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2023.12.03

石川県のおすすめ観光スポットを紹介!金沢や加賀、能登を巡る1泊2日・2泊3日モデルコースも

歴史と伝統を楽しめる「金沢」、多様な温泉と豊かな自然に癒やされる「加賀」、大スケールの絶景に出会える「能登」など、石川県にはタイプの異なる観光地が存在しています。今回は3つのエリアのモデルコースと1泊2日、2泊3日で旅行をする際の巡り方を紹介します。

※この記事は2023年11月16日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。

記事配信:じゃらんニュース

石川県ってどんなところ?

城下町、半島、温泉の3エリアがあり、海鮮グルメも味わえる!

石川県

石川県は北陸地方の中部に位置し、日本海に面して細長く伸びる地形で海岸線はトータルで約580.9kmにも及びます。城下町の「金沢」、日本海に突き出た半島の「能登」、温泉郷で知られる「加賀」という3つのエリアがあり、好みに合わせたコースが選べます。今回の記事では、上記のエリアごとに魅力やおすすめスポットを紹介します。

歴史ある町並みや市場、現代アートも楽しめる「金沢」

(画像提供:金沢市)
タイムスリップしたような町並みの「ひがし茶屋街」(画像提供:金沢市)

石川県の県庁所在地である金沢市は、江戸時代には加賀藩前田家の居城が置かれ、城下町として発展しました。現在も、茶屋街や武家屋敷跡などの古い町並みが残り、「金沢城公園」や「兼六園」など歴史を物語る場所が点在していて、加賀百万石の面影を感じられます。

(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
「近江町市場」の冬の名物、香箱ガニ(画像提供:近江町市場商店街振興組合)

史跡のほかにも、市民の台所として活気に溢れ、金沢の味覚をリーズナブルに堪能できる飲食店が並ぶ「近江町市場」や、気軽に楽しく現代アートに触れられる「金沢21世紀美術館」などの見どころもあります。

古い文化と新しい文化、そしてグルメが金沢の魅力です。また、金沢城を中心とした半径2km以内に主な観光地があり、路線バスの本数も多いので、効率的に巡ることができますよ。

金沢エリアまでのアクセス

東京(東京駅)から/北陸新幹線で約2時間30分
大阪駅から/特急サンダーバードで約2時間30分
名古屋駅から/東海道新幹線と特急で約2時間30分
福岡空港から/空路と特急バスで約1時間55分

金沢エリアのおすすめモデルコース

江戸時代の雰囲気が残る「ひがし茶屋街」、現代の感性に触れられる「金沢21世紀美術館」、おいしいものが溢れる「近江町市場」を巡り、金沢の歴史と食を体感するコースです。

1.ひがし茶屋街

(画像提供:金沢市)
フォトジェニックな町並みの「ひがし茶屋街」(画像提供:金沢市)

金沢観光でまず訪れたいのは、江戸時代から続く金沢の茶屋街の1つで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている「ひがし茶屋街」です。メインの通りだけでなく路地裏まで江戸期の風情を残しており、町家をリノベーションした割烹やカフェ、伝統工芸品のギャラリーショップなどが並んでいます。

贅沢な日本料理や、地元食材を使ったおばんざい、金箔を使ったスイーツなどを味わい、金沢箔や九谷焼、山中漆器などの伝統工芸品を手に入れて、金沢らしさを体感しながら散策が楽しめますよ。

(画像提供:金沢市)
「志摩」の2階客間(画像提供:金沢市)

「ひがし茶屋街」では現在も5軒のお茶屋が営業しており、十数名の芸妓さんがいます。一般のお茶屋は“一見さんお断り”ですが、1820年建築の国重要文化財「志摩」(入館料高校生以上500円、小・中学生300円)は、中に入って往時のままの優美な佇まいを見学できます。別棟の茶室「寒村庵」では抹茶(600円~)をいただけます。

(画像提供:金沢市)
趣のある木造風の「梅ノ橋」(画像提供:金沢市)

ぐるりと一帯を歩いて余力があれば、浅野川大橋に架かる歩行者専用の「梅ノ橋」を渡って、金沢城公園や兼六園を見学するのもおすすめ。大手門口までは、徒歩約10分です。

■ひがし茶屋街
[TEL]076-232-5555(金沢市観光協会)
[住所]石川県金沢市東山
[アクセス]【電車】JR・IRいしかわ鉄道 金沢駅より徒歩25分、城下まち金沢周遊バス右回りルートで10分、橋場町下車徒歩5分 【車】北陸道金沢東IC・金沢森本ICより15分
[駐車場]近隣にあり。市営東山観光駐車場15台、市営東山河畔観光駐車場11台(1時間 350円、以降30分150円)
「ひがし茶屋街」の詳細はこちら
「ひがし茶屋街」のクチコミ・周辺情報はこちら

2.近江町市場

(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
買い物や食事に訪れた人で活気に溢れている(画像提供:近江町市場商店街振興組合)

「近江町市場」は藩政時代から300年以上続く市場で、約170の専門店が軒を連ねています。生鮮食品店のほかにも、花や和菓子、日用雑貨などの商店と、40店舗以上の飲食店が営業しています。

石川県は暖流と寒流が交わる海域にあり種類豊富な魚介が水揚げされるので、仕入れやすいことから海鮮丼や寿司の店が多いですが、ほかにも能登牛100%のハンバーガーや金沢カレー、金沢おでん、串揚げ、手打ちうどんなどバラエティに富んだ料理が食べられますよ。

(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
金沢港に水揚げされた新鮮な魚介(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
冬の味覚の王様、ズワイガニ(画像提供:近江町市場商店街振興組合)

石川県では例年11月6日にズワイガニ漁が解禁となり、天候にもよりますが、翌7日の朝から販売されます。“加能ガニ”と呼ばれる甲羅幅9cm以上の雄のズワイガニは、身が甘く、爪までたっぷり身が詰まっていて絶品。12月29日で漁を終える雌の“香箱ガニ”はぷちぷちした卵(外子)と濃厚な内子を味わえます。

1年を通して近江町市場には旬の新鮮な食材が並びますが、冬こそ北陸・石川の美味しい食べ物が揃う季節です。ぜひ、訪れてみてください。

■近江町市場
[TEL]076-231-1462
[住所]石川県金沢市上近江町50
[営業時間]9時~17時(店舗により異なる)
[定休日]水、日(店舗により異なる)
[アクセス]【電車】JR・IRいしかわ鉄道 金沢駅より徒歩15分、城下まち金沢周遊バスで9分、武蔵ヶ辻・近江町市場下車徒歩すぐ 【車】北陸道金沢東ICより15分、金沢西ICより20分
[駐車場]近江町いちば館94台、近江町ふれあい館225台(いずれも最初の30分100円、1時間150円ほか)、近江町パーキング228台(最初の1時間100円ほか)
「近江町市場」の詳細はこちら
「近江町市場」のクチコミ・周辺情報はこちら

3.金沢21世紀美術館

(撮影:石川幸史、画像提供:金沢21世紀美術館)
金沢21世紀美術館 外観(撮影:石川幸史、画像提供:金沢21世紀美術館)

「金沢21世紀美術館」は金沢市の中心部にあり、“まちに開かれた美術館”を建築コンセプトにした、現代アートの美術館です。ガラスで丸く囲まれた建物はトップライトや光庭などを備えて、建物の中と外が緩やかにつながれているので、明るく開放感があります。

画像提供:金沢21世紀美術館
左:レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004 (C)Leandro ERLICH 金沢21世紀美術館蔵(撮影:渡邉修、画像提供:金沢21世紀美術館)右:ヤン・ファーブル《雲を測る男》1998 (C)Angelos bvba 金沢21世紀美術館蔵(撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ、画像提供:金沢21世紀美術館)

館内では、定期的に内容が変わる企画展示や期間限定の特別展が行われており、現代社会を映し出す独創的なアートに触れられます。

プールを上から覗くと水の中に人がいるように見える『スイミング・プール』や、『終身犯』という映画から着想を得た『雲を測る男』は、通年見学できる恒久展示作品です。恒久展示作品の中には、外の芝生に展示されているものもあるので、無料で鑑賞できますよ。

(撮影:池田ひらく、画像提供:金沢21世紀美術館)
ミュージアムショップ(撮影:池田ひらく、画像提供:金沢21世紀美術館)

館内には入場無料の交流ゾーンがあります。ミュージアムショップやアートライブラリー、カフェレストランなどを備えているので、金沢観光の合間に立ち寄って、デザイン性に優れたグッズを手に入れたり、芸術関連の本を読んだり、地元食材の料理を味わったりして過ごしてもいいですね。

■金沢21世紀美術館
[TEL]076-220-2800
[住所]石川県金沢市広坂1-2-1
[営業時間]【展覧会ゾーン】10時~18時(金・土は~20時)【交流ゾーン】9時~22時 ※各施設の開室時間はそれぞれ異なる。
[定休日]【展覧会ゾーン】月(祝日の場合は直後の平日)、年末年始【交流ゾーン】年末年始 ※各施設の休室日は展覧会ゾーンに準ずる。
[料金]【展覧会ゾーン】有料(展覧会ごとに異なる)【交流ゾーン】無料
[アクセス]【電車】公式ホームページを要確認 【車】北陸道金沢西ICより約20分、金沢東ICより約20分
[駐車場]319台(最初の30分無料、以降30分150円、23時~翌8時30分は1000円)
「金沢21世紀美術館」の詳細はこちら

3つの温泉に恵まれた歴史文化都市の加賀

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
華やかな色彩が特徴の九谷焼(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

石川県最南端の加賀市には、山代・山中・片山津の3つの温泉地からなる「加賀温泉郷」があります。また、加賀藩の支藩“大聖寺藩”の城下町「大聖寺」、北前船主の里として重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「橋立」、宿場町としてに賑わった「動橋」など個性溢れるエリアで、伝統工芸の九谷焼と山中塗も有名です。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
加賀温泉郷の山代温泉にある古総湯(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

加賀温泉郷の各温泉地は歴史や景観、泉質が異なり、それぞれ“総湯”と呼ばれる共同浴場があるので、3カ所を巡って好みの湯を見つけてみてください。また、大聖寺藩の独自の美意識を物語る九谷焼や山中塗は、展示施設を見学するだけでなく、製作体験をするのもおすすめです。

加賀市内を巡るには、JR加賀温泉駅を起点に見どころを5つのルートで巡る加賀周遊バスCANBUSを利用するのが便利です。チケット1日券は中学生以上1100円、小学生550円、2日券は中学生以上1300円、小学生650円で、JR加賀温泉駅の構内にある観光情報センターやCANBUSの車内、加賀温泉郷の宿泊施設などで販売しています。

加賀エリアまでのアクセス

東京(東京駅)から/北陸新幹線で約3時間
大阪駅から/特急サンダーバードで約2時間20分
名古屋駅から/特急で約2時間20分
福岡空港から/空路と加賀周遊バスCANBUSで約2時間

加賀エリアのおすすめモデルコース

山中温泉にある渓谷「鶴仙渓」、江戸時代の共同浴場を蘇らせた山代温泉の「古総湯」、加賀の伝統工芸を体験できる「加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森」を巡り、心と体が癒やされるコースです。

1.鶴仙渓

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
夏には涼を求めて人々が訪れる「川床」(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

「鶴仙渓(かくせんけい)」は、山中温泉街を流れる大聖寺川の「こおろぎ橋」から「黒谷橋」まで約1.3kmの渓谷で、深い山間に奇岩と清流、木々が織りなす美しい風景が見られます。

渓谷には、せせらぎを聞きながらくつろげる「川床」があり、料理人の道場六三郎氏がプロデュースしたスイーツ「川床セット」(中学生以上600円、小学生500円)や、「川床弁当」(500円~2700円※山中温泉街の飲食店で購入して持参、要予約)などを味わえます。

<川床>
[開催期間]4月~11月、期間中は不定休
[料金]加賀棒茶付き席料 中学生以上300円、小学生200円

(画像提供:石川県観光連盟)
見下ろすと目がくらむような高さの「あやとりはし」(画像提供:石川県観光連盟)

また、川床のすぐそばには、華道家・勅使河原氏デザインのユニークなS型の「あやとりはし」があり、ここから眺める渓谷は絶景です。11月中旬頃からは鮮やかな紅葉と清流が見事で、冬には辺り一帯が静寂な雪景色になります。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
「黒谷橋」のたもとに「芭蕉堂」がある(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

渓谷内にはほかにも、優雅な総ひのき造りの「こおろぎ橋」、重厚な石造りの「黒谷橋」、松尾芭蕉を祀った風情ある「芭蕉堂」などの撮影スポットがあります。

■鶴仙渓
[TEL]0761-78-0330(山中温泉観光協会)
[住所]【あやとりはし】石川県加賀市山中温泉河鹿町
[アクセス]【電車】JR 加賀温泉駅より加賀周遊バスCANBUS山まわり線で26分、菊の湯・山中座下車徒歩4分 【車】北陸道加賀ICより20分 
[駐車場]【こおろぎ橋駐車広場】22台 【あやとりはし駐車場】12台
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2.山代温泉 古総湯

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
こけらぶきの屋根と2階の窓が目を引く建物(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

山代温泉街の中心にある「古総湯(こそうゆ)」は、明治時代の総湯を復元した施設です。外観や内装、浴場の設備を再現し、かつての入浴スタイルを体験できます。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
レトロモダンな雰囲気の浴場(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

浴場のタイルは往時の絵柄を再現した九谷焼で、窓には明治時代にはまだ珍しかったステンドグラスがはめ込まれ、光が差し込むと湯船に鮮やかな色を浮かび上がらせます。壁面は拭き漆、浴槽には地元・小松市の滝ケ原の緑色凝灰石を使用しています。

シャワーやカランの設備はありません。レトロな雰囲気に浸りながら、明治期と同様に、かけ流しの温泉にのんびりと浸かる至福の時間を楽しんでください。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
2階の休憩室(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

湯上り後は畳敷きの無料休憩室で、窓から温泉街の景色を眺めながらくつろげます。

■山代温泉 古総湯
[TEL]0761-76-0144(山代温泉 総湯・古総湯)
[住所]石川県加賀市山代温泉18-128
[営業時間]【3月~1月】6時~22時(毎月第4水は12時~22時)【12月~2月】7時~21時(1月1日~3日は7時~20時)
[定休日]第4水の午前
[料金]入浴料12歳以上500円、6歳~12歳未満200円、3歳~6歳未満100円、3歳未満無料
[アクセス]【電車】JR 加賀温泉駅より加賀周遊バスCANBUSで39分、総湯・古総湯徒歩すぐ
[駐車場]100台(無料)
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3. 加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森

加賀 伝統工芸村  ゆのくにの森
11月下旬まではカラフルなアンブレラスカイが楽しめる「彩り長屋」

「加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森」は、緑豊かな丘陵地に江戸明治時代の茅ぶき屋根の古民家を移築して造られた伝統工芸のテーマパークです。古民家と四季折々の景色を楽しみながら、九谷焼の絵付けや蒔絵など加賀自慢の伝統工芸に触れることができます。

村内にはアンブレラスカイや、「伝統美術の館」にあるハート型の窓と赤い風車、「商家の館」の赤いランタンなど写真映えするスポットも点在しています。

加賀 伝統工芸村  ゆのくにの森
金箔はり体験(約40分~、1300円~)

各テーマをもった11の館では、50種類以上ある北陸・加賀の工芸体験を楽しめます。「金箔はり体験」では、純度95%以上の金箔を使った丸盆などの贅沢な品を作れます。自分で作ったオリジナルの工芸品をお土産にすれば、旅の思い出を形に残せますね。

加賀 伝統工芸村  ゆのくにの森
例年11月10日頃から紅葉に彩られる茶の湯の館「方丈庵」

地元の小松うどん、越前そばなどを提供する飲食店もあります。茅ぶき屋根の甘味処「方丈庵」で、山野草庭園を眺めながら「御抹茶」(850円)や「自家製ぜんざい」(850円)を味わうのも風流ですね。

■加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森
[TEL]0761-65-3456
[住所]石川県小松市粟津温泉ナ-3-3
[営業時間]9時~16時30分
[定休日]木(祝日は営業)
[料金]大学生以上550円、中・高校生440円、4歳~小学生330円
[アクセス]【電車】JR加賀温泉駅よりタクシーで16分 【車】北陸道片山津ICより17分 
[駐車場]300台(無料)
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ダイナミックな日本海の風景と日本の原風景が広がる能登

千里浜なぎさドライブウェイ
遠浅の海に夕日に染まる空が映り込んで美しい「千里浜なぎさドライブウェイ」
(画像提供:石川県観光連盟)
新鮮な野菜や魚介が並ぶ輪島朝市の露店(画像提供:石川県観光連盟)

石川県北部の日本海に突き出た能登半島では、四方を海に囲まれたダイナミックな自然の景観や、世界農業遺産に認定された里山里海の、日本の原風景とも言える懐かしい風景を見ることができます。また、“海の温泉”として知られ豊富な塩分を含む「和倉温泉」の湯も楽しめます。

青い海に斜面の棚田が映える「白米千枚田」、断崖の風景が美しい「能登金剛」や「曽々木海岸」、砂浜を車で走れる「千里浜なぎさドライブウェイ」など、海岸沿いには美しい風景が続くのでレンタカーで巡るのがおすすめ。能登エリア内のレンタカー店は、七尾市と和倉駅、のと里山空港にあります。

ドライブの途中に「のと水族館」や「輪島キリコ会館」などの施設を見学したり、「輪島朝市」で輪島の新鮮な魚介を味わったりして、能登の魅力を満喫してはいかがですか。

能登エリアまでのアクセス

東京(東京駅)から/北陸新幹線とJR七尾駅まで約3時間30分
東京(羽田空港)から/空路でのと里山空港まで1時間
大阪駅から/特急サンダーバードとJR七尾線で七尾駅まで約3時間20分
名古屋駅から/東海道新幹線と特急、JR七尾線で七尾駅まで約3時間30分
福岡空港から/空路と特急バス、JR七尾線で七尾駅まで2時間55分

能登エリアのおすすめモデルコース

雄大な砂浜の風景が広がる「千里浜なぎさドライブウェイ」、海の生物たちの生き生きとした姿が見られる「のとじま水族館」、のどかな風景の「輪島朝市」を巡り、開放感を満喫できるコースです。

1.千里浜なぎさドライブウェイ

千里浜なぎさドライブウェイ
対面通行が可能で出入口が4つある

「千里浜なぎさドライブウェイ」は車やバス、バイク、自転車でも走行できる、全長約8kmの砂浜です。打ち寄せる波をすぐ近くに感じながら、まっすぐに伸びる白い砂浜を車で走るのは、まさに爽快!車で走れる砂浜は世界でも数えるほどなので貴重な体験です。

千里浜なぎさドライブウェイ
「SSTR」は日没までに千里浜なぎさドライブウェイにゴールするのがルール

タイヤが砂に埋もれず走れるのは、砂の大きさが一粒約0.2mmと通常よりも小さく、きめ細かい砂が海水を含んで固く引き締まるからだそうです。

毎年5月にはバイクイベント「SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリングラリー)」が開催され、全国から大勢のライダーが集まります。夏には海水浴もできるので、海水浴シーズンには砂浜に道路標識が立ち並ぶ、珍しい光景も見られます。

千里浜なぎさドライブウェイ
例年11月まで展示される砂像は羽咋市の風物詩

また、浜辺では毎年4月に羽咋(はくい)市のクリエイターたちによって製作が開始される砂像が見られます。完成は例年5月頃で、8月にはライトアップされ、風雨で崩れ始める12月頃に撤去されます。

ドライブの際は、乾いて白くなった場所を走ったり、波打ち際に停車したりするとタイヤが砂にはまってしまうことがあるので注意してください。また、散策している人もいるので、速度を落として走りましょう。波が高くて危険と判断されると通行止めになるので、事前に「石川みち情報ネット」 (https://douro.pref.ishikawa.lg.jp/)で確認してから出かけるのがおすすめです。

■千里浜なぎさドライブウェイ
[TEL]【通行に関して】0767-22-1225(石川県中能登土木総合事務所 羽咋土木事務所)【観光に関して】0767-22-1118(羽咋市商工観光課)
[住所]石川県羽咋郡宝達志水町今浜~羽咋市千里浜町
[営業時間]24時間通行自由(天候により通行規制あり)
[アクセス]【車】のと里山海道今浜ICまたは千里浜ICより1分
[駐車場]なし(千里浜なぎさドライブウェイに停車可)
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2.のとじま水族館

のとじま水族館
ジンベエザメがいる水槽の水量は約1600tにもなる

七尾湾に浮かぶ能登島にある「のとじま水族館」は、能登半島周辺に生息・回遊する魚類を中心に飼育しています。入館すると、まず現れるのが巨大な体で悠々と泳ぐジンベエザメのいる大きな水槽で、南方の海域から能登近海に回遊してくる温帯系の大型魚類も観察することができます。

のとじま水族館
座ったまま魚群を下からのぞける観察ドームがある“のと海遊回廊”

本館の「のと海遊回廊」では、水槽全体を観覧できる一体型アクリルパネルを使用しており、ブリなどの回遊魚を中心に種類豊富な魚が展示されています。このフロアではプロジェクションマッピングを常時投影し、水の流れや魚、海草などが床や天井に映し出されて幻想的。海の中を歩いているような不思議な体験ができますよ。

のとじま水族館
イルカプールで見られるイルカ・アシカショー(12/1~3/19はイルカトレーニングセンターで開催の場合あり)

館内で開催されるイベントやショーも見どころです。「イルカ・アシカショー」では、カマイルカのスピーディーな泳ぎや大迫力のジャンプ、カリフォルニアアシカのコミカルな演技は必見。

のとじま水族館
「ペンギンのお散歩タイム」

動物たちのかわいい仕草が見られる“ペンギンのお散歩タイム”や“アザラシのお食事タイム”、約2000尾の真鯛が音楽に合わせて泳ぐ“マダイの音と光のファンタジア”、約1万尾のイワシが集散を繰り返す“イワシのビッグウエーブ”も見逃せません。

■のとじま水族館
[TEL]0767-84-1271
[住所]石川県七尾市能登島曲町15部40
[営業時間]【3月20日~11月30日】9時~17時(最終入館16時30分)【12月1日~3月19日】9時~16時30分(最終入館16時)
[定休日]12月29日~31日
[料金]高校生以上1890円、3歳~中学生510円、3歳未満無料
[アクセス]【電車】JR 和倉温泉駅より能登島交通バスのとじま臨海公園行きで30分、のとじま臨海公園下車徒歩すぐ 【車】能越道和倉ICより20分
[駐車場]1100台(無料)
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3. 輪島朝市(朝市通り)

(画像提供:石川県観光連盟)
売り手のほとんどが農家や漁師町の女性たち(画像提供:石川県観光連盟)

「輪島朝市」は千年以上の歴史があると伝わる朝市です。朝8時頃から、新鮮な海産物や野菜、民芸品など約160軒の露店が全長約350mの朝市通りの両側に並びます。

(画像提供:石川県観光連盟)
鮮魚や干物を扱う露店が多い(画像提供:石川県観光連盟)

能登町は漁業が盛んな石川県の中でも有数の漁獲量を誇り、新鮮な魚介が種類豊富に売られています。例年11月中旬にはカニ漁が解禁になり、朝市にも加能ガニが登場します。漁期が短いメスの香箱ガニは、並ぶとすぐに売り切れになるそうですよ。

朝市通りには、購入した鮮魚を刺身にして食べられる朝市組合の「共同作業場」や、購入した魚介を焼いて食べられる「漁り火コーナー」(4月~11月の金~月・祝、使用料1人1時間300円)、新鮮な食材を使った料理を提供する「朝市横丁」もあります。その場で旬の魚を使った朝ご飯を食べるのも、朝市の楽しみ方の一つです。

(画像提供:石川県観光連盟)
(画像提供:石川県観光連盟)

各店それぞれに特色のある商品を揃えており、売り子のおばさんたちも個性的。朝市内を隅々まで歩いて目星をつけてから買物をするのがおすすめです。また、「朝市通り」には海に向かって7つの小路があり、少し脇道にそれると海が見えたり、風情ある町並みが現れたりして、輪島の人々の暮らしを垣間見ることができますよ。

■輪島朝市(朝市通り)
[TEL]0768-22-7653(輪島朝市組合、午前中のみ)
[住所]石川県輪島市河井町本町通り
[営業時間]8時~12時
[定休日]第2・第4水曜、1月1日~3日
[アクセス]【車】能登里山海道のと里山空港ICより20分 
[駐車場]300台(1回300円)
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石川県のおすすめの巡り方

1泊2日で「金沢・加賀」を巡り、温泉と文化に浸る

(画像提供:石川県観光連盟)
金沢駅兼六園口の鼓門(画像提供:石川県観光連盟)

見どころがたくさんある石川県を訪ねるなら、日帰りで慌ただしく観光するよりも、1泊2日で金沢と加賀を巡ってみませんか。金沢駅と加賀温泉の間は、特急列車で約25分、車で約50分の距離です。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
山中温泉の総湯「菊の湯」傍の足湯と飲泉所(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

1日目は加賀へ行って上記で紹介した各観光スポットを巡った後、3つの温泉地にある宿に宿泊して疲れを癒やし、2日目は金沢に移動して散策をしながら市内の観光スポットを見学するとよいでしょう。加賀温泉郷の湯に加え、加賀と金沢それぞれの文化に浸れます。

1泊2日で「金沢・能登」を巡り海と歴史を感じる

千里浜なぎさドライブウェイ
遠浅の千里浜なぎさドライブウェイは波打ち際で遊ぶのも楽しい
(画像提供:近江町市場商店街振興組合)
「近江町市場」は金沢駅から徒歩約10分(画像提供:近江町市場商店街振興組合)

ダイナミックな風景の能登と歴史を感じる金沢の、雰囲気が異なる2つのエリアを巡るのもおすすめです。能登の七尾市から金沢までは車で約1時間の距離。1日目はまず能登に向かい、観光スポットを訪ね、能登エリアの宿に泊まって、2日目にレンタカーで金沢に移動すると効率よく巡れます。途中で「千里浜なぎさドライブウェイ」を走り、金沢市内でレンタカーを返却して散策しながら観光するとよいでしょう。

能登の輪島市にある「のと里山空港」では、羽田~能登間を運航しているので、首都圏からは飛行機を利用して、2日間レンタカーで移動するのも一案です。

2泊3日で「能登・金沢・加賀」をぐるりと周遊も

(画像提供:金沢市)
夜はいちだんと風情が増す「ひがし茶屋街」(画像提供:金沢市)

時間があれば2泊3日の旅にして、能登、金沢、加賀の3つのエリアを巡るのもいいですよ。

1日目に能登に到着し、レンタカーで観光をした後は能登の宿に泊まりましょう。2日目はレンタカーで約1時間の金沢へ移動し、市内を散策しながら観光を。2日目の夜は、金沢市内のホテルに泊まって金沢の夜を楽しんでもよいですし、加賀温泉郷へ移動して温泉宿に泊まっても。3日目は加賀温泉周辺の観光スポットを巡れば、石川県の各エリアの魅力を知ることができます。

まとめ

日本国内はもとより、世界各国からたくさんの観光客が訪れる石川県は、加賀百万石の歴史と文化に彩られ、雄大な自然や海の幸、温泉にも恵まれて、多彩な楽しみ方ができる場所です。好みに合わせてエリアや観光スポットを選べば、きっと大満足の旅になりますよ。

※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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