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2025.02.26

心身を癒す「リトリート」とは?意味や過ごし方、おすすめスポットを紹介

「リトリート」とは、仕事や生活から離れた非日常的な場所で自分と向き合い、心と体をリラックスさせるためにゆったりと過ごす新しい旅のスタイルのことです。

でも、「リトリート」ってどういう意味?何をすればいいの?など、分からないことも多いのではないでしょうか。そんな疑問がたくさんある初心者のために、「リトリート」についてまとめました。

週末に行けるお手軽プチ「リトリート」や、山・海にこもる本格「リトリート」ができる施設を紹介します。

「リトリート」とは?

画像提供:ご縁の杜株式会社
(画像提供:ご縁の杜株式会社)

近年注目されている「リトリート」は、仕事や日常生活から一時的に離れ、疲れた心・体を癒す旅のスタイル。1日中観光や食べ歩きを満喫するアクティブな旅行とは異なり、自分自身に向き合い、体に良い運動や食事をしながらゆったりと過ごす旅行のことです。

「Retreat(リトリート)」は「静養先」「隠れ家」「避難所」「黙想」などの意味を持ちます。また「Retreatment(リトリートメント)」が語源という説もあり、こちらは「再治療」「回復」などの意味を持つ言葉です。

どちらの言葉からも”日常から離れて静養する”というイメージが湧きます。自分を大切にケアしながらリフレッシュする、ちょっと贅沢な過ごし方です。

「リトリート」の効果や魅力

株式会社温故知新
(画像提供:株式会社温故知新)

では、「リトリート」にはどんな効果や魅力があるのでしょうか?

仕事や日常生活に追われている現代社会の暮らしはストレスも多いですよね。人間関係の悩み、仕事のプレッシャー、分刻みのスケジュールなど、心も体も脳もフル稼働で毎日を過ごしているとストレスと疲れがどんどん溜まってしまいます。

そんな時に必要なのが「リトリート」。「リトリート」は“本来の自分に戻るための時間”ともいわれています。日常から切り離された場所に足を運び、自分を癒すためだけに過ごすことで、溜め込んだストレスやダメージをリセットし、イキイキとした真の姿にリフレッシュするというわけです。

滞在先は、山・森・海に囲まれた場所、温泉地、宿坊などがおすすめ。自然豊かで静かな環境に身を置くと、五感や感性も研ぎ澄まされるはずです。

「リトリート」後は、仕事も日常生活もよりパワフルでポジティブに能力を発揮できるでしょう。

「リトリート」の過ごし方

株式会社温故知新
(画像提供:株式会社温故知新)

滞在中は何をして過ごせばよいのでしょうか?滋味深い食事を摂ったり、適度に体を動かしたり、何もしない時間を作ったり、エステやマッサージなどもいいですね。ここからは基本的な「リトリート」の過ごし方を紹介します。

ヨガ

本来ヨガは、呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて心身の緊張をほぐし、安定とやすらぎを得ることを目的としているので、「リトリート」ではよく取り入れられています。ヨガの呼吸法は自律神経を整え、瞑想は集中力を高めるといわれ、どちらも深くリラックスすることができます。

森林浴

森林では、樹木が放出するマイナスイオンや香りの成分・フィトンチッドという物質をたっぷり浴びることが可能です。自然が豊かな環境にいると気持ちもリフレッシュし、ストレスが軽減されるかもしれません。

欧米では森林セラピーや自然療法として医療現場でも取り入れられている行為ですが、「リトリート」では難しいことはあまり考えず、都会の生活にはない草花の香り、樹々が風にそよぐ音など森を五感で楽しんでください。

温泉

体を芯から温めてくれる温泉は、緊張がほぐれて心身ともにリラックスするうえ、温泉の成分によっては肌がつるつるになる効果も。露天風呂や絶景風呂、秘境の温泉など、美しい景色や非日常的な環境の中で温泉に浸かれば、ストレスが解放され心も満たされます。

瞑想(マインドフルネス)

目を閉じて心を鎮め、脳をリラックスさせる瞑想。瞑想中に出るα波という脳波が自律神経を整え、緊張や不安を緩和するといわれています。ストレスが軽減した、集中力が高まった、幸福感を感じたなど、人によってさまざまな体感があるそうです。

リフレッシュできるだけでなく思考や創造性の活性化に役立つとされ、海外では大企業が就業時間中に取り入れたりと注目されています。

体にやさしい食事

「リトリート」中は食事にもこだわってみてください。ファーストフードやジャンクフードは避け、季節の食材や地元の新鮮な素材を使った料理、無農薬・オーガニック食材を利用した料理など、体にやさしい食事で内臓も労わってあげましょう。

予定を立てない

特に予定を立てず心と体の赴くままに過ごすのも、究極の「リトリート」です。●●をしなくてはいけない、●●をしてはダメ、という決まりはありません。ビーチでぼんやり海を眺めたり、木陰で本を読んだり、風に吹かれて昼寝をしたり。スポーツで汗を流したり、新しい経験に挑戦したりとアクティブに過ごしても良いのです。

自分と向き合い、自分を癒すことであれば何でもOK。固定観念にとらわれず、心を開放して自由に過ごしてください。

「リトリート」ができるホテル・施設の紹介

「リトリート」が初めての人には、「リトリート」プランのある施設がおすすめです。日帰り、1泊2日、長期滞在などさまざまなので、自分にぴったりのプランを探してみてください。

NIPPONIA 白鷹 源内邸【山形県】

風情のある歴史的建物で過ごす非日常体験

NIPPONIA 白鷹 源内邸
宿泊施設

白鷹 源内邸は、地域の発展を支え続けた豪農・高橋源内からはじまる旧奥山家の邸宅をリノベーションした宿泊施設。客室は明治中期から昭和初期に建てられた土蔵で、懐かしさと温もりのあるラグジュアリーな空間です。広い敷地内に点在する全8室は自然に囲まれ独立していて、静かな時間が過ごせるでしょう。

奥山家が大切にしてきた希少な樹木のある広大な庭では、季節の移ろいを楽しみ、山形県と新潟県の県境に位置する朝日連峰の雄大な風景を堪能できます。

NIPPONIA 白鷹 源内邸
着付け体験

おすすめは、老舗呉服店が協力する着物の着付け体験(料金は別途1名7700円、1週間前まで要予約)。選んだ着物でそのまま滞在できるので、非日常の暮らしを体感するのもいいですね。

■NIPPONIA 白鷹 源内邸
山形県西置賜郡白鷹町大字浅立183-1
【チェックイン】15時~17時【チェックアウト】10時
火、水
1泊1名3万800円~(平日2名1室利用時、1泊2食付き)
長井駅よりタクシーで10分/東北中央自動車道南陽高畠ICより20分
あり(無料)
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の詳細はこちら
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の周辺情報はこちら

(画像提供:株式会社ukitam)

湯河原リトリート ご縁の杜-Goen no Mori-【神奈川県】

体が喜ぶヴィーガン料理と館内ライブラリーが魅力

湯河原リトリート ご縁の杜-Goen no Mori-
ヴィーガン料理

素材にこだわったヴィーガン料理で腸から心身を整えることを目的としている「リトリート」施設。卵・乳製品・肉・魚・添加物を使わない食事は体にやさしくボリュームがあり、おなかも満たされます。

湯河原リトリート ご縁の杜-Goen no Mori-
館内ライブラリー

館内全体がライブラリーになっており、1000冊を超える本があちこちに並んでいます。地下の瞑想ライブラリーで穏やかに過ごしたり、開放感ある屋上のテラスでゆっくりと読書を楽しむことができます。

■湯河原リトリート ご縁の杜-Goen no Mori-
神奈川県足柄下郡湯河原町土肥5-4-6
【チェックイン】15時~【チェックアウト】10時
不定(週2日)
1泊1名1万4300円~1万7600円(平日2名1室利用時、1泊2食付き)
湯河原駅より徒歩5分/小田原厚木道路早川ICより20分
あり(無料)
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(画像提供:ご縁の杜株式会社)

NEMU RESORT【三重県】

大自然の海辺、森、丘の上でのヨガが叶う贅沢なひととき

NEMU RESORT
ヨガテラス

三重県・伊勢志摩国立公園内の豊かな自然環境の中にある施設。敷地内にある丘の上のヨガ専用テラスでは、吹き抜ける風や樹々の香り、耳を澄ますと聴こえる小鳥のさえずりに癒されます。海辺や森の中など、さまざまな場所でヨガプログラムが体験できるので居心地の良い場所を探すのもおすすめです。

NEMU RESORT
恵みの湯

また、温浴施設「恵みの湯」では敷地内から湧く源泉の天然温泉(加水・循環ろ過)の「潮騒の湯」をはじめ、「ミキモト コスメティックス」とコラボしたキラキラと輝く「真珠の湯(パールオーロラ風呂)」など3種の湯巡りが楽しめます。

他にも、ゴルフ場やマリーナも併設されており、広大な敷地を活かしたアクティブプログラムも充実。自然に親しみながら体を動かしたい人にぴったりの「リトリート」施設です。

■NEMU RESORT
三重県志摩市浜島町迫子2692-3
【チェックイン】15時~【チェックアウト】11時
不定(年に2回)※メンテナンス休業あり
1泊1名1万3968円~(平日2名1室利用時、食事なし)
近鉄賢島駅よりバスで約20分/伊勢自動車道玉城ICより約40分
あり(無料)
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(画像提供:伊勢志摩リゾートマネジメント株式会社)

壱岐リトリート海里村上 by 温故知新【長崎県】

海と山の幸を堪能する、離島の温泉施設

壱岐リトリート海里村上 by 温故知新
オーシャンビューの客室

湯本湾に面した長崎県の離島・壱岐島にある「リトリート」施設。全12室の客室はオーシャンビューで、源泉を使用した露天風呂(加温・加水・循環ろ過)付きです。温泉の有効成分は基準値の約17倍で、高い殺菌力と保湿力で肌の潤いを保つ美肌の湯として古くから親しまれています。

壱岐リトリート海里村上 by 温故知新
ディナー(イメージ)

食事は、壱岐産の新鮮な野菜や壱岐牛、玄界灘(げんかいなだ)で獲れた海の幸をふんだんに使用。食を通して心身ともにリフレッシュできると、リピーターも多いそうです。

■壱岐リトリート海里村上 by 温故知新
長崎県壱岐市勝本町立石西触119-2
【チェックイン】15時~【チェックアウト】11時
不定※メンテナンス休業あり
1泊1名4万8000円~(平日2名1室利用時、朝食付き)
壱岐空港より車で約25分/壱岐島内各港より車で約15分
あり(無料)
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(画像提供:株式会社温故知新)

※この記事は2025年2月10日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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仲西なほ子  仲西なほ子

沖縄出身、沖縄育ち、沖縄在住。15年間の東京生活を満喫してUターン。現在はフリーランスで取材・執筆・編集・コピーの仕事と、美容の仕事でプライベートサロンも稼働中。息抜きは沖縄県内のリゾートホテル巡り。