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2024.09.13

【福岡の方言】標準語での意味や語尾の特徴を解説!ばりかわいい博多弁に胸きゅん

かわいい!と評判の、福岡の方言・博多弁。「ばり~」や「なんしようと?」「~ばい」など、独特の語感がありますよね。

本記事では福岡県出身のライターが、博多弁の中から語尾や言い回しがかわいいと思うものや、標準語とは意味が異なる特徴的な言葉をピックアップ。意味と使い方をご紹介します。

福岡で使われる方言とその特徴

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

実は、福岡県には博多弁以外にも、北九州弁や筑豊(ちくほう)弁など地方によって色んな方言があります。今回の記事では、その中でも特に有名な博多弁の特徴や、思わず胸キュンしちゃいそうなフレーズを、福岡の人たちが日常的に使う会話例なども交えながら紹介します。

博多弁には、「~と?」「~ばい」「~やあ」など、聞いただけで思わず胸キュンしてしまいそうな“語尾”がたくさんあります。

「なんしようと?」
「今、テレビ見よるばい」
「また遊ぼうやあ」
…このように、何気ない一言でもなんだか親しみが持てて、かわいいと思いませんか?

それでは、ここからそんな「ばりかわいい」博多弁をいくつかご紹介します!

語尾や言い回しがかわいい福岡の方言11選

「ばり~」→「とても~」

(画像提供:Snapmart)
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「ばり楽しい!」「ばりかわいい!」「ばりよかったよ!」など、聞いたことのある人も多い方言でしょう。「とても~」という意味で、自分の予想を超えたときに使われるイメージです。例えば友達のファッションを褒めるときに「ばりかわいい」と言ったら、「すごくかわいい」という感動のニュアンスが含まれます。

ちなみに、似た表現として、「とても~」の意味で最上級を表す「ちかっぱ」も覚えておきましょう。「ちからいっぱい」から来た方言で、「ばり」よりも強い表現です。

「なんしようと?」→「なにをしているの?」

(画像提供:Snapmart)
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友達に電話したときの一言目、街でばったり知人に会ったときなど、挨拶代わりに交わされる方言です。通常は「なんしようと?↑」と、語尾を上げるイントネーションですが、例えばコップの水をこぼした人をとがめるときに「なん↑しようと?↓」と、違うイントネーションで言うこともあります。

ちなみに、年配の方だと「なんばしようと?」といったように、間に「ば」を入れることが多いです。

「よかよ!」→「いいよ!」

(画像提供:Snapmart)
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言葉としてとてもかわいらしい印象を受ける方言といえるのではないでしょうか?何かお願いに対して承諾するときに「よかよ!」と言いますが、「しぶしぶOK」というよりは、前のめりで快諾するニュアンスです。

デートのお誘いに対してこの方言でOKを貰えたら、かなり脈ありと思っていいかも?

「好きっちゃけど」→「好きです」

(画像提供:Snapmart)
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女子が言うのはもちろん、男子が言ってもかわいい方言ですね。

直訳すると「好きなんだけど」という意味なので、「好きっちゃけど、付き合ってくれん?」といったように後に言葉が続くこともありますが、単体で使うことも。その場合は、「好きっちゃけど…(照れ笑い)」と、照れ隠しの曖昧な表現として使われます。

「~ばい」→「~だよ」

語尾をちょっと強くしたいとき、この「~ばい」を使います。何かをがんばりたいと思ったときに、「やるばい!」と意気込むなど、勢いを感じる方言ですね。ちなみに、似た言葉に「~たい」があります。

とりあえず「ばい」「たい」を語尾につけとけばOK…と思っていると、福岡の人によっては「バカにしとると?」と思われてしまう可能性もあるので注意。

例外は多々ありますが、基本は「動詞+ばい」「名詞+たい」ということを覚えておきましょう。

「~やあ」→「~しようね」

(画像提供:Snapmart)
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「また遊ぼうやあ」「一緒にご飯食べようやあ」のように、「やあ」という語尾がかわいらしい方言ですね。

親友など特に近しい人に対して、ちょっと甘えた感じでお願いをするときにこの表現を使います。福岡の人からこんな風に言われたら、「私はあなたに気を許していますよ」ということなので、喜んでよし!

「~やけんね」→「~だからね」

これも意味はわかりやすいと思いますが、かわいい表現なので紹介します。「明日、デートやけんね!」というように、念を押すときに使われる方言です。

「~だから忘れないでほしいな」のニュアンスが含まれていることが多く、この後に「忘れんどってね」と続く場合も。

「~かいな?」→「~なの?」

(画像提供:Snapmart)
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「ピザ好きやったかいな?」「昨日は雨降っとったかいな?」のように、「~だと思うんだけど、合ってる?」と確認したいときに使う方言です。

語尾に「な」がつくことでどこか柔らかく優しい印象を受けるのがいいところですね。

「~ろうもん」→「~でしょ」

有名な使い方は「よかろうもん(=いいでしょ)」。聞いたことがある方も多い言い回しではないでしょうか?実は、福岡でも若い人はあまり使わず、年配の方の言葉というイメージがあります。

他にも、「しとろうもん(=してるでしょ)」「あったろうもん(=あったでしょ)」「寒かろうもん(=寒いでしょ)」のように、動詞や形容詞と一緒に幅広く使うことができます。

「しゃーしい」→「うるさい」

(画像提供:Snapmart)
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人やものごとに対し、「うるさい」や、「うっとうしい」「めんどくさい」といった“わずらわしさ”を感じたときに使われる方言です。「この駅はえらい人が多くて、しゃーしいな」のように、イラ立ちを交えて使われることが多いので、もし一緒にいる人が「しゃーしい」と言っていたら、その原因を探るのが賢明かも。

似た意味の方言に「せからしい」がありますが、こちらは“人”に向けて使われます。騒ぐ子どもに「せからしか!ちょっと黙っときない!」とお母さんが言ったりします。

「食べりー」→「食べなよー」

(画像提供:Snapmart)
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食事をすすめるときの、この言い回し。主に、身近な人や好感を持っている人に対して使います。動詞+「りー」で「~しなよ」「~してね」という意味になるので、「寝りー」「やってみりー」と応用もできます。

気になる人に「お弁当たっぷり作ったけん、たくさん食べりー」なんてかわいく言われたら、お腹いっぱいでも完食したくなってしまいますね。

標準語とは意味が異なる福岡の方言6選

「はらかいとる」→「機嫌が悪い」

(画像提供:Snapmart)
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機嫌が悪くなってちょっと拗ねてしまった様子の人に対して使う表現です。例えば「あの子、髪型変えたのに彼氏が全然気づいてくれんけん、はらかいとるみたいよ」といったシーンですね。

福岡以外にも、九州の広い範囲で使われる表現です。

「来る」→「行く」

(画像提供:Snapmart)
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標準語で「来る」といえば「相手が自分のところへ来る」ことですが、福岡の方言では「行く」の意味で使われることがあります。ちょっとややこしい気もしますが、実は英語の「come」とも同じ用法。「(相手を基準にして)自分が相手のところへ来る」という意味です。

「今からそっち来るけん」は、「今から(私が)そっちに行くからね」という意味なので、間違えないようにしましょう。

「なおす」→「片づける」

「なおす」も知らないと誤解をしやすい表現。標準語では「(病気やケガを)治療する」や「(故障などを)修理する」という意味の言葉ですが、福岡では「片づける」という意味でも使います。

「この本、本棚にちゃんとなおしとって」といった場面で登場します。決して、本が破れているわけではないのです。

「かたる」→「仲間に入る」

(画像提供:Snapmart)
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「かたる」と聞くと標準語では「語る」が思い浮かびますが、福岡では「仲間に入る」「参加する」という意味があります。

友達がゲームをしているところに行って、「私もかたらして(=一緒に遊ばせて)」のように使います。誘いたいときは、「あんたも、ゲームにかたる?」などと言います。

「からう」→「(リュックなどを)背負う」

(画像提供:Snapmart)
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「からう」は標準語にはない言葉ですよね。福岡では、リュックなどの「荷物を背負う」という意味で用いられます。

「ランドセルからった1年生、かわいかねー」のように日常生活でごく当たり前に使われている言葉のため、福岡をはじめとする九州の出身者が、他の地域の人に通じなくてびっくりする言い回しのひとつです。

「さばける」→「手際がよい」

(画像提供:Snapmart)
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「さばける」と聞くと、標準語だと「魚をさばける(切り分けることができる)」や、もしくは「商品がよく売れる」といった意味をイメージするのではないでしょうか。

福岡で「さばける」とは、「テキパキと物事をこなせる」「手際がよい」ことを指す言葉です。「新しく入ったバイトの子、さばけとるね」といった場面で使われます。

まとめ

福岡で使われる「ばりかわいい」方言と、その特徴をお伝えしました。最近はテレビ番組などでもよく耳にする、福岡の方言。言葉の知識をちょっとだけ深めておくと、旅行や出張で福岡へ行く際も、一層楽しめることと思います!

※この記事は2024年9月13日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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※この記事は2024年9月にじゃらん編集部が更新しました。

トリクルマガジン編集部  トリクルマガジン編集部

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