毎月、編集部一押しのキラリと光る名湯・秘湯を関東東北エリアからご紹介する連載「小さな温泉」。今回は静岡県にある石部温泉をご紹介します。
紹介してくださるのは、入湯した温泉地数は国内外で1500湯以上!どの温泉にも1回以上宿泊して取材をしてきたというベテラン温泉ライターの西村さん。温泉取材歴20年のプロが伝えたい温泉の魅力や楽しみ方、周辺のおすすめスポットなどぜひチェックしてくださいね。
一人旅でじっくり温泉を満喫するもよし!都会から離れ自然の中の温泉へお泊りデートにいくのも素敵。まだ出会っていないお気に入りの場所、みつかりますように。
※この記事は2020年12月12日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
肌心地の異なる2種類の温泉に入れる海町の湯。

西伊豆松崎の南には、「伊豆の秘境」と呼ばれた岩地、石部、雲見の3つの集落がある。真ん中にある石部は、人口180名ほどの小さな集落。だが意外にもここは実力派の温泉地でもある。
開湯は昭和40年代。陸の孤島だったこの場所にバス道路が通ったことで観光客が訪れるようになり、3集落へ温泉を供給する会社が誕生、多くの民宿が営まれるようになった。
民宿は全浴槽かけ流し



石部の民宿は8軒。どこもこぢんまりとした湯船だが、お湯はすべてかけ流し(一部加温あり)で、ひと晩中入浴ができる。
供給会社の温泉は、体液よりも濃いしょっぱい塩化物泉。体にガツンとくる入浴感で、浴後はぽっと肌がほてり、よくよく温まる。濃いお湯だがベタ付く感じはなく、しっとりとした肌感覚。石部の7軒の民宿にはこの温泉が引かれている。


1軒だけ、集落の一番奥にある素泊まり宿「いでゆ荘」は、別源泉を持っている。泉質名は同じだが、成分量は供給会社の温泉の約6分の1。
わずかに塩味があり匂いもほのか。弱アルカリ性でスベスベとしていて温度も40度弱とぬる湯の適温。ゆっくりとお湯に浸かれる。
懐かしい風景と名物料理に気持ちがなごんでいく


細い路地が張り巡らされた石部温泉は、海の町らしい昔ながらのたたずまい。お散歩していると懐かしい風景に気持ちがなごんでいく。



その日、浜で揚がった魚ばかり。特産のヒジキや石部棚田で収穫された古代米が食べられる宿もある。浩美屋にもおいしい名物がたくさん! 特別料理で西伊豆名物の伊勢エビも。朝は殻でお味噌汁に。


目の前の浜から揚がってくる魚介や夕陽の鮮やかさ。一部スポットから眺められる富士山、民宿の気取りのないもてなし、地元の人たちの生活にオジャマしているようなあたたかな魅力がある。
[TEL]0558-42-0745(松崎町観光協会)
[住所]静岡県賀茂郡松崎町石部
[源泉]動力泉4本
[泉質]カルシウム・ナトリウムー塩化物泉
[宿]民宿8軒
[料金]1泊2食9000円前後~、素泊まり宿もあり ※浩美屋、いでゆ荘は場合により日帰り入浴ができることも(要問合せ)
[アクセス]【電車】伊豆急蓮台寺駅より東海バス堂ヶ島行き40分で松崎バスターミナル、東海バス雲見温泉行き14分の石部温泉より徒歩1~5分 【車】東名沼津ICより伊豆縦貫道月ヶ瀬IC、国道136号経由で1時間40分
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\連載:小さな温泉の前回記事はこちら/
朝に夕に清い風が吹きわたる。モール温泉の湧く湖畔の湯、北浦宝来温泉を紹介しています。
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