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2022.12.14

茨城のパワースポット「鹿島神宮」の見どころを紹介!境内の茶屋やカフェ情報も<2022>

茨城県の南東部、鹿嶋市にある「鹿島(かしま)神宮」。かつての常陸国(現在の茨城県)の中でも、特に社格が高いとされる関東屈指のパワースポットです。初詣の参拝者数は例年約70万人、勝負運のご利益が有名で必勝祈願に訪れるスポーツ選手も多いそうです。今回はその見どころと、境内で一服できる茶屋などの情報もあわせてご紹介します。

鹿島神宮とは

鹿島神宮

全国に約600社ある鹿島神社の総本社

ご祭神に「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」を祀る、全国に約600ある鹿島神社の総本社。古文書によると創祀は紀元前660年といわれ、国宝や国の重要文化財を数多く収蔵する神社です。

武甕槌大神は勝利や武道の神。勝利祈願・必勝祈願などのご利益を授かりに訪れる参拝者で賑わいます。また、門出を意味する“鹿島立ち”という言葉は、この鹿島神宮に由来し、旅立ちや人生のターニングポイントの際に訪れる神社としても知られています。

鹿島神宮

さらに境内は東京ドーム約15個分という広大さ!神宮の周りを守る森は、“鹿島神宮樹叢(じゅそう)”と呼ばれ、茨城県の天然記念物に指定。杉をはじめシイ、タブ、モミの巨樹が生い茂り、その種類は600種以上にもおよぶ植物の宝庫で、境内で散策も楽しめます。

見どころ1:境内の「大鳥居」と、水上に浮かぶ「西の一之鳥居」

西の一之鳥居

元々あった御影石の大鳥居は2011(平成23)年3月11日の東日本大震災で倒壊し、現在の「大鳥居」は震災から約3年の時を経て再建。境内に自生する4本の杉の巨木を切り出して新しく造られました。また御手洗池(みたらしいけ)口の鳥居も、震災被害の後、2017(平成29)年に再建されています。

鹿島神宮

実は鹿島神宮には境内の鳥居のほか、少し離れた場所に神宮の東西南北を取り囲むようにして4つの「一之鳥居」があります。中でも注目は、鹿島神宮から車で約5分、大船津の北浦(霞ヶ浦)に立つ水上鳥居「西の一之鳥居」。古来、大船津は水運による経済と文化の要衝で、同時に鹿島神宮参拝の玄関口でした。江戸時代に、浮世絵師・歌川広重の作品『六十余州名所図会(ろくじゅうよしゅうめいしょずえ)』の中にも水上鳥居が描かれています。

現在の朱色の鳥居は2013(平成25)年に竣工。水底からの高さ18.5m、幅22.5mと、旧鳥居の約2.5倍もの大きさを誇ります。境内参拝の前後にぜひ足を運びたいですね。

見どころ2:朱色が鮮やかな「楼門」

鹿島神宮

大鳥居の先にある高さ約13m、2階造りの門。緑の森の中、建物の朱色が際立ちます。1634(寛永11)年、水戸徳川初代藩主の頼房により、三代将軍・家光の病気が快方に向かったことへの感謝から奉納された記述が残っています。当時は130余人もの大工が浅草の水戸藩下屋敷で楼門のパーツを造り、船筏で運んでこの地で組み立てたそうです。

この楼門は国の重要文化財に指定され、熊本県の阿蘇神社、福岡県の筥崎宮(はこざきぐう)と並び、日本三大楼門の1つに数えられています。

見どころ3:ご祭神の武甕槌大神を祀る「本宮」

鹿島神宮
本宮拝殿
鹿島神宮
本宮本殿

本宮本殿・石の間(※1)・幣殿(※2)・本宮拝殿の4棟からなる本宮は、1619(元和5)年、徳川二代将軍の秀忠が寄進したもの。桃山時代独特の極彩色が本殿や石の間に施され、こちらも国指定の重要文化財です。

一般参拝では、楼門をくぐった右手にある拝殿前で「二礼・二拍手・一礼」の作法でお参りするのが基本です。本殿は参道から見て一番奥にある、神社建築の三間社流造(さんげんしゃながれづくり)で、正面の柱が4本、柱間の間口が3間ある建物。ご祭神の武甕槌大神を祀っています。

鹿島神宮

本殿の後ろにあるのが「御神木」。鹿島神宮の森の中でも最も古く最も大きいといわれる杉の木で、高さ約43m、根本周り約12m、樹齢は約1300年。古代から長く崇敬されてきました。

※1:石の間/神社建築の相の間で、石敷きの渡り廊。本殿と拝殿をつないでいる
※2:幣殿(へいでん)/拝殿と本殿をつなぎ、神様へ供物を捧げる場所。基本的には神職しか入れない

見どころ4:神様の使い・鹿たちが遊ぶ「鹿園」

鹿園

奥参道の途中に、20頭ほどの鹿が飼育されている「鹿園(ろくえん)」があります。神話の時代、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の命(めい)を、鹿の神である天迦久神(あめのかくのかみ)が使いとなって、ご祭神の武甕槌大神に伝えたといわれ、これが今も鹿を神の使いとして大切にする由縁です。また、奈良の「春日大社」を創建する時に、鹿島の神様の御分霊を鹿の背中に乗せて遷したと伝わっています。

ちなみに鹿の枝角のことを英語で「アントラー」といい、Jリーグ「鹿島アントラーズ」の名前はここから来ています。

見どころ5:徳川家康時代の御本殿「奥宮」

鹿島神宮

奥参道の奥、樹木に囲まれた鬱蒼とした場所にある神秘的な「奥宮」も国の重要文化財。元々は1605(慶長10)年、徳川家康が関ヶ原戦いで勝利した御礼に、現在の本殿の位置に本宮として奉納。その14年後、新社殿を建てるにあたり、今の位置に移したものです。

奥宮には武甕槌大神の魂のひとつである荒魂(あらみたま)が祀られて、こちらにも多くの参拝客が訪れます。

鹿島神宮

また、奥参道は“奥馬場”とも呼ばれ、毎年5月にはここで流鏑馬(やぶさめ)神事が行われます。周辺には南限と北限の数多くの植物が自生していて、散策にもぴったりな場所です。

見どころ6:鹿島神宮の七不思議「要石」「御手洗池」

昔から鹿島神宮には“鹿島の七不思議”が伝わり、そのうちの2つの場所を今も境内で巡ることができます。

鹿島神宮
鹿島神宮

1つは、奥宮からさらに奥に進んだところにある「要石(かなめいし)」。地中深くまで埋まっていて、地震を起こす鯰(なまず)の頭を抑えていると古くから伝えられます。

水戸黄門で知られる水戸藩第二代藩主・徳川光圀(みつくに)が、石の埋まっている深さを探ろうと周囲を七日七晩掘らせたものの、掘った穴が一夜にして埋まるという不思議なことが起き、諦めたのだそう。要石の近くには、鯰の頭を武甕槌大神が押さえている「大鯰の碑」があります。

鹿島神宮

もう1つは、奥宮前の坂を下ると現れる「御手洗池(みたらしいけ)」。こんこんと池に流れ込む湧水は1日40万L以上!底まで見える美しい池で、「大人が入っても子どもが入っても水面が胸の高さまでしかこない」といわれ、七不思議の1つに数えられます。昔は参拝する前にここで禊(みそぎ)をしたそうで、現在では1年で一番寒いといわれる大寒の日(毎年1月20日頃)に100人もの人々が大寒禊(だいかんみそぎ)を行っています。

神鹿おみくじ・鹿島の帯占い

鹿島神宮

かわいらしいと注目を浴びる「神鹿(しんろく)おみくじ」(500円)は、神様のお使いといわれる鹿を形どった入れ物におみくじが入っています。

鹿島神宮

「鹿島の帯占い」(500円)は占い方がユニーク。まず桃・黄・水・緑・紫の5色から好きな色の帯占いを授かり、三角の箱から出ている4本の紐を2本ずつ結んで引っ張ります。その時に紐が結ばれてできた輪の数で占うというもの。できた輪が1つだと願いが叶い、重なる2つの輪になれば願いは半ば叶い、別々の2つの輪だと願いが叶わないそうです。

御守り・御朱印

鹿島神宮ならではの御守り

武甕槌大神のご神徳にちなんだ「武道守」(1000円)や「勝守」(500円)など、特色のある御守りが多数あります。

鹿島神宮

中でも強いパワーを授かれそうなのが、「東国三社(とうごくさんしゃ)守」(1000円)。東国三社とは、茨城県の「鹿島神宮」と「息栖(いきす)神社」、千葉県の「香取(かとり)神宮」の三社をまとめた呼び名。江戸時代には“お伊勢参りのお礼参り”と呼ばれ、伊勢神宮参拝後にこの三社を参っていたそう。この御守りは三角柱になっていて、息栖神社と香取神社では社紋になったシール状の御守りを授かり、三角柱のほかの面に貼れば、東国三社守が完成します。運気を上げたい人は三社巡りにも挑戦してみてはいかがでしょうか。

御朱印は2種類

鹿島神宮
鹿島神宮

参拝の証である御朱印は、本宮と奥宮の2種類(各1500円)が揃います。

デザイン豊富な御朱印帳

鹿島神宮

御朱印帳は楼門が描かれたものや、藤の花など種類豊富です(各1500円)。

御朱印帳への記入は時間がかかる場合があるので、参拝前に御朱印帳を御朱印所に預け、参拝後に受け取ることもできるそうです。

■鹿島神宮
0299-82-1209
茨城県鹿嶋市宮中2306-1
[参拝時間]24時間参拝可能、【神符守札授与所・御祈祷受付】8時30分~16時30時 ※予約不要 ※元旦のみ0時~開設 ※拝殿幣殿は修繕工事中、修繕完工は2024(令和6)年予定。2023(令和5)年正月初詣は可能
なし
無料
【電車】JR鹿島神宮駅より徒歩7分 【車】東関東道潮来ICより15分
第一駐車場60台(有料、1月1日~3日は閉鎖/[問]鹿島神宮)、第二駐車場55台(鹿島神宮より徒歩5分、土日祝・繁忙期は有料/[問]鹿嶋市観光協会 TEL:0299-82-7730)、鹿嶋市宮中地区駐車場 約150台(鹿島神宮より徒歩3分、土日祝は有料/[問]鹿嶋市役所 TEL:0299-82-2911)
※年末年始の開場時間や料金は要問合せ
「鹿島神社」の詳細はこちら

境内の茶屋やカフェで一服

湧水茶屋 一休

鹿島神宮

境内の「御手洗池」のそばにあり、森の中でほっと一息つける茶屋です。境内の湧水を使って飲み物やそばを提供しています。

鹿島神宮

湧水で打つそばは、「湧水せいろ」(800円)など3種類。茨城県産常陸秋そばを使っています。また、「湧水コーヒー」(500円)は、コーヒー豆も湧水の味を活かすように焙煎・ブレンドされて、まろやかな美味しさを楽しめます。そのほか、湧水ジンジャーエール、レモネード、梅ジュースに加え、新商品も開発中とのこと!

鹿島神宮

さまざまな湧水グルメのほか、ここのもう1つのおすすめが、「名物 みたらし焼だんご」(400円)。特製味噌を団子に塗って焼き上げた香ばしい1品です。

■湧水茶屋 一休(ひとやすみ)
0299-82-4393
茨城県鹿嶋市宮中2306-1鹿島神宮境内みたらしの池
9時30分~17時頃(LO16時)※季節により変動あり
不定
「湧水茶屋 一休(ひとやすみ)」の詳細はこちら

まち珈琲「あらみたま」

鹿島神宮

奥宮前のカフェ&お土産店。店内から奥宮と森を眺めながら寛げるのが魅力です。ここでは地元名店のコーヒーや茨城県産のお茶と甘味を一緒に味わえます。

鹿島神宮
鹿島神宮

「NamaZ Coffeeセット」(600円)は、鹿嶋市内の人気店「charlie coffee」の焙煎豆をドリップするコーヒーと、日本屈指のメロン産地・茨城にちなんだメロンバームクーヘンのセットです。

「お茶セット」(500円)は、茨城県猿島のご当地緑茶・さしま茶と、老舗和菓子店の季節の茶菓子を楽しめます。

鹿島神宮

お土産には「さば鹿島の湧水煮」(900円)がいちおし。脂がのったサバを境内の湧水を仕込み水にして作ったサバ缶です。ほかにもこだわりのお土産が並ぶのでチェックしてみてください。

■まち珈琲(かふぇ)「あらみたま」
0299-77-8840
茨城県鹿嶋市宮中2306-1鹿島神宮内
9時~16時
なし
「まち珈琲(かふぇ)『あらみたま』」の詳細はこちら



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※この記事は2022年11月25日時点での情報です。
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じゃらん編集部  じゃらん編集部

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