコレクション、作品の個性に合わせて作られた展示室、自然を生かした広大な庭園。
「作品」「建物」「自然」の三要素が調和した居心地のよい美術館です。

DIC川村記念美術館
広場にはゆっくりくつろげるテラスも  撮影:渡邉修

最大の特徴はコレクション作品に合わせてバリエーション豊かに設計された展示室です。

美術ファンも注目するマーク・ロスコの連作〈シーグラム壁画〉を7点まとめて恒久展示する「ロスコ・ルーム」。
この部屋を目当てに遠方から訪れる人も多く、ここでしか味わえない濃密な空間です。

また、サイ・トゥオンブリーの絵画と彫刻を1点ずつ展示した「トゥオンブリー・ルーム」は、大きな窓から建物を取り囲む木々が見え、自然と作品を同時に体感することができます。

DIC川村記念美術館
トゥオンブリー・ルーム  撮影:渡邉修

良質な作品たちを自然とともに堪能できる美術館。ぜひ一度訪れてみてください。

■DIC川村記念美術館
[住所]千葉県佐倉市坂戸631
[料金]1,000円(展示内容により異なる)
[開館時間]9時30分~17時 ※入館は16時30分まで
[休館日]月曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始・メンテナンス期間など
[アクセス]JR佐倉駅または京成佐倉駅より無料送迎バス(所要時間20~30分)
「DIC川村記念美術館」の詳細はこちら

まとめ

今回は、専門的な知識がなくても行くだけで楽しめる美術館をご紹介しました。
作品に感動したり、建物や庭園のデザインにうっとりしたり、静かな空間でぼーっと過ごしたり、美術館の楽しみ方はそれぞれ。
知識がないからと諦めず、あなただけの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょう♪

※この記事は2019年7月時点での情報です
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