昔ながらのカラフルな乗り物が豊富なレトロ遊園地。大人には懐かしく、若い人や子どもたちには新鮮な魅力があります。プチプライスで思い切り遊べるところが多いのも嬉しいですね。今回は昭和時代に開園し、現在も当時のレトロな雰囲気を残しつつ、地元の人から愛されている遊園地を紹介します。
【北海道】函館公園こどものくに

北海道・函館市民の憩いの場、「函館公園」内に位置する「こどものくに」。1956(昭和31)年に開園し、切符が必要な遊具16台、100円で乗れる遊具15台の他、無料で遊べる砂場やお絵かき黒板などがある遊園地です。

1965(昭和40)年から活躍し、海外でよく見られる長椅子型のゴンドラが特徴の「空中観覧車」は、「こどものくに」を代表する乗り物の1つ。国の登録有形文化財とされており、現在も稼働している観覧車の中では日本最古です。


60年以上稼働している「ロータリーチェアー」は、カーブでドリフトしているような感覚がクセになると、子どもだけではなく大人のリピーターもたくさんいるそう。「ユンボ株式会社」は本物のパワーショベルを操作してボウリングのピンを倒していくゲームで、クリアすると写真付きの名刺がもらえます。働く車が大好きな子ども達に人気があるのも頷けるアトラクションです。
土・日・祝日でも遊具の待ち時間は5分程度だとか。ゆったりとした雰囲気の中でたくさん遊具に乗って思いっきり遊べますよ。
0138-22-5039
北海道函館市青柳町17-4
【平日】10時30分~16時30分【土・日・祝】10時~17時※春休み、夏休み、GWは祝日扱い
雨天時、11月下旬~3月中旬
【入園料】無料【フリーパス】2歳以上2800円、0~1歳無料【きっぷ】1枚350円【得々きっぷ】8枚綴り2500円
青柳町駅より徒歩2分/JR函館駅より車で10分
あり(無料)
「函館公園こどものくに」の詳細はこちら
【宮城県】八木山ベニーランド



1968(昭和43)年に開園した宮城県仙台市の「八木山ベニーランド」。園内に入ると聞こえてくるテーマソングは地元のCM曲に採用されており、東北楽天ゴールデンイーグルスのチャンステーマにも使われているため、仙台市民にはお馴染みのメロディーです。
スリル系から家族で楽しめる定番系まで約30のアトラクションが揃いますが、「八木山ベニーランド」ならではのアトラクションといえば「エアロ5」。あるバラエティー番組をきっかけに日本一遅いジェットコースターとして認定された、吊り下げ式のジェットコースターです。その他にも、閉園となった「としまえん」から譲り受けた車両を利用したコースター「ミニサイクロン」、最高点は標高約180mに達し、太平洋、蔵王連峰、仙台市街を一望できる「観覧車」が人気。

園内に6体点在しているシュールな外観のキノコオブジェや通称“ベニー神社”と呼ばれる神社など、アトラクション以外のユニークなスポットにも注目してみてください。
022-229-1603
宮城県仙台市太白区長町越路19-1
9時15分~16時45分※時期により異なる。詳細は公式HPを確認
夏季・秋季休園あり※詳細は公式HPを確認
【入園料】大人(中学生~64歳)1000円、小人(3歳~小学生)・シニア(65歳~)500円【フリーパス券(入園料込み)】大人(中学生~64歳)4000円、小人(3歳~小学生)・シニア(65歳~)3500円
八木山動物公園駅より徒歩5分/東北道仙台宮城IC・仙台南ICより15分
あり(有料)
「八木山ベニーランド」の詳細はこちら
【栃木県】とちのきファミリーランド

「とちのきファミリーランド」は栃木県宇都宮市南部の「栃木県総合運動公園」内にあり、1979(昭和54)年に開園した遊園地。絶叫系から、小さな子ども向け、ファミリー向けまで14種類のアトラクションが揃う他、週末には大道芸などのイベントも楽しめます。


「空!行け!とちまる号」は、栃木県の県木・トチノキから生まれた妖精で、栃木県のマスコットキャラクターとして県民から愛されている「とちまるくん」とそのファミリーをイメージした4人乗りのモノレール式ゴンドラ。全長237mを約5分で一周するので、ゆっくりと園内を見渡せます。「ジェットコースター」(500円)や「大観覧車」、「メリーゴーランド」(300円)といった定番の乗り物はもちろん、カモやコイが泳ぐひょうたん型の大きな池でのんびりと「ボート」(30分600円)を漕ぐのもおすすめです。
028-659-1332
栃木県宇都宮市西川田4-1-1
【3月~10月】9時30分~17時【11月~2月】10時~16時30分
季節により変動※詳細は公式HPを確認
【入園料】無料【ワンデーパス】大人(高校生以上)3500円、子ども(3歳~中学生)2800円
西川田駅より徒歩15分/雀宮駅よりバスで10分/東北道鹿沼ICより15分
あり(2時間無料)
「とちのきファミリーランド」の詳細はこちら
【群馬県】前橋市中央児童遊園 るなぱあく

群馬県前橋市にある「前橋市中央児童遊園 るなぱあく」は1954(昭和29)年開園。サッカーコート2面分ほどのコンパクトな敷地内は懐かしさを感じる乗り物であふれ、県外からも多くの人が訪れる遊園地です。

カラフルな木馬が5台並ぶ「もくば館」は、1954(昭和29)年製で、現存する最古級の電動木馬として、国の登録有形文化財とされています。今も現役で、行列ができることもあるほど人気です。

木馬以外の1コイン投入式の乗り物も全て1回10円、地上9mの高さから園内を一望できる「飛行塔」やジェットコースター「ウェーブスターライド」といった大型遊具8種類は全て1回50円、「立体迷路」は1回200円という価格で楽しめるのも魅力。
大道芸などの定期イベントの他、謎解きや夜間開園、子どもの職業体験といった特別イベントが1年を通して多数開催されているので合わせてチェックしてみてください。※週末や繁忙期などは入場制限がかかる可能性あり。公式アプリからの来園予約がおすすめ。
027-231-6774
群馬県前橋市大手町3-16-3
【3月~10月】9時30分~17時【11月~2月】9時30分~16時
火(祝日の場合は翌日)、GWや夏休み期間などの長期休暇時は無休
【入園料】無料※遊具は有料【大型遊具乗り放題パスポート】400円
関越道前橋ICより10分
あり(無料)
「前橋市中央児童遊園 るなぱあく」の詳細はこちら
【岐阜県】養老ランド


岐阜県にある「養老ランド」は、1973(昭和48)年に開園しました。当時は「チェ-ンブランコ」(200円)や「屋外メリーゴーランド」などの数種類の乗り物とコイン投入式の乗り物のみでしたが、現在では開園当初の面影を残しつつ、全部で20種類ほどのアトラクションが楽しめます。
赤、青、緑、黄、ピンクの5色のゴンドラがレトロな風情を醸し出す「観覧車」は1967(昭和42)年に製造、養老ランドに1975(昭和50)年に移設されたもの。窓がないため開放感も抜群で、乗車すると濃尾平野や御嶽山、乗鞍岳まで望めます。
昔懐かしいゲ-ム機が現役で活躍しているゲームコーナーにも注目です。
0584-32-3456
岐阜県養老郡養老町養老1155-2
9時~17時
火(祝日の場合は翌日※春休み、夏休みを除く)、1月10日~3月15日の平日
【入場料】大人(中学以上)600円、小人400円
養老駅より徒歩15分/東海環状自動車道養老ICより5分
あり(有料)
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【奈良県】生駒山上遊園地


1929(昭和4)年開園の「生駒山上遊園地」。標高642mの奈良県・生駒山頂に位置し、公共交通機関で来園する場合には、近鉄生駒駅より徒歩約3分の生駒ケーブル鳥居前駅からケーブルカーに乗って山頂まで向かいます。車の場合は信貴生駒スカイライン(有料)から生駒山上遊園地へ。駐車場から「DONDONどんぐリス」という専用乗り物が利用可能で、園内へ到着する前にもアトラクションのような体験ができる遊園地です。

開園当初より稼働している「飛行塔」は約20mの高さから大阪平野や奈良盆地を見渡せます。その他全部で26種類のバリエーション豊かなアトラクションが揃っています。風船を持ったかわいいパンダに乗って空中散歩に出かけられる「ぷかぷかパンダ」(500円)など、絶景を楽しめるアトラクションの多さが特徴です。
敷地内には“のんびりと、そしてダイナミックに!家族で過ごす天空のあそび場”をコンセプトとした「PLAY PEAK ITADAKI」(有料)もあるので、子ども連れの人はチェックしてみてくださいね。
0743-74-2173
奈良県生駒市菜畑2312-1
10時~17時※時期により異なる。詳細は公式HPを確認
木、9月3・4日、12月初旬~3月中旬は冬期休業
【入園料】無料【のりものフリーパス】大人(中学生以上)4000円、子ども(小学生)3800円、幼児(2歳~未就学児)2800円※4月27~29日、5月3~6日、8月10~18日はフリーパスの販売なし
近鉄生駒駅→ケーブル生駒山上駅下車すぐ/信貴生駒スカイラインより生駒山上遊園地へ
あり(有料)
「生駒山上遊園地」の詳細はこちら
(画像提供:近畿日本鉄道株式会社)
【福岡県】だざいふ遊園地



“学問の神様”として知られ、国内外からの観光客で賑わう福岡県太宰府市の「太宰府天満宮」。参道の外れには1957(昭和32)年に開園した「だざいふ遊園地」があります。全国でも珍しい神社内に位置する遊園地で、「九州国立博物館」への入口エレベーターと隣接しており、太宰府観光を満喫できる立地も魅力です。
開園当時から園内を走る「こども汽車」の“弁慶号”や、1972(昭和47)年から活躍中の「水上コースター」は長年にわたり親しまれています。「水上コースター」は最後に予想以上の急降下が味わえます。「ビックリハウス」も地元民にとって懐かしさを感じるアトラクション。何にびっくりするかは中に入ってみてからのお楽しみです。家族連れはもちろん、最近では園内のレトロな佇まいや色使いが写真映えすると中・高生や若年層の利用者も増えているのだとか。

乗り物以外では、やぎやモルモットなどがいる「なかよしどうぶつらんど」(入場無料)や、木のおもちゃをテーマにした屋内施設「だざいふおもちゃのもり」(入館料500円)が人気です。
092-922-3551
福岡県太宰府市宰府4-7-8
【平日】10時30分~16時30分【土・日・祝】10時~17時
不定※詳細は公式HPを確認
【入園料】大人(中学生以上)700円、シニア(65歳以上)600円、小人(3歳~小学生)500円【のりものフリーパス】2400円
太宰府駅より徒歩8分/九州自動車道太宰府ICより20分
なし※太宰府天満宮周辺の駐車場を利用
「だざいふ遊園地」の詳細はこちら
【大分県】別府ラクテンチ

1929(昭和4)年開園の「別府ラクテンチ」。別府市内を一望できる立石山中腹にあり、メインゲートから入園した場合は傾斜30度の急勾配を登る遊園地専用ケーブルカーに乗って、アトラクションエリアへ移動します。


ケーブルカーからも見える「フラワーかんらんしゃ」は、アームの両端に設置されたゴンドラが同時に回転するという、世にも珍しい二重式観覧車。標高240mの高さから別府湾や別府市街地を見渡せます。約470mのコースを走る「ジェットコースター」(700円)や、最近20年ぶりに復活し、春は桜、6月はアジサイなど季節毎の景色が楽しめる「ゴーカート」も人気です。

アトラクション以外の名物といえば1950(昭和25)年から続く「あひる競走」。8羽のアヒルが、徒競走・障害物競走・パン食い競走のいずれかを繰り広げます。
たっぷり遊んだ後は、別府湾を眼下に望める展望大浴場がある「絶景の湯」や「足湯」でリフレッシュするのもおすすめですよ。入園者は無料で入浴可能です。
0977-85-8888
大分県別府市流川通り18
9時30分~17時※変動あり、詳細は公式HPを確認
不定※詳細は公式HPを確認
【メインゲートからの入園料(ケーブルカー往復乗車券付)】大人(中学生以上)1300円、小人(3歳~小学生)600円、2歳以下無料【乙原ゲートからの入園料】大人(中学生以上)1100円、小人(3歳~小学生)500円、2歳以下無料【メインゲートからののりものフリーパスセット(ケーブルカー往復乗車券付)】大人(中学生以上)3400円、小人(3歳~小学生)2800円【乙原ゲートからののりものフリーパスセット】大人(中学生以上)3200円、小人(3歳~小学生)2700円
別府駅よりバスで12分/東九州自動車道別府ICより車で10分
あり(有料)
「別府ラクテンチ」の詳細はこちら
【鹿児島県】ダグリ岬遊園地


鹿児島県「日南海岸国定公園」内のダグリ岬に位置する「ダグリ岬遊園地」は1981(昭和56)年開園。入園口の横で、マスコットキャラクターの「ダグリンちゃん」が出迎えてくれます。年間通して楽しめるアトラクションに加え、夏場は海水の流水プールで賑わうレジャープールや海水浴場もオープンします。


高台にある「観覧車」は、窓がないオープンゴンドラタイプで、天気がいいと頂上から志布志湾の大パノラマが望めます。ドラム型の座席がくるくる回転しながら全体もまわる「ロックンロール」は、見た目以上にスリリングで、園一番の絶叫アトラクションです。コインで動く遊具以外の、アトラクション8種類は全て、地元の谷口製作所が制作・メンテナンス・運営まで手がけており、作業着姿のクルーがアトラクションを動かしてくれるのもこの園らしい光景です。
099-473-1061
鹿児島県志布志市志布志町夏井211-2
10時~17時
火(祝日の場合は、翌日)※春、夏、冬休み期間は無休
【入園料】3歳以上300円※志布志市在住者は150円、証明書の提示が必要【プール利用料(夏休み期間のみ)】3歳以上300円
大隅夏井駅より徒歩6分/東九州自動車道曽於弥五郎ICより35分
あり(無料)
「ダグリ岬遊園地」の詳細はこちら
まとめ
昭和時代から続くレトロ遊園地は、幅広い世代が一緒にのんびりと遊べる所が多く、赤ちゃんの遊園地デビューなどにもおすすめです。レトロな雰囲気に懐かしさを感じたり、逆に新鮮に感じたりと、地元民でなくても楽しめるので、気になるところへお出かけしてみてくださいね。
※この記事は2024年4月22日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格で、注釈のない場合は大人1人の利用料金です。各乗り物の対象年齢・身長制限や、フリーパスの対象可否等の詳細については公式HPをご確認ください。
晴山 ゆう子
2人の男児を子育て中のママライター。自分で作る料理はずぼら&ヘルシーに、外食はとことん楽しむ!がモットー。薬剤師でもある。最近の楽しみは小さな庭での家庭菜園。