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2023.07.12

【初心者向け】ソロキャンプの始め方や楽しみ方と道具の選び方から注意点まで

ソロキャンプとは、その名の通り「ひとりでキャンプを楽しむこと」。
自分の好きなことや好きな料理をしてのんびり楽しめるスタイルとして、今注目を集めています。

そんなソロキャンプに初心者でもチャレンジできるよう、テレビなどのメディア出演も多い注目のソロキャンプ女子・森風美(もりふうみ)さん監修でノウハウをたっぷりと紹介します♪

キャンプ場の選び方から、テントやテーブルなど必要な道具、春夏秋冬それぞれのおすすめの楽しみ方まで、ぜひ参考にしてください。

「ソロキャンプをしよう!」と思ったとき、最初にやるべきこと

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

この記事を読んでいるみなさんは、おそらくソロキャンプに興味を持って、近いうちにチャレンジしてみたいと考えているのではないでしょうか?

でも、ソロキャンプ初心者がいざキャンプに行こう!と思い立っても、「どう計画したら良いかわからない」「何から準備したら良いかわからない」と、色々と迷ってしまいがち。

そんな方は、まず“キャンプで何をしたいか”を考えてみましょう!

例えば「テントの中を可愛く飾り付けて、色味鮮やかな料理をたくさん作って素敵な写真をたくさん撮りたい」「たき火の明かりの中おいしいコーヒーを飲みながら静かな時間を過ごしたい」などなど。考えてみるだけで、なんだかワクワクしませんか?

そしてキャンプでしたいことを考えたら、それを軸にプランニングします。
先ほどの1つ目の例だったら、キャンプ道具をたくさん持って景色のきれいなスポットへ…となるので、必要な道具やキャンプ場選びの方向性が見えてくるはずです。

他にも、観光地を巡ったり釣りをしたりと、ひとり旅の手段としてソロキャンプをするのもいいかもしれません。その場合には、寝泊まりするだけのシンプルな道具で、目的地にアクセスしやすいスポットを目指すことになるでしょう。

「自分が一番やりたいこと」をイメージすれば、キャンプのプランニングが格段に楽になります。

ソロキャンプ初心者が知っておきたい5つの注意ポイント

キャンプの大まかな方向性が見えてきたら、具体的に準備を進めていきます。

でもその前に!
ソロキャンプは、普通のキャンプと違って全てひとりでやらなければならないため、注意しなければならないポイントがいくつかあります。

そこで、最低限押さえておきたい5つのポイントをまとめました。

1.キャンプ場選びは事前に情報をしっかり収集する

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

ソロキャンプで一番心配になるのが、「ひとりだから何かトラブルが起こったら困ってしまいそう」ということではないでしょうか?

その心配を極力少なくするために、キャンプ場選びと事前の下調べが非常に大切となります。

「目的地 キャンプ場」で検索していきたい場所を見つけたら下記の項目をチェックしましょう!

・実際にそのキャンプ場に泊まった人のブログやレビューを確認
・ファミリー層の多いキャンプ場がおすすめ。客層を確認
・夜間に警備員や管理人が常駐しているか確認
・キャンプ場に電話してソロキャンプの受け入れに問題ないか確認
・近くにスーパーやコンビニ、温泉施設などがあるか、周辺情報を確認

これらをチェックしておくと心配も少ないでしょう。また、今まで行ったことがあって勝手がわかっているキャンプ場を選ぶのもいいでしょう。

2.荷物は事前に背負ってみて、重さをシミュレーション

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

ソロキャンプでは道具の運搬、設営も全てひとりで完結させなくてはいけません。

「万全の準備を」と思って道具を詰めすぎると、自分ひとりでは運べない荷物の量になってしまうことも。
事前に荷物を並べてみて、自分ひとりで扱える量かシミュレーションしておきましょう。

また、「このテント複雑すぎて設営できない…」なんてことが無いように、自分が持っていくキャンプ道具の組み立て方を確かめておくのもポイントです。

3.道具と火から目を離さない

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

近年のアウトドアブームの影響からか、残念なことに「キャンプ道具の盗難」も相次いでいるそうです。

ソロキャンプでは道具の管理も自分ひとり。キャンプ道具は自分の目が届く範囲内、もしくはテント内に置くようにしましょう。

また、焚き火の管理も重要です。うっかり目を離してテントや芝生が燃えてしまった…なんてことが無いように、しっかりと注意を払うことが大事です。

万が一トイレなどで焚き火から離れる際には、できる限り火力を弱め、椅子など風に飛ばされやすいものを遠ざけてから、お隣の方に声をかけて離れるようにしましょう。

4.食材を買い過ぎない

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

特に初めてソロキャンプに行く方は「待ちに待ったキャンプだ!」とテンションに任せて、あれもこれもと食材を買い過ぎてしまいがち。

当たり前のことですが、ソロキャンプでは買った食材は全て自分ひとりで調理し、食べることになります。

ひとりで運べるか・ひとりで調理できるか・ひとりで食べられるか、をよく考えて食材を用意するようにしましょう。

キャンプ当日に買い物をすると買いすぎてしまう人が多いので、おすすめは「事前にある程度食材を準備しておくこと」です。

前日までに買い物を済ませて、カットした状態でタッパーなどに詰めておけば、すぐに調理に取り掛かれるというメリットも。

5.当日の予定を詰め込み過ぎない

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

たくさんの予定を詰め過ぎて、やりたいことの半分もできないまま夜になってしまい、せっかくのソロキャンプが消化不良になってしまうことも。

まずはひとつだけキャンプのテーマや目標を決めて、無理のない予定を組むようにしましょう。

「今回のキャンプでは、とにかくおいしいたき火料理を作ることに専念する!」「ハンモックでお昼寝できたら目標達成とする!」など、なるべくハードルを下げておくことが、初めてでも楽しいソロキャンプを過ごすためのポイントです。

ソロキャンプに必要な道具10選

近年のキャンプブームからなのか、キャンプ道具の種類も増えてきました。でも、初めての方だと「何が必要なんだろう…?」と悩んでしまうのでは?

そこで、「これだけは用意しておきたい道具10種類」を紹介します。

1.テント

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

キャンプに必要な道具を「ひとつだけ」あげるとしたら、テントです。極端な話、テントさえあればキャンプはできるといっても過言ではありません。

設営のしやすさや荷物をテント内にしまうスペースを考えて、ソロキャンプでは2人用サイズを選ぶのがおすすめです。

1人用テントだと、荷物を中にしまうと寝るスペースが無くなってしまうことも。

2.ミニテーブル

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

食材を調理したり、作った料理を食べたりするのに使います。

ソロキャンプでは持ち運びやすい小さめのローテーブルがおすすめ。小さなものを複数持っていけば収納もしやすく、いろんな用途で使うことができます。

3.椅子

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

おそらくソロキャンプ中に一番長い時間を共にすることとなる道具なので、ストレスのないものを選びたいところ。

おすすめは、地面との距離が近く、自然とリラックスできる、テーブルの高さに合わせたタイプです。

キャンプ道具の中でも品揃えが豊富なので、実際に店舗で自分に合った椅子を探すのがおすすめです。

4.寝袋(シュラフ)

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

キャンプでの快適な睡眠は寝袋次第です。保温性や中綿、生地で色んな種類があるので、季節を考えてセレクトしましょう。

注目してほしいのは、寝袋に表記されている「快適温度」
これがキャンプ場の夜の予想気温よりも少し高く記載されているものを選ぶと、快適に眠ることができます。

5.マット・コット

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

コットとは寝転んだり荷物を置いたりできる簡易ベッド。これがあるだけで「疲れの取れ具合」がだいぶ違います。

ソロ用テントにぴったりなロータイプ、ベンチとしても使えるハイタイプのものがあるので、用途に合わせて選択を。実際に店舗で寝心地を確認して、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

もちろんコットではなく、よりコンパクトに収納できるマットを使用してもいいです。

6.焚き火台

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

地面上に薪をセットする「直火」を禁止しているキャンプ場も多いので、焚き火台は用意しておきましょう。

網や鍋を置けるタイプもあるので、料理がしやすくなるメリットも。

気をつけたいのは重さです。ソロキャンプだからひとりで運ばなければならないことを考えて、購入の際はしっかり重さをチェックして選びましょう。

7.調理用バーナー

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

慣れないたき火で料理をしようと思っても、火が弱かったり、風が強くて火力が安定しなかったり…と火力に悩まされがち。

特にソロキャンプでは、たき火の調整に手間取って“料理どころじゃない”なんてことも。

そんなとき調理用バーナーがあれば、火の調整も自在なので、家で料理を作るのに近い感覚で料理を作ることができます。

8.調理器具、メスティンなど

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

メスティンとはアルミ製の「飯ごう」で、いろんな調理に応用できる調理器具です。

ご飯はもちろん、パスタを茹でたり、お肉を焼くのにも使えます。これひとつあれば、余分な調理器具やお皿などは必要ないほど便利!

できるだけ荷物を減らしたいソロキャンプに適した道具です。

9.ランタン

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

キャンプ場の夜は暗いので、テント周りを照らすランタンは必須です。

特にソロキャンプの夜はちょっとだけ寂しい気持ちになることもあるので、ランタンで明るい空間を作ることは重要です。

ランタンにはガソリンやガスを使う燃料系ランタンと、バッテリーや電池を使うLEDランタンがあります。

ソロキャンプでは、コンパクトで持ち運びやすい「LEDランタン」がおすすめ

10.ペグハンマー・ペグ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

テントを立てるためのハンマーとペグ(テントを地面に固定するための杭)

テント付属の簡易的なペグでは、硬い地面に刺さりにくく、テント設営に長時間苦戦することもあるため、しっかりとしたペグを別で用意することをおすすめします。

よりソロキャンプを充実させるためのおすすめ道具5選

せっかく勇気を出して来たソロキャンプだから、より快適に過ごしたい!そんなあなたにおすすめのアイテムを5つ紹介します。

1.たき火シート

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

たき火台の下に敷いて、熱や火の粉や灰などによる地面へのダメージを軽減させるもので、キャンプ場の自然を守る大切なアイテムです。

たき火シートを敷いていれば、舞ってしまった灰を拾う手間をなくし、シートでまとめて素早い撤収が可能に!撤収時の時短アイテムとしても優秀です♪

2.グローブ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

テント設営でロープを引っ張ったり、杭を打ち付ける際などに手を保護してくれます。たき火用の薪を扱うときの手の怪我の防止にも。

キャンプでは熱いものを持つ場面もあるため、あるととても便利です。

冬のキャンプでは指先も冷えるので、防寒性の高いものを選びましょう。

3.ランタンハンガー

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

置き型のランタンだけだと、手元や足元しか照らされません。キャンプ場の夜は暗いため、携帯やイヤホンなどの小物を失くしやすいのです。

ランタンハンガーを使えば、広い範囲を上部から照らしてくれるので、明るい視界を確保してより快適なキャンプに。

4.ゴミ箱

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

ゴミ箱がひとつあれば、ゴミの整理だけでなく、荷物の収納にも役立ちます。100均などにある小さめのものでもOK!

出発時には荷物をコンパクトに詰める収納として活用し、撤収時にはゴミを一気にまとめるのに便利。

ゴミが捨てられないキャンプ場もあるので、あると何かと重宝するアイテムです。

5.ガーランド

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

ガーランドをテントに飾りつけるだけであら不思議!途端に自分らしさのあるテントに愛着が湧いてきます。

気分も盛り上がること間違いなし。ソロキャンプに華やかさをプラスします♪

なるべく身軽に!ソロキャンプ荷造りのコツ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

全ての荷物を自分ひとりで運ぶことを考えると、あまり荷物が重すぎると移動だけでも体力を消耗してしまいます。

ここではソロキャンプに欠かせない、身軽な荷造りのコツをまとめました。

小物は袋にまとめる

ランタンハンガーの項目でも説明したように、キャンプ場では小物を失くしがち

充電ケーブルやイヤホンなどを袋やポーチにまとめるとよいです!

バックパックには上の方に重たいものを

金属製のアイテムなどの重い荷物は、なるべくバックパックの上部に詰めてみてください。背負った時に軽く感じることができます♪

洋服は圧縮袋に

防寒着を含めると意外とかさばってしまう洋服。圧縮袋に入れるとコンパクトに荷物に詰めることができるのでおすすめです!

部品ごとに分解した方がスッキリ収納できることも

分解できる椅子やテーブルなどは、バラして入れた方がコンパクトに収納できることも。パズルのような感じで荷物を詰める楽しさもあります。

食材は事前に小分けに、調味料は小瓶に

ソロキャンプ飯に欠かせないのが事前の下ごしらえです。

食材を無駄にしないためにも、荷物を減らすためにも、必要な分だけを小分けにして持っていきましょう。お肉のパックなど持ち帰るゴミのカサも減ります。

調味料も小瓶に入れておくと便利です。

季節別!ソロキャンプの楽しみ方

どの季節にキャンプに行くかで、できることや楽しみ方も変わるもの。ここからは、それぞれの季節の楽しみ方を紹介!

春は花見で彩りを楽しむ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

日中の陽気は穏やかで、夜は涼しい春はキャンプに最適!桜のシーズンはお花見キャンプが楽しめます。

道の駅では旬の山菜が並び、キャンプ飯がより豪華に♪

高原のキャンプでは朝晩は冷えるので、防寒対策を忘れずに。

夏は水場で涼を楽しむ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

海や川のそばで釣りをするなど、水場の近くで涼をとりながら夏らしいアクティビティを!

標高の高いキャンプ場で涼しく過ごす“避暑キャンプ”で快適に過ごすのもいいでしょう。

南の島に行ってソロキャンプ+シュノーケリングというプランを立ててみても!

秋は“何もしなくても”楽しい

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

秋はキャンプのベストシーズン!

ご飯が美味しい季節だから、何か特別な目的がなくても「キャンプそのもの」を一番楽しめる時期だと思います。

紅葉を楽しんだり、お月見をしたり、自然を楽しむイベントが盛りだくさんなのも秋のいいところです。

冬はテント内でおこもり時間を楽しむ

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

空気が澄んで星がきれいに見える冬は、テントにこたつを持ち込んでぬくぬくな“おこもりキャンプ”が楽しめます。

近くに温泉があれば、それを目当てに行くのも◎。

ただし、熟練キャンパーでも暖房と防寒対策が必須なので、初心者は無理しないようにしましょう。

ソロキャンプの魅力は「誰にも邪魔されない自分だけの時間」を過ごせること

(画像提供:森風美さん)
(画像提供:森風美さん)

記事の最後に、これからソロキャンプをしようと考えているみなさんに、あらためて「ソロキャンプの魅力」をお伝えしたいと思います。

近年のアウトドアブームの中でも、ひとりの時間を満喫したい人を中心に注目を集めているソロキャンプ

誰の目も気にすることなく、自分だけの時間をマイペースに過ごすことができる、それがソロキャンプの一番の魅力です。

ソロキャンプを楽しんでいる時間は、誰かと比べられることも、競わされることもありません。そんな、勝ち負けや優劣のない世界は、日常の疲れやストレスを吹き飛ばしてくれるはず。

大自然の中で、いつもの休日と同じように本を読んだりお昼寝したりするだけでも、心も体も癒されて「明日から頑張ろう!」と前向きな気持ちになれます。

好きなタイミングでやりたいことだけやればいい「自由な時間」をぜひ楽しんでくださいね。

【記事監修】

(画像提供:森風美さん)

森風美(もりふうみ)
アウトドア好きな家族の影響で幼少期からキャンパーとして育ち、年間80泊するほどのキャンプ女子。
女子キャンパーのライフスタイルモデルとしてはもちろん、テレビや雑誌、イベントなど幅広い分野で活動中。ホームページはこちら
著書:はじめようソロキャンプ(山と渓谷社)

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※この記事は2023年7月12日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

トリクルマガジン編集部  トリクルマガジン編集部

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