徐々に春色に染まる九州は、もうすぐ桜の開花シーズン。今回は、九州にあまたある桜スポットから、感動必至の桜絶景をご紹介します。
大迫力の一万本桜、5kmにわたり延びる桜並木、フォトジェニックな春色のコントラスト、リフレクションが美しい一本桜、歴史感じる城とのコラボレーションなど、思わず息をのむ見事な桜絶景の数々です。
※紹介している桜の見頃等の情報は、2020年2月7日時点のものです。天候状況などにより内容が変わる場合がありますので、必ずおでかけ前にご確認ください。
※掲載している写真は、本年イメージや昨年以前の様子となります。
※旅行・お出かけの際は、安全、体調に十分に配慮しましょう。お出かけの際は公式ホームページなどで最新の情報をご確認ください。
市房ダム湖【熊本県水上村】


1万本のビッグスケール。全長13kmにわたるダム湖の周辺道路が桜に彩られる、県下有数の名所。ビューエリアは広いが、「物産館 水の上の市場」から見る、ダム湖噴水(1回10分500円)との競演はここならでは。桟橋をわたり、噴水のそばまで行くこともできる。どこを切り取っても絶景!吊り橋「水輝橋」を散策するのもおすすめ。
<桜データ>
半世紀以上にわたり守り続けられる一万本桜。昭和35(1960)年に建設された市房ダム。その2年後に整備された周辺道路を中心に、当時の中学生によって桜が植栽されたのが、“一万本桜”と称される名所誕生の起源。
そして、昭和59(1984)年に村を挙げての「桜の里づくり」がスタート。現在も毎年植栽を実施し続けているのをはじめ、桜の花が咲く前や開花後に肥料をしっかり与えるなど、地道な保全活動があってこそ、毎年美しい桜を咲かせているというわけだ。水上村役場産業振興課の担当者は「初夏の下草刈り作業など、村民の方々によるボランティア活動の賜物」とも話す。まさに地域が一丸となって、次世代へと受け継ぐ“一万本桜”。そんな背景を知って満開の桜を見るのもまた一興だ。(ライター諫山)
[本数]約1万本
[見頃]3月下旬~4月上旬
[観賞料]無料
[TEL]0966-44-0314(水上村役場産業振興課)
[住所]熊本県球磨郡水上村湯山
[営業時間]散策自由
[アクセス]九州道人吉ICより50分
[駐車場]400台
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熊本城【熊本県熊本市】

熊本地震から復興が進む難攻不落の名城、熊本城。10月から日曜・祝日限定で特別公開が始まり、熊本城の桜風景らしい天守閣を彩る桜が楽しめる。公開日以外なら、二の丸広場から加藤神社へと続く桜並木、長塀通り沿いがおすすめ。復興の様子は熊本城公式HPにてご確認を。
<桜データ>
熊本地震からまもなく丸4年。元の姿に戻るにはこの先18年以上かかるというが、復興は確実に進んでいる。
昨年10月から遂に特別公開が始まり、二の丸広場から天守前広場までの約450mが日曜・祝日限定ながら公開されている。保護ネットに覆われた石垣や屋根や外壁が破損した宇土櫓など心痛む風景を目にしながら中ほどまで進むと、天守閣が姿を現わす。足場も撤去され、塗り直しされた白漆喰と黒い壁のコントラストが青空に映える堂々たる姿。石垣の積み直しも終え、難攻不落の城との異名をとった美しい曲線を描く武者返しも復活した。そして、3月下旬になれば、そう!一帯に桜が咲き誇る。4年ぶりの名城と桜の競演に期待が高まる。(ライター宮崎)
[本数]約800本
[見頃]3月下旬~4月上旬
[観賞料]無料 ※特別公開エリアは入園料(大人500円、小・中学生200円)が必要
[TEL]096-352-5900(熊本城総合事務所)
[住所]熊本県熊本市中央区本丸1-1
[営業時間]特別公開9時~17時(最終入園16時30分)※第1弾は日祝のみ(4月19日まで)、4月29日からの第2弾は毎日公開
[料金]大人500円、小・中学生200円 ※天守閣内部へは入場不可
[アクセス]九州道熊本ICより30分
[駐車場]約600台(有料)
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徐福サイクルロード【佐賀県佐賀市】


どこまでも続く春色の並木道。線路跡を利用しているため、起伏や急なカーブが少なく、徒歩、自転車ともにラクラク♪サイクルロードの出発地点にある筑後川昇開橋の展望公園からは、住宅街内に続く美しい桜並木を遠望できる。旧国鉄の駅舎跡やレール、枕木が今も残る。※自転車の貸出は行っていません。
<桜データ>
5㎞にわたり延びる桜並木。かつての線路をゆるり散策。九州各地に桜並木は多数あるが、車の往来を気にせず楽しめる場所は少ない。ここは、ベビーカーを押して散歩をしたり、親子でサイクリングをしたり、ほのぼのとした時間が流れる人専用道。昭和62(1987)年に廃止された旧国鉄佐賀線跡に整備されたウォーキング、サイクリング道路で、今や県下屈指の桜名所になっている。
桜が植えられたのは平成4(1992)年頃。生活の足として親しまれた鉄道跡を桜並木として後世に残すために植樹されたもので、地元自治会などの活動で認知を高めることで、環境美化・景観保全に努めている。途中に3つの駅跡などを利用した公園もあるので、弁当やレジャーシートを持って、休憩しながら一日過ごすのもよさそうだ。(ライター諫山)
[並木道の距離]約5km
[本数]約1200本
[見頃]3月下旬~4月上旬
[観賞料]無料
[TEL]0952-47-2131(佐賀市諸富支所・地域振興グループ)
[住所]佐賀県佐賀市諸富町為重~北川副町南佐賀
[営業時間]散策自由
[アクセス]長崎道佐賀大和ICより30分
[駐車場]50台(佐賀市諸富支所)
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長渕の住安桜【福岡県朝倉市】

のどかな風景に華を添える想いが込められた桜並木。筑後川沿いに現れる、知る人ぞ知る穴場桜。地域住民の憩いの場となるべく、1993年に約300本植樹された。約1.5kmにわたって桜並木が続き、幻想的な光景となる。
<桜データ>
平成29(2017)年7月5日から6日にかけて降り続けた雨は、のどかな町の様子を一変させた。果樹を植えた山は崩落し、住宅地にも土砂や流木が流れ込んだ。いつもは穏やかな表情の筑後川も荒れ狂う川へと豹変。濁流に覆われ、大量の土砂が堆積した。
あれからおよそ2年半、まだまだ復興途中ではあるものの、筑後川周辺は日常を取り戻している。耳納連山を背景に、筑後平野を悠々と流れる水風景は眺めているだけで不思議と心が落ち着く。3月下旬になれば、華やぎのシーズンとなる。土手沿いが桜並木と化すのだ。長渕地区の繁栄と安らぎを願って植樹されたという約300本のソメイヨシノ。川風を浴びながらのんびり桜風景を楽しみたい。(ライター宮崎)
[本数]約300本
[見頃]3月下旬~4月上旬
[観賞料]無料
[TEL]0946-24-6758(あさくら観光協会)
[住所]福岡県朝倉市長渕
[営業時間]散策自由
[アクセス]大分道朝倉ICより5分
[駐車場]なし
じゃらん編集部
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