close

2024.01.21

秋の七草いくつ言える?覚え方や意味・由来、春の七草との違いも解説!

秋の七草の名前、ぜんぶ言えますか?
春の七草なら、七草粥にして食べるおかげでとても身近ですよね。秋の七草の種類は?時期はいつごろ?どんな意味や由来があるの?
この記事では、秋の七草の覚え方や、意味・由来、春の七草との違いまでわかりやすく解説します。

※この記事は2024年1月21日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース

秋の七草とは

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

秋の七草とは、ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウの、7つの“花”です。

万葉集の8巻に、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ和歌が2首あるのがもとになっていて、後に広く知られるようになりました。

「秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数(かぞ)ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花(おばな)葛花(くずばな) なでしこの花 女郎花(おみなえし)また藤袴 朝貌(あさがお)の花」

歌の内容は、「秋の野原で花を数えたらいい花が7種あったよ。これとこれと……」という、とても純朴で幸せそうなもの。

この2つの歌が広く愛され、世に広まっていったようです。

とはいえ現代とは呼び方が違ったりしています。以下、どんな花なのか一つ一つ見ていきましょう!

1.萩<ハギ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

ハギはマメ科の植物。7~10月ごろ、1cmほどの赤紫色の花を多数咲かせます。

開けた日当たりのいい場所によく生え、荒れ地にも強い花です。園芸種としても好まれていて、昔から家紋などにもよく描かれています。

2.尾花<オバナ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

山上憶良の歌で「尾花」とあるのはススキのこと。動物のしっぽに似ているところからの別名です。秋のイメージの代表的な植物ですね。

日当たりのいい野原などによく群生します。白いしっぽのような部分は花穂(かすい)と呼ばれ、れっきとした花。実ると、だんだんと綿毛に変わっていきます。

3.葛<クズ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

クズはマメ科のつる性の植物。夏の終わりから9月にかけて、チョウチョのような形の小さな花を円筒状に咲かせます。

花を愛でるだけでなく、古くから食用や薬用に利用されてきました。根から採るデンプン質は葛湯(くずゆ)、根を乾燥させたものは葛根湯(かっこんとう)になります。

4.撫子<ナデシコ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

ナデシコとは総称で、秋の七草では日本固有種であるカワラナデシコを指します。7~10月ごろ、4~5cmほどのピンク色の花を咲かせます。

カワラナデシコはヤマトナデシコ(大和撫子)の別名があり、古くから清楚な姿が愛されてきた花です。

5.女郎花<オミナエシ>

(写真提供:フォトライブラリー)
(写真提供:フォトライブラリー)

オミナエシは日当たりのいい草原を好んで群生する植物です。6~10月ごろ、小さな黄色い花を多数咲かせて、遠目にはふわっと見えます。

漢字の「女郎花」は、同属で白い花を咲かせるオトコエシ(男郎花)に対しての名付けだとか。また、黄色い見た目が粟飯(おみなめし)に似ているからなど、いろんな説があります

6.藤袴<フジバカマ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

フジバカマは8~9月ごろ、5mmほどの小さな花を房状に咲かせます。川沿いなど湿った場所を好みますが、護岸工事の進んだ現代では、珍しい花になりました。

チョウチョなどの虫をよく呼ぶ花です。特に切り花にして生乾きになると茎や葉にクマリンという芳香成分が生まれ、桜餅のような香りを放ちます。

7.桔梗<キキョウ>

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

キキョウは6~10月ごろ、星形で青紫色の花を咲かせます。英名ではバルーンフラワー。花のつぼみが風船のように丸いところからの名前です。

前述の和歌だと「朝顔」と歌われているのですが、朝顔は奈良時代末~平安時代に渡来した花のため、古くから自生していたキキョウとの説が有力です。

秋の七草の覚え方

覚え方のコツを2つご紹介します。

◎お好きな服は?
ミナエシ・スキ・キョウ・デシコ・ジバカマ・ズ・ギ」
頭文字を取った語呂合わせです。

◎五・七・五・七・七のリズムで覚える
「ハギ・キキョウ クズ・フジバカマ オミナエシ オバナ・ナデシコ 秋の七草」

春の七草に「セリ・ナズナ、ゴギョウ・ハコベラ、ホトケノザ、スズナ・スズシロ、春の七草」という覚え方がありますが、それと同様です。

短歌のリズムは、日本語にぴったりマッチします。口ずさんでいると、いつのまにか覚えられそうですね。

秋の七草と春の七草の違い

(写真提供:写真AC)
(写真提供:写真AC)

春の七草は、1月7日にお粥に入れて食べます。

地方により七草の内容が異なることもありますが、初物(はつもの)の野菜で栄養を補い、胃腸を休め、無病息災を願う…という気持ちがこもっています。

対して秋の七草は、すべて“花”。上述のようにススキも花の一種で、姿を愛でて、過ごしやすい季節の到来を喜ぶものです。

夏の暑さが一段落したら、天気のいい日に自然の中へ出かけてみませんか?きっと身近に秋の七草があるはずです!

\こちらの記事もチェック!/
七草粥はいつ食べる?由来や七草の意味、地域での違いをご紹介!
【秋といえば?】旬の食べ物や季節の花、紅葉など秋を楽しむ言葉や行事を集めました
秋の味覚といえば?1位はさつまいも、2位は梨!ランキングと名産地をご紹介!
「秋の夜長」の意味や季節・時期、使い方を解説。秋の夜時間におすすめの過ごし方も!

※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

ミキティ山田  ミキティ山田

旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。

Topics

tag

この記事に関連するエリア

この記事に関連するキーワード