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2020.11.13

【初心者向け】焚き火・バーベキューの簡単な火起こし術!キャンプでも役立つコツ紹介

バーベキューの時に肉や野菜を焼く炭火、キャンプの時に暖をとる焚き火。アウトドア初心者にとって苦戦することも多い火おこしの基本的なテクニックを埼玉にある火に特化したアウトドア用品専門店「iLbf(イルビフ)」の店主・堀之内さんに教えていただきました。

経験者も意外と知らない火おこしのテクニックや知識を知れば、これまで以上にラクにそして簡単にバーベキューや焚き火を満喫できるはず。秋冬は焚き火を囲む絶好の季節!キャンプ場やバーベキュー場で慌てにためにも、火おこしをマスターして、スマートにキャンプを楽しみましょう♪炭火と薪での焚き火、着火して火おこしが完了するまでの流れを動画でも解説しているのでチェックしてみてくださいね。

>>初心者向け!おすすめの焚き火台についてはこちらで紹介しています。
※この記事は2020年10月時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース

「炭」と「薪」の違いとは

バーベキューで使うのは炭?それとも薪?「炭」と「薪」を混同している人もいると思うのですが、実は「炭」と「薪」は特徴が異なり、上手に使い分けることが重要です。

炭の特徴と使用用途

炭

炭は木をじっくり時間をかけて蒸し焼きにして炭化したもの。アウトドアショップやホームセンターなどで購入可能です。火力の調整がしやすく、安定した火力を保ちやすいのが特徴。煙がでづらく、燃焼時間が長いので、バーベキューで肉や野菜を焼くなどの調理にも適しています。

また炭には遠赤外線効果もあるため、食材に旨みを閉じ込めて焼く事ができるのもメリット。シンプルに野菜を焼くだけでも、おいしさがアップします。

薪の特徴と使用用途

薪

薪は木をそのまま切り出したもの。炭に比べて着火までの時間は短く、炎が大きく上がるので暖を取るのにぴったり。薪は火加減が難しいですが、飯盒などで米を炊いたり、カレーやシチューなど、煮込み料理などが可能です。

薪はキャンプ場やホームセンターなどで購入することができます。キャンプ場などでは薪を拾い集めることができる場所もありますが、乾燥していないと火が付きづらいので、初心者は販売されている十分に乾燥した薪を使用するのがおすすめです。

炭の火おこしのコツ

炭の選び方

炭は大きく分けて下記の5種類に分かれます。用途や予算などに合わせて選ぶようにしましょう。

黒炭
ホームセンターなどで手に入るオーソドックスな炭。BBQにオススメ。
・火がつきやすい
・形が整っており、火力がコントーロールしやすい
・煙はやや出やすい
・火が途中で消えにくい。火持ちは約2〜3時間
・軽くて柔らかい

白炭
「備長炭」などで知られる高級炭。七輪などでゆっくり焼きたい時に。
・火がつきづらい
・煙が少なく、灰も少ない
・長時間安定して燃焼する
・重くて硬い
・価格が高く、料亭などで使われる

マングローブ炭
安価で手に入りやすい。少人数向けのBBQに。
・火がつきやすく、炎が出やすい
・火持ちが悪い(約1〜2時間)
・灰が多く煙が出やすい

オガ炭
おがくずを高圧力で固め、窯で焼いた角の中心に穴のあいた成形木炭。
・火がつきにくい
・火持ちが良い(約4〜5時間)
・匂いや煙が少なく、灰も少ない
・マングローブ炭より高価だが、黒炭や白炭よりは安価

着火加工成型炭
炭を圧縮成形して作られており、着火剤も一緒に練り込まれている。
・蜂の巣型、ちくわ型、豆炭型のように、色々な形がある
・簡単に着火ができる
・バーベキュー初心者でも使いやすい
・湿気に弱く、保管が難しい
・値段は比較的高め

炭火の付け方手順

【準備】
●炭
●着火剤
●マッチやライターなどの着火器具
●炭ばさみ
※革の手袋や軍手があると安心です

炭

火付け用の着火剤と小さめの炭を選んで準備。着火剤はゼリー状のものをよく見かけますが、引火しやすいため固形のものがオススメ。最初に火付けする炭は、小さくて軽いものが最適です。

炭

手順(1)

着火剤に、マッチやライターなどで着火。火が付いたら空気の通り道ができるよう、立体的に炭を積んでいきます。炭は素手で持たず、革の手袋を使用したり、炭ばさみでつかむなどして、やけどに注意しましょう。

火おこし

手順(2)

火を炭で囲めたら、とにかくいじらず放置するのがコツ。炭に火が回るまでには時間がかかるので、その間は料理の準備を進めたりして、安全に気を付けながら、そのまま置いておくようにしましょう。

火おこし

手順(3)

炭が白くなったら火が付いた証拠。ひっくり返して調理しやすいように炭を並べましょう。バーベキューコンロの網や鉄板なども配置し、調理を開始してOKです。火の付いた炭に接するよう炭をちゃんと積んでいけば、あおぐ必要もなく火力も安定していきます。

薪の火おこしのコツ

薪の選び方

焚き火を楽しむためには、薪選びも大切。薪の種類は大きく分けて2種類あり、軽くて火の付きやすい針葉樹の薪と、硬くて火は付きづらいけれど長時間燃焼する広葉樹に分けられます。これらの両方を用意するのがおすすめ。まずは火が付きやすい針葉樹を燃やしていき、その後火持ちの良い広葉樹に切り替えていくと、スムーズかつ長時間焚き火が楽しめます。それぞれの特徴を紹介するので、参考にしてくださいね。

針葉樹
・杉、ヒノキ、松など
・火の付きが早く、勢いよく燃える
・直ぐ燃えきる
・比較的安い

広葉樹
・樫、ナラ、ケヤキなど
・火が付きにくい
・火保ちが良く、長い時間燃える
・比較的高い

焚き火の手順

【準備】
●薪(できれば2種類)
●着火剤
●マッチやライターなどの着火器具
●薪ばさみ
●焚き火台(キャンプ場は直火の焚き火禁止の場所が多いので要注意)
※革の手袋や軍手があると安心です

焚き火

事前に火が付きやすく燃えやすい細いものと、硬くて太いものの2種類を準備しておくのがおすすめ。1種類の場合は、薪を割ったり削るなどして細く燃えやすいように工夫するのも手です。薪は湿ってしまうと燃えづらくなるので、湿気には要注意!

焚き火

炭と同じく、初心者は着火剤を使うのがおすすめ。火がなかなか付かなくて楽しくない…という思いを味わってしまってはもったいないので、無理せず着火剤を使いましょう。

着火剤を買い忘れてしまった時などは、松ぼっくりや牛乳パック、ポテトチップスなども着火剤として代用できます。松ぼっくりは燃えやすい松ヤニを含むため、天然の着火剤としても有名。かさが開いてしっかり乾いているものがよく燃えますよ。

新聞紙は急に燃えて灰が舞いやすいので注意が必要です。雑巾の水を絞るように、ねじって固くしてから使用しましょう。

焚き火

手順(1)

薪を組んでいきます。組み方はいろいろありますが、初心者にはシンプルな「井桁(いげた)型」がオススメ。その名の通り「井」の字の形のように、薪を正方形に組み上げていきます。土台となる薪は火持ちの良い太いものを使用しましょう。

焚き火

手順(2)

3段ほど積み上げたら真ん中に着火材を置き、火を付けます。火が付いたら細い薪を真ん中に差し込み、立てかけていきます。

焚き火

手順(3)

徐々に火が付いていくので、太い薪に火が付くまでは様子を見つつ、細い薪を真ん中に差し込んでいきます。細い薪をあまり寝かせず縦に差し込むと火が大きくなりやすいので、ご注意を。

焚き火

手順(4)

太い薪に火が付いたらある程度火力は安定するので、様子を見ながら薪を足しつつ、のんびり焚き火を楽しみましょう。

焚き火

手順(5)

新しく薪を足した時や少し火が弱くなった際はファイヤーブラスター(火吹き棒)などを使用し、空気を送り込んであげると火はすぐに復活します。

焚き火

大きな炎が収まり、薪が真っ赤になるのは「熾火(おきび)」という状態。この状態になれば、薪を立てかけていくだけでOK。また火加減が安定するので、調理もしやすくなります。

薪を少しずつ足しながら、炎の揺らぎを眺めたり、火を囲んで暖を取ったり、焚き火のぬくもりに癒される至福のひと時を楽しんでくださいね。

火おこしの注意点

炭も薪も消火する際に水をかけるのは、緊急の場合を除き絶対NG。器具にダメージを与えてしまい、また予期せぬ爆発が起こる場合もあります。バラバラに離して置き、トングなどでたたいて細かくすれば自然と火は消えていきます。終わる時間を考えて、使用する量をコントロールするようにしましょう。

またキャンプ場には必ず利用ルールがあります。特に焚き火は直火禁止のところが増えているので、しっかりとそのルールを守り、楽しんでください。
焚き火

火おこしのコツを伝授してくれたのはこの方

堀之内健一郎さん

今回火おこしのコツを教えてくださったのは、埼玉・三郷にある火に特化したアウトドア用品専門店「iLbf(イルビフ)」の店主・堀之内健一郎さん。イルビフには暖がとれるもの、明かり、調理器具や食材など、火に関わるものが豊富に揃います。店主の堀之内さんは宮崎県ご出身で、子どもの頃は五右衛門風呂で育ち、火が身近にある暮らしだったそう。そんな“火のプロ”の堀之内さんが、初心者でもスムーズに火を起こせるコツを教えてくれました。

■火とアウトドアの専門 iLbf(イルビフ)
[TEL]048-951-4949
[住所]埼玉県三郷市彦成4-4-17 みさと団地南商店街104区画
[営業時間]【平日】12時~19時 【土・日・祝】10時~19時
[定休日]不定
[アクセス]【電車】JR武蔵野線「新三郷」駅南口より徒歩7分 【車】首都高6号三郷西出口より10分
「火とアウトドアの専門 iLbf(イルビフ)」の詳細はこちら

>>おすすめの焚き火台はこちらをチェック!

※撮影は消防署の許可をとった設備環境(iLbf)にて専門家の指導の下行っています。
※焚き火はキャンプ場やバーベキュー場など許可を得た場所で行ってください。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。ご利用の際には、あらかじめ最新の情報をご確認ください。また、感染拡大の防止に充分ご配慮いただくようお願いいたします。

※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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