岐阜県南西部に位置する養老公園には、養老孝子伝説が伝わる養老の滝があります。今回は、養老の滝の魅力や歴史、おすすめの撮影スポットやアクセス情報を紹介します。
名水百選にも選ばれた湧水、菊水泉や紅葉の名所としても有名な養老山など、周辺のおすすめ観光スポットや日帰り温泉の情報も要チェック!
※この記事は2021年3月11日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
養老の滝とは
養老の滝とは、岐阜県養老町の養老公園内にある滝です。
木曽川水系に属する、落差約30メートル、幅4メートルの滝で、養老公園を奥深くまで進むと見ることができます。
養老の滝では、貧しくも親孝行の息子と病気がちな父親の物語である「孝行伝説」(養老孝子物語)が語り継がれています。
父親に一度でいいから存分に酒を飲ませてやりたいと願う息子は、山に薪を拾いに行ったある日、養老の滝を見つけます。その滝の水は、かつて飲んだことがないほどおいしい酒で、持ち帰って父親に飲ませると、みるみるうちに元気になったのだとか。
この物語が「老いを養う滝」として広まり、養老の滝の名前の由来となっています。
養老の滝とその周辺には歴史を感じるスポットがたくさんあるので、巡ってみるのもおすすめです。
養老の滝の魅力1:豊かな自然に囲まれた雄麗な景観

養老の滝は、養老駅から歩いて50分ほどかかり、養老公園の奥地にあります。
人里離れた大自然の中、養老山地の巨岩老樹の中を流れ落ちる清冽な水と雄麗な姿は、「日本の滝百選」に選ばれるほど。古来、文人墨客にも親しまれ、葛飾北斎が浮世絵に描いたことでも有名です。
養老の滝は、滝つぼの目の前から眺めることができる全国でも珍しい滝。ミストのような水しぶきが飛び、ひんやりとした空気が流れる場所です。
滝の近くにはベンチが置かれ、その姿を心ゆくまで眺めることもできます。
養老の滝の魅力2:季節ごとの美しい情景

四季ごとに移り変わる景色も、養老の滝の魅力です。

3月下旬から4月上旬になると、養老公園の入口にある養老孝子坂から養老の滝に続く散策路一帯がピンクに染まります。約3000本のソメイヨシノや八重桜が咲き誇る様は圧巻です。

そしてなんといっても秋の紅葉は「飛騨・美濃紅葉33選」に選定されており、一度は見てみたい絶景です。養老山の見事なグラデーションは、思わずため息がこぼれる美しさ。
紅葉やイチョウ、楓が養老公園内の散策路を鮮やかに彩り始める10月上旬から11月下旬には、毎年「養老公園もみじまつり」が開催されています。(開催情報は公式サイトにて要確認)

新緑の季節は、生命力が溢れる木々の中で森林浴もおすすめです。また冬に見られる雪化粧をした養老の滝は、幻想的な雰囲気に変わります。(雪の場合、臨時休園する場合があります)
季節によって違った顔を見せるので、何度訪れてもその魅力は尽きることがありません。
おすすめの撮影スポット
養老の滝を撮影するなら、まずは滝のすぐ近くから!養老の滝は、滝を間近で撮影できる珍しい滝です。きっと滝の迫力が伝わる最高の写真が撮れるでしょう。
また、登山道を少し下った「みゆき橋」もおすすめの撮影スポットです。養老の滝を下流から眺め、清流や苔むした岩、周りの木々を養老の滝と共に収めることができます。
養老の滝へのアクセス方法
養老の滝は、養老鉄道「養老駅」から、歩いて片道50分ほど。滝から流れる小川を横目に、養老公園内の養老孝子坂を進みます。
車の場合、公園管理駐車場(無料)から1.2km、養老の滝へ続く遊歩道を30分ほど歩きます。また、養老の滝駐車場(有料)を利用すれば片道5分ほど!すぐに養老の滝へ行きたい時におすすめです。
最後に、東京・大阪・名古屋から養老の滝のある養老公園へのアクセスを紹介します。
■東京方面から
【電車】東海道・山陽新幹線「名古屋駅」―東海道本線「大垣駅」―養老鉄道「養老駅」から徒歩5分(約3時間)
【車】名神高速―養老JCT―東海環状自動車道―養老IC(約5時間)
■大阪方面から
【電車】東海道・山陽新幹線「新大阪駅」―東海道・山陽新幹線「米原駅」―東海道本線「大垣駅」―養老鉄道「養老駅」から徒歩5分(約2時間20分)
【車】名神高速―関ヶ原IC―国道365号線(約2時間30分)
■名古屋方面から
【電車】近鉄名古屋線「桑名駅」―養老鉄道「養老駅」から徒歩5分/東海道本線「大垣駅」―養老鉄道「養老駅」から徒歩5分(約1時間30分)
【車】名神高速―養老JCT―東海環状自動車道―養老IC(約1時間)
周辺の観光・グルメ・温泉スポット
菊水泉

養老神社の境内から湧き出る菊水泉は、昭和60年に環境庁の「日本の名水百選」にも選ばれている美泉です。 泉の水から菊の香りがするという評判が「菊水泉」の名前の由来と言われています。
菊水泉の水を飲むことで若返るという伝説があり、毎年春分の日になると、「若水取りの儀式」が行われています。(2021年は開催なし)
採水場から採水ができます。菊水泉の湧き出し口を見たければ、ぜひ養老神社の石段を登ってみて!
[住所]岐阜県養老郡養老町高林1298-2(養老公園)
[アクセス]【電車】養老鉄道 「養老駅」から徒歩5分【車】養老ICから10分、大垣ICから20分、関ヶ原ICから25分
[駐車場]無料(但し民営管理駐車場は有料)
「菊水泉」の詳細はこちら
「菊水泉」の口コミ・周辺情報はこちら
養老山

養老山は養老公園の後ろにそびえる標高859mの山です。主な登山ルートは、三方山ルート、アセビ平ルート、二ノ瀬越ルートの3つ。
養老山の山頂は木々に囲まれており展望台がないため、三方山(さんぽうざん)や小倉山からの絶景をお見逃しなく!濃尾平野が一望でき、天気の良い日にはJRセントラルタワーズを見ることもできます。
11月中旬から12月上旬になると、養老山全体が赤や黄色のグラデーションに変わります。登山道にはもみじやかえでのアーチが現れ、思わず息を飲むほど美しい景色を見ることができます。
養老寺

養老公園内、松風橋の近くに位置する「養老寺」。孝行伝説の親孝行息子「孝子源丞内」が開いたとされ、不老長寿にご利益があると言われています。

宝物殿に所蔵される、鎌倉初期に造られた寄木造りの本尊「木造十一面千手観音立像」と、関ヶ原の合戦の際に徳川家康が勝利を祈願して寺に寄進した「銘国光の太刀」は、国指定重要文化財に指定されています。
[住所]岐阜県養老郡養老町養老公園1276-1
[アクセス]【電車】養老鉄道「養老駅」から徒歩20分
[駐車場]無料(但し民営管理駐車場は有料)
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(画像提供:養老町商工観光課)
岐阜県こどもの国

養老の滝がある養老公園の西側に、自然の地形と環境を生かした「岐阜県こどもの国」があります。養老公園内で最も養老駅に近く、すぐそばにはこどもの国駐車場がある好立地!

広大な敷地には、こどもの家、ぼうけんひろば、すくすくひろば、のびのびひろばなどがあり、体を動かして遊ぶにはピッタリの場所。園内中央の「のびのびひろば」で、芝生にレジャーシートを広げてのんびりピクニックもおすすめです。
[住所]岐阜県養老郡養老町高林1298-2
[開園時間]9時~16時30分
[休園日]毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
[料金]無料
[アクセス]【電車】養老鉄道「養老駅」から徒歩5分【車】養老ICから10分、大垣ICから20分、関ヶ原ICから25分
[駐車場]無料(但し民営管理駐車場は有料)
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(画像提供:養老公園)
養老天命反転地

養老公園にたたずむカラフルな建物、「養老天命反転地記念館」がシンボル。世界的に有名なアーティストであり、愛知県名古屋市出身の美術家とそのパートナーの詩人による、アート作品の数々が建ち並ぶ空間です。
見るだけでなく、身体を動かすことで、型破りで不思議なアートを体験してください。

「極限で似るものの家」は養老天命反転地メインのパビリオンです。迷路のような建物内の屋根や床が岐阜県の地図になっています。常識を覆すトリッキーなインテリアに驚くこと間違いなし!

養老駅からは徒歩15分ほど。窪地や斜面が多いので、歩きやすい靴は必須です。
[住所]岐阜県養老郡養老町高林1298-2
[開園時間]9時~17時(最終入場16時30分)
[休園日]毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
[料金]【大人】770円【高校生】510円【小中学生】310円
[アクセス]【電車】養老鉄道「養老駅」から徒歩15分【車】養老ICから10分、大垣ICから20分、関ヶ原ICから25分
[駐車場]無料(但し民営管理駐車場は有料)
「養老天命反転地」の詳細はこちら
「養老天命反転地」の口コミ・周辺情報はこちら
(画像提供:養老公園)
養老サイダー

キンと冷えた瓶の蓋を開けると、懐かしい香りとともに、シュワっとした白煙が煙る…。名水百選として名高い「菊水霊泉」と秘伝のシロップが作り出す味は、どこか懐かしさを感じる味です。

1900年に製造が開始され、2000年に惜しまれながら製造を中止したものの、復活を願う声が集まり、2017年に再び製造をはじめました。
ラベルや緑色のガラスボトル、王冠は、ほぼ当時のデザインのまま!100年続く歴史を感じ、益々ノスタルジックな気持ちにさせますね。
養老公園内の滝谷沿いの売店や養老サービスエリアにて購入できます。
[販売店舗]養老公園内(梅林亭、美上亭、滝園、瓢遊亭、互楽、渋谷土産物店、大福亭、豊駒、吉田商店、大黒屋、清水、滝見亭、えんじゅ、養老滝駐車場、千歳楼、清風楼、滝元館遊季の里) 他
[料金]290円
「養老サイダー」の詳細はこちら
(画像提供:養老サイダー復刻合同会社)
滝見亭

滝見亭は、養老の滝まで歩いて5分ほどのところにある昔ながらの食堂です。美濃、濃尾の平野や、晴れた日には名古屋駅のツインタワーも見えるという最高のロケーション!
絶景を独り占めできる窓側の特等席で楽しみたいのが、養老の滝の名水を使用した「流しそーめん(700円)」です。キリッと冷えた水との中で流れるそーめんは、なんとも趣がありますね。
名水で淹れたコーヒーや養老サイダーなど、名水グルメを堪能しちゃおう♪
[住所]岐阜県養老郡養老町養老公園1290-273
[開園時間]9時~17時
[休園日]不定休
[アクセス]養老の滝駐車場からすぐ
[駐車場]無料(但し民営管理駐車場は有料)
「滝見亭」の詳細はこちら
滝元館遊季の里

「滝元館遊季の里」は、養老の滝から歩いて3分。 廊下やエレベーターに至るまで畳敷きという館内は、日本の粋と心地よさが広がります。
四季折々変化する恵那山や木曾御岳、星空は、大浴場から眺めるとっておきの風景。お部屋、食事がセットになった日帰りプランで、日帰り入浴を満喫するのもおすすめです。
露天風呂付きの客室をチョイスすれば、自分だけの贅沢な時間になりますね。

日帰りプランの食事は、名水と地元素材を使った懐石です。昼食付き、夕食付きと、プラン内容は様々なので、スケジュールに合わせて選べるのが嬉しいポイントです。
[住所]岐阜県養老郡養老町養老公園1290-167
[営業時間]11時30分~21時30分(プランによって異なる)
[定休日]なし
[料金]【日帰りプラン】14200円~(客室、大浴場、食事含む)
[アクセス]【電車】養老鉄道「養老駅」からタクシーで10分(送迎あり)【車】東海環状自動道養老ICから15分/名神高速道路養老スマートインターから15分(ETCのみ)
[駐車場]無料
「滝元館遊季の里」の詳細はこちら
「滝元館遊季の里」の口コミ・周辺情報はこちら
(画像提供:滝元館遊季の里)
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