冷たくてさっぱり食べられるくずきり。今回は、くずきり通がおすすめするお店をご紹介します。
400年の歴史をもつくず粉と黒蜜にこだわりのある森八、注文を受けてから作り始める和菓子の老舗虎屋など一度は訪れてみたいお店ばかり!
各店の特徴や食感など、違いを紹介するのでぜひ参考にしてください。
※この記事は2021年9月14日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
くずきりとは
夏の甘味処で見かけることが多いくずきり。ひんやりと冷たい食感や、つるっと口の中に入っていくなめらかさから、食欲がなくても食べられます。
原料になっているのは、くず粉というでんぷんです。くずという植物の根は、砕いて水で洗うとでんぷん質が沈殿します。しばらく放っておくと水とでんぷん質がわかれるので、でんぷん質だけを取り出し乾燥させたものがくず粉です。
そのくず粉を水と混ぜ加熱することで固め、きしめんのように細長く切れば、よく見かけるくずきりの形に完成です。
水とくず粉を熱するとすぐに透明になり粘り気が発生しますが、時間がたち冷えると白くなり粘りも失われていきます。そのため、食べる頃にはつるっとした食感になります。
できあがったくずきりを氷水の中に入れ、きな粉や黒蜜をかけて食べるのが一般的です。
ところてん・春雨との違い
よく似たものに、ところてんや春雨が挙げられますが、そもそもの原料が異なるのが大きな違いです。
ところてんは、海藻であるテングサなどをゆでて煮詰めた寒天の一種です。くずきりと同じように黒蜜をかける人もいますが、口当たりは多少異なり表面はやや堅く感じられるのが特徴です。
春雨は、緑豆やジャガイモなどのでんぷんを原料としています。取り出したでんぷんにお湯を加えながら練り上げ、直径1mmほどの穴から押し出すことで形成します。
一度煮沸し冷凍、さらに天日乾燥することで乾燥春雨の完成です。水かお湯で戻して使い、その食感は歯ごたえたっぷりです。くずきりのように、なめらかでもちもちした食感とは異なります。
ここからは、全国でおいしいくずきりが食べられるお店をご紹介します!
梅林堂 箱田本店【埼玉県】
梅独特の酸味と香りが爽やかな期間限定商品

埼玉県で31店舗、群馬県で2店舗展開する梅林堂では、清涼感のある青梅が入っており、ほんのり梅を感じられるくずきりが食べられます。
シロップにも梅を加えているため、梅の香りが漂い爽やか。しかも、甘さが控えられているのでとっても上品です。
くずきりは食感にこだわっているため、のど越しがよくつるんと入っていきます。季節限定かつ、数量限定の商品。暑さを忘れさせてくれるくずきりを味わってみてください。

[住所]埼玉県熊谷市箱田6-6-15
[営業時間]10時~18時
[定休日]なし
[料金]【くずきり】300円【くずきり密豆詰め合わせ】6個入り2300円、9個入り3300円
[アクセス]【電車】JR高崎線熊谷駅より朝日バスで10分※円光停留所より徒歩1分【車】関越自動車道東松山ICより15分
[駐車場] あり(無料)
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(画像提供:梅林堂 箱田本店)
虎屋菓寮 赤坂店【東京都】
注文を受けてから作られるくず粉100%の一品

室町時代後期、京都にて創業した和菓子の老舗「とらや」。その喫茶では、くず粉を100%使ったくず本来の風味を感じられるくずきりが味わえます。
注文を受けてからくずきりを作るため、弾力のある食感を楽しめるのもポイント。徳島県の和三盆糖で作った優しい味の蜜を絡めるとコクがプラスされ、まさに絶品!

明るく開放感があり、木のぬくもりを感じられる心地よい店内で、昔ながらの製法で作られたくずきりを楽しんでください。
[住所]東京都港区赤坂4-9-22
[営業時間]【平日】11時~18時30分(L.O.18時)【土・日・祝】11時~17時30分(L.O.17時)※新型コロナウイルス感染症対策のため時間変更あり。詳細はホームページをご確認ください
[定休日]毎月6日(12月を除く)
[料金]【葛切】1430円
[アクセス]【電車】東京メトロ丸の内線・銀座線赤坂見附駅より徒歩7分【車】首都高速道路都心環状線霞が関ICより10分
[駐車場] あり(無料)
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(画像提供:虎屋菓寮 赤坂店)
くずきりみのわ【神奈川県】
透き通ったかち割り氷のなかで泳ぐのどごしの良いくずきり

くず粉の特性である弾力とのどごしの良さを活かすため、出来立てにこだわる「みのわ」のくずきり。
赤と黒の器の中で、透き通った氷と共に涼しげに盛られている様子は、とっても上品。
注文を受けてから一人分ずつ作られるくずきり。くずはこだわりの奈良県吉野地方の吉野くずを使用しています。さらに、水道水ではない氷屋さんの氷と、配合にこだわった関東風の黒みつが味の引きたて役に!

四季折々の美しさを魅せる日本庭園を眺めながら、贅沢な時間を過ごしてくださいね。
[住所]神奈川県鎌倉市佐助2-6-1
[営業時間]11時~16時(L.O.15時30分)
[定休日]月・火・金・日(但し祝祭日は営業予定)※新型コロナウイルス感染症対策の為、予定変更あり。詳しくはホームページをご確認ください。
[料金]【くずきり】950円
[アクセス]【電車】江ノ島電鉄線鎌倉駅より徒歩12分【車】横浜横須賀道路朝比奈ICより約15分
[駐車場]なし ※隣にコインパーキングあり
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(画像提供:くずきりみのわ)
加賀藩御用菓子司 森八【石川県】
400年の歴史を誇る「宝達葛」を使用した逸品

1625年の創業以来、愛され続けている老舗和菓子店「森八」。2011年に新築移転した本店で食べられるくずきりは、「加賀藩御用葛」として400年の歴史を誇る「宝達葛」を贅沢に使用したもの。
「宝達葛」とは、1月から春先に能登半島の宝達山の伏流水を使い手作業で作られるくずです。伝統的な製法で古くから大切にされてきたくずを使ったくずきりは、粘りが強くなめらか。
沖縄産の黒糖に和三盆糖と金沢産の醤油を隠し味に加えた森八茶寮オリジナルの黒蜜との相性はよく、まさに贅沢な一品に仕上がっています。

ゆったりとした雰囲気の中、茶菓を楽しみながら「森八茶寮」で寛いでください。
[住所]石川県金沢市大手町10-15
[営業時間]9時~18時
[定休日]1月1日・2日
[料金]【くずきり】750円
[アクセス]【電車】JR北陸本線金沢駅より北鉄バスで6分※橋場町停留所下車徒歩5分【車】北陸自動車道金沢東ICより20分
[駐車場] あり(無料)
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(画像提供:加賀藩御用菓子司 森八)
京菓匠 笹屋伊織 本店【京都府】
竹型の容器に入った見た目も涼やかな銘菓

つるんと竹型の容器から飛び出す「笹屋伊織」のくずきりは、見目の涼やかさが特徴的。涼やかなひとときを届けてくれます。
突き棒で押し出したばかりのくずきりは、つるりとした食感、爽やかな味わいが魅力。たっぷりの氷と共によく混ぜ、そこに黒蜜をお好みでかけていただきましょう。本店に隣接したカフェは、落ち着いた雰囲気なのでゆっくりすることができますよ。
常温での保存が可能なので、贈り物にもぴったりです。

[住所]京都府京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
[営業時間]9時~17時
[定休日]火※毎月20・21・22日が火の場合は営業(代わりに23日が休日)
[料金]【くずきり】3本入1080円
[アクセス]【電車】JR京都線京都駅より徒歩20分【車】第二京阪道路鴨川西IC(ハーフIC)より約12分
[駐車場]なし
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(画像提供:京菓匠 笹屋伊織 本店)
吉野本葛天極堂奈良本店【奈良県】
吉野本くずを知り尽くしている製造店の自信作

天極堂奈良本店は、東大寺の西大門跡地に位置する吉野本くず専門店です。自社で製造した吉野本くずに合うよう研究を重ねた黒みつは、コクがあるのにさらりとしています。
注文を受けてから作る出来立てのくずきり、数種の砂糖を混ぜあわせ煮詰め、卵白でアクを取り除いた黒蜜…。こだわり尽くしたくずきりは、何度も食べたくなるほど絶品です。

本店ではくずきり以外にも、くず饅頭やくず餅など本くずを使用した甘味や、くずうどんなどの料理も食べられるので、くずを味わい尽くすことができます。
[住所]奈良県奈良市押上町1-6
[営業時間]10時~19時30分(L.O.19時)
[定休日]火(祭日の場合翌日)
[料金]【くずきり】990円
[アクセス]【電車】奈良線近鉄奈良駅より徒歩10分【車】宝来IC(ハーフIC)より15分
[駐車場] あり(無料)
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(画像提供:吉野本葛天極堂奈良本店)
吉野葛 佐久良(さくら)【奈良県】
なめらかな食感に特徴がある少し柔らかめのくずきり

明治初期創業の呉服店が、築160年の町家を改装して開いた甘味処「吉野葛 佐久良」。こちらでは、庭園に面した奥座敷で、ゆっくりとした時間を過ごしながらくずきりを頂けます。
注文を受けてから作る吉野本くず100%のくずきりは、作り立てならではの透明感が魅力。店主のこだわりは、出来立てならではの弾力がありながらも、なめらかでほんの少し柔らかめな食感。
セットのお茶にもこだわっており、夏には極上のほうじ茶か、目に良いと言われている冷たいケツメイシ茶から選べるのも嬉しいポイントです。
[住所]奈良県奈良市高御門町2
[営業時間]10時~17時
[定休日]木(祝日の場合は営業、他臨時休業日有)
[料金]【くずきり】880円
[アクセス]【電車】奈良線近鉄奈良駅より徒歩10分【車】西名阪自動車道天理ICより20分
[駐車場]なし
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廣久葛本舗【福岡県】
九州の山野で自生する天然の「寒根くず」のなめらかさが魅力

創業1819年、本くずをつくり続けて200有余年の廣久葛本舗。九州でとれる天然の寒根くずの根だけから製造される、天然純国産本くず(九州産本くず粉)100%のくずを使用しています。
製造工程においても、本くずを白くさせるための漂白剤や食品添加物といった化学処理や薬品を使わず、昔ながらの伝統手法で製造。手間ひまかけて作られる本くずは、白い金と称されるほど白く美しいです。
30~50年もの時間をかけて育った寒根に、約半年~1年以上の工程を踏むことで、滑らかな舌触りと粘りをもつ、くずきりが出来上がります。
職人が丁寧に作り出した本くずのくずきりをぜひ味わってみてください。

[住所]福岡県朝倉市秋月532
[営業時間]【店舗】8時~17時【喫茶】10時~17時(L.O.16時30分)
[定休日]なし
[料金]【くずきり】830円
[アクセス]【電車】甘鉄甘木駅より甘木観光バスで12分※甘鉄甘木駅眼鏡橋停留所下車徒歩5分【車】大分自動車道甘木ICより20分
[駐車場]あり(無料)
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(画像提供:廣久葛本舗)
いかがでしたか?のどごし爽やか、つるりと食べられるくずきり。
長い歴史をもつ老舗店で食べられるくずきりや、葛製造店が研究を重ねて提供するくずきりなど様々でしたね。
ぜひ近くに行った際には、各店のくずきりを味わってみてくださいね。
【記事監修】せせなおこさん
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